2025年05月22日
観劇 鎌塚氏、震えあがる 愛知県東海市芸術劇場大ホール
観劇 鎌塚氏、震えあがる(かまつかし、ふるえあがる) 愛知県東海市芸術劇場大ホール
作・演出:倉持裕
俳優:
三宅弘城(みやけ・ひろき。天海祐希宅の執事。鎌塚アカシ)。動作や言動がおもしろい。笑いました。志村けんさんのようでもある。あとから書く、玉置孝匡(たまき・たかまさ)さんとのコンビで、コントや漫才を演じておられるようで、おもしろかった。
天海祐希(あまみ・ゆうき。幽霊屋敷の女主人。大御門(おおみかど)カグラ)。天海さんは、とても背が高い人で見栄えがする女性でした。おおきいけれど、ときおり見せる動作に、かわいらしい雰囲気がただよっていました。
藤井隆(天海祐希の義理の兄。天海祐希の亡姉の夫。相良ナオツグ(さがら・なおつぐ))。テレビで見るおちゃらけた藤井さんではありませんでした。たいへんまじめに演技をされていたので、イメージとしてもっていた藤井さん像とは異なっていました。別人に見えました。
羽瀬川なぎ(はせがわ・なぎ。天海祐希の姪。天海祐希の姉夫婦の娘。姉は水の事故で亡くなっているらしい。相良アガサ)。昨年の伊藤沙莉さん(いとう・さいりさん)主演のNHKドラマ、『虎に翼』で、華族の令嬢桜川涼子(今、NHKの夜ドラ「しあわせは食べて寝て待て」に出ている桜井ユキさん)のお付き(お世話役)をされていました。今回の舞台では、小柄でかわいらしい方でした。
ともさかりえ(藤井隆宅の女中。上見ケシキ(うえみ・けしき))。同行の妻が、ともさかりえさんは、昔とは雰囲気がずいぶん変わったと驚いていました。
池谷のぶえ(天海宅の近所に住む侯爵夫人。八鬼ユラコ(はっき・ゆらこ)。悪霊がとりついて、ホラー映画、「エクソシスト」の主人公女子みたいに首が回る)。迫力ある侯爵夫人を演じられていました。熱演でした。
玉置孝匡(たまき・たかまさ。近所に住む侯爵夫人池谷のぶえの従者。宇佐スミキチ)。三宅弘城さんと組んでのいくつもの寸劇がおもしろかった。なんとなく、小さい石原裕次郎さんみたいな雰囲気がありました。
内容:ホラーコメディ。舞台は、幽霊屋敷
前半から中盤にかけては、筋立てがよくわからず、睡魔に襲われる瞬間が何度かありました。
全体で、2時間15分の幕間休憩なしの上演でした。ちょっとお尻が痛かった。
中盤にあった、仏教の木魚(もくぎょ)とか、おりん(チーンと鳴らす鉦(かね)を使った音楽劇みたいな雰囲気のあたりからおもしろくなりました。
三宅弘城さんを中心とした、漫才のような言葉のやりとり、コントのような体の動きに思わず笑いが出ます。
女性のお客さんが多く、この演劇はシリーズになっているそうで、過去の演劇のことも知っておられるのでしょう。さざなみのような笑いとか、爆発的な笑いが生まれていました。
わたしは、男でおじいさんであるせいなのか、笑いのツボが女性の方たちとは違うなあと感じながらときどき声をあげて笑っていました。
まあ、ホラーコメディですから、ときおり、コワイシーンもあります。
洋画、エクソシストを模した、体にのりうつった悪霊を、呪文で体から追い出すシーンがあります。また、エクソシストみたいに、女性の首が、ぐるりと回るシーンもあります。
それを、日本の仏教でやるところがリズミカルでおもしろい。(仏教界から苦情がくるとは思えない程度のやりとりです)。お葬式みたいな雰囲気で、悪霊(悪魔)を、とりつかれた人間から追い出します。ほかのシーンも含めて、映画を観ているような感覚になることが何度かありました。
劇の始まりの頃にあった、『顔の染み(しみ)』をめぐるやりとりが、ユーモアがあっておもしろかった。
それから、鎌塚氏を演じる三宅弘城さんの上着の内側からいろんなものが出てくるところがおもしろかった。ハンカチが次から次へと出てくる場面では笑いました。
あと、『月間「執事」』という雑誌の存在がおもしろかった。執事のみなさんの心の支えになっている雑誌でした。
全体をとおして、チーム、『鎌塚』というような感じでまとまって、がんばっているということがよく伝わってきました。
今回の上演が、『大千秋楽(おおせんしゅうらく)』ということで、最後はかなり派手な演出で盛り上がりました。何度もカーテンコールがあって、天井からは、マツケンサンバの最後みたいに金色の紙吹雪が落ちてきて、もうこれで終わりかなと思ったら、そうではなくて、そこからまた、ものすごい量の紙吹雪がステージ上の天井から落下してきました。びっくりしました。金色だけではなくて、赤色系とか銀色とか、いろんな色がキラキラと輝く美しい紙吹雪でした。感激しました。ありがとう。
最後に、作・演出の倉持裕さんという方が登場されて、出演者の列のまんなかであいさつをされました。シリーズものなので、また次回がありますからよろしくということで、観客はスタンディングオベーション(総立ち)で、出演のみなさんたちは、大きな拍手の風を浴びておられました。
パンフレットを見ると、今年3月が東京世田谷パブリックシアター、4月が島根県民会館と大阪梅田芸術シアター・ドラマシティ、5月が、りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館・劇場、そして、今回の愛知県東海市芸術劇場が最終公演とあります。
これまでのシリーズをふりかえると、けっこう有名な俳優さんたちが出演されていて、今回初めてこのお話を観たわたしはびっくりしました。
2011年(平成23年)5月東京下北沢にある本多劇場(ほんだげきじょう)から始まっています。わたしは、本多劇場は、一度だけ行ったことがあります。
満島ひかりさん、六角精児さん、ベンガルさん、北村有起哉さん、二階堂ふみさん、眞島秀和さん、マキタスポーツさんなど、パンフレットからお名前を拾ってみました。
自分は高校生のころ、将来は、こういった舞台やドラマ、映画などの関係の仕事をしてみたいとも思っていましたが、それではごはんを食べていけないわけであきらめました。
定年退職して、年金生活者になって、自分が自由に使える時間がようやく手に入りました。これからも、演劇関係者の人たちの応援をする立場で観劇を続けて、残りの人生を楽しんでいきたいと思っています。
会場となっている東海市芸術劇場は初めて行きました。
交通の便が良く、名鉄太田川駅隣接で、新しくて清潔で気に入りました。
お客さんは1000人ぐらいの収容に見えました。こぢんまりとした感じです。
もう35年ぐらい前に、仕事でそのあたりに来たことがあるのですが、風景はすっかり変わっていました。そのころあった建物は、今はもうなくなっているような感じがしました。
東海市芸術劇場では、いろいろ演劇があって、けっこう有名な俳優さんたちも来ているようなので、また訪れる機会があるでしょう。楽しみにしています。


作・演出:倉持裕
俳優:
三宅弘城(みやけ・ひろき。天海祐希宅の執事。鎌塚アカシ)。動作や言動がおもしろい。笑いました。志村けんさんのようでもある。あとから書く、玉置孝匡(たまき・たかまさ)さんとのコンビで、コントや漫才を演じておられるようで、おもしろかった。
天海祐希(あまみ・ゆうき。幽霊屋敷の女主人。大御門(おおみかど)カグラ)。天海さんは、とても背が高い人で見栄えがする女性でした。おおきいけれど、ときおり見せる動作に、かわいらしい雰囲気がただよっていました。
藤井隆(天海祐希の義理の兄。天海祐希の亡姉の夫。相良ナオツグ(さがら・なおつぐ))。テレビで見るおちゃらけた藤井さんではありませんでした。たいへんまじめに演技をされていたので、イメージとしてもっていた藤井さん像とは異なっていました。別人に見えました。
羽瀬川なぎ(はせがわ・なぎ。天海祐希の姪。天海祐希の姉夫婦の娘。姉は水の事故で亡くなっているらしい。相良アガサ)。昨年の伊藤沙莉さん(いとう・さいりさん)主演のNHKドラマ、『虎に翼』で、華族の令嬢桜川涼子(今、NHKの夜ドラ「しあわせは食べて寝て待て」に出ている桜井ユキさん)のお付き(お世話役)をされていました。今回の舞台では、小柄でかわいらしい方でした。
ともさかりえ(藤井隆宅の女中。上見ケシキ(うえみ・けしき))。同行の妻が、ともさかりえさんは、昔とは雰囲気がずいぶん変わったと驚いていました。
池谷のぶえ(天海宅の近所に住む侯爵夫人。八鬼ユラコ(はっき・ゆらこ)。悪霊がとりついて、ホラー映画、「エクソシスト」の主人公女子みたいに首が回る)。迫力ある侯爵夫人を演じられていました。熱演でした。
玉置孝匡(たまき・たかまさ。近所に住む侯爵夫人池谷のぶえの従者。宇佐スミキチ)。三宅弘城さんと組んでのいくつもの寸劇がおもしろかった。なんとなく、小さい石原裕次郎さんみたいな雰囲気がありました。
内容:ホラーコメディ。舞台は、幽霊屋敷
前半から中盤にかけては、筋立てがよくわからず、睡魔に襲われる瞬間が何度かありました。
全体で、2時間15分の幕間休憩なしの上演でした。ちょっとお尻が痛かった。
中盤にあった、仏教の木魚(もくぎょ)とか、おりん(チーンと鳴らす鉦(かね)を使った音楽劇みたいな雰囲気のあたりからおもしろくなりました。
三宅弘城さんを中心とした、漫才のような言葉のやりとり、コントのような体の動きに思わず笑いが出ます。
女性のお客さんが多く、この演劇はシリーズになっているそうで、過去の演劇のことも知っておられるのでしょう。さざなみのような笑いとか、爆発的な笑いが生まれていました。
わたしは、男でおじいさんであるせいなのか、笑いのツボが女性の方たちとは違うなあと感じながらときどき声をあげて笑っていました。
