2025年04月12日

三千円の使いかた 原田ひ香

三千円の使いかた 原田ひ香 中公文庫

 前々から読んでみたかった文庫本です。
 お金がらみの短編話が6本掲載されています。
 単行本は、2018年(平成30年)の発行で、文庫本は、2021年(令和3年)の発行で、2024年(令和6年)で25刷もされている、よく売れて読まれている本です。

 以下は、登場人物である御厨(みくりや)家の女性たちなどです。

御厨美帆:実家は、東京都北区十条駅から徒歩10分ぐらいのところにある。就職して、祐天寺(ゆうてんじ。東京都目黒区)でひとり暮らしを始めた。(貯金は30万円。う~む。少ない)。
 東京西新宿にあるIT会社で働いている。会社の規模は中堅。おっさん社員がいて、女性社員への蔑視(べっし。見下し(みくだし、差別))がある。宴会ではエロ話も出る。会社ではセクハラあり。(先日NHKニュースでとりあげられていた、「#私が退職した本当の理由」ということと同じ内容のものでした)

井戸(旧姓。御厨)真帆(美帆の姉。5歳年上):結婚する前は証券会社で働いていた。(貯金600万円ちょっと)。既婚。専業主婦。一人娘として、3歳女児の佐帆(さほ)がいる。こどもがいる幸せがある。
 夫の名前は太陽で、消防士をしている。月給23万円で高くはないが、公務員で収入は安定している。夫は、労働に関する考え方は古い。男尊女卑の意識がある。セクハラトラブルが起きたときは、女性にも責任があるという発言をする。

御厨智子(美帆と真帆の母親):習い事に熱心で向上心が強い。(貯金100万円弱)

御厨琴子(祖母):(貯金1000万円)

小田街絵(おだ・まちえ):御厨美帆の職場の教育係だったが、リストラされて退職した。44歳。母親と東京杉並区内にある大きな屋敷でふたり暮らし。未婚。お嬢さま。街絵は、母親が35歳のときに生まれたこども。

長谷川大樹:御厨美帆の彼氏。女性蔑視(べっし。差別する。女性を軽くみる)の考え方をもっていることがわかり、美帆の気持ちが彼から離れていきそうになっている。

南山部長:御厨美帆の会社の人事権をもったエロ上司


『第1話 三千円の使いかた』
 祖母の言葉、『人は三千円の使いかたで人生が決まるよ』で始まりました。
 
 いろいろと考察があります。
 自分という人間にとって大切なものとは。
家:自分がすむところ。終の住処(ついのすみか)。積立金や管理費がいる分譲マンションよりも一軒家がいい。新築でなくても、中古の一軒家でいい。
身体(からだ):健康な体
お金:生きていくために必要なもの

 これから自分は、どうやって生きていったらいいのだろう。

 100円貯金の話が出ます。
 お金の貯め方、増やし方のノウハウを教えてくれる短編集のようです。
 わたしも若い頃、100円ではありませんが、毎週1回郵便局のATMに行って、郵便局の通帳に1000円ずつ入金しました。コツコツ長く続けることは、わたしにとっては苦になりません。こどものころからのそんな性格です。
 ボーナスのときには、多めに通帳に入金しました。金額の数値が増えていくことが、生活していくことの楽しみでした。お金の増加は、つらい仕事に耐えることができる動機付けにもなります。
 へんな話ですが、顧客にガンガンどなられ続けていても、心の中で、(ああ、この人よりも、自分のほうがお金をもっているからだいじょうぶ)と思ったことはあります。
 毎週積立1000円貯金は、100万円たまったら、結婚10周年記念ということで、家族そろってハワイ旅行に行こうというのが夢でしたが、二人目のこどもが生まれたときに、妻が、制度が始まったばかりの無給の育児休業を、こどもが1歳になるぐらいまで取得して、貯めていたハワイ貯金は、生活費に充当して使い果たしてしまいました。でも、それはそれで良かったと思います。

 短編のタイトル、『三千円の使いかた』の意味が判明します。
 『黒船スーコさんの節約セミナーのセミナー料が、三千円です』というわけです。
 『8×12は魔法の数字』という本を出版されています。8万円×12か月です。1年で、96万円残ります。プラス夏と冬のボーナスで2万円です。合計100万円です。複利3%で運用すると将来、何千万円にもふくらむのです。その範囲以外のお金は、使い放題です!という黒船スーコ先生の激励があります。
 『8万円』というのは、支払いが義務である家賃相当額だなあと思うのです。家賃の支払いがなければ、自然に貯めることができる金額です。


