2011年09月22日

うさぎドロップ 映画館

うさぎドロップ 映画館

 洋画クレーマー・クレーマー(離婚父子家庭)のパターンを予測していましたが違っていました。祖父のお葬式シーンから始まります。ひとり暮らしをしていた祖父の隠し子がりん6才、祖父と顔がそっくりな孫がだいきち26才ぐらい、そのふたりの擬似父子家庭の暮らしです。映画終了後、隣接するショッピングセンターの書店で同名漫画を見ました。9巻ありました。この映画は甥(おい)だいきち26才ぐらいと叔母りん6才という奇妙な関係の擬似親子物語です。
 ひとつは漫画家自身の懺悔(ざんげ)があります。こどもを生んでも育てる能力と環境がないのです。産み捨てです。産むことはできても育てることができない人はいます。
 もうひとつは片親家庭で生活するこどものさびしさと不安があります。
 最後に男の子育てという面が追加されています。だいきちの妹(幼稚園の先生)が子育て情報をネットで得るのには時代の変化を感じました。
 最初のうちは、りんのセリフがほとんどないのですが、りんがだいきちに心が打ち解(と)けるにつれて出てくる自然発生的なふたりの会話のやりとりに感心しました。もうひと組の母子家庭の男児こうきの存在も成功しています。生きている実感が重く深く伝わってくるいい映画でした。こうきの父親のお墓の前で、りんとこうきのふたりが号泣するシーンは圧巻でした。6歳という年齢でそうなるとは思えないのですが、思春期にはそうなります。見に行ってよかった。
 だいちきちとりんの生活は現実には成立しません。だから、夢なのでしょう。途中のシーンで、りんを施設に入所させるために登場した職員あるいは施設代表者らしき中年女性のりんを施設に入れるための説得は妥当です。一生懸命やってもできないこともあります。だいきちはりんの父親にはなれません。りんの父親は亡くなっただいきちの祖父なのです。りんはだいきちに言います。無理しなくていいよ。
 りんどうの花とかおにぎりが伏線として生かされています。ひとりぼっちだったこどもにつながりが生まれてきます。どれだけあなたたち(こども)の犠牲になってきたと思うの!という親の言葉に対して、だいきちの言葉「こどもとの時間もじぶんの時間です。」がよかった。こどもを愛そうというメッセージがあります。


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