まあ、ホラーコメディですから、ときおり、コワイシーンもあります。
洋画、エクソシストを模した、体にのりうつった悪霊を、呪文で体から追い出すシーンがあります。また、エクソシストみたいに、女性の首が、ぐるりと回るシーンもあります。
それを、日本の仏教でやるところがリズミカルでおもしろい。(仏教界から苦情がくるとは思えない程度のやりとりです)。お葬式みたいな雰囲気で、悪霊(悪魔)を、とりつかれた人間から追い出します。ほかのシーンも含めて、映画を観ているような感覚になることが何度かありました。
劇の始まりの頃にあった、『顔の染み(しみ)』をめぐるやりとりが、ユーモアがあっておもしろかった。
それから、鎌塚氏を演じる三宅弘城さんの上着の内側からいろんなものが出てくるところがおもしろかった。ハンカチが次から次へと出てくる場面では笑いました。
あと、『月間「執事」』という雑誌の存在がおもしろかった。執事のみなさんの心の支えになっている雑誌でした。
全体をとおして、チーム、『鎌塚』というような感じでまとまって、がんばっているということがよく伝わってきました。
今回の上演が、『大千秋楽(おおせんしゅうらく)』ということで、最後はかなり派手な演出で盛り上がりました。何度もカーテンコールがあって、天井からは、マツケンサンバの最後みたいに金色の紙吹雪が落ちてきて、もうこれで終わりかなと思ったら、そうではなくて、そこからまた、ものすごい量の紙吹雪がステージ上の天井から落下してきました。びっくりしました。金色だけではなくて、赤色系とか銀色とか、いろんな色がキラキラと輝く美しい紙吹雪でした。感激しました。ありがとう。
最後に、作・演出の倉持裕さんという方が登場されて、出演者の列のまんなかであいさつをされました。シリーズものなので、また次回がありますからよろしくということで、観客はスタンディングオベーション(総立ち)で、出演のみなさんたちは、大きな拍手の風を浴びておられました。
パンフレットを見ると、今年3月が東京世田谷パブリックシアター、4月が島根県民会館と大阪梅田芸術シアター・ドラマシティ、5月が、りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館・劇場、そして、今回の愛知県東海市芸術劇場が最終公演とあります。
これまでのシリーズをふりかえると、けっこう有名な俳優さんたちが出演されていて、今回初めてこのお話を観たわたしはびっくりしました。
2011年(平成23年)5月東京下北沢にある本多劇場(ほんだげきじょう)から始まっています。わたしは、本多劇場は、一度だけ行ったことがあります。
満島ひかりさん、六角精児さん、ベンガルさん、北村有起哉さん、二階堂ふみさん、眞島秀和さん、マキタスポーツさんなど、パンフレットからお名前を拾ってみました。
自分は高校生のころ、将来は、こういった舞台やドラマ、映画などの関係の仕事をしてみたいとも思っていましたが、それではごはんを食べていけないわけであきらめました。
定年退職して、年金生活者になって、自分が自由に使える時間がようやく手に入りました。これからも、演劇関係者の人たちの応援をする立場で観劇を続けて、残りの人生を楽しんでいきたいと思っています。
会場となっている東海市芸術劇場は初めて行きました。
交通の便が良く、名鉄太田川駅隣接で、新しくて清潔で気に入りました。
お客さんは1000人ぐらいの収容に見えました。こぢんまりとした感じです。
もう35年ぐらい前に、仕事でそのあたりに来たことがあるのですが、風景はすっかり変わっていました。そのころあった建物は、今はもうなくなっているような感じがしました。
東海市芸術劇場では、いろいろ演劇があって、けっこう有名な俳優さんたちも来ているようなので、また訪れる機会があるでしょう。楽しみにしています。


2025年05月21日
はたらく細胞 邦画 2024年
はたらく細胞 邦画 2024年(令和6年) 1時間49分 動画配信サービス
監督:竹内英樹
俳優:永野芽郁(ながの・めい。苦言になりますが、本人には、『倍賞千恵子の現場 「男はつらいよ」「幸福の黄色いハンカチ」「駅STATION(ステーション)」出会った素敵な人たち 倍賞千恵子 PHP新書』を読んで欲しい。俳優の心構えが書いてあります。ちゃんと生活していくのです。ちゃんと生きる。たくさんの人たちに見られているという意識をもつ。まじめにきちんとした生活を送る)、佐藤健(さとう・たける)、山本耕史、仲里依紗、染谷将太、片岡愛之助、板垣李光人、加藤諒、一ノ瀬ワタル、芦田愛菜、加藤清史郎、鶴見慎吾
原作漫画:清水茜、『はたらく細胞 講談社』
評判がいい映画です。アニメのようですが、実写版です。素材も含めて、もの珍しい映画です。
前半はなかなかおもしろかった。
コメディタッチで笑いました。
その調子で、最後までいけばよかったのですが、後半は理屈っぽくなってしまいました。
後半では、ナイフを振り回す暴力的なところもあって、ちょっと受け入れがたかった。
赤血球:酸素を運ぶ。メンバーは、赤い服を着用しています。
白血球:異物をやっつける。異物を排除する。メンバーは、白い服を着用しています。忍者みたいです。
骨髄球(こつずいきゅう):白血球になる前の細胞
キラーT細胞:異常な細胞を認識して破壊してくれる細胞
肺炎球菌:細菌。発熱、倦怠感(けんたいかん)、咳(せき)、痰(たん)、呼吸困難の原因となる。
LDLコレステロール:増えると動脈硬化を引き起こす。悪玉コレステロールとも呼ばれる。
肝細胞:肝臓の約60%を占める細胞
腎臓(じんぞう):血液の老廃物などを、ろ過して、余分な水分を尿として排出する。
NK細胞:異常な細胞を攻撃する免疫細胞
鼻腔(びくう):1日1リットルの免疫が湧き出て、ほこり、かび、ウィルスを鼻水で洗い流す。
急性骨髄性白血病:むずかしいことはわかりませんが、血液のがんです。
マクロファージ:細菌やウィルスを殺す強力な免疫細胞(めんえき:異物から体を守る)
父親は(阿部サダヲ)はトラック運転手で、不健康です。飲酒、喫煙、カップラーメン、それなりに体を壊しています。喫煙するから、酸素不足です。『同情するなら酸素をくれ』というポスターがおもしろかった。
阿部サダヲさんの奥さんは病死しています。
阿部サダヲさんの女子高生の娘(芦田愛菜)は、健康でしたが、白血病になってしまいました。(自分は見ながら、娘は、最後はきっと助かるという結末だろうと予測して、そのとおりになりました。予想的中です)
父親の健診結果は身につまされます。わたしの健診結果もそれほどよくはありません。まあ、60代後半という同年齢の人たちは、男女ともに、どこかしら病気をかかえておられるでしょう。
映画は、健康維持とか、人体の仕組みを知るための医療の研修ビデオのようでもあります。
細胞たちが動き回るシーンのロケ地は、東京有楽町駅近くにある、『東京国際フォーラム(以前東京都庁があったところ)』ではなかろうか。映像にある橋のような通路を何度も往復したことがあります。トイレを利用するためでした。
映画で、『ばいばいきーん』というセリフがありました。アニメのアンパンマンですな。今、NHK朝ドラで流れているドラマ、『あんぱん』ですな。やなせたかしさんですな。お子さんをおもちの方なら、アンパンマンのお世話になる人は多い。アンパンマンは偉大です。泣く子が黙ってくれます。先日の放送で、バイキンマンの声優さんが登場されました。おもしろい。
映像を観ていて、特殊撮影は、どうやって、つくってあるのだろうかなあと思いました。
抗がん剤は、やっつけなければならないものと、やっつけなくてもいいものと、両方、破壊する。
ああ、だから、髪の毛がなくなったりするのか。
映画では、酸素を運ぶ赤血球が少なくなるような表現がしてありました。
骨髄性白血病は、骨髄移植で助かる道があるそうです。
物語を支えている言葉に、『仕事』があります。
それぞれが、それぞれに与えられた、『仕事』を達成していくのです。
自分の役割を果たしていくのです。
阿部サダヲさんの娘(芦田愛菜さん)のがん治療で、放射線治療の開始です。
北極に出るオーロラのような映像です。
造血幹細胞たちが働いています。(白血球、赤血球、血小板)の元になる細胞のこと。
後半は、芦田愛菜さんの命がかかった厳しい話になります。
本音を言うと、前半のようなお笑いがほしい。
見ていていろいろ思い出すものがあります。
わたしはこれまでに、若くして、がんでなくなった人たちの本を何冊も読みました。
また、わたしは長いこと生きてきたので、がんになって、志半ば(こころざしなかば)で、亡くなっていった複数の人たちのお顔を思い出しました。みなさん、泣きながら死んでいかれました。ご家族の方たちはお葬式でしょんぼりされていました。
骨髄の中に細胞がない状態ですと表現されました。
骨髄移植待ちです。
阿部サダヲさんが、『パパが好きなもの』というテーマで、フィリップ芸(紙芝居)を披露してくれましたが、ちょっと泣けない内容でした。平凡です。もうひと工夫(くふう)してほしかった。
後半の難点です。
なんというか、理屈と理屈のぶつかり合いにすると、映画は、おもしろくなくなります。
『おまえをぶっ殺す』(この表現もやめたほうがいい)
後半は、観るのが、しんどい気持ちになりました。前半のコメディ風の流れを維持すれば良かったのに。
ちいさな女の子は、抽象的です。神の啓示みたい。(神の教え)
赤芽球(せきがきゅう):赤血球になる前の細胞
血液には、細胞の部分と細胞ではない部分があるそうです。血球部分(細胞)と血漿(けっしょう。液体の部分)だそうです。
