2022年02月28日
話を聞かない男、地図が読めない女
話を聞かない男、地図が読めない女 アラン・ピーズ+バーバラ・ピーズ/藤井留美=訳 男脳・女脳が「謎」を解く 主婦の友社
とても売れている本ですということが、前面に押し出された本の帯(おび)となっています。
帯には380万部、カバーの著者紹介では、世界で600万部、売れたと表示してあります。
自分が読むのは初めてです。
タイトルに違和感をもつのは、自分が日本人だからでしょう。
日本人ならふつうの表記が『男は話を聞かない。女は地図を読めない』となります。
英語のタイトルが、Why men don‘t listen & Women can’t read maps ですからタイトルのような日本語訳になるのでしょう。
脳に、男とか女とか区別があるのだろうか。
疑問を持ちながらの読書のスタートです。
著者のふたりは、紹介文を読むと、オーストラリアブリスベーンに住む人とあります。紹介文を読んでも、職業がはっきりわかりません。何かを教えることを仕事にしているようです。
おふたりは、ご夫婦です。
とりあえず1回目の本読みです。
1ページずつゆっくりめくりながら最後までいきます。
2000年(平成12年)3月に単行本が発行されているそうです。
それから20年が経過しています。
タイトルからは、男女の対立を想像してしまいます。
男と女しかいないのですから、対立は避けたい。
68ページに人間の脳の解体案内図があります。
先日は『海馬 脳は疲れない』という脳に関する対談集を読みました。池谷裕二・糸井重里 新潮文庫 その本と同じような脳の図面がありますが、こちらは、部位ではなく、男女それぞれが考えている事柄を図に落としてあります。
男性の脳の中心が『セックス』女性の脳の中心が『鼻を突っ込みたい欲求』とあります。鼻を突っ込みたい欲求というのは、何のことかわかりません。
読み物として、おもしろそうです。
129ページには、いくつかの顔の絵が、男女別で書いてあります。
喜怒哀楽の表情です。
154ページには、『女が地方自治体の首長になったら、路上駐車は全面禁止になるだろう』と書いてあります。小池都知事が思い浮かびます。全面駐車禁止、東京は、そのようにはなっていません。
うさんくさい本だろうか。(あやしい。疑わしい)
159ページに、職業別の男女の割合表があります。
運転関係の職に就いているのは男性が多いのですが、今どきは、女性ドライバーを多くみかけます。やっぱりあやしそうな本です。
後半は、『性』の話で、男女を獣(けもの)として、研究、分析されているようです。
脳の病気じゃないかと思うような男性の『盗撮』『のぞき』行為があります。
裸を見慣れていないからそうなるのかもしれません。
祖父母、父母、兄弟姉妹、夫婦、親子で、ふだんからお互いの素っ裸(すっぱだか)を見たり、下着を見たりしていたら、慣れてしまって、興味をもたないような気がします。
家事で、せんたくやアイロンかけをしていると母親や妻や娘の下着の整理整とんもするわけで、下着を見ながら、いちいちワクワクなどしておられません。
しょせん人間の体です。どれも似たようなつくりです。病気やけがで痛んでいたりもします。
本の最後半部は、物事を判断する時の、脳の構造に触れてあります。
『否定』はしない。最近そう思います。生きるか死ぬかという事案でなければ、提案されたとおりにやってみればいい。成功することもあるし失敗することもある。それだけのことです。
最後までページをめくって思ったことは、言いたいことをはっきり言う本が売れるということでした。
(2回目の本読み)
文字数が多い文章です。
流し読みをすることにします。
この本の目的は何だろう? 著者夫婦の蓄財しか思い浮かびません。
男はこう、女はこうと決めつけられません。ケースバイケースです。
インタビューに基づいて、分析、研究、考察されたそうです。
インタビューの相手はふつう構えます。あとさきのことを考えて、本音(ほんね)は言いません。
インタビューを受けた人に報酬を支払ったのだろうか。なにがしかのお礼はしたことでしょう。不正確な調査結果が生じます。
欧米諸国では、結婚後、半数が離婚するそうです。
結婚して半年たって、こんなはずじゃなかったということは、よくある話です。
たいていは、こんなはずじゃなかったというところを話し合って協力して克服していきます。
女は男が、なんだかんだとしてくれなくて『(男は)セックスばかりしたがる』と怒るそうです。
いっぽう男は、女が、『あれもこれも能力がない』と責めるそうです。
どっちもどっちのような気がします。
おもしろかったのは、ドライブで道に迷った時、男は地図を見る。女は人に道をたずねるという部分でした。
自分が歳をとってみて気づいたことがあります。
歳をとると、男とか女という感覚が薄れてきます。
みんな男のようでもあるし、みんな女のようでもあります。
性別が中和されるのです。(中間になる)
とくに見た目はみんな、おばあさんのようにも、おじいさんのようにも見えます。
頭の中の感じ方や考え方も同じようになってきます。
そう思うとこの本は、若い世代向けに書かれた本だろうと推察するのです。
男が優位で、女は劣位(れつい)というのも、ずばりあてはまるものでもありません。
今となっては、数々のデータが古い。1978年(昭和53年)のこと、1962年(昭和37年)のこと、1980年代(昭和55年-平成元年)のこと、1990年代(平成2年-平成11年)のこと、1999年(平成11年)のこと。
『愛情豊かに育てられた子どものほうが、健康で幸福なおとなになることが多い』『性犯罪、児童への性的いたずらに走る者は、こどもの頃から人から拒絶されたり、暴力をふるわれてばかりで、抱きしめられた経験が少なかった傾向がある。』この部分は、説得力がありました。
『男脳・女脳テスト』の部分は、LGBT(体と心の性的不一致)判定テストに通じるのだろうか。脳のパターンが、男っぽいか、女っぽいかを調べるためのものです。
この本は、男性が読む本なのか、女性が読む本なのか。女性が読む本のような気がします。
この本から、何か得るものがあるのか。
そんなことを考えている133ページ付近です。
(つづく)
女性の車の運転が芳しくないとか(かんばしくない)、縦列駐車ができないとかの話が続きます。
男性でも車の運転が苦手な人はいます。
女性は、地図を読めないとありますが、今はもう車の運転は、カーナビに誘導される時代です。加えて、駐車も車によっては、自動運転で、ハンドルが勝手に回って駐車してくれます。運転者が車を降りて、リモコンボタンで、車自身が駐車動作をしてくれる車もあります。
時代が変わって、安全のためにできることはなんでも自動化です。
『九割の女は空間能力に限度がある』とあります。そうだろうか?
