2019年05月29日

かんかんかん のむらさや

かんかんかん のむらさや・文 川本幸・制作 塩田正幸・写真 福音館書店

 0.1.2歳向けの絵本です。10見開きです。
 「かんかんかん」は、鉄道線路の横にある遮断機がなる音の「かんかんかん」です。
 かんかんかんの音とともに物語がスタートします。
 まず、絵に驚きました。料理、食べ物類を工芸作品のように仕上げて、写真で掲載してあります。
 ナイフ、フォーク、スプーンで電車の台車がつくられています。蒸気機関車は赤いやかんで、煙は綿です。そして、バックの黒は布地です。美しい。めずらしい。精巧、緻密、美術品
 先日の夜に見たNHKEテレ絵本番組で紹介されていた乳幼児向け絵本のつくり方に沿っています。同じ言葉の繰り返し、色づかい。色合い。色彩はあざやかです。それから、親子で会話ができるような内容であること。
 ぶぶう ぶぶう 音のくりかえし。
 電車の台車にのせられているのは、未来を予想するような車のタイプです。
 ねこは、かわいいしおもしろい。ねこの表情がいい。ひげがアクセントになっています。電車の台車はたくさんのえんぴつでできています。
 次のページをめくるときのスリルとか期待感、楽しみがあります。
 見開きの左側のページにちょっとだけヒントがあります。次はなにがくるかな。かんかんかん。
 踏切の色は、黄色とシグナルは赤
 おばけのような白くて長い手が出てきました。
 電車の台車は白いひもです。
 なんども注意深く修正を繰り返して撮影された画像であることが伝わってきます。
 さいごは、かんかんかん、ばいばいれっしゃが近づいてきます。
 ぞう、らいおん、くま、かめ
 これなーんだの会話を親子でできます。
 にぎやかで、明るくて、楽しい。
 アイデア豊富で、創意工夫がぎっしりつまった良書でした。
 今年読んで良かった1冊になりました。

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