風変わりな映画でしたが、楽しめました。
監督:竹内英樹
俳優:永野芽郁(ながの・めい。苦言になりますが、本人には、『倍賞千恵子の現場 「男はつらいよ」「幸福の黄色いハンカチ」「駅STATION(ステーション)」出会った素敵な人たち 倍賞千恵子 PHP新書』を読んで欲しい。俳優の心構えが書いてあります。ちゃんと生活していくのです。ちゃんと生きる。たくさんの人たちに見られているという意識をもつ。まじめにきちんとした生活を送る)、佐藤健(さとう・たける)、山本耕史、仲里依紗、染谷将太、片岡愛之助、板垣李光人、加藤諒、一ノ瀬ワタル、芦田愛菜、加藤清史郎、鶴見慎吾
原作漫画:清水茜、『はたらく細胞 講談社』
評判がいい映画です。アニメのようですが、実写版です。素材も含めて、もの珍しい映画です。
前半はなかなかおもしろかった。
コメディタッチで笑いました。
その調子で、最後までいけばよかったのですが、後半は理屈っぽくなってしまいました。
後半では、ナイフを振り回す暴力的なところもあって、ちょっと受け入れがたかった。
赤血球:酸素を運ぶ。メンバーは、赤い服を着用しています。
白血球:異物をやっつける。異物を排除する。メンバーは、白い服を着用しています。忍者みたいです。
骨髄球(こつずいきゅう):白血球になる前の細胞
キラーT細胞:異常な細胞を認識して破壊してくれる細胞
肺炎球菌:細菌。発熱、倦怠感(けんたいかん)、咳(せき)、痰(たん)、呼吸困難の原因となる。
LDLコレステロール:増えると動脈硬化を引き起こす。悪玉コレステロールとも呼ばれる。
肝細胞:肝臓の約60%を占める細胞
腎臓(じんぞう):血液の老廃物などを、ろ過して、余分な水分を尿として排出する。
NK細胞:異常な細胞を攻撃する免疫細胞
鼻腔(びくう):1日1リットルの免疫が湧き出て、ほこり、かび、ウィルスを鼻水で洗い流す。
急性骨髄性白血病:むずかしいことはわかりませんが、血液のがんです。
マクロファージ:細菌やウィルスを殺す強力な免疫細胞(めんえき:異物から体を守る)
父親は(阿部サダヲ)はトラック運転手で、不健康です。飲酒、喫煙、カップラーメン、それなりに体を壊しています。喫煙するから、酸素不足です。『同情するなら酸素をくれ』というポスターがおもしろかった。
阿部サダヲさんの奥さんは病死しています。
阿部サダヲさんの女子高生の娘(芦田愛菜)は、健康でしたが、白血病になってしまいました。(自分は見ながら、娘は、最後はきっと助かるという結末だろうと予測して、そのとおりになりました。予想的中です)
父親の健診結果は身につまされます。わたしの健診結果もそれほどよくはありません。まあ、60代後半という同年齢の人たちは、男女ともに、どこかしら病気をかかえておられるでしょう。
映画は、健康維持とか、人体の仕組みを知るための医療の研修ビデオのようでもあります。
細胞たちが動き回るシーンのロケ地は、東京有楽町駅近くにある、『東京国際フォーラム(以前東京都庁があったところ)』ではなかろうか。映像にある橋のような通路を何度も往復したことがあります。トイレを利用するためでした。
映画で、『ばいばいきーん』というセリフがありました。アニメのアンパンマンですな。今、NHK朝ドラで流れているドラマ、『あんぱん』ですな。やなせたかしさんですな。お子さんをおもちの方なら、アンパンマンのお世話になる人は多い。アンパンマンは偉大です。泣く子が黙ってくれます。先日の放送で、バイキンマンの声優さんが登場されました。おもしろい。
映像を観ていて、特殊撮影は、どうやって、つくってあるのだろうかなあと思いました。
抗がん剤は、やっつけなければならないものと、やっつけなくてもいいものと、両方、破壊する。
ああ、だから、髪の毛がなくなったりするのか。
映画では、酸素を運ぶ赤血球が少なくなるような表現がしてありました。
骨髄性白血病は、骨髄移植で助かる道があるそうです。
物語を支えている言葉に、『仕事』があります。
それぞれが、それぞれに与えられた、『仕事』を達成していくのです。
自分の役割を果たしていくのです。
阿部サダヲさんの娘(芦田愛菜さん)のがん治療で、放射線治療の開始です。
北極に出るオーロラのような映像です。
造血幹細胞たちが働いています。(白血球、赤血球、血小板)の元になる細胞のこと。
後半は、芦田愛菜さんの命がかかった厳しい話になります。
本音を言うと、前半のようなお笑いがほしい。
見ていていろいろ思い出すものがあります。
わたしはこれまでに、若くして、がんでなくなった人たちの本を何冊も読みました。
また、わたしは長いこと生きてきたので、がんになって、志半ば(こころざしなかば)で、亡くなっていった複数の人たちのお顔を思い出しました。みなさん、泣きながら死んでいかれました。ご家族の方たちはお葬式でしょんぼりされていました。
骨髄の中に細胞がない状態ですと表現されました。
骨髄移植待ちです。
阿部サダヲさんが、『パパが好きなもの』というテーマで、フィリップ芸(紙芝居)を披露してくれましたが、ちょっと泣けない内容でした。平凡です。もうひと工夫(くふう)してほしかった。
後半の難点です。
なんというか、理屈と理屈のぶつかり合いにすると、映画は、おもしろくなくなります。
『おまえをぶっ殺す』(この表現もやめたほうがいい)
後半は、観るのが、しんどい気持ちになりました。前半のコメディ風の流れを維持すれば良かったのに。
ちいさな女の子は、抽象的です。神の啓示みたい。(神の教え)
赤芽球(せきがきゅう):赤血球になる前の細胞
血液には、細胞の部分と細胞ではない部分があるそうです。血球部分(細胞)と血漿(けっしょう。液体の部分)だそうです。
風変わりな映画でしたが、楽しめました。
2025年05月19日
対岸の家事 第7話 認知症に…? 気付いた家事の意味
対岸の家事 第7話 認知症に…? 気付いた家事の意味 TBS火曜ドラマ 22:00~22:57 動画配信サービス
原作:『対岸の家事 朱野帰子(あけの・かえるこ) 講談社』
俳優:
多部未華子:専業主婦。村上詩穂。娘が、苺(いちご)2歳半ぐらいに見えます。調べたら3歳の子役さんでした。もうすぐ4歳です。かなり演技がうまい。
一ノ瀬ワタル:村上虎朗むらかみ・とらお 多部未華子さんのだんなさん役。かなり優しい性格です。
江口のりこ:長野礼子。こどもふたりを保育園に預けて働いている。だんなの長野量平(川西賢志郎)は仕事で多忙なようす。実質ひとりで子育てと家庭のきりもり(物事をとりさばく)をしているように見えます。息子が、篤正(あつまさ。4歳か5歳ぐらいに見えます)で、娘が、星香(ほしか。まだ1歳半ぐらいに見えます。
ディーン・フジオカ:中谷達也。妻はアラブ首長国連邦都市型国家であるドバイで働くキャリアウーマン。中谷達也本人は、厚生労働省の職員)。中谷達也は、2年間の育児休業中です。娘は1歳ぐらいの佳恋(かれん)です。
田中美佐子:坂上知美さかがみ・ともみ。多部未華子さんを支える心の友。ご近所さん。ひとり暮らし。娘がいるが、結婚はしないし、こどももつくらないという主義の仕事一筋で働く女性。孫は生まれてこないと娘に言われた。
わたしは、自分が20代だったころ、田中美佐子さんみたいな人と結婚したいと思ったことがあります。それから50年近くがたって、田中美佐子さんは今回のドラマで、認知症の高齢者を演じられました。
症状として、同じ物をいくつも買う、スーパーでレジを通さずに万引き状態となる。料理の手順を間違える、火の始末を忘れて、火事を出しそうになる。本人の行方(ゆくえ)がわからなくなる徘徊(はいかい)などのシーンが出ました。時がたつのは早いものです。だれでも、肉体や心身の耐用年数が近づいてきて、頭の中が壊れる年寄りになるのだと実感しました。
ドラマでは、キャリアウーマンの娘は、世間体をきらってか、これは(身内が認知症)、家族の問題ですと主張して、多部未華子さんを田中美佐子さんのことから排除しようとします。
まあいろいろ考察があります。
よかれと思ってやっても、相手にとっては、迷惑ということはあります。
親切の押し売りです。
介抱(かいほう。世話を)されるほうは、プライド(自尊心。自分が大事という気持ち、心)が傷つくのです。
『悪意がある善意』ってあります。自分がいい人と思われたい人が行う行為です。
自分に余裕がないとき(みじめな思いをかかえているとき)に優しくされると、よけいにみじめな気持ちになる。同情は迷惑なのです。
さんざん苦労してきて、認知症になってしまう。がんばったのに…… という人間の悲しみがあります。
田中美佐子さんの娘から排除されそうになる多部未華子さんにも主張があります。おせっかい(でしゃばり)→『(専業)主婦って、そういうものです』
太川陽介さんとえびすよしかずさんの路線バス乗り継ぎ人情旅のロケシーンを思い出しました。今は完璧な認知症になってしまいましたが、えびすさんには認知症の症状がロケ中から出ていました。
瀬戸内海に近い本州のどこかのお城のバルコニーのようなところで、太川陽介さんと女性ゲストとえびすさんが景色を眺めていて、えびすさんが、『これからぼくたちは新幹線でどこに行くんだっけ』と真顔で質問をされました。
番組としてのバス旅のロケ中なのです。あのときえびすさんの頭の中は、別の世界に自分がいる状態だったのです。
恩人とか、人情とか、考えさせられる内容でした。
ディーン・フジオカさんが、正論を吐きます。毒がありますが、言っていることは正しい。そして、厳しい。なのに、ディーン・フジオカさんの奥さんは自分の会社の部長と不倫をしているようです。ディーン・フジオカさんが、まっすぐでまじめなだけに、かわいそうに見えます。
