2015年09月23日

異人たちとの夏 邦画 DVD

異人たちとの夏 邦画 DVD

 出演者のだれもかれもが若い。片岡鶴太郎さんがとくに若々しくみえます。名取裕子さんはきれいです。
 1988年9月15日に公開された映画作品です。タイトルを聞いたことはありますが、観たのは初めてです。40代の主人公男性が、12歳のときに自転車二人乗りをしていてトラックにはねられて死んだ両親に再会します。夫婦は、主人公男性よりも若い30代前半で、ただし、主人公はまだ生まれていません。しかし、お互いが親子であることは理解し、互いに確認し合って、知っています。
 両親(の霊魂)は、12歳から親戚に預けられて成長した息子の苦労をねぎらってくれます。現在の息子は、妻と離婚して、妻が子どもを引き取っています。主人公は、男の一人暮らしでさえません。まあ、いろいろあります。こちらのルートはまともです。この映画公開後の歴史上続いた劇団ひとり作品「青天の霹靂(へきれき)」とか、邦画の名作「ツナグ」につながっていきます。青天の霹靂では、「浅草」という地名が共通点の部分もあります。
 別ルートで、自殺した名取裕子さんの霊が主人公の風間杜夫さんにとりつくのですが、そちらは、オカルト、ホラーのたぐいで、コメディでもあります。シーンとして設定された趣旨がわかりません。名取さんの魅力でお客を呼びたかったぐらいしか想像できません。
 状況としては、異人たちとの夏ではなく、死人たちとの夏です。人はよく、天国に行ったら再会できるというようなことを話しますが、それは、気休めだと思うのです。死んだら、終わりです。何もない「無」に至るのだと思っています。

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