2023年07月13日
ゆらゆらばしのうえで きむらゆういち・文 はたこうしろう・絵
ゆらゆらばしのうえで きむらゆういち・文 はたこうしろう・絵 福音館書店
きむらゆういちさんの作品では、『あらしのよるに』が有名で、自分はそのシリーズのファンです。
話の筋立ては一貫しています。(いっかん。つらぬいてある一本)
食べるほう(動物)と食べられるほう(動物)が、お互いに会話をするなかで、仲良しになっていくのです。
こちらの絵本は、2003年(平成15年)の初版です。
できて、もう二十年ぐらいが経過しています。
大雨で川の水があふれています。
たまたまこの絵本を読んだ日が大雨でした。
九州からと関東にかけて、ところにより、線状降水帯が発生しています。
絵本の絵とニュースの報道の映像が重なります。
絵の中の川の流れは速い。
『面(めん)』で色塗りや形が描いてある絵です。
面描き手法が、特徴的です。
見開き2ページの左上にねずみときつねの姿があります。
きつねがねずみを追いかけています。
ページをめくって、きつねに追いかけられているのは、ねずみだと思っていた動物は、うさぎでした。
やっぱり、きつねが獲物(えもの)を追いかけているパターンです。
二匹は、丸太(まるた)1本の橋を渡ろうとしています。
橋の下は、大雨で水かさが増した川が轟音を(ごうおんを)たてながら流れています。激流です。川に落ちたら流されて、水没して、息ができなくなって、死んでしまいます。
『ドンッ』
うさぎを追いかけるきつねが丸太橋に飛びのりました。
おもしろい!
丸太1本の橋が、橋げたをまんなかに置いて、「やじろべえ」みたいになりました。
(まだ読んでいる途中ですが、この絵本を親戚のちびっこにプレゼントすることを決めました。きっと喜んでくれます)
橋が、ぎっこんばったん、シーソー状態です。おもしろい!
(自分なりにこの先を予想しました。大雨がやんで、川の流れが静かになったころ、二匹は無事に(ぶじに)、川へ降りることができました。チャンチャン。(ところが、そうはなりませんでした))
ページをめくって、おもしろい!
大量のカラスが登場しました。
だけど、カラスの群衆はふたりの助けにはなりません。
カラスには翼があります。(つばさ)
二匹も自分に翼があったらと、ないものねだりをする気持ちだったことでしょう。
二匹は、シーソー状態になった橋の上で、橋が落下しないようにバランスをとって夜を迎えます。
静かな夜です。
対立する者同士が仲良しになるパターンです。
きむらゆういちさんのパターンです。
お互いに思っていることを正直に話します。
お互いにお互いのことを知らないからケンカになるのです。
お互いの脳みその中にある世界を言葉に変えて相手に伝えることは大事(だいじ)です。
お互いを理解しあって、妥協点(だきょうてん。これならお互いに相手を許せるという位置)を見つけるのです。
きつね『おれって、こわいおもいをするとさ、すぐ、おしっこがしたくなっちゃうんだ』この言葉が伏線になっていきます。(伏線:ふくせん。後半で感動を呼ぶしかけ)
二匹の身の上話(みのうえばなし。生い立ち(おいたち)、境遇(きょうぐう)の話)が続きます。
葉っぱのオバケの絵が怖い(こわい)。
きつねがうさぎに強くメッセージを送ります。
『…… いのちを だいじにしろ!!』
(このとき同時進行で読んでいた本にも同じことが書いてありました。『中村哲物語(なかむらてつものがたり) 大地をうるおし平和につくした医師 松島恵利子 汐文社(ちょうぶんしゃ) 中村哲さんの言葉として『どの場所、どの時代でも、一番大切なのは命です』』がありました。
読書が二冊合わせて一冊の本になるという偶然が重なりました。中村哲物語の場合には、背景に戦争があります。
絵がいい感じです。
今年読んで良かった一冊です。
橋が回転しているように見える絵ですが、シーソーのように上下動(じょうげどう)している絵がそう見えるのです。
なるほど。きつねのあしが、岸にある草にからまりました。
うさぎが岸に上がった瞬間、橋が川に落ちました。
うさぎが川に落ちそうになっているきつねの前足2本をつかんで、きつねを川岸に引っ張り上げます。
意表をつかれました。(予想外の展開になった)
助けられたきつねは、基本に返って、うさぎを追いかけ始めました。
アニメ『トムとジェリー』みたい。『仲良くけんかしな』です。
そして、きつねのおしっこシーンがラストシーンです。
