2019年05月04日

おかあさんはね エイミー・クラウス・ローゼンタール

おかあさんはね エイミー・クラウス・ローゼンタール マイクロマガジン社

 おかあさんのための絵本です。ほろりときます。
 母親がこどものことを思いやるお話です。
 英語タイトルは、I Wish You Moreとなっています。意味はわかりませんが、こどもさんのためにこどもの安全と平和を「祈る」ということだろうと受け止めました。そして、「おかあさんはね、あなたが、大好きよ」ということです。
 絵はマンガチックですが優しい。動きに気持ちがこもっています。
 「笑顔」、「譲り合い」、「協力・協調・友情」、「恋」、「積極性」、「挫折しても立ち上がる」、「根気」、「人生」、「夢・希望」、メッセージは、けっこう盛りだくさんです。

 雨が降る中で傘をさす絵は秀逸です。感嘆のため息が出ました。

 児童虐待に反対と声をあげたくなります。

 親は子どもの傘でありたい。


(作者女性はこの絵本が発売される前の月に、癌のために51歳で亡くなっています。娘さんがおられます。残念です。この世にいい本を残してくださって、ありがとうございます)

 個人的な読書の記憶としての関連ですが、「ちいさなあなたへ」アリスン・マギー作も母親向けの名作絵本です。亡くなったおかあさんが、子をもつことになる娘さんに伝えるメッセージです。机の上に置かれた写真のなかから語りかけてこられます。これもまた泣けます。いずれの2冊も子どもさんの誕生の贈り物にされると喜ばれると思います。

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