2023年06月05日
フードバンクどろぼうをつかまえろ! オンジャリQ.ラウフ
フードバンクどろぼうをつかまえろ! オンジャリQ.ラウフ・作 千葉茂樹・訳 スギヤマカナヨ・絵 あすなろ書房
ちょっとわかりませんが、この物語の作者は女性で、どこのお国の人かわかりませんが、勝手にインドあたりのお国の人だろうかと推測しながら読み始めてみます。(イギリスにお住まいだそうです。国籍はわかりません。シリアかも。性別はもしかしたら、生まれは男性だけれど、本当は女性というパターンかも。妄想(もうそう)はふくらみます。うーむ。インド系イギリス人ということもあるだろうなあ)
タイトルからすると、福祉施策としてのフードバンクに置いてある食べ物を盗む人間あるいは動物がいるのだろうかという読み始める前の想像です。
目次を見ると、9つ(ここのつ)の章があります。(9つの小話(こばなし)の連続)
その下に、登場人物の絵があります。
ネルソン:主人公男子。小学6年生ぐらいに見えます。
アシュリー:ネルソンの妹だそうです。幼稚園の年中さん(5歳)ぐらいに見えます。髪はポニーテール(結んで、子馬のしっぽみたいにしている)愛用のおもちゃがプラスチックの車で、車に名付けた名前が「フレディー」。46ページにアシュリーは、6歳と書いてあるのを見つけました。小学校には行ってはいないまだ幼稚園の年長さんでしょう。たぶん。(外国だから学年の制度が日本とは違うかもしれません)
クリシュ:男の子。ネルソンの同級生に見えます。(ネルソンの親友だそうです)サッカーが好き。スパイダーマンのマスクをつけて食べ物どろぼうを追う。彼はヒンドゥー教徒で、教えに従うと生肉に直接さわれない。ベジタリアン(菜食主義者)
ハリエット:女子。中学生ぐらいに見えます。ネルソンの姉だろうか。(ネルソンの親友だそうです。そうすると同級生でしょう)カーレースが好き。F1(えふわん。カーレース。フォーミュラーワン)のファン。ハリエットの母親は、サッカーのコーチをしている。父親はレストランで働いている。
お母さん(ジェームズ):ネルソンの母親。看護師だそうです。やさしそうな人に見えます。(どうしてだんなさんは女をつくった家を出て行ってしまったのだろう)すらっとしていて背の高い人に見えます。
ラムジット先生:メガネをかけた四十代ぐらいの男性に見えます。小学校の教頭先生。男性。朝食クラブの運営をしている。
ベル先生:やせていて背が高い女性の先生です。小学校の校長先生。女性。朝食クラブの運営をしている。
ノア・エキアーノ:男性。大柄。運動選手のようです。(プロのサッカー選手でした)あだ名が『ビクトリーノ(勝利を意味するビクトリーからきている。ノアが、決勝ゴールをあげてくれる)』がキャッチフレーズのようです。(注目を高める言葉)
パテル:女性。フードバンク(食べものの銀行)の銀行員
アンソニー:男性。フードバンクの銀行員
ナターシャ:女性。フードバンクの銀行員。馬のしっぽみたいな豊かな髪をしている。
モーリーン:給食の配膳係。女性。グレーのカーリーヘア(灰色でチリチリモジャモジャの髪型)
ラビーニア:女子。オレンジ色の髪、ふくらんでいる。
レオン:朝食クラブの利用者男子
ウィリアム:朝食クラブの利用者男子
ケリー:朝食クラブの利用者女子
クワンのおばあちゃん:ケリーの知り合い。近所の人
ユニコーン:一角獣。角が生えた白馬のような獣(けもの)。伝説の生き物
オニオーク・サミュエルズ:グラッドスーパーの店長
『はらぺこきょうだい』から始まります。ネルソンとアシュリーです。学校の給食しか食事がないようなことをネルソンが言っています。(育ち盛りなのに)
フィッシュフライ:白身魚のフライ
フライドポテト:油でジャガイモを揚げたもの(あげたもの)
『朝食クラブ(家でごはんを食べるのがむずかしい子どもたちに、無料で朝ごはんを提供してくれるクラブ)』日本における『こども食堂』のようなものだろうか。(無料、安価で、食事を提供する社会活動。月数回、食事ほかの費用は、寄附、助成金などでまかなう)
『つもりゲーム』食べ物がなくてもある『つもり』になるゲーム。
むかし、まだ小さかった自分もきょうだいといっしょに料理本の写真を見ながら、そこにある食べ物を食べる動作をしていました。熊じいさんもこの物語の主人公きょうだいと同様に貧しかった。
兄妹には、母さんはいるけれど、父さんはいないようです。
ひとり親家庭なのか。(あとから、父さんは、女ができて出て行ったという話が出ます。ひどいやつです。縁を切りましょう)
熊じいさんも中学のときに親父(おやじ)が病気で死んで、そのあとお金がなくてたいそう苦労しました。ひとり親家庭のこどもの苦労は、体験した者でなければわかりません。結婚して共働きでがんばり始めてから、経済的に楽になりました。
