2021年11月30日

ローカル路線バスで鬼ごっこ 小田原城から河口湖 

ローカル路線バス乗り継ぎ対決旅 路線バスで鬼ごっこ 第四弾 小田原城から河口湖 テレビ東京の番組

 「旅」というよりも「競技」です。
 今回から逃げ子の場所がわかるGPS(ジーピーエス。敵がいる位置がわかる機器)はなしになったそうです。
 相手チームの動きも予測しないといけないという、相手を思いやる気持ちがないと勝てないゲームです。

 太川陽介チーム:相川七瀬 タイムマシーン3号 関太(せき・ふとし)
 松本利夫チーム:中澤佑二 本村健太郎

 小田原城の風景映像を観ていて、行ったことはありませんが、行った気分になれました。

 中澤佑二さんはすごい人です。鬼の待機時間中に、駅まで行って、バスの運行情報を仕入れて戻ってきています。人がやらないことをやらないと勝てないのです。
 今回は、松本利夫チームの作戦「隠れる」が光っていました。わざと負けて、その次に有利な立場になる。なかなかできることではありません。驚かされました。冬季オリンピックの競技「カーリング」を思い出しました。後攻が有利なのです。

 富士山の景色がきれいです。
 夕映えの風景には気持ちが落ち着きました。
 
 バスに乗り遅れても、遅れて来たバスに敵が乗車していて、鬼チームが逃げ子の相手チームを確保できました。
 あきらめたときに夢がかなうパターンです。

 「沼津から三島」あたりのルート映像を観ていて、三十年ぐらい前に一緒にその付近を旅した親族での旅行を思い出しました。
 そのうちの四人は、もう天国の人になってしまいました。
 しみじみしました。

 松本利夫チームは、爽快な乗り継ぎが続きます。乗り換えの待ち時間がほとんどありません。
 奇跡のような乗り継ぎです。そのようにバス路線が組まれているのでしょうがすばらしい。
 勝負事に運不運はつきものです。
 基本的には、松本利夫チームは、自分の足で、「走る」チームです。

 富士山と山中湖を見渡すホテル露天風呂が良かった。いいなー
 山梨県に関するクイズもなかなか歯ごたえがあって、ためになりました。答のミネラルウォーターとか、寿司とか、貴金属に意外性がありました。

 太川陽介チームは、作戦がうまくいくといいのですが、失敗するとつらい。苦しい。雰囲気が悪くなります。
 それでも、ほうとう料理づくりでは、三人の息が合っていました。すばらしい。

 音楽と森の美術館でのヴァイオリン聴き比べはむずかしい。
 番組芸能人の格付けコンテスト形式です。
 ちなみに自分は正解しました。うれしい。

 後半戦で特にですが、なんと不自由な交通手段での挑戦であることかという思いにかられました。
 車を使えばすぐ行けるところなのに、時刻と時間に制限がある路線バスを使用します。

 自分自身についてですが、先日、旅先の九州で久しぶりに路線バスに乗車しました。
 全国で使える交通系ICカード乗車券なので、快適に乗降できました。乗車時にカードをあてる位置が右であったり、左であったりしましたが、わかりやすい位置にありました。

 おめでとう松本利夫チームでした。  

2021年11月29日

太川・蛭子の路線バスの旅 山口駅から室戸岬 2014年分

太川・蛭子のローカル路線バス乗り継ぎの旅 山口駅から室戸岬 2014年分再放送 BSテレ東

 何度か観た回です。何度でも観ます。
 最近の太川陽介さんの旅番組は、『競争』で、とげとげしい雰囲気になる時があるので、観ていて緊張するときがあります。
 昔バージョン(作品)のこちらの再放送の中身のほうが自分には合います。
 えびすさんは、意外に話好きで、バスの中で、ほかのお客さんたちに積極的に話しかけます。
 ゲストは宮地真緒さんです。途中安芸の宮島(あきのみやじま)を横目に通過するのですが、「みやじまお」さんが「みやじま」と重なるので緊張されるとお話が宮地真緒さんからあり、なるほどと納得しました。

 太川陽介さんが最初のほうで、えびすさんに「えびすさんは、瀬戸内海を泳いで渡ってね」と冗談を言いますが、泳ぎはしませんでしたが、三人は、結局、たくさんの橋を渡って、瀬戸内海を歩いて本州から四国まで到達します。すごいなあ。

