2016年07月14日
永遠とは違う一日 押切もえ
永遠とは違う一日 押切もえ 新潮社
作者のことは存じ上げません。タレントさんというイメージがあるだけです。小説作品が優れていると新聞記事を読んで作品を読み始めました。本の帯には、女性の心情を掬い上げる(すくいあげる)連作短編集とあります。
関係ないけど、帯にあった「恋」という字が「窓」という文字に見えました。視力が落ちてきました。ちゃんと読めているのだろうかという自身への疑念を抱きつつ、一作目の短編を読み終えたところです。なかなかいい。各短編のタイトル付けが、A+B方式です。両者の品詞とか関連の薄さで記憶しにくいタイトル設定となっていますが気にしません。
「ふきげんな女たちと桜色のバッグ」
モデル事務所マネージャーの東山路代さん27歳とモデル咲子19歳の悪戦苦闘です。面白い。作者でなければ書けない世界です。作者がマネージャーの立場で書いた1本です。最初はくだらない、両者とも仕事をやめてしまえと評価しながら読んでいましたが、途中から逆転してかなりいい展開でした。やっぱり想い(おもい)がこもった気持ちが大事です。話しづくりがうまい。苦労は報われる(むくわれる)ときがくる。
ラストで肝心なことを書かなかったことが成功しています。読者が余韻にひたって考える部分だからです。
良かったセリフの趣旨などです。「付き人みたいになるな」、「化けた」
わからなかった単語として、「(バッグの)マチ:縦、横、幅(マチ)」
「しなくなった指輪と七日間」
読み終えてほっとしました。良作です。
前作短編と重なる部分があります。こんな調子で最後の短編までつながりがあるのでしょう。楽しみです。
30代男女のなかなか結婚しない、結婚できないパターンです。別れそうで別れない。別れられない。
「7BOYS」という男性歌手グループが核になって、彼らのお世話をしながら収入を得たり、夢を描いたりしている人たちの日常生活と仕事ぶりです。
良かったセリフの趣旨などです。「ここは戦場(テレビ界、芸能界というのは一般人から見ると理解しがたい)」、「みんなが味方じゃない」
わからなかった単語として、「スタイリスト:ファッションの指導、助言をする人」、「マリーエレーヌ・ドゥ・タイヤックのカボションリング:なんか豪華な指輪」、「祐天寺:目黒区内の地名」、「モレスキンの手帳:イタリア・モレスキン社の手帳。ピカソやゴッホも愛用した」、「インスタグラム:スマホのアプリ。短時間動画」
「抱擁とハンカチーフ」
本短編は絵画、色彩にこだわりながら物語を文章化してあります。1枚の絵を文章で表現するようなものです。
内容は理屈っぽいかな。
良かったセリフの趣旨などです。「描き手は、絵の画面から鑑賞者へ何を伝えたいのか」
「甘くないショコラと有給休暇」
幼馴染の3人の女性が山形県内を旅するわけですが、この物足りなさはどうしてだろう。読み手の自分が男性だからだと思います。女性心理を扱った小説ですから、女性の方が読まれると共感されるでしょう。3人寄れば、ふたりがけんかになる。もうひとりが仲裁に入る。その繰り返しです。
良かったセリフの趣旨などです。「刺激とか成長とか、みんなに必要なものなの?」、「精神崩壊」
わからなかった単語として、「東京ミッドタウン:六本木の大型商業施設」、「アソート:各種詰め合わせパック」
「バラードと月色のネイル」
途中、意味がとれなくなって、ページを幾度か戻って読みなおして、それでもわからなくて、先に進んだらわかりました。
そういうオチをもってくるのか。まあ、ありうることです。
わからなかった単語として、「スマホの画面をスワイプ:画面に指をおいてすーと掃く(はく)ように動かす」、「モヒート:ラムベースの冷たいカクテル。キューバのもの」
「失格した天使と神さまのノート」
前の短編と、この短編が、他の短編とのつながりがぎこちない。うまくつなげていません。
キーワードは「受容」ですが、つかみきれていません。ここは、おめでとうと笑い合う場所ともありますが、そうでもありませんと読み手は深く考えます。
良かったセリフの趣旨などです。「24時間、365日ずーっと働いてきたというようなセリフ(仕事はそういうものと共感しました)」