『ひきかえ券』母親が銀行にもっていくとお金をもらえるようです。なにか、手当でももらっているのか。物ももらえるようです。『スパイスセット』をもらったとあります。それとも銀行というのは、本物の銀行ではなくて、福祉施策としてものがもらえるような銀行だろうか。(お金はもらえませんでした。食べ物との引換券でした)
木曜日が『ひきかえの日』だそうです。『銀行』は、『フードバンク(食べものの銀行)』だそうです。食べ物をもらうのに、お金はいらないそうです。
昔、台湾の台北(たいぺい)にある『龍山寺(りゅうざんじ)』を訪れた時のことを思い出しました。この本に書かれていることに似ている事例がありました。
とても感じのいいお寺さんでした。そのときの訪問メモが残っています。
『……驚いたのは、お供え物(おそなえもの)の果物・野菜類は、お参りに来た各自がお参りを済ませたあとに持ち帰るのです。願いがかなった人たちがお礼にお供えした(おそなえした)ごりやくがあるその食べ物をまだ願いがかなっていない人たちがいただくのだそうです。日本のようなお賽銭(さいせん)の箱はありませんでした。参拝者は、願い事がかなったときや、その気になったときに、お礼としてお寺さんに食べ物を寄付するそうです。感心しました。いいシステムです(やり方のこと)』
ネルソンは、フードバンクの銀行員に会ってからまる一年ぐらいがたつそうです。(男性のアンソニーと女性のパテルとナターシャに会った)
銀行の引き出しリスト(これまで受け取った食べもの一覧です)
リストの内容を見ましたが、健康のことを考えるとあまりよくなさそうな食べ物が多い。ピーナッツチョコレート、チョコレートクリーム、ポテトチップ、いわゆるジャンクフードが並んでいます。(栄養価のバランスを欠いた調理済み食品。高カロリー、高塩分など)
宗教のことがあります。
イスラム教でしょう。断食あけ(だんじきあけ。たしか「ラマダン」という断食の期間がある)のお祭りが『イード』だそうです。
ヒンドゥー教の新年のお祭りとして『ディワリ』というものがあるそうです。
シリアル:とうもろこし、麦、米などをすりつぶして加工して、牛乳やヨーグルトなどをかけて食べる。
朝食クラブ:朝、フードバンクが開いているのだろうか? 小学校に行く前に行くのだろうか? 不思議です。
『秘密のクラブ』とあります。学校の朝食クラブのことです。小学校に登校する前に行く場所です。秘密のクラブだから、一般に公表されていないのだろうか? 場所は、小学校にある食堂です。
『朝食クラブのルールはひとつだけ』と書いてあります。朝食クラブのことをだれにも話してはいけないそうです。なぜだろう? とくに、クラブに来ていない人には絶対に話してはいけないそうです。
朝食クラブには、朝の8時までに行く。8時5分には、着席していなければならない。食べるものは、フルーツひとつ、ドリンク1本、シリアルのボウル(入れ物)をひとつとトーストを1枚がひとりあたりの割り当てだそうです。(わたしは、シリアルを食べる習慣がないので、シリアルとトーストを同時に食べることがちょっと驚きでした。シリアルというものは、ごはんとかパンの代わりだと思っていました)
フルーツは複数の中から選択制、シリアルの種類も複数ある。トーストは、チェコレートクリーム塗りとジャム塗りの二種類がある。
金曜日には、おやつがつく。ドーナッツとか、クッキーとか、ヨーグルトとか。
この部分を読んでいて、思い出した本が二冊あります。『宙ごはん(そらごはん) 町田そのこ 小学館』と『おいしいごはんが食べられますように 高瀬準子(たかせ・じゅんこ) 講談社』です。ちゃんとしたごはんを食べることが幸せへの一歩です。
お金がある家のこどもであるクリシュ(男の子の同級生)とハリエット(女の子の同級生)は、朝食クラブを利用しない。
短い文章の中にたくさんの情報が入っています。
朝食クラブの食べ物のスポンサー(お金を出してくれる人)は、ベル校長だそうです。
『朝食クラブ』とは別のシステムの『フードバンク』から食べ物を盗む人がいるらしい。
『フードバンク』と『朝食クラブ』の区別がはっきりしません。同じものなのだろうか? 違うようです。
(つづく)
主人公のネルソンは貧乏なのでごはんをいっぱい食べられないようです。
熊じいさんも母子家庭のときは、食べるものが粗末なことと、着る私服がなくて困りました。高校の林間学校のキャンプも制服で行きました。みんなは、Tシャツにジーンズでした。くそったれ! 負けてたまるか! という気持ちをもって参加しました。ネルソンもがんばれ!