『アジサイって、(専業)主婦みたい。陽の当たらないところで、じっとだれかのために家事をする』
江口のりこさん宅もたいへんです。だんなさんが鹿児島転勤です。江口のりこさんは、家族全員の幸せを思って、だんなさんを単身赴任にはさせない。自分は、今の仕事を辞めて、こどもふたりもいっしょに鹿児島へ行くのだという決意を、ディーン・フジオカさんに対して表明されました。
ディーン・フジオカさんも悩んでいます。1歳児ぐらいの娘さんの夜泣きがつらいのです。佳恋(かれん)ちゃんです。
それを見ていて、わたしも自分の娘のときの夜泣きを思い出しました。つらかった。
生後半年ぐらいからひどかった覚えです。深夜2時ごろ、泣きやませようと、胸に抱いて、何度もキッチンであやしました。賃貸マンションに住んでいたので、鳴き声が外に響くことがとても気になりました。
そんなつらい日々が続いたのですが、半年ぐらいがたって、夜泣きはなくなりました。そして、日にちがたつごとに、そんなことがあったことも忘れてしまいました。
あかちゃんの成長過程において、あかちゃんの脳みそのなかで、いろいろなものが渦巻いて、だんだん脳みその中が、整理整頓されていく経過での夜泣きであったのだろうと判断するのです。がんばれ中谷さん(ディーン・フジオカさん)、耐えろ中谷さんです。そうやって、人は親になるのです。子育ては、気が遠くなるほどの忍耐の積み重ねです。
過去を振り返るシーンでの、ピアノのバックグラウンドミュージックがいい感じでした。しみじみしました。
多部未華子:(専業)主婦は、ひとりぼっち。
田中美佐子:だいじょうぶよ。いつか笑って話せる日がくる。それまでゆっくりゆっくり、おかあさんになればいい。うちにいらっしゃいよ。わたし専業主婦だから、時間がいっぱいある。
遠くに光が見える作品です。名作ドラマになるでしょう。
応援。家族のために応援することが、専業主婦の役割なのです。
原作:『対岸の家事 朱野帰子(あけの・かえるこ) 講談社』
俳優:
多部未華子:専業主婦。村上詩穂。娘が、苺(いちご)2歳半ぐらいに見えます。調べたら3歳の子役さんでした。もうすぐ4歳です。かなり演技がうまい。
一ノ瀬ワタル:村上虎朗むらかみ・とらお 多部未華子さんのだんなさん役。かなり優しい性格です。
江口のりこ:長野礼子。こどもふたりを保育園に預けて働いている。だんなの長野量平(川西賢志郎)は仕事で多忙なようす。実質ひとりで子育てと家庭のきりもり(物事をとりさばく)をしているように見えます。息子が、篤正(あつまさ。4歳か5歳ぐらいに見えます)で、娘が、星香(ほしか。まだ1歳半ぐらいに見えます。
ディーン・フジオカ:中谷達也。妻はアラブ首長国連邦都市型国家であるドバイで働くキャリアウーマン。中谷達也本人は、厚生労働省の職員)。中谷達也は、2年間の育児休業中です。娘は1歳ぐらいの佳恋(かれん)です。
田中美佐子:坂上知美さかがみ・ともみ。多部未華子さんを支える心の友。ご近所さん。ひとり暮らし。娘がいるが、結婚はしないし、こどももつくらないという主義の仕事一筋で働く女性。孫は生まれてこないと娘に言われた。
わたしは、自分が20代だったころ、田中美佐子さんみたいな人と結婚したいと思ったことがあります。それから50年近くがたって、田中美佐子さんは今回のドラマで、認知症の高齢者を演じられました。
症状として、同じ物をいくつも買う、スーパーでレジを通さずに万引き状態となる。料理の手順を間違える、火の始末を忘れて、火事を出しそうになる。本人の行方(ゆくえ)がわからなくなる徘徊(はいかい)などのシーンが出ました。時がたつのは早いものです。だれでも、肉体や心身の耐用年数が近づいてきて、頭の中が壊れる年寄りになるのだと実感しました。
ドラマでは、キャリアウーマンの娘は、世間体をきらってか、これは(身内が認知症)、家族の問題ですと主張して、多部未華子さんを田中美佐子さんのことから排除しようとします。
まあいろいろ考察があります。
よかれと思ってやっても、相手にとっては、迷惑ということはあります。
親切の押し売りです。
介抱(かいほう。世話を)されるほうは、プライド(自尊心。自分が大事という気持ち、心)が傷つくのです。
『悪意がある善意』ってあります。自分がいい人と思われたい人が行う行為です。
自分に余裕がないとき(みじめな思いをかかえているとき)に優しくされると、よけいにみじめな気持ちになる。同情は迷惑なのです。
さんざん苦労してきて、認知症になってしまう。がんばったのに…… という人間の悲しみがあります。
田中美佐子さんの娘から排除されそうになる多部未華子さんにも主張があります。おせっかい(でしゃばり)→『(専業)主婦って、そういうものです』
太川陽介さんとえびすよしかずさんの路線バス乗り継ぎ人情旅のロケシーンを思い出しました。今は完璧な認知症になってしまいましたが、えびすさんには認知症の症状がロケ中から出ていました。
瀬戸内海に近い本州のどこかのお城のバルコニーのようなところで、太川陽介さんと女性ゲストとえびすさんが景色を眺めていて、えびすさんが、『これからぼくたちは新幹線でどこに行くんだっけ』と真顔で質問をされました。
番組としてのバス旅のロケ中なのです。あのときえびすさんの頭の中は、別の世界に自分がいる状態だったのです。
恩人とか、人情とか、考えさせられる内容でした。
ディーン・フジオカさんが、正論を吐きます。毒がありますが、言っていることは正しい。そして、厳しい。なのに、ディーン・フジオカさんの奥さんは自分の会社の部長と不倫をしているようです。ディーン・フジオカさんが、まっすぐでまじめなだけに、かわいそうに見えます。
『アジサイって、(専業)主婦みたい。陽の当たらないところで、じっとだれかのために家事をする』
江口のりこさん宅もたいへんです。だんなさんが鹿児島転勤です。江口のりこさんは、家族全員の幸せを思って、だんなさんを単身赴任にはさせない。自分は、今の仕事を辞めて、こどもふたりもいっしょに鹿児島へ行くのだという決意を、ディーン・フジオカさんに対して表明されました。
ディーン・フジオカさんも悩んでいます。1歳児ぐらいの娘さんの夜泣きがつらいのです。佳恋(かれん)ちゃんです。
それを見ていて、わたしも自分の娘のときの夜泣きを思い出しました。つらかった。
生後半年ぐらいからひどかった覚えです。深夜2時ごろ、泣きやませようと、胸に抱いて、何度もキッチンであやしました。賃貸マンションに住んでいたので、鳴き声が外に響くことがとても気になりました。
そんなつらい日々が続いたのですが、半年ぐらいがたって、夜泣きはなくなりました。そして、日にちがたつごとに、そんなことがあったことも忘れてしまいました。
あかちゃんの成長過程において、あかちゃんの脳みそのなかで、いろいろなものが渦巻いて、だんだん脳みその中が、整理整頓されていく経過での夜泣きであったのだろうと判断するのです。がんばれ中谷さん(ディーン・フジオカさん)、耐えろ中谷さんです。そうやって、人は親になるのです。子育ては、気が遠くなるほどの忍耐の積み重ねです。
過去を振り返るシーンでの、ピアノのバックグラウンドミュージックがいい感じでした。しみじみしました。
多部未華子:(専業)主婦は、ひとりぼっち。
田中美佐子:だいじょうぶよ。いつか笑って話せる日がくる。それまでゆっくりゆっくり、おかあさんになればいい。うちにいらっしゃいよ。わたし専業主婦だから、時間がいっぱいある。
遠くに光が見える作品です。名作ドラマになるでしょう。
応援。家族のために応援することが、専業主婦の役割なのです。
2025年05月18日
しあわせは食べて寝て待て 第6話と第7話
しあわせは食べて寝て待て NHKドラマ10 火曜日夜10時のドラマ 第6話と第7話の感想です。
原作漫画:しあわせは食べて寝て待て 全5巻 水凪トリ(みずなぎ・とり) 秋田書店
俳優:
桜井ユキ:麦巻さとこ。膠原病患者(こうげんびょう。映像では、『シェーグレン症候群』という病名が見えました。自己免疫疾患。体がだるい。微熱。関節がはれる、痛む)
現在は、週4日デザイン事務所でパート。独身38歳。病気(膠原病)で大企業を退職して小さなデザイン事務所に転職した。ひとり暮らし。家賃が更新で高くなる賃貸マンションから、家賃が安い公団団地に引っ越した。
加賀まりこ:美山鈴(みやま・すず)。団地で、麦巻さとこの隣人。90歳高齢者。彼女の同居人として、薬膳に詳しい若い男が居候している。そのふたりの関係は他人
宮沢氷魚(みやざわ・ひお):羽白司(はねしろ・つかさ)。薬膳に詳しい若い男。加賀まりこ宅の同居人
土居志央梨(どい・しおり):高麗さん(こうらいさん)という絵描きの役です。
中山ひなの:目白弓(めじろ・ゆみ)。女子高生。麦巻さとこの副業である部屋貸しの利用者。受験生だが、団地の部屋が狭く、家族が受験勉強に協力してくれない。とくに父親がばかおやじで、大きな声でテレビをつけてねっころがって大笑いしている。母親も弟も非協力的で、本人はふさぎこんでいる。本人は、関西の大学に進学したい。そんな家を出たい。出たらもう帰ってきたくないでしょう。
宮崎美子:ネット上の愛称ウズラ(志穂美春子)。料理のダイアリグラム(インスタグラム)をしている。値引き後の安い食材を使ったイタリアンを紹介している。
(第6話の感想です)