ああ、おもしろかった。
きむらゆういちさんの作品では、『あらしのよるに』が有名で、自分はそのシリーズのファンです。
話の筋立ては一貫しています。(いっかん。つらぬいてある一本)
食べるほう(動物)と食べられるほう(動物)が、お互いに会話をするなかで、仲良しになっていくのです。
こちらの絵本は、2003年(平成15年)の初版です。
できて、もう二十年ぐらいが経過しています。
大雨で川の水があふれています。
たまたまこの絵本を読んだ日が大雨でした。
九州からと関東にかけて、ところにより、線状降水帯が発生しています。
絵本の絵とニュースの報道の映像が重なります。
絵の中の川の流れは速い。
『面(めん)』で色塗りや形が描いてある絵です。
面描き手法が、特徴的です。
見開き2ページの左上にねずみときつねの姿があります。
きつねがねずみを追いかけています。
ページをめくって、きつねに追いかけられているのは、ねずみだと思っていた動物は、うさぎでした。
やっぱり、きつねが獲物(えもの)を追いかけているパターンです。
二匹は、丸太(まるた)1本の橋を渡ろうとしています。
橋の下は、大雨で水かさが増した川が轟音を(ごうおんを)たてながら流れています。激流です。川に落ちたら流されて、水没して、息ができなくなって、死んでしまいます。
『ドンッ』
うさぎを追いかけるきつねが丸太橋に飛びのりました。
おもしろい!
丸太1本の橋が、橋げたをまんなかに置いて、「やじろべえ」みたいになりました。
(まだ読んでいる途中ですが、この絵本を親戚のちびっこにプレゼントすることを決めました。きっと喜んでくれます)
橋が、ぎっこんばったん、シーソー状態です。おもしろい!
(自分なりにこの先を予想しました。大雨がやんで、川の流れが静かになったころ、二匹は無事に(ぶじに)、川へ降りることができました。チャンチャン。(ところが、そうはなりませんでした))
ページをめくって、おもしろい!
大量のカラスが登場しました。
だけど、カラスの群衆はふたりの助けにはなりません。
カラスには翼があります。(つばさ)
二匹も自分に翼があったらと、ないものねだりをする気持ちだったことでしょう。
二匹は、シーソー状態になった橋の上で、橋が落下しないようにバランスをとって夜を迎えます。
静かな夜です。
対立する者同士が仲良しになるパターンです。
きむらゆういちさんのパターンです。
お互いに思っていることを正直に話します。
お互いにお互いのことを知らないからケンカになるのです。
お互いの脳みその中にある世界を言葉に変えて相手に伝えることは大事(だいじ)です。
お互いを理解しあって、妥協点(だきょうてん。これならお互いに相手を許せるという位置)を見つけるのです。
きつね『おれって、こわいおもいをするとさ、すぐ、おしっこがしたくなっちゃうんだ』この言葉が伏線になっていきます。(伏線:ふくせん。後半で感動を呼ぶしかけ)
二匹の身の上話(みのうえばなし。生い立ち(おいたち)、境遇(きょうぐう)の話)が続きます。
葉っぱのオバケの絵が怖い(こわい)。
きつねがうさぎに強くメッセージを送ります。
『…… いのちを だいじにしろ!!』
(このとき同時進行で読んでいた本にも同じことが書いてありました。『中村哲物語(なかむらてつものがたり) 大地をうるおし平和につくした医師 松島恵利子 汐文社(ちょうぶんしゃ) 中村哲さんの言葉として『どの場所、どの時代でも、一番大切なのは命です』』がありました。
読書が二冊合わせて一冊の本になるという偶然が重なりました。中村哲物語の場合には、背景に戦争があります。
絵がいい感じです。
今年読んで良かった一冊です。
橋が回転しているように見える絵ですが、シーソーのように上下動(じょうげどう)している絵がそう見えるのです。
なるほど。きつねのあしが、岸にある草にからまりました。
うさぎが岸に上がった瞬間、橋が川に落ちました。
うさぎが川に落ちそうになっているきつねの前足2本をつかんで、きつねを川岸に引っ張り上げます。
意表をつかれました。(予想外の展開になった)
助けられたきつねは、基本に返って、うさぎを追いかけ始めました。
アニメ『トムとジェリー』みたい。『仲良くけんかしな』です。
そして、きつねのおしっこシーンがラストシーンです。
ああ、おもしろかった。
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