作者のことは存じ上げません。タレントさんというイメージがあるだけです。小説作品が優れていると新聞記事を読んで作品を読み始めました。本の帯には、女性の心情を掬い上げる(すくいあげる)連作短編集とあります。
関係ないけど、帯にあった「恋」という字が「窓」という文字に見えました。視力が落ちてきました。ちゃんと読めているのだろうかという自身への疑念を抱きつつ、一作目の短編を読み終えたところです。なかなかいい。各短編のタイトル付けが、A+B方式です。両者の品詞とか関連の薄さで記憶しにくいタイトル設定となっていますが気にしません。
「ふきげんな女たちと桜色のバッグ」
モデル事務所マネージャーの東山路代さん27歳とモデル咲子19歳の悪戦苦闘です。面白い。作者でなければ書けない世界です。作者がマネージャーの立場で書いた1本です。最初はくだらない、両者とも仕事をやめてしまえと評価しながら読んでいましたが、途中から逆転してかなりいい展開でした。やっぱり想い(おもい)がこもった気持ちが大事です。話しづくりがうまい。苦労は報われる(むくわれる)ときがくる。
ラストで肝心なことを書かなかったことが成功しています。読者が余韻にひたって考える部分だからです。
良かったセリフの趣旨などです。「付き人みたいになるな」、「化けた」
わからなかった単語として、「(バッグの)マチ:縦、横、幅(マチ)」
「しなくなった指輪と七日間」
読み終えてほっとしました。良作です。
前作短編と重なる部分があります。こんな調子で最後の短編までつながりがあるのでしょう。楽しみです。
30代男女のなかなか結婚しない、結婚できないパターンです。別れそうで別れない。別れられない。
「7BOYS」という男性歌手グループが核になって、彼らのお世話をしながら収入を得たり、夢を描いたりしている人たちの日常生活と仕事ぶりです。
良かったセリフの趣旨などです。「ここは戦場(テレビ界、芸能界というのは一般人から見ると理解しがたい)」、「みんなが味方じゃない」
わからなかった単語として、「スタイリスト:ファッションの指導、助言をする人」、「マリーエレーヌ・ドゥ・タイヤックのカボションリング:なんか豪華な指輪」、「祐天寺:目黒区内の地名」、「モレスキンの手帳:イタリア・モレスキン社の手帳。ピカソやゴッホも愛用した」、「インスタグラム:スマホのアプリ。短時間動画」
「抱擁とハンカチーフ」
本短編は絵画、色彩にこだわりながら物語を文章化してあります。1枚の絵を文章で表現するようなものです。
内容は理屈っぽいかな。
良かったセリフの趣旨などです。「描き手は、絵の画面から鑑賞者へ何を伝えたいのか」
「甘くないショコラと有給休暇」
幼馴染の3人の女性が山形県内を旅するわけですが、この物足りなさはどうしてだろう。読み手の自分が男性だからだと思います。女性心理を扱った小説ですから、女性の方が読まれると共感されるでしょう。3人寄れば、ふたりがけんかになる。もうひとりが仲裁に入る。その繰り返しです。
良かったセリフの趣旨などです。「刺激とか成長とか、みんなに必要なものなの?」、「精神崩壊」
わからなかった単語として、「東京ミッドタウン:六本木の大型商業施設」、「アソート:各種詰め合わせパック」
「バラードと月色のネイル」
途中、意味がとれなくなって、ページを幾度か戻って読みなおして、それでもわからなくて、先に進んだらわかりました。
そういうオチをもってくるのか。まあ、ありうることです。
わからなかった単語として、「スマホの画面をスワイプ:画面に指をおいてすーと掃く(はく)ように動かす」、「モヒート:ラムベースの冷たいカクテル。キューバのもの」
「失格した天使と神さまのノート」
前の短編と、この短編が、他の短編とのつながりがぎこちない。うまくつなげていません。
キーワードは「受容」ですが、つかみきれていません。ここは、おめでとうと笑い合う場所ともありますが、そうでもありませんと読み手は深く考えます。
良かったセリフの趣旨などです。「24時間、365日ずーっと働いてきたというようなセリフ(仕事はそういうものと共感しました)」
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