2021年01月07日

ふしぎなえ 安野光雅

ふしぎなえ 安野光雅(あんのみつまさ) 福音館書店

 表紙をながめています。
 魔法使いののようなかっこうをした男の人たち4人です。
 サンタクロースのようにエントツに向かって、壁や屋根を登って行きます。
 おそろいの赤い帽子とえり巻きです。そうか。煙突そうじの人たちか。

 文章はありません。
 光と陰の対比
 実物と影の対比
 横から見た絵、上から見た絵、どちらも同じ音楽隊が行進するようすです。

 絵に上下(じょうげ)がありません。
 本を回転させながら見ても成立する光景です。

 おもしろくて楽しい。
 こどもは喜びます。こどもは、絵を見て、不思議に思います。

 今年読んでよかった一冊です。

 文章はないので、自分で考えます。
 サムライ時代の屏風絵を見るようです。絵に描かれている人物たちのセリフを想像します。
 (建築設計担当者)「ここはこうしてああして」
 (肉体労働運搬担当者)「ああ、おなかがすいたなあ」
 (休憩中の人)「紙ヒコーキができたぞ。びゅーん」

 本でできたプールで泳いでいる人もいます。
 こびとの国みたい。

 おー 舞台は海へ

 と、思いきや、工事現場に戻ります。

 上下左右がわからなくなります。
 錯覚の世界です。
 ただいまー おかえりー
 書かれているのは男の人ばかりです。

 トランプから絵に描かれている人物が外に出てきたみたい。

 高密度の建物がある東京みたい。

 よいしょ よいしょ まちづくり

 川の水が水道の水になって循環します。

 1968年に発行されたかなり古い絵本ですが、いつまでも楽しめます。

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