2023年04月25日

きいろいのはちょうちょ 五味太郎

きいろいのはちょうちょ 五味太郎(ごみ・たろう) 偕成社

 しかけ絵本です。
 かなりおもしろい。
 親戚のちびっこたちにプレゼントする候補作にしました。

 虫とり網を右手にもったぼくちゃんの登場です。
 ぼくちゃんがつかまえたいのは、黄色いちょうちょです。
 (でも、なかなかつかまえられません)

 ちょうちょかなと思ったら、つかまえてみるとちょうちょじゃないのです。
 よくできたしかけ絵本です。
 おもしろい。
 じょうずにつくってあります。
 ところどころに穴があいています。

 絵もおもしろい。
 雰囲気は、丸い感じです。

 失敗が何度も続きます。
 ふふふと笑いがこみあげてきます。
 
 黄色いちょうちょかと思ったら、黄色いヘルメットじゃーん
 ちびっこのそんな声が聞こえてきそうです。
 
 あぶなーい 交通事故にあいそうになったぼくちゃんです。
 黄色いちょうちょを追いかけていたら、交差点に飛び込みそうになりました。
 車が来ているよーー

 ぼくちゃんはおこっています。
 ぼくちゃんは、がっかりもしています。

 黄色いちょうちょに見えるけど、黄色いちょうちょじゃない。
 黄色いちょうちょは、目玉焼きの黄身(きみ)だろうか。

 金魚鉢の中にいるショッキングピンク色の金魚の存在がいい。(ぎょっとするようなピンク色のことです)
 ページをめくってみれば、ピンクのポットがピンクの金魚に早変わりです。
 
 ついにぼくちゃんは、きいろいちょうちょをつかまえることをあきらめました。
 目の前にほんとうのきいろいちょうちょがいたのにあきらめました。
 
 『夢』というものは、努力しても努力しても、なかなか、かなわなくて、もうだめだとあきらめたときに、夢がかなうこともあるのだよと、こどもさんに教えてあげたい作品でした。

 ロングセラーです。1983年初版。162刷もされています。  

Posted by 熊太郎 at 06:54Comments(0)TrackBack(0)読書感想文