2016年02月15日
タスキメシ 額賀澪 2016課題図書
タスキメシ 額賀澪 小学館 2016課題図書
タスキは襷(たすき)を指し、箱根駅伝を指す。メシは、食事を指す。どういうわけか、駅伝選手が管理栄養士を目指す。選手のそばには、料理上手な彼女らしき黙っていれば可愛い井坂都という女性がいる。選手の名前は、眞家早馬(まいえ・そうま)だが、現在右ひざを、はく離骨折していてリハビリ中、彼の弟春馬が走っている。
冒頭、横浜、箱根駅伝シーンだが、春馬は走っているが、早馬の姿はない。早馬は亡くなっているのではないかという疑念を持ち続けながら、135ページまできました。
駅伝と料理を結びつけた作品です。だいぶ前にいい評判の書評を読みました。ようやく本屋で見つけました。
第92回箱根駅伝とあります。2016年、今年の正月が舞台です。日本農業大学が藤宮藤一郎、英和学院大学が助川良介、紅陵大学が、ケニアからの留学生ダニエル・イエゴ、主人公兄弟の弟眞家春馬が藤澤大学です。春馬にとって、今年で3度目の経験とあります。兄早馬はどこへいったのか。
弟春馬は、食物の好き嫌いが激しい偏食家。兄早馬がそれを直そうとする。兄弟愛を描いた物語であろうか。
時代は高校時代にさかのぼった。兄弟の母親はずいぶん前に病死している。父親は仕事で家にいなさそうだ。祖母が弟を甘やかしたのが、好き嫌いが激しい原因とある。
わからなかった言葉として、「なめろう:青魚のたたきに味付けしたもの」、「人参のグラッセ:バターを加えた煮汁で似た人参」、「管理栄養士:傷病者に対する栄養士。国家資格」、「豆乳麺:韓国料理。冷たい。豆乳に入れた麺」
「タスキメシ」というタイトルが、歳をとってきて老眼で、どうしても「タヌキメシ」に見えてしまい、意味がわからなくなる。他に、いいタイトルはないものかと考え続けてみた。
(つづく)
読み終えました。
女子、井坂都の物語でした。両親不仲で、高校生のとき離婚。そこに至るまでに両親の怒鳴り合いが続く家庭で過ごす。気を紛らわしてくれたのが「料理」だった。
恋愛みたいな話が重なってくるけれど強烈なものではない。兄弟愛みたいなものは、現実的ではない。都のがんばりだけが、印象に残りました。
本のカバーの絵は、色合いが好きじゃありません。ぎとぎとしている。
料理がらみなのだから、食べ物の絵があってよかった。
何のために走るのかという、精神論は除外してあるような気がする。
兄弟、姉妹が仲良しなわけがない。戦国時代の大昔からライバルです。
老いてから仲良くなることが多い。
全体的にとても若い。若々しさがあってよい。
前半が「去る者」、後半が「追う者」という変則的な構成です。
作者が本当に書きたかったのは何だろう。幼馴染同士の支え合いと恋だろうか。さすれば、マラソンマンたちの存在は何だろうか。女子をとりまきながら、駆けていた少年・青年たちの姿か。男女関係は三角関係でなかなか複雑でした。
同情されたくないという井坂都の意思が強烈でした。
タスキは襷(たすき)を指し、箱根駅伝を指す。メシは、食事を指す。どういうわけか、駅伝選手が管理栄養士を目指す。選手のそばには、料理上手な彼女らしき黙っていれば可愛い井坂都という女性がいる。選手の名前は、眞家早馬(まいえ・そうま)だが、現在右ひざを、はく離骨折していてリハビリ中、彼の弟春馬が走っている。
冒頭、横浜、箱根駅伝シーンだが、春馬は走っているが、早馬の姿はない。早馬は亡くなっているのではないかという疑念を持ち続けながら、135ページまできました。
駅伝と料理を結びつけた作品です。だいぶ前にいい評判の書評を読みました。ようやく本屋で見つけました。
第92回箱根駅伝とあります。2016年、今年の正月が舞台です。日本農業大学が藤宮藤一郎、英和学院大学が助川良介、紅陵大学が、ケニアからの留学生ダニエル・イエゴ、主人公兄弟の弟眞家春馬が藤澤大学です。春馬にとって、今年で3度目の経験とあります。兄早馬はどこへいったのか。
弟春馬は、食物の好き嫌いが激しい偏食家。兄早馬がそれを直そうとする。兄弟愛を描いた物語であろうか。
時代は高校時代にさかのぼった。兄弟の母親はずいぶん前に病死している。父親は仕事で家にいなさそうだ。祖母が弟を甘やかしたのが、好き嫌いが激しい原因とある。
わからなかった言葉として、「なめろう:青魚のたたきに味付けしたもの」、「人参のグラッセ:バターを加えた煮汁で似た人参」、「管理栄養士:傷病者に対する栄養士。国家資格」、「豆乳麺:韓国料理。冷たい。豆乳に入れた麺」
「タスキメシ」というタイトルが、歳をとってきて老眼で、どうしても「タヌキメシ」に見えてしまい、意味がわからなくなる。他に、いいタイトルはないものかと考え続けてみた。
(つづく)
読み終えました。
女子、井坂都の物語でした。両親不仲で、高校生のとき離婚。そこに至るまでに両親の怒鳴り合いが続く家庭で過ごす。気を紛らわしてくれたのが「料理」だった。
恋愛みたいな話が重なってくるけれど強烈なものではない。兄弟愛みたいなものは、現実的ではない。都のがんばりだけが、印象に残りました。
本のカバーの絵は、色合いが好きじゃありません。ぎとぎとしている。
料理がらみなのだから、食べ物の絵があってよかった。
何のために走るのかという、精神論は除外してあるような気がする。
兄弟、姉妹が仲良しなわけがない。戦国時代の大昔からライバルです。
老いてから仲良くなることが多い。
全体的にとても若い。若々しさがあってよい。
前半が「去る者」、後半が「追う者」という変則的な構成です。
作者が本当に書きたかったのは何だろう。幼馴染同士の支え合いと恋だろうか。さすれば、マラソンマンたちの存在は何だろうか。女子をとりまきながら、駆けていた少年・青年たちの姿か。男女関係は三角関係でなかなか複雑でした。
同情されたくないという井坂都の意思が強烈でした。
この記事へのトラックバックURL
http://kumataro.mediacat-blog.jp/t114935
※このエントリーではブログ管理者の設定により、ブログ管理者に承認されるまでコメントは反映されません