キンカン(風邪の予防、のどにいい、美肌効果がある)→大豆ミート(今回の登場人物女性は、あまりお肉を食べたくない人です)→ソイラテ(コーヒーと豆乳(とうにゅう))→キャロットケーキ(にんじんケーキ、疲れ目にいい。脾(ひ。消化吸収ほかの体を整える(ととのえる)機能)に効く(きく))、今回の薬膳がらみのお話は、そんな流れです。ベジタリアンという言葉も出てきます。ベジタリアン:肉や魚を食べない食生活を送る人
地方への移住の話題です。
膠原病(こうげんびょう)である麦巻さとこさんは、健康のために移住を考える。地元自治体が、住居と仕事をあっせんしてくれる。
団地の人たちの日々の暮らしについて、土居志央梨さんが感想を述べます。みんな、ここでがまんしながら生活を送っている。
静かな流れです。
ひきこもり人間である男子(5年間引きこもっていた)と元気のない女子の恋のようなお話があります。
ふたりとも生活に疲れているようです。
不思議な雰囲気のドラマです。
いろいろありますが、団地内の人間関係がうまくいっているので、移住話は積極的には運びません。
次回予告では、1年後のこととして、みんな1年後もその団地にいます。大規模改修の話が出るようです。
(第7話の感想です)
家庭環境がイヤで、合法的な家出みたいにして、関西の大学を受験して合格して、団地を去っていく女子高生がいます。やっと出ていけるという女子高生の声があります。主人公の麦巻さとこさんの部屋を受験勉強のために借りていた目白弓です。
家を出たらもう帰ってこないような決心があったのですが、麦巻さとこに会うために、また帰ってくるそうです。そして、引っ越しを考えていた麦巻さとこの気持ちに変化が生まれます。美山鈴がさとこに(分譲の)部屋を譲ってくれることになりました。されど、ラストで、美山鈴の娘が現れて、そんな話は、自分は聞いていないというところで終わりました。
登場人物がせいぞろいして食事会です。なごやかでいい感じでした。
麦巻さと子・むぎまきさとこ(桜井ユキ)、美山鈴みやま・すず(加賀まりこ)、羽白司みょうじの読み方がわかりませんが、劇中では、「つかさ」と呼ばれています。(宮沢氷魚みやざわ・ひお)、青葉乙女(田畑智子)、唐圭一郎から・けいちろう(福士誠治)、反橋りく、そりはし・りく(北乃きい)、八つ頭仁志やつがしらひとし(西山潤)
会話がちゃんとしています。当たり前の流れがいい。
スーパーヒーローは出てこないドラマです。
先日ニュース番組で、劇作家の三谷幸喜さん(みたにこうきさん)が、自分は野球をあまり知らない。勝ち負けを決めるものは見たくない。自分はいつも、負けた方の気持ちを考えるタイプだから(見ると)元気がなくなってしまうからというようなことを言われていました。
まさに、こちらのドラマがそのパターンで、勝ち負けを決める内容のドラマではありません。
ここにいれば、なんとかなるという内容のドラマです。胸にじわーっと広がる幸福感があります。今の時代に、人に何が求められているかという提示がある作品です。
ここには、『平和』があります。対立とか、競い合いはありません。
料理とか食材は、スーパーの整理品で安価なトビウオ(半額)、天然のタイ(アラ:さばいたあとの頭、骨、ヒレ、尾、カマ(エラから胸ヒレ)など)、タケノコ、キンモクセイのお茶(目の疲れにいい)、クコの実、ツクシ(デトックス効果。毒素や老廃物を体の外に出す)、ヨモギ(血の巡りを良くする。関節の痛みにきく)などが出てきました。
公団住宅の大規模修繕の話とか、宮崎美子さん(ハンドル名ウズラ)のダイアリグラム(インスタグラムのことらしいです)とかの話が出ました。宮崎美子さんは、スーパーの整理品で見事なイタリアンをつくるインスタをやっていて、アンチコメントをもらってうつ病になって通院服薬をしていた時期があるそうです。利害関係もないのに、他人を攻撃する人がいます。批判です。ネットの言葉はキツイ。
宮崎美子さんは、離婚後ひとり暮らしになって、24時間を使える喜びを手に入れたそうです。宮崎美子さんは、ひとりでいることを哀れと(あわれと)思われたくない。自分はけして哀れではないと主張します。
少量の料理をゆっくり味わいながら食べます。わたしは、大量の料理をいっきに食らう(くらう)タイプなので、恐縮します。きょうしゅく:身も縮まるほどおそれいる。
原作漫画:しあわせは食べて寝て待て 全5巻 水凪トリ(みずなぎ・とり) 秋田書店
俳優:
桜井ユキ:麦巻さとこ。膠原病患者(こうげんびょう。映像では、『シェーグレン症候群』という病名が見えました。自己免疫疾患。体がだるい。微熱。関節がはれる、痛む)
現在は、週4日デザイン事務所でパート。独身38歳。病気(膠原病)で大企業を退職して小さなデザイン事務所に転職した。ひとり暮らし。家賃が更新で高くなる賃貸マンションから、家賃が安い公団団地に引っ越した。
加賀まりこ:美山鈴(みやま・すず)。団地で、麦巻さとこの隣人。90歳高齢者。彼女の同居人として、薬膳に詳しい若い男が居候している。そのふたりの関係は他人
宮沢氷魚(みやざわ・ひお):羽白司(はねしろ・つかさ)。薬膳に詳しい若い男。加賀まりこ宅の同居人
土居志央梨(どい・しおり):高麗さん(こうらいさん)という絵描きの役です。
中山ひなの:目白弓(めじろ・ゆみ)。女子高生。麦巻さとこの副業である部屋貸しの利用者。受験生だが、団地の部屋が狭く、家族が受験勉強に協力してくれない。とくに父親がばかおやじで、大きな声でテレビをつけてねっころがって大笑いしている。母親も弟も非協力的で、本人はふさぎこんでいる。本人は、関西の大学に進学したい。そんな家を出たい。出たらもう帰ってきたくないでしょう。
宮崎美子:ネット上の愛称ウズラ(志穂美春子)。料理のダイアリグラム(インスタグラム)をしている。値引き後の安い食材を使ったイタリアンを紹介している。
(第6話の感想です)
キンカン(風邪の予防、のどにいい、美肌効果がある)→大豆ミート(今回の登場人物女性は、あまりお肉を食べたくない人です)→ソイラテ(コーヒーと豆乳(とうにゅう))→キャロットケーキ(にんじんケーキ、疲れ目にいい。脾(ひ。消化吸収ほかの体を整える(ととのえる)機能)に効く(きく))、今回の薬膳がらみのお話は、そんな流れです。ベジタリアンという言葉も出てきます。ベジタリアン:肉や魚を食べない食生活を送る人
地方への移住の話題です。
膠原病(こうげんびょう)である麦巻さとこさんは、健康のために移住を考える。地元自治体が、住居と仕事をあっせんしてくれる。
団地の人たちの日々の暮らしについて、土居志央梨さんが感想を述べます。みんな、ここでがまんしながら生活を送っている。
静かな流れです。
ひきこもり人間である男子(5年間引きこもっていた)と元気のない女子の恋のようなお話があります。
ふたりとも生活に疲れているようです。
不思議な雰囲気のドラマです。
いろいろありますが、団地内の人間関係がうまくいっているので、移住話は積極的には運びません。
次回予告では、1年後のこととして、みんな1年後もその団地にいます。大規模改修の話が出るようです。
(第7話の感想です)
家庭環境がイヤで、合法的な家出みたいにして、関西の大学を受験して合格して、団地を去っていく女子高生がいます。やっと出ていけるという女子高生の声があります。主人公の麦巻さとこさんの部屋を受験勉強のために借りていた目白弓です。
家を出たらもう帰ってこないような決心があったのですが、麦巻さとこに会うために、また帰ってくるそうです。そして、引っ越しを考えていた麦巻さとこの気持ちに変化が生まれます。美山鈴がさとこに(分譲の)部屋を譲ってくれることになりました。されど、ラストで、美山鈴の娘が現れて、そんな話は、自分は聞いていないというところで終わりました。
登場人物がせいぞろいして食事会です。なごやかでいい感じでした。
麦巻さと子・むぎまきさとこ(桜井ユキ)、美山鈴みやま・すず(加賀まりこ)、羽白司みょうじの読み方がわかりませんが、劇中では、「つかさ」と呼ばれています。(宮沢氷魚みやざわ・ひお)、青葉乙女(田畑智子)、唐圭一郎から・けいちろう(福士誠治)、反橋りく、そりはし・りく(北乃きい)、八つ頭仁志やつがしらひとし(西山潤)
会話がちゃんとしています。当たり前の流れがいい。
スーパーヒーローは出てこないドラマです。
先日ニュース番組で、劇作家の三谷幸喜さん(みたにこうきさん)が、自分は野球をあまり知らない。勝ち負けを決めるものは見たくない。自分はいつも、負けた方の気持ちを考えるタイプだから(見ると)元気がなくなってしまうからというようなことを言われていました。
まさに、こちらのドラマがそのパターンで、勝ち負けを決める内容のドラマではありません。
ここにいれば、なんとかなるという内容のドラマです。胸にじわーっと広がる幸福感があります。今の時代に、人に何が求められているかという提示がある作品です。
ここには、『平和』があります。対立とか、競い合いはありません。
料理とか食材は、スーパーの整理品で安価なトビウオ(半額)、天然のタイ(アラ:さばいたあとの頭、骨、ヒレ、尾、カマ(エラから胸ヒレ)など)、タケノコ、キンモクセイのお茶(目の疲れにいい)、クコの実、ツクシ(デトックス効果。毒素や老廃物を体の外に出す)、ヨモギ(血の巡りを良くする。関節の痛みにきく)などが出てきました。
公団住宅の大規模修繕の話とか、宮崎美子さん(ハンドル名ウズラ)のダイアリグラム(インスタグラムのことらしいです)とかの話が出ました。宮崎美子さんは、スーパーの整理品で見事なイタリアンをつくるインスタをやっていて、アンチコメントをもらってうつ病になって通院服薬をしていた時期があるそうです。利害関係もないのに、他人を攻撃する人がいます。批判です。ネットの言葉はキツイ。
