2020年12月13日

あるはれたひに 木村裕一

あるはれたひに 木村裕一・作 あべ弘士・絵 講談社

 先日読んだ同作者の作品「あらしのよるに」の続きです。オオカミとヤギが仲良しになります。
 食うか食われるかの関係なのですが、ほかの方の感想にありましたが、友情を超えて、ふたりが、恋人同士のようにも思えるのです。お互いに他人で、違いがあるのですが、お互いにお互いを尊敬できる部分があって、離れたくない愛情が生まれているのです。できることならば、いつもいっしょにいたいのです。

 ひらがなとカタカナと漢数字(一とか二とか)だけで表現してある優れた文章です。
 ユーモア―たっぷり。
 ありえないことをありうることにすると物語が始まります。
 ちょっと怖い雰囲気とシーンが連続して出てきます。オオカミがヤギを食べてしまいそうです。
 オオカミのセリフの語尾には「……でやんす」が付きます。
 オオカミは本能として、ヤギを食べたい。だけどいっしょうけんめいがまんします。
 オオカミのがまんは、かなり無理があります。がんばれ!
 <ちょっとだけかじってみようかな>がおもしろい。
 またまた、雷が鳴り渡ります。オオカミはパニックです。どうなる?
 ドラマチックです。
 お話がうまくできています。
 第三巻「くものきれまに」も読んでみます。

この記事へのトラックバックURL

http://kumataro.mediacat-blog.jp/t141686
※このエントリーではブログ管理者の設定により、ブログ管理者に承認されるまでコメントは反映されません
上の画像に書かれている文字を入力して下さい