フードバンクの食べ物を盗む人が出てくるようですが、こそこそ盗むのでなく、どろぼうにもどうどうと食べさせてあげればいいと思います。きっとおなかがすいているんです。
『小さな勇者』:貧困で、しばらくは、十分な量の食事が与えられないという意味だそうです。がまんしてねです。(自分で畑仕事をして農作物をつくれないのだろうか。中学生のころ、サツマイモのつるをむいて炒めて(いためて)味付けをして食べていたと妻に話をしたら、そんなものが食べられるのかと驚いていました。それから、海や川で魚釣りをして釣った魚を食べるということはできないのだろうか。海なら貝拾いでもいい。
昔グアム島に行ったとき、なにかしら貧困な人たちもいるようで、地元の人が海で魚を釣っているのですが、いかにも、釣った魚を家で食べるんだという真剣味が感じられました。
だれか人の手伝いをしてお金をもらってもいい。小学生だから賃金は渡せないので、お礼ということで、おこずかいをもらえばいい。この物語のように、人からなにかをもらうよりも、自分で稼ぐ(かせぐ)という自立心がほしい。
料理の達人ゲーム:フードバンクからもらった食べ物を使って料理をするゲーム。キュウリの酢づけサンドイッチ、ツナとジャムのパイ、マスタードとソースをかけてかきまぜたヌードル、びっくりパイナップル(レモネードにひたしたパンをフライパンで焼く。その上に缶詰のパイナップルをのせて、オーブンで焼く)
メニューづくりゲーム:フードバンクでもらってきた食べ物を使ってのメニューをつくる。レタスがついたマッシュルーム、しっぽで立って踊る魚の絵
変身ゲーム:食べたくないものを見ながら、おいしい料理を想像して、そのことをみんなに話す。
なんというか、いつもはらぺこの主人公ネルソンです。
フードバンクに出す食材がなくなってきて、フードバンクを閉鎖しなければならなくなりそうだそうです。
読んでいて疑問がわきます。どうして、人から食べ物をもらおうとするのだろう。
自分で調達できる方法を考えた方がいい。
農林水産業、サービス業(労働奉仕)の手段があります。
物語は、フードバンクで食材を盗む人間をつかまえようという話に発展します。
(本当に盗まれているのだろうか? うたがわしい思いをいだきながら読んでいます)
スーパーマーケットからフードバンクに食材は届く。
スーパーのお客さんからの寄付が提供される食べ物になる。
どろぼうたちは、フードバンクの場所から食べ物を盗むのではなく、スーパーマーケットから盗んでいるのにちがいない。(どろぼうをつかまえたからといって、こどもたちがすぐその場で食べ物にありつけるわけでもなかろうに。以後のための盗難防止が目的か)
お金がなくなって、お母さんは、おばあちゃんの指輪を質屋(しちや)に持って行ってお金に代えてきました。(わたしの家も貧乏だったので、こどものとき、親といっしょにときどき質屋に行きました。衣類や家具などを持って行くとお金を貸してくれました。期限までにお金を返済しないと預けた物は売却されます)
(つづく)
読み終わりました。うーむ。わたしには合わない作品でした。いろいろ文句を書いてしまいそうです。
まず、巻末にある122ページから始まる『解説』の記述部分を最初にもってきてほしい。
一般社団法人の職員さんのコメント部分です。『フードバンク』とは何か。日本におけるフードバンクの現状はこうですとか、『朝食クラブ』とは何かとかが書いてあります。
日本では見聞きしないことがらなので、いきなり物語を読み始めても何のことか理解できません。(外国起源の制度です。スーパーで志(こころざし)のある人たちが、寄附用のカート(手押しかご)に自分が買った食べ物の一部を入れていく。『フードバンクへの寄付はこちらへ』の看板表示あり)