宮崎美子さんは、離婚後ひとり暮らしになって、24時間を使える喜びを手に入れたそうです。宮崎美子さんは、ひとりでいることを哀れと(あわれと)思われたくない。自分はけして哀れではないと主張します。
少量の料理をゆっくり味わいながら食べます。わたしは、大量の料理をいっきに食らう(くらう)タイプなので、恐縮します。きょうしゅく:身も縮まるほどおそれいる。
2025年05月17日
もうすぐ死に逝く私から いまを生きる君たちへ 水谷修
もうすぐ死に逝く私から いまを生きる君たちへ(もうすぐ死にゆく私からいまを生きる君たちへ) 夜回り先生命の講演 水谷修 鳳書院(おおとり書院)
以前同著者の本を読んだことがあります。
『夜回り先生と夜眠れない子供たち』、もう20年ぐらい前のことです。暗い内容だった覚えはあります。古い記憶媒体を探せば当時本を読んだ時の感想メモがあるかもしれませんが、見つけるのに時間がかかりそうなのでやめておきます。
それだけ著者も年齢を重ねられたということで、本のタイトルが、『もうすぐ死に逝く(ゆく)……』なのでしょう。たしかに、ご長寿が多いと言われる日本ですが、命の限りは個体ごとに異なります。
目次のあとにある著者近影の白黒写真を見ると、歳をとられたことがよくわかります。
作家さんのお名前を忘れてしまいましたが、どなたかが本に書かれた言葉です。『人生でとりかえしがつかないのが、「自殺」と「殺人」です』
こちらの本では、冒頭のカラーページに、写真と言葉があって、自殺をしてはだめだよというメッセージがあります。
なんというか、十代の数年間というのは、長い人生のうちのまだまだスタート地点でしかありません。
人生は、成人してからが長い。
はるかに長い。
十代の今は苦しくても、努力をコツコツ重ねていけば、今よりも良くなるということは十分あります。
文章を読むと、著者は、独特な世界をもっている人です。
理想と現実がある世界で、理想をめざすことは苦しい。
がんばれば、がんばるほど敵が増えたりもします。
今は、味方が、1万3000人を超えるそうです。
自分の居場所はここしかないという決意があります。
不正や嘘を許せない。自分が正しいと信じる道を生き抜きたい。
今いる場所が、唯一の幸せに生きることができる場所だそうです。
書いてある内容は、講演会の原稿のようでもあります。
著者が、66歳のときにこの本の原稿を書き始めたというような文章の内容です。現在は、68歳か69歳ぐらいのご年齢でしょう。
30年前の公立夜間定時制高校で勤務していたことが書いてあります。
生徒が荒れていたそうです。
わたしは、今から50年ぐらい前に、定時制高校の授業を参観したことがあります。
親族が、定時制高校に通っていて、授業参観があったので、ほかの親族に同行してわたしも見学させてもらいました。
生徒たちは、体育の授業で、体育館でバレーボールの試合をしていました。
時代の時差があるためなのでしょうが、当時の定時制高校が荒れていたという印象はありません。
学力があっても、授業料を払うお金がなくて、昼間の高校へは行けないという事情をかかえているこどもたちがいました。
昼間は製造業大手の企業内訓練校に入って、会社の独身寮で生活しながら働いて、夜は定時制高校で4年間学ぶというやりかたで、高校卒業の学歴を取得するパターンでした。
著者が書いた記事を読むと、30年前の大規模夜間定時制高校の生徒は、相当に荒れています。とても勉強ができるような環境ではありません。
定時制高校で思い出すもうひとつの作品があります。去年NHKのドラマにもなりました。
『宙わたる教室(そらわたるきょうしつ) 伊予原新(いよはら・しん) 文藝春秋』
それぞれ悩みをかかえた年齢に幅がある生徒たちが、物理学を専門とする教師とともに、火星に関する研究をして、学会で発表をして賞をもらいます。実話が元になった物語でした。なかなか良かった。
捕る(とる):夜回り中に中学生・高校生にかける言葉です。補導するときの警告の言葉です。ずっとここにいると、捕るよ(とるよ)。
著者が、定時制高校の教師になったきっかけが書いてあります。
同僚がからんでいます。
本の内容は、事例集のようです。
第一話の部分を読み終えて不思議に思ったことがありました。
生徒たちは、勉強もしたくないのに、どうして、定時制高校へ登校してくるのだろう?
仲間(友だちらしき者たち)がいるから、居場所だから、メチャクチャやっても縛られない(しばられない)。 登校しても、敷地内であばれるだけで、授業は受けなかったのだろうか。いろいろ考えました。あるいは、椅子に座っているだけで、机に顔をつけて、寝ていたのだろうか。学校は、休憩目的の場所だったのだろうか。
『マサフミ』
薬物と定時制高校の生徒をつないだ話です。
16歳の少年が薬物中毒をきっかけに命を落とします。
文章を読んでいると違和感があります。劇場型です。(ドラマチックな脚色がなされている。演劇の台本のよう)。
こんなに、なめらかに、言葉がすらすらとは、実際の会話では出てきません。
文章は、話し言葉を加工してあります。
文章にリズムがあります。
落語のような語り口です。
ダルク:薬物依存症から回復するための民間の施設
ドラッグ乱用者の未来だそうです。
土の中(死んでしまう)、少年院・刑務所、病院(鍵がかかるところ。出られない。精神病院の閉鎖病棟ですな)
ふ~む。ふつう、するべきなにかをしないと不幸せになります。
薬物使用は、しなくてもいいことをすると頭の中がおかしくなります。
しなくていいことは、しないでおいたほうがいい。
『勇也』
勇也という少年は、暴走族グループのメンバーで、メンバーが走行中に車にはねられて即死しています。
家庭環境のことが書いてあります。
火葬場の話が出ます。7年後に母親も亡くなっています。また、火葬場の話が出ます。
子どものウソを許容(きょよう。許して受け入れる)する著者がいます。なかなかできることではありません。
『夜眠れない子どもたち』
九州福岡のことが書いてあります。
去年、博多見物に行ったときに、繁華街の天神で、警固公園(けごこうえん)というところを通りました。昼間でした。なにせ、タバコの煙がすごかった。臭かった。喫煙所があるのです。
愛知県に帰宅してから、NHKの番組で、警固公園(けごこうえん)が出ました。行き場のない少年少女たちが、公園で寝泊まりしているそうです。
この部分を読みながら、そんなことを思い出しました。
『人を笑顔にするために生きる』
東日本大震災の日のことが書いてあります。2011年(平成23年)3月11日午後2時46分です。
いろんな混乱があります。
著者が運営する関係の施設にいた少年14人とスタッフ4人が被災されて亡くなっています。
なんというか、こどもの心が弱い。
そして、依存心が強い。受け手が恐怖を感じるほどの依存心です。脅迫にも近い。話を聞いてくれないと、自分の腕を切るぞ(リストカット)です。
そういったこどもたちの対応を根気よくやられています。
信念がおありなのでしょう。信念:それが正しいと信じる心
『優しさで満ちあふれたら』
1991年(平成3年)景気が良かったバブル経済が崩壊したところからのお話です。日本経済では、『失われた10年』という言われた不況の時代です。卒業しても就職口が見つかりません。
その後も正職員になれません。派遣社員、非正規雇用社員ばかりです。結婚して家族をもつ夢もかなわない。
(わたしは、バブル景気のころは、これからは、生活保護を受給する人は、数が減っていくだろうと思いました。でも、世の中は、思ったとおりにはなりません。逆に、生活保護をもらう人の数は増えていきました。現在もそうなのでしょう。日本経済は、衰退化しているのです。いっぽう、貧富の格差が広がりました。人口における、中流意識という層の幅が狭くなった気がします)
本では、家庭があっても、家庭がうまくいっていない。だから、こどもの心が壊れていくというようなお話です。
さらに、新型コロナウィルスの広がりで、経済活動がしぼみました。
ちゃんとした暮らし方をする。
親が、ヨロヨロしていても、こどもどうしで助けあう気持ちをもって、ちゃんと暮らしていく努力は継続していく。そのうち、こどもは、成人する年齢に達します。稼ぐ(かせぐ)おとなになります。
『本当のコミュニケーション』
1 直接会って話す。
2 スマホ・携帯電話で話す。
3 手紙でやりとりする。
4 ネット・SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)でつながる。
あたりまえのことですが、1番にある、面談で話すが最優先です。
4番は最低限のやりとりしかできないと自覚する。4番を最優先にしてはいけない。
人間の体の性質について書いてあります。
人間は、夜は、眠るのです。眠って、心身を休めるのです。
でも、昼夜逆転の生活をしている若い人たちがいる。心身は休まりません。心身の疲労はたまっていって、死にたいなんて思うようになるのです。しっかり眠って、おなかいっぱい栄養がある食事をとって、自分の心身をいたわるのです。
めんどうくさくても、直接会って話す。それが、自分の身を守ることにつながります。
『体と心は一体』
健康維持に関するお話です。
心の病(やまい)にならないためには、どうしたらいいか。どういう運動をしたらいいかです。
96ページにある著者の講演をする白黒写真には威圧感があります。だけど、ずーっと見ていると、『老い』が感じられます。30年間、青少年の健全育成に人生の時間を使われた結果なのでしょう。
