2019年02月19日

古事記 ~日本の神さまの物語~ 須田淳

古事記 ~日本の神さまの物語~ 須田淳 Gakken

 こどもさん向けの本です。10歳までに読みたい日本名作と表示があります。
 博士(太安万侶おおのやすまろ)が712年に書き上げた。完成までに40年ぐらいかかっているようです。
 前提としての絵と説明がわかりやすい。読み進めながら幾度か「登場する神さまたち」のページを見ました。
 題して、「古きことの書」

 「黄泉の国(よみのくに)」のお話は怖い。死者の国の話です。男の神イザナギが亡くなった女の神イザナミに会いに行きます。

 壮大な物語です。まず、神々がいて、ようやく初代天皇の時代が始まります。(神武天皇紀元前711年~)現代人の感覚とは異なる部分もあり、理解できないお話しもあります。
 
 「スサノオ」という神さまは勇猛果敢な神だと思っていましたが、書中では、乱暴者です。赤ちゃんのようなわがままでがまんがきかない部分ももっています。

 「ヤマタノオロチ」の部分では、怪獣、怪物映画の創成期を思い出します。「キングギドラ」という怪獣がいます。頭は八つ、尾も八つ、目は真っ赤です。ヤマタノオロチは、「水害」とか「火山の噴火」を表現しているとあります。
 生けにえの部分では、食べてもまずい大人の男はいらない。娘やこどもがほしいとあり、まあそういうものだろうなとユーモアを感じました。

 「根の国の物語」は、島根県が場所だと思うのですが、意地悪さと愛情が同居している物語でした。
 離婚再婚みたいな話もあります。

 「小さな神さま」は、その後の一寸法師のお話の元になったのでしょう。

 神話時代の結婚は、「ウミサチとヤマサチ」を読むと、見た目から恋仲になることがわかります。昔も今も恋愛は見た目から始まります。

 気に入った部分として、「巻物を読み終えた」という最後近くの文章がありました。

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