2019年10月20日

北の国から2002 遺言 前編・後編 DVD

北の国から2002 遺言 前編・後編 DVD

 21年間かけてつくられたドラマの最終話です。もう20年ぐらい前のテレビ放映ですが、観るのは初めてです。
 家族をつくって維持していくということはたいへんなことで、たいへんではあるけれど、楽しいことなんだというメッセージがあるドラマでした。
 終盤付近で、いつも富良野駅で旅立つ人を見送っていた黒板螢が、3歳7か月の息子を抱いて、電車に乗って見送られていきました。螢はいつも見送って、電車を追いかける立場でした。螢が駅で見送られるシーンを初めて観ました。
 タイトルは、「遺言」です。出演されたみなさんが遺したかったのが、このドラマ作品だったのだと思いました。
 
 孫をめぐってのありがちなおじいさんと娘の対立に笑いました。
 
 おかしかった部分として、
「(結婚式の入場を表して)新郎妊婦の入場です」
すみえさんの婚約相手、柳葉敏郎さんがおもしろかった。暗いドラマのなかにあって、明るい人がいるとほっとします。エコ話が続きますが、そこから20年ぐらいがたっています。今はどうなのだろう。完ぺきに実現はなされていない気がします。「クソ発電」
 結から純へのプロポーズの言葉として、「純ちゃん、(わたしと結婚する)覚悟はある? わたしをお嫁さんにしてくれる気はある? そういう気持ちで付き合ってくれてる?」

 これまでに出演された方たちの今の状態の顔見世のような雰囲気です。同窓会です。

 高村結(ゆい)を演じる内田有紀さんの個性設定が意外でした。ボーイッシュで、気が強い、打たれ強い、あまりしゃべらない。人妻役ですが、だんなは、女をつくって家を出ています。

 「手紙」が人と人とをつなぐ手段となっているドラマです。現代は、テレビ電話もあり、時代がすっかり変わりました。

 黒板五郎の健康診断の様子は、あまりにも素人の扱いで、ちょっと引きます。おおげさです。

 北海道の自然風景がきれいです。とくに樹木の色と光線の動きがいい。黄色いミニヒマワリ満開風景も美しい。冬の猛烈な寒波風景は、寒そう。

 若い男子のだらしなさが目立ちました。携帯中毒の竹下景子さんの息子大介くん、純もそれなりにだめなやつです。トドの息子(結衣の戸籍上の旦那のこと)。映像を見ていて、どうやったらこういう人間が育つのだろうかと情けなくなります。
 純は、「少しは戦え」と言われて、改心します。「こそこそしているのはもうイヤなんだよ。めんどうなことから逃げて、ずーっと生きてきた。そういうやり方が、もうイヤなんだ」

 なんでこんな天候が悪い日に漁に出たのか。ときおり、無理やりなお話づくりがドラマ内に入れてあります。
 トドの親父さん(高村五平・唐十郎さん)の静から動への変貌ぶりがすさまじく、同じ人間の個性とは思えませんでした。

 まあ、ぼろぼろの人間模様です。そこが、このドラマの魅力です。劇中に登場人物が発言していますが、「結婚しないのに子どもをつくったり、職もないのに結婚しようとしたり」ぼろぼろの妹と兄です。

 これでひととおり観終えました。また、観ることがあるかもしれません。

この記事へのトラックバックURL

http://kumataro.mediacat-blog.jp/t136593
※このエントリーではブログ管理者の設定により、ブログ管理者に承認されるまでコメントは反映されません
上の画像に書かれている文字を入力して下さい