『第2話 七十三歳のハローワーク』
 今回の主役は、御厨琴子(祖母。みくりや・ことこ):(貯金1000万円)です。銀行の金利目当てにお金を動かして、貯金を増加させていく方式の資産運用をしています。期間限定、特別金利の利用です。
 お金は現金で持ち歩きます。そうやって、手数料を払わなくてもいいようにして、お金をあっちの銀行、こっちの銀行へと動かして、お金を増やします。(じっさい、そういう人っています)。
 御厨琴子は、3年かけて、利子を貯めて、40万円以上するマッサージチェアを購入して愛用しています。
 夫は商社で働いて定年退職を迎えて、65歳まで子会社の役員をしていた。年金は、夫婦ふたりで、2か月に1回26万円ぐらいだった。夫が亡くなってひとりになったら年金は、月8万円ぐらいに減ってしまった。
 琴子はずっと家計簿をつけている。
琴子の母:大正13年(1924年)生まれ。家計簿が女性誌に登場したのが、1904年(明治37年)日露戦争があった。ちなみに、日清戦争が、1894年(明治27年)でした。

小森安生(こもり・やすお):御厨琴子の男友達。琴子より年齢がだいぶ下。近所に住んでいて、ホームセンターで安売りの花のかたまりをふたりで買って、割り勘(わりかん)にしたことが縁で友達付き合いをするようになった。
 季節に応じて、北海道や沖縄でアルバイトをする生活をしている。自由人。お金には汚くない男である。亡くなった築50年の祖母宅で、ひとりで暮らしている。おばあちゃん子だった。海外旅行が趣味。祖母宅を管理している。

御厨智子((みくりや)御厨琴子の嫁。夫は御厨和彦。智子は、御厨美帆と真帆の母親):習い事に熱心で向上心が強い。(貯金100万円弱)。英語とフランス語の学習が趣味

 御厨琴子は、御厨智子の依頼で、おせち料理をつくるための先生役を始めることになりました。生徒は、語学学習の生徒さんたちです。『おせち料理教室』です。1回だけの教室でしたが、御厨琴子に働きたいという気持ちが芽生えました。

牛尾みね:御厨琴子の母親。大正13年生まれ

三田(みた):十条銀座商店街にあるコンビニ十条店の店長

 後半はほろりとくるものがありました。
 他人さまから必要とされている。人の役に立つために、自分に、『役割』がある。
 そういう話でした。
 ほかに、『家計簿をつけること』の話がありました。戦前・戦中・戦後とか家計簿をつけ続けた主婦が、日本の復興を陰で支えてきたのです。

 御厨琴子は、十条銀座商店街に新規で支店としての店舗を開設する和菓子の、『湊屋(みなとや)』でおだんごを売る仕事につくことになりました。
 

『第3話 目指せ! 貯金一千万!』
 御厨家の三代目孫娘、高校同級生消防士男性と結婚した御厨真帆のお話です。
 結婚して、苦痛だった証券会社勤務を辞めて、専業主婦になって、3歳の娘佐帆がいてという家族構成です。
 なんだか、読んでいると、家計のつましさ、倹約、節約話がせつない。
 かなりきつい生計費です。
 働きたくなかったから結婚に逃げたという負い目の気持ちをもっておられます。
 そんな彼女が、同級生の婚約話がある食事会に招かれてみじめな思いをします。
 婚約者の結婚相手はお金持ちの家の坊ちゃんです。ダイヤの婚約指輪は、1.2カラットの大きさだそうです。御厨真帆は、婚約指輪は買わずに結婚しました。同級生と自分の財力を比較して、気持ちがへこむ御厨真帆ですが、話の後半で、盛り返します。結婚はお金ではないのです。結婚の基本は、愛情なのです。

御厨真帆の同級生友だち:小春(この人が今回婚約した話題の中心人物。婚約相手が幸太郎。新居は2億円のタワーマンションの部屋(夫の両親が用意した)。結婚式は高級ホテル、新婚旅行先はイタリア)、奈美(不動産会社勤務。未婚)、郁乃(小さな食品会社勤務。未婚)

 御厨真帆宅の1か月の家計状況です。
 旦那の給料:23万円。ボーナス
 4万5000円で生活する。
 食費:月2万円
 日用品代:5000円
 1週間に5000円で、4週間生活する。
 合計4万5000円
 さらに、
 だんなのこずかい:2万円
 家賃:8万8000円
 あとは、スマホ代(夫婦とも)、光熱費、生命保険料(夫のみ2000円)、予備費です。
 貯金:6万円
 貯金の目標は、1000万円です。用途は、こどもの大学費用がメインです。(現在までに貯めたのは、600万円ちょっと)

