2020年11月06日

アマンダと僕 フランス映画DVD 

アマンダと僕 フランス映画DVD 2018年公開

 フランス国パリ市内の公園で、七歳女児アマンダのシングルマザー母親が、四人組の犯人による無差別大量殺傷テロ行為で銃撃にあい亡くなってしまいます。突然の死去です。
 アマンダのめんどうをみる立場になるのが殺害された母の弟で、二十四歳の叔父ダヴィッドです。
 アマンダは自己主張の強い女の子です。叔父と姪のふたりは衝突します。かといって、アマンダを孤児施設に入れることには抵抗感をもつダヴィッドです。
 希薄な親族関係ゆえに親族の網が薄く、七歳女児アマンダの面倒をみることができる身内がいません。
 アマンダの母親とダヴィッドは、父子家庭で育った姉と弟で、父親が亡くなって、姉もテロの被害者で亡くなって、二十四歳の未婚の弟と七歳の姉の娘が残されました。
 デヴィッドは、自身が幼児のころだった遠い昔に別れた実母とは長年交流がなく疎遠になっています。
 あとは亡父親の妹が出てきます。

 ダヴィッドに恋人ができますが、恋人もまたテロの犠牲者になります。
 彼女は、命はとりとめますが、大けがをして実家へ戻ります。

 ギターのバックグラウンドミュージックが、哀愁を誘います。

 七歳女児のアマンダには、気持ちを強くもって、突っ張って生きることを覚えなさいと励ましたい。

 映画には、テロ行為に対する反発のメッセージがあります。
 日本ほど治安はよくありません。バッグの中に銃やナイフがないかの検査がある市民利用施設もあります。
 イスラム教の衣装を着た女性が責められているシーンも出ました。日本人にはピンとこないシーンです。
 
 だしぬけにテロ行為が終わった公園での悲惨なシーンが出ます。
 芝生の上に血に染まった死傷者の遺体や傷ついた体がたくさん横たえられています。
 なにかしら唐突すぎる。
 どうも、テロ行為のシーンを撮影したのだけれど、残虐すぎたためにカットされているか、最初から意図をもってテロシーンを流すことが省略されているようです。それもあって、100%の感情移入ができませんでした。

 冒頭付近にあった母親と七歳娘がエルビスプレスリーのロック曲に合わせて踊るダンスシーンが良かった。
 最後は最初で締めるという物語づくりの公式のようなものがあるので、最後の英国ウィンブルドンテニスコートで、「エルビスはこのビルから出ました」のセリフで終わるのも良かった。
 さわやかに始まって、つまずいて、力強く終わった映画でした。

 パリの川や建物の映像を観光気分で観ることができました。
 フランス人の自転車好きがこの映画からも伝わってきました。

 まあ映画ですので、話はつくってあるなということがわかります。
 現実には、ふたりは、数年間は耐える期間をいっしょに過ごすことになるのでしょう。
 人生は長いですから悲観することはありません。きっといいこともあります。

この記事へのトラックバックURL

http://kumataro.mediacat-blog.jp/t141226
※このエントリーではブログ管理者の設定により、ブログ管理者に承認されるまでコメントは反映されません
上の画像に書かれている文字を入力して下さい