 先日夜の番組「家ついて行っていいですか」を見ていたら、この路線バス旅番組のファンの方が映像で出ておられました。自分と同じようなことをする人がほかにもいて親近感をもちました。
 行ったことがないところの映像を楽しめますし、行ったことがあるところの映像は、思い出がよみがえります。

 えびすさんが、宮地真緒さんに「(NHK朝ドラのまんてんに出たと聞いて)ああ、宇宙旅行士のドラマですね」みたいに答えました。「宇宙飛行士」が正解です。言い間違えのしかたがおもしろい。

 えびすさんは、三泊四日のロケに、二日分の下着しか用意がなく、着た下着をコインランドリーで洗って乾かします。ユニークです。

 歩く旅です。広島県大竹市にあったこいのぼり岩アートがきれいでした。

 喫茶店でのえびすさんとお客さんのおじさんとの会話で、えびすさんはダサいと思っていたら、インテリだった。誤解していましたとおじさんが言ったことが印象的でした。

 コミュニティバスであろうハートバスが、黄色とか青色とかに色分けされていたことが、感じが良かった。

 時期的に、どこも桜がきれいでした。2014年4月26日放送分です。

 宮地真緒さんがバスの中でえびすさんのことを「だめなおとなという感じ(がします)」

 とても過酷な三泊四日です。

 室戸岬にある銅像が「中岡慎太郎」像であることを調べて初めて知りました。坂本龍馬とともに京都で暗殺されています。

 三人は、山口県山口駅から高知県室戸岬まで路線バスを乗り継いで来ました。12時58分が到着時刻でした。路線バス33本、690kmだそうです。
 宮地真緒さんの言葉「ここに来られれば、何かを乗り越えられる気がした」
 えびすさんの言葉「おじいさんをいじめてくれるなよ」
 お疲れさまでした。


(2020年に地上波で再放送を見た時の感想メモ)
太川陽介&蛭子能収路線バス乗継の旅 第17弾 山口県山口駅から高知県室戸岬 2014年 テレビ番組
 再放送ですが観たことがありません。自分が行ったことがあるところとか、自家用車を運転していて、通ったところが出るといいなあと思いながら観ていたらそのようになったので楽しめました。山口県の岩国錦帯橋、広島県の宮島厳島神社、竹原市の古い街並み、尾道市などに行ったことがあります。

 ゲストは、宮地真緒さんでした。過酷な徒歩旅によく耐えられました。もうこりごりだと思われたのではないでしょうか。一日目の乗り換えは順調でしたが、しまなみ海道の橋を徒歩で歩いたようなもので、二日目は、20キロ以上歩かれました。

 「村上水軍」ゆかりの土地の映像を観ながら、以前読んだことがある「村上海賊の娘」を思い出しました。海賊の家に生まれた大柄な娘が大暴れする物語で、織田信長の時代でした。読んでいて気持ちがたいへん盛り上がる優れた娯楽小説でした。いつかは映画になるといいのにと思い続けています。

 おもしろかったシーンなどとして、
 えびすさんが、トイレから出たあと、服で手をふくので、あとのふたりがからかうと、「(着ている服は)全部ハンカチ(みたいなもの)」
 バス営業所案内所の職員さんが、高速道路は走ってはいけないということをすでに知っていて、なにも説明しなくても、「ルール、わかる、わかる」話が早く通じるのがいい感じでした。
 ビジネスホテルでの宿泊が大好きなえびすさんが、民宿しかない地域で、「民宿はいいよ(良いよ)」本当はしかたなくそう言っていることがわかりました。
 えびすさんがバスの中で宮地真緒さんと『あっちむいてほいゲーム』をやるのですが、じゃんけんをして勝った人が示した方向に相手の顔が向いたらそれが正しくてよろしいというゲームだと勘違いしていたシーン。加えて、ジャンケンで勝ったときに、方向を指でさすのではなく、グーで指すと思っていたらしいシーン   

2021年11月26日

劇場版 おいしい給食 Final Battle

劇場版 おいしい給食 Final Battle 邦画 2020年公開 fuluフールー動画配信サービス

 前回「おいしい家族」という邦画を観たので、今度は「おいしい給食」という邦画を観てみました。単語「おいしい」を頭に付けると観客が増えるのだろうか? よくわかりません。2020年のはやりだったのだろうか。

