2021年07月06日

約束のネバーランド 邦画DVD

約束のネバーランド 邦画DVD 2020年公開

 ネバーランド:ピーターパンに出てくる架空の国。おとなはいない。こどもだけ。妖精とこどもの国

 前知識なしで鑑賞しました。
 孤児院の話でした。
 こどもどうしも職員とこどもの関係も血のつながらない仲良し家族と強調されてスタートします。
 そんなことはないだろうと疑う気持ちをもちながら観ていたら、6分が経過して『だけどここはうそだらけの世界だった』という言葉が流れました。

 グレイス=フィールドハウスという孤児院から出てはいけない。崖があるから出ることはできない。つまり逃げられない。

 こどもさん向けのファンタジー、空想映画と思って観ていたら、気持ち悪いシーンが出てきました。「殺人」です。でも殺人ではないのです。カイブツが出てきました。

 人間と食肉用家畜の立場が逆転しているようなもので、だったら、人間は文句を言える立場にあるのかと主張されるようなお話です。
 そして、脱走物語です。

 BGM(背景の音楽、音響効果)で恐怖心をあおる手法です。

 鬼?:この作品もまた鬼滅の刃(きめつのやいば)の仲間なのか。物語の原点は、いつの時代になっても桃太郎とか金太郎が基本です。Aがいて、対立するBがいて、両者に関与するCがいます。そして、鬼は人を食うのです。

 ミネルヴァ:出版社のミネルヴァ書房を思い出します。おもに人文・哲学書の書店だったと思います。ミネルヴァはローマ神話の女神で、鳥のふくろうが関係あります。
 
 決められたとおりに出荷すべきなのに出荷しないのは、何か深いわけがあるにちがいない。

 洋画の「大脱走」パターンだろうか。スティーヴ・マックイーン、チャールズ・ブロンソン、なつかしく思い出します。皆さんお亡くなりになりました。

 「発信機の無効化」は、いまどきの時代を表しています。まるで、こんどのオリンピック関係者がコロナウィルス感染拡大防止対策で、本人所在地確認のためのGPS(人工衛星による現在位置測定システム)を携帯するようです。

 ノーベル文学賞受賞者日系イギリス人で、イギリスロンドン居住のカズオ・イシグロ氏の作品を思い出しました。『わたしをはなさないで』カズオ・イシグロ氏の作品では、食肉用ではないけれど、臓器移植用として、こどもたちが施設で育てられています。

 ママは、ママという立場の人には見えません。
 この映画ではどういうわけか、自分に負担をかけてくる者、自分を利用する者に対して、被害者が加害者に愛情をもつように仕向けてあります。まるで、DV(家庭内暴力)を肯定するような内容です。不思議でした。
 自分を殺そうとする者に親愛の情をもつことは誤解を生みます。

 こどもさんが観る映画なのでしょう。
 なにもかもが、つくりものの感情設定ですから、人生体験が豊富な老齢者は泣けません。

 統一された衣服のことも含めて、宗教的です。

 自分がこれをしたら、そのあとどうなるのかを考える力がない人がいます。

 もう消火器で消せる火の大きさではありません。火の怖さ、熱さを体験したことがない人がつくった火事のイメージ映像シーンです。

 知能戦です。おもしろかった。

 あんなロープでは渡れない。
 コンピューターゲームみたいです。

 冒頭付近でピンときた予想どおりの親子関係でした。
 登場人物たちのセリフは、明治維新みたいです。新しい時代をつくるのです。
 なにかしらバランスが変だったような映画でした。

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