『幸せになる権利』
文章には、指導・指示という権力的な面があります。
極端な心の動きもあるかと思います。
決めつけを感じる部分もあります。
2016年(平成28年)6月に起きた、『(神奈川県)相模が原障害者施設殺傷事件 津久井やまゆり園』の事件について書いてあります。犯人は、26歳の元施設職員。19人が刺殺され、26人が重軽傷です。著者の教え子が3人殺されたそうです。壮絶です。
犯人の思想です。障害者の生命維持のために、ばく大な費用がかかっている。自分は、その負担を軽減させた。成功体験を語る人のようです。犯人は、気が狂っています。
体を思うように動かせないだけで、心とか意識は、健常者と同じように活動していると思います。わたしは、若い頃、自分が内臓の深刻な病気で長期間入院した時に、そんな状態になったことがあります。まわりにいる人の声は聞こえるのですが、目を開けることも口を開くこともできず、体を動かせないのです。
犯人には、真実が見えていない。うわべだけを見て、さらに、お金だけが大事なのです。
犯人には、心にゆとりもうるおいもありません。優しさなんて、ほんの少しもありません。どうやったら、こういう犯人のような人格をもった人間ができあがるのだろうか。犯人についてですが、見た目は人間の姿をしていても、中身は人間ではない人間のような生きものです。
『亜衣(あい) 少女の名前です』
年寄り相手の援助交際をしていた少女です。亡くなっています。
中学2年生のときに、人生が急変化しています。
性病になって、深刻な病気になって、薬物中毒になって、壮絶な死を迎えられています。
読んでいて、ああ、この人(著者)は、教師なんだなあと思いました。
『いのちの糸』
1945年(昭和20年)の沖縄です。第二次世界大戦の終わりの年です。米軍が、沖縄に上陸して、島民がたくさん亡くなります。そのときのことが書いてあります。
ガマ(洞窟)の中で、12人のあかちゃんが見つかります。集団自決のあとに残されたあかちゃんの話です。おとなたちが、かばったのです。後世に命をつないだのです。
以上、そんな話が書いてありました。
こどもだけではなくて、親も、ちゃんとした親であるように、心もちが必要です。
心もち:心のありかた。
とりあえず、こどもはちゃんとごはんを食べていればいい。ちゃんとごはんを食べさせることが、親の義務です。ちゃんとごはんを食べる場所と、安心して眠れる場所を提供することが、親の役目です。
以前同著者の本を読んだことがあります。
『夜回り先生と夜眠れない子供たち』、もう20年ぐらい前のことです。暗い内容だった覚えはあります。古い記憶媒体を探せば当時本を読んだ時の感想メモがあるかもしれませんが、見つけるのに時間がかかりそうなのでやめておきます。
それだけ著者も年齢を重ねられたということで、本のタイトルが、『もうすぐ死に逝く(ゆく)……』なのでしょう。たしかに、ご長寿が多いと言われる日本ですが、命の限りは個体ごとに異なります。
目次のあとにある著者近影の白黒写真を見ると、歳をとられたことがよくわかります。
作家さんのお名前を忘れてしまいましたが、どなたかが本に書かれた言葉です。『人生でとりかえしがつかないのが、「自殺」と「殺人」です』
こちらの本では、冒頭のカラーページに、写真と言葉があって、自殺をしてはだめだよというメッセージがあります。
なんというか、十代の数年間というのは、長い人生のうちのまだまだスタート地点でしかありません。
人生は、成人してからが長い。
はるかに長い。
十代の今は苦しくても、努力をコツコツ重ねていけば、今よりも良くなるということは十分あります。
文章を読むと、著者は、独特な世界をもっている人です。
理想と現実がある世界で、理想をめざすことは苦しい。
がんばれば、がんばるほど敵が増えたりもします。
今は、味方が、1万3000人を超えるそうです。
自分の居場所はここしかないという決意があります。
不正や嘘を許せない。自分が正しいと信じる道を生き抜きたい。
今いる場所が、唯一の幸せに生きることができる場所だそうです。
書いてある内容は、講演会の原稿のようでもあります。
著者が、66歳のときにこの本の原稿を書き始めたというような文章の内容です。現在は、68歳か69歳ぐらいのご年齢でしょう。
30年前の公立夜間定時制高校で勤務していたことが書いてあります。
生徒が荒れていたそうです。
わたしは、今から50年ぐらい前に、定時制高校の授業を参観したことがあります。
親族が、定時制高校に通っていて、授業参観があったので、ほかの親族に同行してわたしも見学させてもらいました。
生徒たちは、体育の授業で、体育館でバレーボールの試合をしていました。
時代の時差があるためなのでしょうが、当時の定時制高校が荒れていたという印象はありません。
学力があっても、授業料を払うお金がなくて、昼間の高校へは行けないという事情をかかえているこどもたちがいました。
昼間は製造業大手の企業内訓練校に入って、会社の独身寮で生活しながら働いて、夜は定時制高校で4年間学ぶというやりかたで、高校卒業の学歴を取得するパターンでした。
著者が書いた記事を読むと、30年前の大規模夜間定時制高校の生徒は、相当に荒れています。とても勉強ができるような環境ではありません。
定時制高校で思い出すもうひとつの作品があります。去年NHKのドラマにもなりました。
『宙わたる教室(そらわたるきょうしつ) 伊予原新(いよはら・しん) 文藝春秋』
それぞれ悩みをかかえた年齢に幅がある生徒たちが、物理学を専門とする教師とともに、火星に関する研究をして、学会で発表をして賞をもらいます。実話が元になった物語でした。なかなか良かった。
捕る(とる):夜回り中に中学生・高校生にかける言葉です。補導するときの警告の言葉です。ずっとここにいると、捕るよ(とるよ)。
著者が、定時制高校の教師になったきっかけが書いてあります。
同僚がからんでいます。
本の内容は、事例集のようです。
第一話の部分を読み終えて不思議に思ったことがありました。
生徒たちは、勉強もしたくないのに、どうして、定時制高校へ登校してくるのだろう?
仲間(友だちらしき者たち)がいるから、居場所だから、メチャクチャやっても縛られない(しばられない)。 登校しても、敷地内であばれるだけで、授業は受けなかったのだろうか。いろいろ考えました。あるいは、椅子に座っているだけで、机に顔をつけて、寝ていたのだろうか。学校は、休憩目的の場所だったのだろうか。
『マサフミ』
薬物と定時制高校の生徒をつないだ話です。
16歳の少年が薬物中毒をきっかけに命を落とします。
文章を読んでいると違和感があります。劇場型です。(ドラマチックな脚色がなされている。演劇の台本のよう)。
こんなに、なめらかに、言葉がすらすらとは、実際の会話では出てきません。
文章は、話し言葉を加工してあります。
文章にリズムがあります。
落語のような語り口です。
ダルク:薬物依存症から回復するための民間の施設
ドラッグ乱用者の未来だそうです。
土の中(死んでしまう)、少年院・刑務所、病院(鍵がかかるところ。出られない。精神病院の閉鎖病棟ですな)
ふ~む。ふつう、するべきなにかをしないと不幸せになります。
薬物使用は、しなくてもいいことをすると頭の中がおかしくなります。
しなくていいことは、しないでおいたほうがいい。
『勇也』
勇也という少年は、暴走族グループのメンバーで、メンバーが走行中に車にはねられて即死しています。
家庭環境のことが書いてあります。
火葬場の話が出ます。7年後に母親も亡くなっています。また、火葬場の話が出ます。
子どものウソを許容(きょよう。許して受け入れる)する著者がいます。なかなかできることではありません。
『夜眠れない子どもたち』
九州福岡のことが書いてあります。
去年、博多見物に行ったときに、繁華街の天神で、警固公園(けごこうえん)というところを通りました。昼間でした。なにせ、タバコの煙がすごかった。臭かった。喫煙所があるのです。
愛知県に帰宅してから、NHKの番組で、警固公園(けごこうえん)が出ました。行き場のない少年少女たちが、公園で寝泊まりしているそうです。
この部分を読みながら、そんなことを思い出しました。
『人を笑顔にするために生きる』
東日本大震災の日のことが書いてあります。2011年(平成23年)3月11日午後2時46分です。
いろんな混乱があります。
著者が運営する関係の施設にいた少年14人とスタッフ4人が被災されて亡くなっています。
なんというか、こどもの心が弱い。
そして、依存心が強い。受け手が恐怖を感じるほどの依存心です。脅迫にも近い。話を聞いてくれないと、自分の腕を切るぞ(リストカット)です。
そういったこどもたちの対応を根気よくやられています。
信念がおありなのでしょう。信念:それが正しいと信じる心
『優しさで満ちあふれたら』
1991年(平成3年)景気が良かったバブル経済が崩壊したところからのお話です。日本経済では、『失われた10年』という言われた不況の時代です。卒業しても就職口が見つかりません。
その後も正職員になれません。派遣社員、非正規雇用社員ばかりです。結婚して家族をもつ夢もかなわない。
(わたしは、バブル景気のころは、これからは、生活保護を受給する人は、数が減っていくだろうと思いました。でも、世の中は、思ったとおりにはなりません。逆に、生活保護をもらう人の数は増えていきました。現在もそうなのでしょう。日本経済は、衰退化しているのです。いっぽう、貧富の格差が広がりました。人口における、中流意識という層の幅が狭くなった気がします)