 続きもののドラマの映画化らしい。
 給食を愛する先生がいて、生徒がいます。
 中学一年生担任という設定です。

 『給食のために学校に来ている』
 小学校低学年の頃の自分もそうでした。
 ひとつは、ちゃんと食べるため、もう一つは、給食時間中に学校放送でスピーカーから流れてくる『彦一とんちばなし』を聴くためでした。とても楽しみにしていました。学校の成績はさっぱりでしたので、給食の時間がなかったら学校に行かなかったかもしれません。

 この映画は、中学生が鑑賞者の対象となる映画だろうかという気持ちで観始めました。

 『鯨のオーロラソース』から始まります。
 あとで、オーロラ、なるほどという気分になれました。オーロラゆえにまぶしい。
 
 三島由紀夫作品『潮騒』が伏線で、恋愛話もあります。

 アランドロンがハンサムな男性だというたとえは、古いなあと思いましたが、映画の時代設定は1984年秋でした。(劇中でも若い女性教師からたとえが古いと指摘があります)
 
 中学生たちの教室掃除、後片付け、机並べのようすを映像で観ていたら、自分にもあんなときがあったと思い出しました。
 
 学校の教育理念が『食育健康』です。
 栄養のバランスが悪いと脳にも悪影響があります。

 なんとなく教室内の生徒数が少ない。

 あまりだ先生による給食のおいしい食べ方のレクチャーです。(教えること。説明)
 俳優さんは、よくあんなに長い時間、ひとり芝居ができるものだと感心しました。
 びん牛乳の紙ふたがうまくめくれないシーンが出てきます。
 そういうこともあったなと思い出しました。
 最近は、映像を観て、思い出すことばかりです。
 遠い過去の記憶の掘り起こしになっています。
 『ひとりパーティ』とか『うまさげ』という表現がおもしろい。

 一人称ひとり語りの小説を読むようです。

 暴力先生ですが、おもしろい。

 すきやき給食はゴージャス(豪華)です。
 わりした:鍋料理用の調味料液体

 映画では、子どもが増えて、給食をつくるための設備が用意できず、給食は廃止だそうです。
 必要な給食数を調達できない。
 月水金だけの経過期間をもうけて、あとは弁当だそうです。
 こうしてノートパソコンを打っている机の上の本棚に土門拳さんの白黒写真集『筑豊のこどもたち』があります。
 11ページ以降に「弁当を持ってこない子」の写真があります。
 家が貧しくて弁当のないこどもたちは、自分の席にじっと座っています。
 マンガ雑誌を開いて見ています。
 本は大事です。そういう時代がありました。

 給食廃止で職を失う人がいます。何かをやめれば、何かを失う人がいます。逆に何かを得る人もいます。プラウマイナスイコール0(ゼロ)がこの世の基本です。

 あまりだ先生は、自分の気持ちを素直に口に出せない人です。

 自分が中学生の頃、生徒会活動をしていたときに、どこかの親から、中学生が、そんなことをするもんじゃないとお叱りの言葉をもらったことがあるのを思い出しました。
 今になってわかることですが、中学生である自分たちが働いて、学校運営のために資金を学校に提供しているわけでもなく、学校運営の責任を保有しているわけでもない生徒の立場でした。
 たしか、『男子は全員丸坊主』という規則と『町外に出るときは、私服の着用は禁止(原則制服、男子は制帽着用)』という規則を廃止してほしいと、生徒会で学校に強烈に要望をしていました。
 昭和40年代ごろまでは校則が厳しかった。軍隊みたいでした。今では笑い話なのでしょう。

 映画のほうは、まあ、つくり話なので、感化されないように、ちょっと距離を置いた視点で鑑賞します。
 『給食は文化です』
 なんでもかんでも「経営優先」が通る時代は、過去のものになっているような気がします。

 教育委員会職員の役者さんの風貌はいいのですが、声が高すぎるような気がします。低音の声をもつ人のほうが向いていました。

 教師同士の恋愛話は、むりやりなこじつけに見えました。ふたりの年齢差がありすぎるような。

 映画の終わりが近づいてきて思ったのは「まだまだ、これから先が長い(人生は)。はるかに遠い」
 
 ラストシーン付近を観ていて、昔は、学校は週休二日制ではなく、土曜日は午前中までの半ドンで、小学校のときの先生は、午前中の授業が終わると、児童たちに声をかけてくれて、みんなで先生といっしょに学校のそばにあるうどん屋へ行き、うどんをおごってくれました。(先生が全部のお金を出してくれました)今はそういうことはしちゃいけないのでしょう。
 映画のほうは、心をかよいあわせることで「愛」が生まれていました。いい映画でした。  