さて、69ページに戻って感想を続けます。
少年少女たちは、スーパーマーケットで、寄附用の食べ物が盗まれていると推理してスーパーマーケットで張り込みして、食べ物どろぼうを見つけて追いかけるという展開になっていきました。
プロサッカーのスター選手であろう『ノア・エキアーノ』という選手がからんだお話になってきます。彼を英雄視します。(抵抗感があります。考えすぎかもしれませんが、意図的に錯覚を生もうとする宗教を思い出しました。中心にカリスマ的指導者の存在がある。(超人間的。教祖。英雄)。熱狂的な会員がいる。ノア・エキアーノ選手のモデルは、イギリスにあるプロサッカーリーグ、マンチェスターユナイテッド所属のマーカス・ラシュフォード選手だそうです。
少年少女たちは、万引きを捕まえる警備員みたいな行動をしますが、警備員ではありません。
カートの中にこどもが入って(ネルソンの妹のアシュリー)、それをネルソンが押してどろぼうを追いかけますが、そんなことをしてはいけません。(以前、公共施設で、中学生男子たちが、体が不自由な人のために置いてあった車いすにのって、押して、ふざけて走り回っていたことがあります。びっくりしました。無知すぎます。まるで幼児です)
記述はマンガのようです。
食べ物を粗末にします。
肉を投げたり、ポテトチップスやチョコレートが飛びかったりします。(食べ物をそのように扱ってはいけません)
フードバンク用の寄付された食べ物を盗む犯人たちについては、今どきの闇バイトで高級時計の強盗をする集団を思い出しました。
『なぜ、どろぼうはどろぼうになったのか』というところを考えないと説得力のある物語は成立しません。一方的な思い込みは正確ではありません。そんなことを考えました。
ちょっとわかりませんが、この物語の作者は女性で、どこのお国の人かわかりませんが、勝手にインドあたりのお国の人だろうかと推測しながら読み始めてみます。(イギリスにお住まいだそうです。国籍はわかりません。シリアかも。性別はもしかしたら、生まれは男性だけれど、本当は女性というパターンかも。妄想(もうそう)はふくらみます。うーむ。インド系イギリス人ということもあるだろうなあ)
タイトルからすると、福祉施策としてのフードバンクに置いてある食べ物を盗む人間あるいは動物がいるのだろうかという読み始める前の想像です。
目次を見ると、9つ(ここのつ)の章があります。(9つの小話(こばなし)の連続)
その下に、登場人物の絵があります。
ネルソン:主人公男子。小学6年生ぐらいに見えます。
アシュリー:ネルソンの妹だそうです。幼稚園の年中さん(5歳)ぐらいに見えます。髪はポニーテール(結んで、子馬のしっぽみたいにしている)愛用のおもちゃがプラスチックの車で、車に名付けた名前が「フレディー」。46ページにアシュリーは、6歳と書いてあるのを見つけました。小学校には行ってはいないまだ幼稚園の年長さんでしょう。たぶん。(外国だから学年の制度が日本とは違うかもしれません)
クリシュ:男の子。ネルソンの同級生に見えます。(ネルソンの親友だそうです)サッカーが好き。スパイダーマンのマスクをつけて食べ物どろぼうを追う。彼はヒンドゥー教徒で、教えに従うと生肉に直接さわれない。ベジタリアン(菜食主義者)
ハリエット:女子。中学生ぐらいに見えます。ネルソンの姉だろうか。(ネルソンの親友だそうです。そうすると同級生でしょう)カーレースが好き。F1(えふわん。カーレース。フォーミュラーワン)のファン。ハリエットの母親は、サッカーのコーチをしている。父親はレストランで働いている。
