2020年02月28日

スイミー ちいさな かしこい さかなの はなし レオ=レオニ

スイミー ちいさな かしこい さかなの はなし レオ=レオニ 訳 谷川俊太郎 好学社

 表紙から裏表紙にかけて、海の中の風景画が描いてあります。一匹の小さな黒いお魚だけがいると思っていたら、小さな赤いお魚がたくさんいました。サンゴ礁の海底です。
 たくさんの赤いお魚のなかに黒いお魚が一匹だけ。アンデルセンの「みにくいアヒルの子」が頭に浮かびました。ひとりだけ、仲間外れで、いじめられるのでしょうか。いいえ、そうではありませんでした。一匹だけの小さな黒いお魚はやがてリーダーに育っていきます。
 小さな黒いお魚は、海の中を旅します。赤いゼリーのようなくらげ、気に入った表現として、ブルドーザーみたいな、いせえび、こんぶやわかめの林、うみへびかと思ったら、うなぎでした。お魚は、学校を卒業して社会人になったような初々しい若い人のイメージです。

 小さな黒いお魚は、ひきこもりの赤いお魚たちと出会います。
 「協力」とか、「チームワーク」という言葉が思い浮かびます。
 小さな黒いお魚は、「目」の役割を果たします。
 一匹よりも多数匹です。
 「ひとりが100歩くよりも、100人が1歩、歩く方が尊い」ということを、昔、習ったことを思い出しました。


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