 節約の見返りは、お金が残るということです。

 最後に、商店街の和菓子屋で働き始めた祖母の話がチラリと出ます。家計簿をつけましょうねという話です。
 ちゃんと死ぬのにもお金がいります。祖母がそんな話をします。今の貯金額では、ちゃんと死ねないのです。先日観た、倍賞千恵子さん主演の邦画、『プラン75』を思い出しました。75歳になって、お金がない人は、本人の希望で、ガスを吸って死んで、焼却場でゴミとして焼かれるのです。(表向きは、ていねいに弔います(とむらいます)ということになっていました)


『第4話 費用対効果』
小森安生(こもり・やすお):御厨琴子(みくりや・ことこ)のお友達。もうすぐ40歳

れな:小森安生のバイト先(漁港)の二十歳の大学生。バイト仲間。小森安生に馴れ馴れしい(なれなれしい)。小森はそれを嫌がっている。手足が長い。髪の毛がふわふらしている。裕福な家の子ども。

本木きなり(もとき・きなり。30歳過ぎ。旅行ライター):小森安生が付き合っている女性だが、今はふたりの間に冷たい風が吹いている。本木きなりは、小森安生と結婚したいが、小森安生は結婚を考えていない。ひとりで気楽に生活していきたい。本木きなりは、職業的にも自立した女性で、お金がある。結婚したら、小森安生に、『主夫』になってもらうことを願っている。

 本木きなりと、井戸真帆(旧姓御厨)が会います。
 お金の話になります。
iDeCo:イデコ。個人型確定拠出年金(こじんがたかくていきょしゅつねんきん)。私的年金制度。税制で優遇される)
小規模企業共済:退職金の積み立て。税制上の優遇あり。
 
 う~む。小森安生はいいかげんな人間です。いわゆるバックパッカー(個人旅行をする人。ときおり現地でバイトをする)は、わたしは、逃げる人だと思っています。今ある困難に立ち向かって、今いる場所に根をはって、しっかりと生活していく人ではありません。
 178ページに、自分でもこうつぶやいておられます。『昔から、ちょっと気まずいことが起きると逃げてしまう……』

 小森安生は、小森と結婚したいという本木きなりに、自分はこどもはいらないと言って、結婚の申し込みを保留にしたがる(結婚せずにだらだらと付き合うことはよしとする)。
 そんな小森安生が、一度の浮かれた関係を、れなと、もったところ、れなが妊娠したという。れなが結婚を迫ってくる。
 バカヤローと怒る(いかる)本木きなりです。

 すったもんだがあります。
 この短編部分は、ほかの短編とは毛色が違います。毛色:様子、種類
 
 『費用対効果(投資した費用にたいるする利益)を考えていたら、こどもはつくれない』
 
 なんというか、世の中は、不合理、不条理、理不尽、不公平が当たり前なのです。
 正義をふりかざして戦いを挑んでも(いどんでも)、仲間はずれにされることが多い。
 不合理等であることを受け入れながら、気持ちに折り合いをつけて、知恵を出して、粘り強く、したたかに生活していくことが凡人としての技術です。

『第5話 熟年離婚の経済学』
 離婚時の財産分けの話です。
 女性は、離婚すると、離婚後の生活費に困ります。
 健康保険とか、介護保険とか、国民年金とか、いろいろ考えると、仮面夫婦でもいいから、あるいは、家庭内別居でもいいから、戸籍上は夫婦の形態を維持しておいたほうがいいということはあります。されど、もうぜったいに一緒にいたくないのです。

 男尊女卑、女を家政婦扱いするご主人がいます。
 家事や料理はいっさいしません。(仕事をしているからいいじゃないかというお考えです)
 料理は、妻か、自分を生んでくれた母親の仕事だと思いこんでおられます。
 困った人です。

御厨智子(みくりや・ともこ):井戸(旧姓御厨)真帆と御厨美帆の母親。夫といっしょに暮らすことがイヤになってきた。(さきほど書いた家事・料理をいっさいしない夫です)。子宮体ガンのステージⅠが見つかって入院した。

御厨和彦:御厨智子の夫。長女真帆と次女美帆の父親。

河野千さと(こうの・ちさと):御厨智子の親友。こちらは、本当に離婚する気です。夫との離婚目的のために、弁護士が入っています。千さとについて、結婚前は、航空会社の客室乗務員だった。

河野義明:河野千さとの夫。大手航空会社勤務。不倫をしている。相手は若いスッチ―(スチュワーデスの俗語、航空機客室乗務員)