2021年11月25日

暮らし方いろいろ 人生いろいろ

暮らし方いろいろ 人生いろいろ

 今回久しぶりに旅をして、田舎風景の中に身を置いて考えたことです。
 博多駅から鉄道支線に乗りかえて移動した電車の窓からは、自然に包まれた豊かで深い風景を見ることができました。
 山があって、山々の峰は連なっていて、緑の木々も紅葉を迎えた木々も美しい。赤い葉っぱ、黄色い葉っぱがところどころ固まっていました。
 川があって、田んぼがあって、木造の古い建物がぽつんぽつんと建っている。
 心がほっとできる空間があります。
 下の写真は夕映えが始まるころです。



 同じ場所でずっと暮らして人生を終える人がいます。
 日本各地、あるいは世界各地を転々として人生を終える人もいます。
 親族に囲まれて、老若男女を見ながら過ごす人生があります。しわしわのお年寄りがいて、やわらかでつるつるお肌をしたあかちゃんとのふれあいがあります。
 仕事いちずで仕事の世界を中心にして終わる人生もあります。
 島倉千代子さんの歌曲「人生いろいろ」を思い出します。
 人それぞれです。
 知らないことを知らないまま終える人生もあります。
 人生の過ごし方の選択肢はたくさんあります。
 標準的な人生の線路上を走ることができないからといって、人生をあきらめることはないと気づかされます。1億2600万人ぐらいいるこの国の人の人生は、同じ数だけの人生のパターンがあります。



 五十年ぐらい前は、鉄道駅やバスターミナル周辺、アーケードの商店街ににぎわいがありましたが、いまはさびれて夜はとくに冷たい空気が流れています。
 現在は、バイパス道路沿いや郊外型大型店舗に人が集まっています。
 これから先、五十年後は、またようすが変わるのでしょう。

 田舎には、自然と共生する生活があります。
 電車や車の車窓から、太陽光発電に使用するソーラーパネル施設をいくつも見ました。
 田舎では、下水道設備がないので、いまだに汲み取り式の便所を使用しているところもあります。
 行政によるし尿の回収作業があります。また、上水(じょうすい)については、水道設備がなく、井戸を使用しているところもあります。
 簡易水洗というものを初めて使用しました。レバーを向こうへ倒すと便器にたまっていた水が流れます。手前に引くと次回に備えて、便器の底に水がたまります。
 都会で生まれて育って人生を終える人たちには、一生体験することがない生活のしかたです。
 そんなところから前述した「人生いろいろ」を思いつきました。



とある峠道の途中にある展望台からの写真です。
五十年ぐらい前に観た山の形に変わりはありません。

 この文章をつくっていたときに、背後においてあったラジオから「ひきこもりラジオ」というような番組が流れてきました。
 狭い空間に身を置いている人たちの、死にたいとか、外に出るのが怖いとか、生きることが苦痛だとかいうお便りが続きます。聞いていて、気持ちが重くなりました。人になにかをしてもらいたいという依存心を感じました。
 本人が、外に出ようと思わなければなんともしようがないのです。外に出ると、いいこともあるし、いやなこともあります。プラスマイナスイコールゼロが、生活の基本です。いい事ばかりはないし、悪い事ばかりでもありません。
 人生いろいろですから、できないならできないでもいいのだろうと変に納得したのです。  

Posted by 熊太郎 at 07:18Comments(0)TrackBack(0)福岡県

2021年11月24日

ちびっこへ 絵本のプレゼント

ちびっこへ 絵本のプレゼント

 遠方に住むきょうだいの孫たちに初めて会いました。
 絵本をプレゼントに持って行きました。
 とても喜んでもらえたので、重たい布製の手提げバッグを持って行ったかいがありました。

〇4歳児と2歳児へのプレゼント
 「パンダ銭湯」 tupera tupera(ツペラ ツペラ 亀山達也と中川敦子によるユニット) 絵本館
 「だるまさんが」「だるまさんの」「だるまさんと」のシリーズ3冊 かがくい・ひろし ブロンズ新社
 絵本よりも、絵本を入れていたポケモンセンターでお買い物をしたときに商品を入れてもらったポケットモンスターがたくさん印刷されている袋のほうにくいついてくれました。ポケモンが大好きだそうです。絵柄を見ながら、これは(ポケモンの)なになにだ! と盛り上がりました。