お母さん(ジェームズ):ネルソンの母親。看護師だそうです。やさしそうな人に見えます。(どうしてだんなさんは女をつくった家を出て行ってしまったのだろう)すらっとしていて背の高い人に見えます。
ラムジット先生:メガネをかけた四十代ぐらいの男性に見えます。小学校の教頭先生。男性。朝食クラブの運営をしている。
ベル先生:やせていて背が高い女性の先生です。小学校の校長先生。女性。朝食クラブの運営をしている。
ノア・エキアーノ:男性。大柄。運動選手のようです。(プロのサッカー選手でした)あだ名が『ビクトリーノ(勝利を意味するビクトリーからきている。ノアが、決勝ゴールをあげてくれる)』がキャッチフレーズのようです。(注目を高める言葉)
パテル:女性。フードバンク(食べものの銀行)の銀行員
アンソニー:男性。フードバンクの銀行員
ナターシャ:女性。フードバンクの銀行員。馬のしっぽみたいな豊かな髪をしている。
モーリーン:給食の配膳係。女性。グレーのカーリーヘア(灰色でチリチリモジャモジャの髪型)
ラビーニア:女子。オレンジ色の髪、ふくらんでいる。
レオン:朝食クラブの利用者男子
ウィリアム:朝食クラブの利用者男子
ケリー:朝食クラブの利用者女子
クワンのおばあちゃん:ケリーの知り合い。近所の人
ユニコーン:一角獣。角が生えた白馬のような獣(けもの)。伝説の生き物
オニオーク・サミュエルズ:グラッドスーパーの店長
『はらぺこきょうだい』から始まります。ネルソンとアシュリーです。学校の給食しか食事がないようなことをネルソンが言っています。(育ち盛りなのに)
フィッシュフライ:白身魚のフライ
フライドポテト:油でジャガイモを揚げたもの(あげたもの)
『朝食クラブ(家でごはんを食べるのがむずかしい子どもたちに、無料で朝ごはんを提供してくれるクラブ)』日本における『こども食堂』のようなものだろうか。(無料、安価で、食事を提供する社会活動。月数回、食事ほかの費用は、寄附、助成金などでまかなう)
『つもりゲーム』食べ物がなくてもある『つもり』になるゲーム。
むかし、まだ小さかった自分もきょうだいといっしょに料理本の写真を見ながら、そこにある食べ物を食べる動作をしていました。熊じいさんもこの物語の主人公きょうだいと同様に貧しかった。
兄妹には、母さんはいるけれど、父さんはいないようです。
ひとり親家庭なのか。(あとから、父さんは、女ができて出て行ったという話が出ます。ひどいやつです。縁を切りましょう)
熊じいさんも中学のときに親父(おやじ)が病気で死んで、そのあとお金がなくてたいそう苦労しました。ひとり親家庭のこどもの苦労は、体験した者でなければわかりません。結婚して共働きでがんばり始めてから、経済的に楽になりました。
『ひきかえ券』母親が銀行にもっていくとお金をもらえるようです。なにか、手当でももらっているのか。物ももらえるようです。『スパイスセット』をもらったとあります。それとも銀行というのは、本物の銀行ではなくて、福祉施策としてものがもらえるような銀行だろうか。(お金はもらえませんでした。食べ物との引換券でした)
木曜日が『ひきかえの日』だそうです。『銀行』は、『フードバンク(食べものの銀行)』だそうです。食べ物をもらうのに、お金はいらないそうです。
昔、台湾の台北(たいぺい)にある『龍山寺(りゅうざんじ)』を訪れた時のことを思い出しました。この本に書かれていることに似ている事例がありました。
とても感じのいいお寺さんでした。そのときの訪問メモが残っています。