自分は男ですが方向オンチです。徒歩だとスマホの地図があっても道に迷います。東西南北がわかりません。
女性と男性の能力に関して、あれは劣る(おとる。程度が低い)、これは劣る、というようなことをいろいろと書いてあるのですが、だから何だというのだろう。
著者夫婦は脳科学者ではないと思います。
根拠は受け売りです。(人から聞いた話や知識)引用が多い。
(つづく)
ホモとかゲイの話、性生活の話へと続き、延々と男女関係の体の関係の話、同じく同性愛の話が続きます。一夫一婦制と一夫多妻制の話もでます。
単婚の動物は、キツネ、ガチョウ、ワシなどだそうです。
男性は女性にどのようにサービスを提供すればいいかのアドバイスがあります。①雰囲気づくり ②食べさせる ③火をたく ④花を贈る ⑤踊りに行く ⑥チョコレートとシャンパンを買う
もう、年寄りにとっては、不要な話です。ハグするだけでいい。綾小路きみまろさんの言葉にありました。『昔ラブラブ今、介護』です。
それより、長生きのための健康維持の話のほうが大事です。
この本は若い人向けでしょう。
生活が多様化した現在、この本の中身は古くなっています。
とても売れている本ですということが、前面に押し出された本の帯(おび)となっています。
帯には380万部、カバーの著者紹介では、世界で600万部、売れたと表示してあります。
自分が読むのは初めてです。
タイトルに違和感をもつのは、自分が日本人だからでしょう。
日本人ならふつうの表記が『男は話を聞かない。女は地図を読めない』となります。
英語のタイトルが、Why men don‘t listen & Women can’t read maps ですからタイトルのような日本語訳になるのでしょう。
脳に、男とか女とか区別があるのだろうか。
疑問を持ちながらの読書のスタートです。
著者のふたりは、紹介文を読むと、オーストラリアブリスベーンに住む人とあります。紹介文を読んでも、職業がはっきりわかりません。何かを教えることを仕事にしているようです。
おふたりは、ご夫婦です。
とりあえず1回目の本読みです。
1ページずつゆっくりめくりながら最後までいきます。
2000年(平成12年)3月に単行本が発行されているそうです。
それから20年が経過しています。
タイトルからは、男女の対立を想像してしまいます。
男と女しかいないのですから、対立は避けたい。
68ページに人間の脳の解体案内図があります。
先日は『海馬 脳は疲れない』という脳に関する対談集を読みました。池谷裕二・糸井重里 新潮文庫 その本と同じような脳の図面がありますが、こちらは、部位ではなく、男女それぞれが考えている事柄を図に落としてあります。
男性の脳の中心が『セックス』女性の脳の中心が『鼻を突っ込みたい欲求』とあります。鼻を突っ込みたい欲求というのは、何のことかわかりません。
読み物として、おもしろそうです。
129ページには、いくつかの顔の絵が、男女別で書いてあります。
喜怒哀楽の表情です。
154ページには、『女が地方自治体の首長になったら、路上駐車は全面禁止になるだろう』と書いてあります。小池都知事が思い浮かびます。全面駐車禁止、東京は、そのようにはなっていません。
うさんくさい本だろうか。(あやしい。疑わしい)
159ページに、職業別の男女の割合表があります。
運転関係の職に就いているのは男性が多いのですが、今どきは、女性ドライバーを多くみかけます。やっぱりあやしそうな本です。
後半は、『性』の話で、男女を獣(けもの)として、研究、分析されているようです。
脳の病気じゃないかと思うような男性の『盗撮』『のぞき』行為があります。
裸を見慣れていないからそうなるのかもしれません。
祖父母、父母、兄弟姉妹、夫婦、親子で、ふだんからお互いの素っ裸(すっぱだか)を見たり、下着を見たりしていたら、慣れてしまって、興味をもたないような気がします。
家事で、せんたくやアイロンかけをしていると母親や妻や娘の下着の整理整とんもするわけで、下着を見ながら、いちいちワクワクなどしておられません。
しょせん人間の体です。どれも似たようなつくりです。病気やけがで痛んでいたりもします。
本の最後半部は、物事を判断する時の、脳の構造に触れてあります。
『否定』はしない。最近そう思います。生きるか死ぬかという事案でなければ、提案されたとおりにやってみればいい。成功することもあるし失敗することもある。それだけのことです。
最後までページをめくって思ったことは、言いたいことをはっきり言う本が売れるということでした。