〇3歳児と生後7か月のあかちゃんへのプレゼント
 「ぼうしとったら」「やさいさん」「かぜビューン」
 しかけ絵本で、3冊ともtupera tupera ツペラツペラ 学研プラス
 上の子は、恥ずかしがり屋で人見知りするのでどうかなという前情報でしたが、プレゼントに絵本をもってきたと告げると大喜びされたので、こちらのほうがびっくりしました。本が好きだそうです。
 すぐに読み始めて、なんどもくりかえしながら、エンドレスに読んでいました。読み手のパパもママもお疲れになったことでしょう。
 久しぶりにあかちゃんと握手しました。自分の人さし指を、赤ちゃんのもみじのような小さなお手手でぎゅっと握ってもらいました。やわらかくてふわふわした手のひらでした。胸に幸せ気分が広がりました。

 今年は、高齢の親族をふたり亡くし、赤ちゃんがひとり生まれました。順繰りで命をつないでいくこの1年でした。  

Posted by 熊太郎 at 07:21Comments(0)TrackBack(0)福岡県

2021年11月23日

名古屋から博多 白いクリスマスツリーから青いクリスマスツリー

新幹線のぞみ 名古屋駅から博多駅 白いクリスマスツリーから青いクリスマスツリーへ





 名古屋駅前に設置された白いクリスマスツリーです。
 駅に入る前に撮影しました。
 暗くなる夕方ぐらいから電灯がともされるのでしょう。

 用事があって福岡へ行ってきました。
 新幹線に乗ったのはコロナ禍の影響もあって、二年ぶりぐらいです。

 名古屋駅のホームにある待合室で、座って、ぼーっとしていました。
 のぞみ何号だったっけと、窓の外の小さな吊り下げ式電光掲示板を見上げたら「東京」という文字が目に入りました。
 ふーん。あれ?! 自分たちは、博多駅へ行くのに、どうして「東京」と書いてあるのだろう。ふと気づきました。『た・い・へ・ん・だ』
 予約した博多行きのぞみの発車時刻まで10分ほどあったので、気持ちを落ち着けて、大きな荷物を背中にしょって立ち上がり、静かにゆっくりと、線路の向こう側にある博多駅方面行列車が停まるホームへ移りました。
 エスカレーターを下がって、通路を歩いて、エスカレーターを上がって、そのままホームで列に並んでちょっと待って、到着してきた予約していた車両へ無事に乗ることができました。
 加齢で夫婦ともに頭の中がぼんやりしています。危なかった。

 新幹線のぞみの車内では、窓際席足元に電源コンセントがなくてとまどったのですが、イスのひじ掛けのはしっこ、手のひらをのせるところに差し込み口がありました。便利になりました。

 長いこと生きてきて、あちこち行ったり来たりしたので、自分の頭の中の日本地図では、日本列島の長さが30cmぐらいの距離感しかありません。
 日本は、一日24時間以内で、たいていのところへ行ける島国です。
 名古屋駅から博多駅まで3時間ちょっとです。昔のことを思えば便利で楽になりました。
 新幹線の路線が博多までなかったころは、ひと晩かけて寝台車で移動していました。午前六時過ぎごろ名古屋駅に到着するブルートレイン「金星」を利用していました。
 現役で働いていた時代の一時期に、鉄道を利用した長時間通勤をしていたことを思えば、博多駅までの3時間も、毎日の通勤時間の延長ぐらいにしか思えません。
 歳をとってきて、ものごとを考える「意識」が「乾燥」してきました。みずみずしさという新鮮味のない人生最後の時間帯を過ごすステージに達したからでしょう。

 博多駅はたいへんな混雑で驚かされました。勢いがあります。
 観光客とたぶん地元のショッピングのお客さんたちでいっぱいです。
 タクシー乗り場は長蛇の列です。並んでいる人たちは、長時間の待ち時間を苦にする様子もなくむしろおしゃべりを楽しんでおられるようすでした。結婚式帰りの人たちも見かけました。
 コロナ禍がおさまってきて、日常生活が回復に向かっていることがわかります。
 今の自分の心の中にある疑問です。本当に第6波が来るのだろうか。もう来ないでほしい。
 
 博多駅前に設置されていた青いクリスマスツリーです。
 ブルーに輝いていました。
 


  

Posted by 熊太郎 at 07:14Comments(0)TrackBack(0)福岡県