『……驚いたのは、お供え物(おそなえもの)の果物・野菜類は、お参りに来た各自がお参りを済ませたあとに持ち帰るのです。願いがかなった人たちがお礼にお供えした(おそなえした)ごりやくがあるその食べ物をまだ願いがかなっていない人たちがいただくのだそうです。日本のようなお賽銭(さいせん)の箱はありませんでした。参拝者は、願い事がかなったときや、その気になったときに、お礼としてお寺さんに食べ物を寄付するそうです。感心しました。いいシステムです(やり方のこと)』
ネルソンは、フードバンクの銀行員に会ってからまる一年ぐらいがたつそうです。(男性のアンソニーと女性のパテルとナターシャに会った)
銀行の引き出しリスト(これまで受け取った食べもの一覧です)
リストの内容を見ましたが、健康のことを考えるとあまりよくなさそうな食べ物が多い。ピーナッツチョコレート、チョコレートクリーム、ポテトチップ、いわゆるジャンクフードが並んでいます。(栄養価のバランスを欠いた調理済み食品。高カロリー、高塩分など)
宗教のことがあります。
イスラム教でしょう。断食あけ(だんじきあけ。たしか「ラマダン」という断食の期間がある)のお祭りが『イード』だそうです。
ヒンドゥー教の新年のお祭りとして『ディワリ』というものがあるそうです。
シリアル:とうもろこし、麦、米などをすりつぶして加工して、牛乳やヨーグルトなどをかけて食べる。
朝食クラブ:朝、フードバンクが開いているのだろうか? 小学校に行く前に行くのだろうか? 不思議です。
『秘密のクラブ』とあります。学校の朝食クラブのことです。小学校に登校する前に行く場所です。秘密のクラブだから、一般に公表されていないのだろうか? 場所は、小学校にある食堂です。
『朝食クラブのルールはひとつだけ』と書いてあります。朝食クラブのことをだれにも話してはいけないそうです。なぜだろう? とくに、クラブに来ていない人には絶対に話してはいけないそうです。
朝食クラブには、朝の8時までに行く。8時5分には、着席していなければならない。食べるものは、フルーツひとつ、ドリンク1本、シリアルのボウル(入れ物)をひとつとトーストを1枚がひとりあたりの割り当てだそうです。(わたしは、シリアルを食べる習慣がないので、シリアルとトーストを同時に食べることがちょっと驚きでした。シリアルというものは、ごはんとかパンの代わりだと思っていました)
フルーツは複数の中から選択制、シリアルの種類も複数ある。トーストは、チェコレートクリーム塗りとジャム塗りの二種類がある。
金曜日には、おやつがつく。ドーナッツとか、クッキーとか、ヨーグルトとか。
この部分を読んでいて、思い出した本が二冊あります。『宙ごはん(そらごはん) 町田そのこ 小学館』と『おいしいごはんが食べられますように 高瀬準子(たかせ・じゅんこ) 講談社』です。ちゃんとしたごはんを食べることが幸せへの一歩です。
お金がある家のこどもであるクリシュ(男の子の同級生)とハリエット(女の子の同級生)は、朝食クラブを利用しない。
短い文章の中にたくさんの情報が入っています。
朝食クラブの食べ物のスポンサー(お金を出してくれる人)は、ベル校長だそうです。
『朝食クラブ』とは別のシステムの『フードバンク』から食べ物を盗む人がいるらしい。
『フードバンク』と『朝食クラブ』の区別がはっきりしません。同じものなのだろうか? 違うようです。
(つづく)
主人公のネルソンは貧乏なのでごはんをいっぱい食べられないようです。
熊じいさんも母子家庭のときは、食べるものが粗末なことと、着る私服がなくて困りました。高校の林間学校のキャンプも制服で行きました。みんなは、Tシャツにジーンズでした。くそったれ! 負けてたまるか! という気持ちをもって参加しました。ネルソンもがんばれ!
