2019年01月11日

母喰鳥 榛原浩

母喰鳥(ははくいどり) 榛原浩(はいばら・ひろ 女性) オール読物新人賞 2018年11月号 文藝春秋

 魅力的で、心がざわめく設定と経過です。江戸時代、たかという女性が見合い結婚をしますが、彼女のおなかには恋人佐吉とのこどもがいます。つまり、妊娠中です。いっぽう、結婚のお相手のお金持ち男性も、女中を妊娠させています。いずれのこどもも同時期に出生します。たかの策略が始まります。
 たかの物欲は強い。男を自分のものにする。財産も自分のものにする。人間の恐ろしさです。天罰がくだらなければバランスがとれません。作者はどう落とすのか。まだ読んでいる途中です。今、半分過ぎの位置にいます。
 
(つづく)

 読み終えました。
 自分で自分を殺めたことになるのだろうか。それでも自殺とは違う。
 文章は短くてわかりやすい。

 周囲の者たちはすでにこどもの入れ替えの真実を知っているのではないか。さとの立場になってみれば、子を持つ親ならば、詳しく調べずとも、この子は自分の子だという確信はもっています。
 もう一度ゆっくり考えてみる。たかの立場にたってみる。ゆえに、母親は息子をいちずに愛したとすれば、魂がわかります。

 気に入った表現の趣旨です。「心のなかで波がかち合い尖って砕ける(とがってくだける)」、「私の血が入っている」

 調べた単語などとして、「簪:かんざし」、「お内儀:他人の妻」、「袱紗:ふくさ。儀礼用のもの。ものを包む」、「大店:おおだな。大商店」、「凭せる:もたせる」、「悋気:りんき。やきもち」

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