2019年09月29日
カモフラージュ 松井玲奈
カモフラージュ 松井玲奈(まつい・れな) 集英社
1本が40ページぐらい、6本の短編集です。タレントさんですが、わたしは知りません。
カモフラージュ:カメレオンのように目立たないようになる。
「ハンドメイド」
タイトルは、お弁当や料理の手づくりを指します。
恋愛物語です。純文学系で、セクシーな部分もあり、書くことの覚悟があります。あきこさん24歳の恋です。
彼氏はいますが、彼氏には妻子があります。未来が見えてこない恋愛です。本当に両想いなのだろうか。
あきこさんは、ビー玉が上からふってくる夢をみます。
男性からいえば、女性は怖い。女性とは平行線の部分あり。
気に入った表現として、「少女と女性の区切り」
調べた言葉として、「チェキ:インスタントカメラ」、「拗ねて:すねて」
「ジャム」
シュールレアリスム(超現実主義、現実無視)の世界です。
何が書いてあったのかはわからないけれど、読み終えると悲しい気持ちになる作品でした。
小学生らしき健太が主人公で、健太の視点で、ひとり語りが続きます。
健太自身は死んでいるのではないかと最初思いましたが生きていました。
読んでいて、作品に対して、「わからない」という距離感をもちます。
いやだと思った表現として、「嘘を吐く(嘘をつくでいいのではないか)」、あわせて、嘔吐状況の表現。
作者が、小学生男児になって、言葉をつないでいますが、小学生男児よりも小学生女児の設定のほうがよかった。
どんな病気なのかが、わかりません。
「いとうちゃん」
読み終えるとなんだか悲しい気持ちになるのがこの作者さんの作品の特徴です。
本作品の冒頭にある野球でもサッカーでもどっちでも関係ないという部分は、そんなふうに人間は考えないと違和感を覚えました。
群馬から東京へ夢をもって出てきた高校出たてのいとうちゃんは、ストレス解消のためにたくさん食べて太ってしまいました。太ったことで、働いているメイド喫茶の職場でうとまれます。
やせればいいだけなのに。
読んでいる途中ですが、いまのところ、なにも感じません。
「佐々木さん」にささきとふりがながふってあるのはどうしてだろう。ふる必要がありません。
気に入った表現の趣旨として、「どうして、東京に出てきてしまったんだろう」
作品『不思議の国のアリス』がベースに流れています。
最後のからくりには、納得できました。
調べた言葉などとして、「カモミール:キク科の1年草。ヒメジョオンみたい。花言葉は逆境に耐える力ですから本作品の主人公いとうさんに通じます」、「パフスリーブのシャツ:肩・そでをふくらませたもの」、「チェキ:インスタントカメラ。メイドさんと有料で一緒に写るということだろうか」、「ミューズ:女神」、「コンセプチュアル:考え方の」、「ジンジャーブレッドマン型のクッキー:人型のクッキー」
「完熟」
作品の冒頭付近では、体言止め(語尾を名詞で止める)がこの作者さんの特徴です。
15歳の男子がいて、彼より3~4歳、年上の女性がいる。そのあたりの文脈に違和感をもちました。女性はまだ、18歳~19歳なのに、文脈は、熟女の雰囲気です。
桃を食べる動作の表現はなにかしら変です。
アニメのようで、そうではない、独特の雰囲気があります。
突然、時代が、20年経過しました。びっくりしました。さらに、登場人物が女性に転換しました。
桃女のことは、現実の出来事とは思えません。
先が見えません。
「夫の心がどこか遠くへいってしまう」とあります。
読者に考えさせる作品です。
「リアルタイム・インテンション」
インテンション:意図、意思、計画、目的
飲むと本音が出る『本音出汁(だし)』
帽子男のエム、メガネのルーペ、大柄なクマという三人の男が、どうもネット配信の動画に出て稼いでいるふうです。
おもしろそうではあります。でも、前半は笑えません。
全体的に、芸能人の大変さがアピールされている印象です。私生活を監視される。顔が見えないネットの視聴者に猛攻撃される。
映像に登場している人物の不平不満について理解できる部分があります。
次々と出てくるからくりはおもしろい。
ラストの意味深さもいい。
調べた単語などとして、「プラシーボ:偽薬効果」、「ガジェット:小さくて珍しい携帯用機器」、「バズる:SNS上で口コミが広がる」
「拭っても、拭っても(ぬぐっても、ぬぐっても)」
途中、自分には合わない作品だと思い、流し読みに変えましたが、最後まで読んでみて、6本のなかでは、一番読み終わったあとの明るい感じが良かったと思いました。
調べた単語として、「マツエク:まつげエクステンションの略。まつげにエクステンションというものを接着剤で装着する」、「人間の三大欲求(食欲、睡眠欲、性欲)」、「リクター:議事録?」