フードバンクの食べ物を盗む人が出てくるようですが、こそこそ盗むのでなく、どろぼうにもどうどうと食べさせてあげればいいと思います。きっとおなかがすいているんです。
『小さな勇者』:貧困で、しばらくは、十分な量の食事が与えられないという意味だそうです。がまんしてねです。(自分で畑仕事をして農作物をつくれないのだろうか。中学生のころ、サツマイモのつるをむいて炒めて(いためて)味付けをして食べていたと妻に話をしたら、そんなものが食べられるのかと驚いていました。それから、海や川で魚釣りをして釣った魚を食べるということはできないのだろうか。海なら貝拾いでもいい。
昔グアム島に行ったとき、なにかしら貧困な人たちもいるようで、地元の人が海で魚を釣っているのですが、いかにも、釣った魚を家で食べるんだという真剣味が感じられました。
だれか人の手伝いをしてお金をもらってもいい。小学生だから賃金は渡せないので、お礼ということで、おこずかいをもらえばいい。この物語のように、人からなにかをもらうよりも、自分で稼ぐ(かせぐ)という自立心がほしい。
料理の達人ゲーム:フードバンクからもらった食べ物を使って料理をするゲーム。キュウリの酢づけサンドイッチ、ツナとジャムのパイ、マスタードとソースをかけてかきまぜたヌードル、びっくりパイナップル(レモネードにひたしたパンをフライパンで焼く。その上に缶詰のパイナップルをのせて、オーブンで焼く)
メニューづくりゲーム:フードバンクでもらってきた食べ物を使ってのメニューをつくる。レタスがついたマッシュルーム、しっぽで立って踊る魚の絵
変身ゲーム:食べたくないものを見ながら、おいしい料理を想像して、そのことをみんなに話す。
なんというか、いつもはらぺこの主人公ネルソンです。
フードバンクに出す食材がなくなってきて、フードバンクを閉鎖しなければならなくなりそうだそうです。
読んでいて疑問がわきます。どうして、人から食べ物をもらおうとするのだろう。
自分で調達できる方法を考えた方がいい。
農林水産業、サービス業(労働奉仕)の手段があります。
物語は、フードバンクで食材を盗む人間をつかまえようという話に発展します。
(本当に盗まれているのだろうか? うたがわしい思いをいだきながら読んでいます)
スーパーマーケットからフードバンクに食材は届く。
スーパーのお客さんからの寄付が提供される食べ物になる。
どろぼうたちは、フードバンクの場所から食べ物を盗むのではなく、スーパーマーケットから盗んでいるのにちがいない。(どろぼうをつかまえたからといって、こどもたちがすぐその場で食べ物にありつけるわけでもなかろうに。以後のための盗難防止が目的か)
お金がなくなって、お母さんは、おばあちゃんの指輪を質屋(しちや)に持って行ってお金に代えてきました。(わたしの家も貧乏だったので、こどものとき、親といっしょにときどき質屋に行きました。衣類や家具などを持って行くとお金を貸してくれました。期限までにお金を返済しないと預けた物は売却されます)
(つづく)
読み終わりました。うーむ。わたしには合わない作品でした。いろいろ文句を書いてしまいそうです。
まず、巻末にある122ページから始まる『解説』の記述部分を最初にもってきてほしい。
一般社団法人の職員さんのコメント部分です。『フードバンク』とは何か。日本におけるフードバンクの現状はこうですとか、『朝食クラブ』とは何かとかが書いてあります。
日本では見聞きしないことがらなので、いきなり物語を読み始めても何のことか理解できません。(外国起源の制度です。スーパーで志(こころざし)のある人たちが、寄附用のカート(手押しかご)に自分が買った食べ物の一部を入れていく。『フードバンクへの寄付はこちらへ』の看板表示あり)
さて、69ページに戻って感想を続けます。
少年少女たちは、スーパーマーケットで、寄附用の食べ物が盗まれていると推理してスーパーマーケットで張り込みして、食べ物どろぼうを見つけて追いかけるという展開になっていきました。
プロサッカーのスター選手であろう『ノア・エキアーノ』という選手がからんだお話になってきます。彼を英雄視します。(抵抗感があります。考えすぎかもしれませんが、意図的に錯覚を生もうとする宗教を思い出しました。中心にカリスマ的指導者の存在がある。(超人間的。教祖。英雄)。熱狂的な会員がいる。ノア・エキアーノ選手のモデルは、イギリスにあるプロサッカーリーグ、マンチェスターユナイテッド所属のマーカス・ラシュフォード選手だそうです。
少年少女たちは、万引きを捕まえる警備員みたいな行動をしますが、警備員ではありません。
カートの中にこどもが入って(ネルソンの妹のアシュリー)、それをネルソンが押してどろぼうを追いかけますが、そんなことをしてはいけません。(以前、公共施設で、中学生男子たちが、体が不自由な人のために置いてあった車いすにのって、押して、ふざけて走り回っていたことがあります。びっくりしました。無知すぎます。まるで幼児です)
記述はマンガのようです。
食べ物を粗末にします。
肉を投げたり、ポテトチップスやチョコレートが飛びかったりします。(食べ物をそのように扱ってはいけません)
フードバンク用の寄付された食べ物を盗む犯人たちについては、今どきの闇バイトで高級時計の強盗をする集団を思い出しました。
『なぜ、どろぼうはどろぼうになったのか』というところを考えないと説得力のある物語は成立しません。一方的な思い込みは正確ではありません。そんなことを考えました。