2019年10月15日

北の国から‘98時代 DVD

北の国から‘98時代 DVD

 展開が後ろ向きで暗い雰囲気がありますが、ひとりで観る映像であればそれでいい。
 「時代」を考える作品です。みんな若かった。中島みゆきさんの「時代」が流れます。名曲です。
 作品「北の国から」は、「気持ち」で支えていくドラマです。
 螢は精神的に強くなりました。
 今回印象に残ったセリフの数々として、
 雪子(竹下景子さん)「自分のしたことは戻ってくる(ブーメラン現象。不倫をして男を奪ったら、自分が結婚後、夫を女に奪われた)」
 シュウ(宮沢りえさん)「わたしたちはみんなに試されていると思うから意地でも愛情を貫きたい」という趣旨のセリフ。
 螢(中島朋子さん)「(不倫相手との関係は)終わった。でんでんむしの映像が出るのは、新美南吉作「でんでんむしのかなしみ」からくるのだろうと解釈しました。それから、蛍の言葉で、「だって、正ちゃん、大きいんだもん」
 草太にいちゃん(岩城滉一さん)「しゃべって、楽になれ」、「栄養つけろ」、「オラは螢の味方だ」、「(正吉に向かって)おまえにとって、黒板家は家族だ」、「忘れたらばちがあたるぞ。みーんな、おまえらのおやじさんのおかげなんだぞ」
 正吉(中澤佳仁さん。しゅっとして真田広之さんのように見えます)「答えは昔からとっくにあった」
 
 正吉にとっては、他人のこどもを自分の子どもとする。どう結末をもっていくのだろうか。
 螢が産む子どもが、黒板ファミリーと血がつながっていることには間違いはない。
 
 「結婚」というのは、周囲が気を配ってあげないと、当事者ふたりだけでは成立しにくい。
 正吉と螢の結婚披露宴での五郎(田中邦衛さん)の様子は、まるで、事実のようでした。みなさん、演技が素晴らしい。

 シュウ(宮沢りえさん)のまったくセリフがなかったお父さん役の男優さんの個性設定も良かった。北海道の閉山した炭鉱夫役でした。炭鉱とか銅山とか鉱山労働者のこどもだった世代は、今はもう60代ぐらいを過ぎたあたりの世代でしょう。その部分でも『時代の変化』が表現してありました。

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