1本が40ページぐらい、6本の短編集です。タレントさんですが、わたしは知りません。
カモフラージュ:カメレオンのように目立たないようになる。
「ハンドメイド」
タイトルは、お弁当や料理の手づくりを指します。
恋愛物語です。純文学系で、セクシーな部分もあり、書くことの覚悟があります。あきこさん24歳の恋です。
彼氏はいますが、彼氏には妻子があります。未来が見えてこない恋愛です。本当に両想いなのだろうか。
あきこさんは、ビー玉が上からふってくる夢をみます。
男性からいえば、女性は怖い。女性とは平行線の部分あり。
気に入った表現として、「少女と女性の区切り」
調べた言葉として、「チェキ:インスタントカメラ」、「拗ねて:すねて」
「ジャム」
シュールレアリスム(超現実主義、現実無視)の世界です。
何が書いてあったのかはわからないけれど、読み終えると悲しい気持ちになる作品でした。
小学生らしき健太が主人公で、健太の視点で、ひとり語りが続きます。
健太自身は死んでいるのではないかと最初思いましたが生きていました。
読んでいて、作品に対して、「わからない」という距離感をもちます。
いやだと思った表現として、「嘘を吐く(嘘をつくでいいのではないか)」、あわせて、嘔吐状況の表現。
作者が、小学生男児になって、言葉をつないでいますが、小学生男児よりも小学生女児の設定のほうがよかった。
どんな病気なのかが、わかりません。
「いとうちゃん」
読み終えるとなんだか悲しい気持ちになるのがこの作者さんの作品の特徴です。
本作品の冒頭にある野球でもサッカーでもどっちでも関係ないという部分は、そんなふうに人間は考えないと違和感を覚えました。
群馬から東京へ夢をもって出てきた高校出たてのいとうちゃんは、ストレス解消のためにたくさん食べて太ってしまいました。太ったことで、働いているメイド喫茶の職場でうとまれます。
やせればいいだけなのに。
読んでいる途中ですが、いまのところ、なにも感じません。
「佐々木さん」にささきとふりがながふってあるのはどうしてだろう。ふる必要がありません。
気に入った表現の趣旨として、「どうして、東京に出てきてしまったんだろう」
作品『不思議の国のアリス』がベースに流れています。
最後のからくりには、納得できました。
調べた言葉などとして、「カモミール:キク科の1年草。ヒメジョオンみたい。花言葉は逆境に耐える力ですから本作品の主人公いとうさんに通じます」、「パフスリーブのシャツ:肩・そでをふくらませたもの」、「チェキ:インスタントカメラ。メイドさんと有料で一緒に写るということだろうか」、「ミューズ:女神」、「コンセプチュアル:考え方の」、「ジンジャーブレッドマン型のクッキー:人型のクッキー」
「完熟」
作品の冒頭付近では、体言止め(語尾を名詞で止める)がこの作者さんの特徴です。
15歳の男子がいて、彼より3~4歳、年上の女性がいる。そのあたりの文脈に違和感をもちました。女性はまだ、18歳~19歳なのに、文脈は、熟女の雰囲気です。
桃を食べる動作の表現はなにかしら変です。
アニメのようで、そうではない、独特の雰囲気があります。
突然、時代が、20年経過しました。びっくりしました。さらに、登場人物が女性に転換しました。
桃女のことは、現実の出来事とは思えません。
先が見えません。
「夫の心がどこか遠くへいってしまう」とあります。
読者に考えさせる作品です。
「リアルタイム・インテンション」
インテンション:意図、意思、計画、目的
飲むと本音が出る『本音出汁(だし)』
帽子男のエム、メガネのルーペ、大柄なクマという三人の男が、どうもネット配信の動画に出て稼いでいるふうです。
おもしろそうではあります。でも、前半は笑えません。
全体的に、芸能人の大変さがアピールされている印象です。私生活を監視される。顔が見えないネットの視聴者に猛攻撃される。
映像に登場している人物の不平不満について理解できる部分があります。
次々と出てくるからくりはおもしろい。
ラストの意味深さもいい。
調べた単語などとして、「プラシーボ:偽薬効果」、「ガジェット:小さくて珍しい携帯用機器」、「バズる:SNS上で口コミが広がる」
「拭っても、拭っても(ぬぐっても、ぬぐっても)」
途中、自分には合わない作品だと思い、流し読みに変えましたが、最後まで読んでみて、6本のなかでは、一番読み終わったあとの明るい感じが良かったと思いました。
調べた単語として、「マツエク:まつげエクステンションの略。まつげにエクステンションというものを接着剤で装着する」、「人間の三大欲求(食欲、睡眠欲、性欲)」、「リクター:議事録?」
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