2017年03月18日

孤独の果てで犬が教えてくれた大切なこと 瀧森古都

孤独の果てで犬が教えてくれた大切なこと 瀧森古都(たきもり・こと、女性) SB Creative

 「孤独」を考える物語です。そして、犬による癒しの本です。
 まだ、途中読みですが、感想を書き始めてみます。

 小学校5年生施設入所中の男児が宏夢(ひろむ)です。
 彼のめんどうをみるのが、移動図書館「図書カー」経営井川光太朗(ミツさん)、元刑事、50歳で早期退職した人です。

 25歳でバンド解散、28歳でコンビニバイト(最近このパターンの小説ばかり読んでいます)が、真島陸(まじま・りく)です。
彼の年上の彼女がペットショップ店員の亜美さんです。
 黄色いアロハシャツの40代に見える男が、紺野です。

 最初は点だった人間が、やがて線でつながります。輪(わ)の関係があります。回転があります。

 出だしは、「ぼくには家族がいない」から始まります。
 文章量が少ないためもあって、なんとなく、すーっと第一話「空を知らない犬」を読み終えました。なんとなく、夢をかなえるゾウというパターンに似ています。紺野がガネーシャです。それから、犬泥棒話は、以前子ども向け外国書籍で読んだことがあります。

 共感したのは、「共に過ごす空間」でした。
 施設入所のこどもを誘拐しても金にならないは、そのとおりなのですが、なんか、気持ちがすっきりしませんでした。
 
(つづく)

 読み終えました。
 文章量が少ないので、プロット(企画書)とか、シークエンス(場面進行流れ)を読んでいるようでした。あらすじを読んだ感じです。
項目の連続であること、あちこち飛んだ一人称記述であることから読んでいて混乱するときもありました。人間関係もぎくしゃくしています。みんな仲良しという具合にはなかなかいかない。

 最後らへんは、泣ける部分もありました。

 犬の前右足がないのは厳しい。イメージできません。後ろ足にしてほしかった。
 いまどき「チンピラ」という言葉は死語じゃなかろうか。
 
 「勇気」、「思い出」、「許容心」、なかなかいい。

 無理・無理な設定を受け入れられる人にはいいと思いますが、自分には無理でした。

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