2018年03月21日

安楽死で死なせてください 橋田壽賀子

安楽死で死なせてください 橋田壽賀子 文春新書

 92歳の方です。最近多い、超高齢女流作家(この方の場合はシナリオライター)さんの記述です。
 この本の特徴は、「安楽死を望む」 ものです。つまり、薬を自分で飲んで死を選択する。突き詰めてみれば、自死だと読み手は思うのです。その理由は、身内がだれもいないからです。結婚歴もありますが、長生きして、周りにいた人たちが、先にあの世へ旅立たれているということもあります。
 ただ、この方の場合、めんどうを見てくださる人たちがたくさんいるわけで、老後は安定・安心な立場にあるという土台で、本読みを始めました。

 高名な仕事を残されていますが、私生活では、親戚づきあいなし、会いたい友だちなし、天涯孤独、自分の命を永らえることを望んでくれる人もなしとのお話しです。

 結局は、「無駄な延命治療は望まない。」 という結論に達します。

 永い人生のふりかえりです。
 戦時中、中学生が戦闘機の機銃掃射で殺されるシーンを見た。
 戦争で、母親が空襲で死んでよかったなと思った。(こんな世の中で生きていても幸せではないから。) ただし、死んだと思っていた母親は生きていました。
 野菜と芋ばかりを食べたから長命になったは、同感です。
 山形へ行って、救われた。そこには、食べ物があった。生と希望と未来があった。それが、「おしん」 の脚本につながっている。
 戦争の責任は、日本人全員にある。ここらまで読んで、その厳しい経験に頭が下がります。
 差別社会日本、戦争に負けて良かった。負けて解消された差別がたくさんある。
 本音のお話が続きます。
 お嬢さまでも、体を売って食べていくしかない。

 サラリーマンと結婚して永久就職する。(動機が不純とはいえない。)
 家族がいないから、何を書いても家族からクレームがくることがない。
 
 家族がいたとしても、老いて最後はひとりぼっちにされる女性もいる。
 
 AEDなんて使わないでくれ。
 救急車は呼ばないでくれ。
 ちょっと聞くと、非常識に聞こえる著者のお願いです。
 点滴も胃ろうもやめてくれと続きます。

 人間として、ちゃんとした状態で死にたい。

 毎日、10種類以上薬を飲んでいる。毎日200グラムの肉を食べる努力をする。お金を使い切って死ぬ。

 未亡人になると、女子は明るくなる。

 お手伝いさんが5人ぐらいいる。

 一般人には、驚くことばかりです。

 「安楽死」は、なかなか議論しにくい素材です。

 心優しい医師は悩む。

 看取りの部分は、最近言葉が広まっている「地域包括ケア」の部分なのでしょう。

 京唄子さん、89歳で死去。

 自分の意見として、自分の寿命は、ある程度、自分で予測ができると思う。なんといっても、自分の体です。
 そして、いざというときに備えて、意思表示を残しておくのです。


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