本では、家庭があっても、家庭がうまくいっていない。だから、こどもの心が壊れていくというようなお話です。
さらに、新型コロナウィルスの広がりで、経済活動がしぼみました。
ちゃんとした暮らし方をする。
親が、ヨロヨロしていても、こどもどうしで助けあう気持ちをもって、ちゃんと暮らしていく努力は継続していく。そのうち、こどもは、成人する年齢に達します。稼ぐ(かせぐ)おとなになります。
『本当のコミュニケーション』
1 直接会って話す。
2 スマホ・携帯電話で話す。
3 手紙でやりとりする。
4 ネット・SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)でつながる。
あたりまえのことですが、1番にある、面談で話すが最優先です。
4番は最低限のやりとりしかできないと自覚する。4番を最優先にしてはいけない。
人間の体の性質について書いてあります。
人間は、夜は、眠るのです。眠って、心身を休めるのです。
でも、昼夜逆転の生活をしている若い人たちがいる。心身は休まりません。心身の疲労はたまっていって、死にたいなんて思うようになるのです。しっかり眠って、おなかいっぱい栄養がある食事をとって、自分の心身をいたわるのです。
めんどうくさくても、直接会って話す。それが、自分の身を守ることにつながります。
『体と心は一体』
健康維持に関するお話です。
心の病(やまい)にならないためには、どうしたらいいか。どういう運動をしたらいいかです。
96ページにある著者の講演をする白黒写真には威圧感があります。だけど、ずーっと見ていると、『老い』が感じられます。30年間、青少年の健全育成に人生の時間を使われた結果なのでしょう。
『幸せになる権利』
文章には、指導・指示という権力的な面があります。
極端な心の動きもあるかと思います。
決めつけを感じる部分もあります。
2016年(平成28年)6月に起きた、『(神奈川県)相模が原障害者施設殺傷事件 津久井やまゆり園』の事件について書いてあります。犯人は、26歳の元施設職員。19人が刺殺され、26人が重軽傷です。著者の教え子が3人殺されたそうです。壮絶です。
犯人の思想です。障害者の生命維持のために、ばく大な費用がかかっている。自分は、その負担を軽減させた。成功体験を語る人のようです。犯人は、気が狂っています。
体を思うように動かせないだけで、心とか意識は、健常者と同じように活動していると思います。わたしは、若い頃、自分が内臓の深刻な病気で長期間入院した時に、そんな状態になったことがあります。まわりにいる人の声は聞こえるのですが、目を開けることも口を開くこともできず、体を動かせないのです。
犯人には、真実が見えていない。うわべだけを見て、さらに、お金だけが大事なのです。
犯人には、心にゆとりもうるおいもありません。優しさなんて、ほんの少しもありません。どうやったら、こういう犯人のような人格をもった人間ができあがるのだろうか。犯人についてですが、見た目は人間の姿をしていても、中身は人間ではない人間のような生きものです。
『亜衣(あい) 少女の名前です』
年寄り相手の援助交際をしていた少女です。亡くなっています。
中学2年生のときに、人生が急変化しています。
性病になって、深刻な病気になって、薬物中毒になって、壮絶な死を迎えられています。
読んでいて、ああ、この人(著者)は、教師なんだなあと思いました。
『いのちの糸』
1945年(昭和20年)の沖縄です。第二次世界大戦の終わりの年です。米軍が、沖縄に上陸して、島民がたくさん亡くなります。そのときのことが書いてあります。
ガマ(洞窟)の中で、12人のあかちゃんが見つかります。集団自決のあとに残されたあかちゃんの話です。おとなたちが、かばったのです。後世に命をつないだのです。
以上、そんな話が書いてありました。
こどもだけではなくて、親も、ちゃんとした親であるように、心もちが必要です。
心もち:心のありかた。
とりあえず、こどもはちゃんとごはんを食べていればいい。ちゃんとごはんを食べさせることが、親の義務です。ちゃんとごはんを食べる場所と、安心して眠れる場所を提供することが、親の役目です。
2025年05月16日
洗濯物を洗濯機に入れ忘れる。ホットケーキを焼く。
洗濯物を洗濯機に入れ忘れる。ホットケーキを焼く。
熊太郎じいさんは、早起きです。
午前4時半から午前5時頃に目を覚まします。
本を読んだり、ノートパソコンをさわったりして朝の時間帯を過ごします。
時間があるので、家族の洗濯物を洗濯機に入れて回します。
洗濯物を干すのは朝食の前です。家族の洗濯物を洗濯機で洗濯して庭に干すのは、熊太郎じいさんの役目です。独身時代は、長いことひとり暮らしをしていたので家事は苦になりません。
大きなネットふたつに、大物の洗濯物を入れて、ふつうサイズのネットにそれなりの洗濯物を入れて、洗濯洗剤を入れて、洗濯機を動かします。簡単な作業です。
先日、洗濯物を干し終えて朝食の用意をしていたら、家族が、洗濯機の横に熊太郎じいさんの下着類が数点おいてあるが、ちびったのか? と聞くので、ちびってなどいない。どうして、そんなものがあるのだという話になりました。
単純に失念していたのです。自分では、自分の洗濯物をネットに入れたつもりでした。(うっかりしていた。ど忘れ)
自分の老いを感じるような出来事で、ショックでした。
うちは、朝食と昼食は、メンバーは、同じようなものを食べるのですが、生活のペースがそれぞれ異なるので、自分が食べるものはそれぞれ自分で料理をして食べて食器洗いをします。タイミングが合えば、いっしょに同じものを食べることもあります。
夕食は、たいていわたしの奥さんが中心になって用意してくれますが、配膳などはわたしも手伝います。食事のあとの食器洗いは、わたしがやります。
わたしはたいしたものはつくれませんが、目玉焼き、卵焼き、カレーライス、サンドイッチ、焼きそば、焼き肉、焼き魚、野菜炒めなんかをつくります。なんというか、料理には、つくる楽しみがあります。工夫するのです。うまくいくこともあれば、うまくいかないこともあります。そして、たいていは、おいしいのです。うれしくなります。
先日は、小学生の孫たちといっしょにホットケーキをつくって盛り上がりました。最初にわたしがつくったホットケーキは、黒焦げ(くろこげ)部分がだいぶありましたが、孫たちがつくったホットケーキはなかなかの良い出来栄え(できばえ)でした。ふわふわでおいしかった。
現在、毎週火曜日夜10時から、NHKで、ドラマ、『幸せは食べて寝て待て』が放送されています。『薬膳:やくぜん。健康にいい食事』を中心において、第一線を退いた(しりぞいた)人たちが、仲良く談笑されています。
お話は、競争主義社会に距離をおいた内容です。スーパーヒーローは登場しませんが、幸せを感じさせてくれるいいドラマです。料理と食事は人の気持ちを充足させてくれるのです。
熊太郎じいさんは、早起きです。
午前4時半から午前5時頃に目を覚まします。
本を読んだり、ノートパソコンをさわったりして朝の時間帯を過ごします。
時間があるので、家族の洗濯物を洗濯機に入れて回します。
洗濯物を干すのは朝食の前です。家族の洗濯物を洗濯機で洗濯して庭に干すのは、熊太郎じいさんの役目です。独身時代は、長いことひとり暮らしをしていたので家事は苦になりません。
大きなネットふたつに、大物の洗濯物を入れて、ふつうサイズのネットにそれなりの洗濯物を入れて、洗濯洗剤を入れて、洗濯機を動かします。簡単な作業です。
先日、洗濯物を干し終えて朝食の用意をしていたら、家族が、洗濯機の横に熊太郎じいさんの下着類が数点おいてあるが、ちびったのか? と聞くので、ちびってなどいない。どうして、そんなものがあるのだという話になりました。
単純に失念していたのです。自分では、自分の洗濯物をネットに入れたつもりでした。(うっかりしていた。ど忘れ)
自分の老いを感じるような出来事で、ショックでした。
うちは、朝食と昼食は、メンバーは、同じようなものを食べるのですが、生活のペースがそれぞれ異なるので、自分が食べるものはそれぞれ自分で料理をして食べて食器洗いをします。タイミングが合えば、いっしょに同じものを食べることもあります。
夕食は、たいていわたしの奥さんが中心になって用意してくれますが、配膳などはわたしも手伝います。食事のあとの食器洗いは、わたしがやります。
わたしはたいしたものはつくれませんが、目玉焼き、卵焼き、カレーライス、サンドイッチ、焼きそば、焼き肉、焼き魚、野菜炒めなんかをつくります。なんというか、料理には、つくる楽しみがあります。工夫するのです。うまくいくこともあれば、うまくいかないこともあります。そして、たいていは、おいしいのです。うれしくなります。
先日は、小学生の孫たちといっしょにホットケーキをつくって盛り上がりました。最初にわたしがつくったホットケーキは、黒焦げ(くろこげ)部分がだいぶありましたが、孫たちがつくったホットケーキはなかなかの良い出来栄え(できばえ)でした。ふわふわでおいしかった。
現在、毎週火曜日夜10時から、NHKで、ドラマ、『幸せは食べて寝て待て』が放送されています。『薬膳:やくぜん。健康にいい食事』を中心において、第一線を退いた(しりぞいた)人たちが、仲良く談笑されています。
お話は、競争主義社会に距離をおいた内容です。スーパーヒーローは登場しませんが、幸せを感じさせてくれるいいドラマです。料理と食事は人の気持ちを充足させてくれるのです。