2019年11月29日

会話は、とぎれていい 愛される48のヒント 加藤綾子

会話は、とぎれていい 愛される48のヒント 加藤綾子 文響社

 もう何十年間もテレビはあまり見なかったので、著者がどんな人なのかは知りません。人気アナウンサーの方のようです。経歴を見て音大卒のアナウンサーは珍しいと思い読み始めました。元フジテレビアナウンサー。
 まず全体をめくってみて、教科書のような構成だと感じました。本人は、はじめにの部分で、マニュアル本ではなく、伝えたいことがあると強調しておられます。「仕事とプライベートで役立つ話し方の本」という企画提案が出版社からあったそうです。
① コミュニケーションは楽しい。
② 話すことを楽しむ。
③ 目の前にいる相手への優しさ、気遣い。思いやり。そういう姿勢さえあれば、相手にとっては必ず心地よい。
 働く場面での会話の秘訣かなと思いながら読み始めました。
 教示ではなく、伝達という立ち位置でいくそうです。文章というよりは、話しかけられているような文脈です。

 たくさんの有名人のかたたちの名前が登場します。体験記です。
 テレビの中のひとたちのお話です。ただ、わたしにとっては知らない人が多い。フルタイムで働いている人たちは、ゆっくりテレビ番組を見る時間はないと思います。テレビを見ているのは、高齢者、主婦、こどもさんなどでしょう。
 
 話し方のマニュアル本、手引書です。ただ、現役仕事中の人向けのものです。無理して会話をしなくてもいい人にはあまり参考になりません。
 周囲にいる人をべたぼめする内容でもあります。
 ページの文末に内容を要約したヒントがあるのですが、目ざわりで、読むのは飛ばしました。本文が短いので、文末にまとめる必要がありません。項目が48もあるのは多すぎます。数を減らして、1項目ごとの文章を長くした方がいい。今の文章量だと、箇条書きを読んでいるようです。深みがありません。

 ノウハウは、自己防衛の方法にみえます。いい人になろうとするアドバイスです。
 
 「なになにすべき」という文脈からは、ストレスがたまりそうです。心の健康を考えるとありのままのほうがいい。

 インタビューの内容を本にしてあるような文脈です。アナウンサーというよりアイドル。

  仕事人間の印象が残りました。

 売るための戦略的な本でした。

 記憶に残った記述の趣旨などとして、「自分の意見をもたいないで、その場の雰囲気に合わせる発言を繰り返していると信用を失う」、「(評価として)3割引き(評判だけで実力が伴っていない)」
「人の話を聞いているときに顔が死んでいる」、「(意図的だと思われる)オーバーリアクション」、「ワイプ(テレビ画面のなかの枠内に表示された出演者の表情)」

この記事へのトラックバックURL

http://kumataro.mediacat-blog.jp/t137101
※このエントリーではブログ管理者の設定により、ブログ管理者に承認されるまでコメントは反映されません
上の画像に書かれている文字を入力して下さい