2018年06月07日

家族はつらいよⅢ 妻よ薔薇のように 映画館

家族はつらいよⅢ 妻よ薔薇のように 映画館

 久しぶりに映画館へ行きました。この映画の1と2は最近DVDで観ました。Ⅲを観てまず、こどもたちふたりが大きくなったなあという感想と、それにともない出演者の方々もふけてきたなあというものでした。もっとも子役さんは別の人に変わっているようです。1年に1本のペースで公開されています。

 今回の出だしはかなり衝撃的でした。起こってはいけないことが起こってしまいます。一番悪いのは空き巣の笹野高史さんなのに、お嫁さんの夏川結衣さんが責められてしまいます。

 いまどき、大家族のなかの働いていない専業主婦というのは珍しい存在なので説明に苦しい面もあるのですが、お金のこととか、介護とか、子育て、親戚づきあいなど、話題は身近で豊富です。
 あと、中学生のこどもふたりが、でかい図体をしているのに、自分で料理をつくれなかったり、食事の用意を親や祖母に依存したりするのも不可解です。古い中学生像、中年、老年男性像が映像に残っています。

 次回は、妻夫木さん夫婦に赤ちゃんが産まれそうなので、第4弾が来年あたり公開されるのでしょう。楽しみです。それにしても、妻夫木さんが兄の西村まさ彦さんを説得するくだりには胸を打たれました。なんていい奴なのだろう。

 事柄は次々と展開していきます。てんこ盛りです。その勢いに圧倒させられます。そして、事項にはつながりがあり、この出来事は、このあとどこかで再び顔を出すだろうと予想しながら集中して観ることができます。
 戸建の中なのですが、家族会議を行うスペース(ダイニングルームとリビング)が狭い。そこに大勢がぎゅっと詰まって激しいやりとりをするものですから真に迫った演技が伝わってきて、観ていて、笑ったり泣いたりができます。効果を狙った狭さが設定されています。

 ちょい出演の笑福亭鶴瓶さんの演技にはほっとさせられます。タクシーの運転手役です。渥美清さんを思い出します。

 あっという間の2時間でした。

 この雰囲気をこれから先長く、どうやって引き継いでいくのだろうかという危惧をもちつつ、支えていくのは映画を観に来る観客だという結論に達するのです。

山田洋二監督 橋爪功 吉行和子 中島朋子 林家正蔵 蒼井優 風吹ジュン

この記事へのトラックバックURL

http://kumataro.mediacat-blog.jp/t129074
※このエントリーではブログ管理者の設定により、ブログ管理者に承認されるまでコメントは反映されません
上の画像に書かれている文字を入力して下さい