(2回目の本読み)
文字数が多い文章です。
流し読みをすることにします。
この本の目的は何だろう? 著者夫婦の蓄財しか思い浮かびません。
男はこう、女はこうと決めつけられません。ケースバイケースです。
インタビューに基づいて、分析、研究、考察されたそうです。
インタビューの相手はふつう構えます。あとさきのことを考えて、本音(ほんね)は言いません。
インタビューを受けた人に報酬を支払ったのだろうか。なにがしかのお礼はしたことでしょう。不正確な調査結果が生じます。
欧米諸国では、結婚後、半数が離婚するそうです。
結婚して半年たって、こんなはずじゃなかったということは、よくある話です。
たいていは、こんなはずじゃなかったというところを話し合って協力して克服していきます。
女は男が、なんだかんだとしてくれなくて『(男は)セックスばかりしたがる』と怒るそうです。
いっぽう男は、女が、『あれもこれも能力がない』と責めるそうです。
どっちもどっちのような気がします。
おもしろかったのは、ドライブで道に迷った時、男は地図を見る。女は人に道をたずねるという部分でした。
自分が歳をとってみて気づいたことがあります。
歳をとると、男とか女という感覚が薄れてきます。
みんな男のようでもあるし、みんな女のようでもあります。
性別が中和されるのです。(中間になる)
とくに見た目はみんな、おばあさんのようにも、おじいさんのようにも見えます。
頭の中の感じ方や考え方も同じようになってきます。
そう思うとこの本は、若い世代向けに書かれた本だろうと推察するのです。
男が優位で、女は劣位(れつい)というのも、ずばりあてはまるものでもありません。
今となっては、数々のデータが古い。1978年(昭和53年)のこと、1962年(昭和37年)のこと、1980年代(昭和55年-平成元年)のこと、1990年代(平成2年-平成11年)のこと、1999年(平成11年)のこと。
『愛情豊かに育てられた子どものほうが、健康で幸福なおとなになることが多い』『性犯罪、児童への性的いたずらに走る者は、こどもの頃から人から拒絶されたり、暴力をふるわれてばかりで、抱きしめられた経験が少なかった傾向がある。』この部分は、説得力がありました。
『男脳・女脳テスト』の部分は、LGBT(体と心の性的不一致)判定テストに通じるのだろうか。脳のパターンが、男っぽいか、女っぽいかを調べるためのものです。
この本は、男性が読む本なのか、女性が読む本なのか。女性が読む本のような気がします。
この本から、何か得るものがあるのか。
そんなことを考えている133ページ付近です。
(つづく)
女性の車の運転が芳しくないとか(かんばしくない)、縦列駐車ができないとかの話が続きます。
男性でも車の運転が苦手な人はいます。
女性は、地図を読めないとありますが、今はもう車の運転は、カーナビに誘導される時代です。加えて、駐車も車によっては、自動運転で、ハンドルが勝手に回って駐車してくれます。運転者が車を降りて、リモコンボタンで、車自身が駐車動作をしてくれる車もあります。
時代が変わって、安全のためにできることはなんでも自動化です。
『九割の女は空間能力に限度がある』とあります。そうだろうか?
自分は男ですが方向オンチです。徒歩だとスマホの地図があっても道に迷います。東西南北がわかりません。
女性と男性の能力に関して、あれは劣る(おとる。程度が低い)、これは劣る、というようなことをいろいろと書いてあるのですが、だから何だというのだろう。
著者夫婦は脳科学者ではないと思います。
根拠は受け売りです。(人から聞いた話や知識)引用が多い。
(つづく)
ホモとかゲイの話、性生活の話へと続き、延々と男女関係の体の関係の話、同じく同性愛の話が続きます。一夫一婦制と一夫多妻制の話もでます。
単婚の動物は、キツネ、ガチョウ、ワシなどだそうです。
男性は女性にどのようにサービスを提供すればいいかのアドバイスがあります。①雰囲気づくり ②食べさせる ③火をたく ④花を贈る ⑤踊りに行く ⑥チョコレートとシャンパンを買う
もう、年寄りにとっては、不要な話です。ハグするだけでいい。綾小路きみまろさんの言葉にありました。『昔ラブラブ今、介護』です。
それより、長生きのための健康維持の話のほうが大事です。
この本は若い人向けでしょう。
生活が多様化した現在、この本の中身は古くなっています。
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