2018年03月09日

ロボット・イン・ザ・ガーデン デボラ・インストール

ロボット・イン・ザ・ガーデン デボラ・インストール作(女性・イギリス在住) 松原葉子訳 小学館文庫

 イギリスからアメリカへと展開する英語小説を日本語訳してあります。おもしろいらいしい。

 「庭にロボットがいる。」 というタイトル通り始まりました。突然庭にポンコツのロボットがいるのです。ロボットが家事手伝い人の役割を果たす未来生活です。
 ご主人がベン、奥さんがエイミー(裁判所が仕事場の弁護士)、ふたりには、こどもがいないので、そのロボットがこれから子供代わりになるのかもしれません。まだ39ページまで読んだところです。

「髪をシニヨンにまとめる:髪を丸くまとめる。丸がいっぱい。お団子型」

(つづく)

 100ペーあたりまで読みましたが、いまのところ、まだ、おもしろくありません。
 ベンとエイミー夫婦には離婚話があります。
 エイミーがロボットのタングを嫌うのですがその理由が定かではありません。アンドロイド(人造人間)と比較して、レベルが劣るという部分ぐらいしか理由としてありません。

 タングの心臓の隣にあるシリンダー部分が故障している。
 タングとご主人ベンは、それを修理するためにイギリスからアメリカに飛びます。レンタカーを借りて、そこからロードムービー形式になります。

 「ロボットの胸のフラップ:ふたのようになっている部分。パタパタと開閉するもの。」、「セーム皮:カモシカ、ヤギの皮」、「スエード製:ヤギほかの皮の内側をサンドペーパーで起毛させる。」、「エキセントリック:様子や行動が普通じゃない。」、「ダッジ・チャージャー:アメリカの車。マッスルカー。ごついでかい車」

 ロボットは、こどものような扱いだし、障害児とか病児にも見える。

 ロボットがセックスフレンド、しかも男性人間と男性ロボットのような誤解というような記述があり、理解しがたい。

(つづく)

 うーむ。173ページまできましたが、この本の良さがまだわかりません。

 古い型のロボットがいて、別れた妻が遠くにいる。
 新しい女性との出会いがあるけれど、発展性は不明。
 ロボットの素性調査が鍵を握っているようです。
 元夫である男ベンが、子ども嫌いなのか、子ども好きなのか、はっきりしない。

 カトウ・オーバジン(茄子なす)という日本人技術者の登場はびっくりです。
 
 ディーゼル・オイルが、なにか、秘密を明かしてくれそうだ。

(つづく)

 読み終えました。ふーむ。こういうつくりの小説もあるのか。
 途中、舞台が東京になったのは驚きました。(ただし、未来のTOKYOです。)また、パラオ諸島も、ロボットの修理目的とはわかるのですが、それが、なぜ暑い土地のパラオを舞台に設定したのかがわかりませんでした。思いつき、なりゆきだけにみえます。東京でのカトウとの出会いも同様です。

 内容的には、感動を呼ぶものではありませんでした。
 最後半部のこどもをめぐる三角関係の展開は理解できません。なんだかわからない展開です。
 和解と協調の手段が、「ゴルフ」というのも、理解できません。

 ロボットのセリフがもっと多いほうがいい。
 
 ロボットを人と思えるか思えないかが読み手の感想の違いになります。わたしは、思えません。ロボットはあくまで、機械です。わたしは、夢のないおとなです。

 途中、ロボットとアンドロイドの比較が、「人種差別」を表しているようにみえました。

 ただ、こういう形式でもいいんだというのは、世界が広がり、良かった。
 ロボットのかわいらしさが売りなのです。

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