河野千晶(こうの・ちあき):河野義明と千さととのこども。長女。大学生

 御厨和彦について(わたしが思うこと)
 自分が食べるメシぐらい、自分でつくれないのだろうか。米をたいて、おかずを用意して、そんなにむずかしいことでもなかろうに。食器洗いだって、やらねばならぬ。なんというか、昔の男なのね。

 御厨智子にがんが見つかって、開腹手術をして帰宅したというのに、対応が悪い夫です。
 妻を家政婦か道具のようにしかみていません。(こんな男とはいっしょに暮せません。こどもみたいな夫です。この夫は、妻がだめなら、実母にメシを用意してもらうのです)
 御厨智子がつぶやきます。『これからもずっと私はこの人のご飯をつくり続けるのだろうか……』

 わたしはときおり、お昼のラジオ番組で、人生相談を聴きながらお昼ご飯を食べているのですが、親子、兄弟姉妹、親族間で、うまくいっていないところがたくさんあるのだなあということがわかります。
 うわべでは、何事もなく、仲良しそうに見えている家族や親族でも、一歩中に入るといろんなトラブルをかかえておられます。
 まあ、どこの一族にも、トラブルメーカーになりそうな身内のひとりやふたりはかかえています。
 
 女性の、『更年期(こうねんき。女性ホルモンの分泌が急激に減少する時期)』の話になります。
 熟年離婚のときの財産等の分割割合の話になります。
 
 『……この人(夫)は料理もできないくせに私の作ったものを感謝もなく黙って食べているのか……』(御厨智子さんの夫に対する怒りは爆発寸前です。よく話し合ったほうがいい。話し合いをしないで、いきなり感情的になって爆発すると、とりかえしがつかなくなることがあります)

 (男と結婚するときは、できれば相手に自炊体験がある人を選んだほうがいい)

 そして、相談料1時間3000円のフィナンシャルプランナー黒船スーコに相談するのです。

 『離婚は人生の終わりじゃない。新しい人生の始まりなんですよ』(なるほど)

 ばかな、だんなだなあ。


『第6話 節約家の人々』
 最後のお話になりました。
 御厨美帆(みくりや・みほ、次女、未婚)の話です。
 付き合っていた大樹とは別れたそうです。
 今付き合っているデザイン事務所勤務の沼田翔平と結婚しようとしたら、翔平に奨学金という借金があることが判明しました。550万円(月々3万500円の返済。利子3%。返済期間20年。最終的に700万円以上支払うことになる)。親が勝手に翔平の名前を使って借りていたそうです。
 そして親は、返済は、翔平がするべきだと主張しているのです。さて、どうしようです。(そんなことができるのだろうか。虚偽の奨学金受け取りについてです。まあ、本人が返すべきでしょうな。奨学金のおかけで、美術大学を卒業できて、デザイン事務所に就職で来たのですから。しかし550万円は多額の借金です)。御厨家からは、美帆の結婚に反対する声が出てきます。
 <後日の追記事項:たまたまですが、札幌地方裁判所で、似たような事例で、日本学生支援機構が敗訴するという判決が3月21日に出ました。親がこどもに黙って奨学金を借りています。親が返済していたのですが、返済できなくなって、98万円の(未返済分+利子)返済金が残っています。判決では、こどもに返済義務はないという判決になっています。借りた奨学金は、こどもの学業以外の別の用途に使われていました(こどもの母親のがんの治療費にあてたそうです)>

栄太:沼田翔平の父親。翔平はじめこどもたちは、父親をお父さんとは呼ばない。『栄太』と呼ぶ。上下関係のない、ざっくばらんな家庭です。
加奈子:沼田翔平の母親

 全体で337ページあるうちの294ページまで読んできて思ったことです。
 第1話の『三千円の使い方』の部分だけで、この本の趣旨は語りつくされているのではないか。
 3000円の授業料で、お金の貯め方、使い方を学ぶ。むずかしいことがあるときは、関係者一同でよく話し合う。
 話し合って、いろいろやりくりをして、ベスト(最上級)ではないけれど、ベター(最善策)な手法を考え出して実行していく。
 個々の話は、じょうずにまとめてあります。

 御厨美帆(みくりや・みほ)はブログをやっている。
 御厨美帆がブログに書いた言葉です。
 『お金や節約は、人が幸せになるためのもの。それが目的になったらいけない。』
 
 わたしの意見ですが、結婚話を親は反対しないほうがいい。
 とくに父親は、娘がどんな男を連れてきても、反対してはいけません。
 『おめでとう!』と一言(ひとこと)言えばいいのです。
 それが父親の役割です。
 反対してこじれると、あとあと取返しがつかない状態に発展することもあります。
 結婚するのはこどものほうです。結婚するのは親ではありません。


『解説 「他人(ひと)は他人、自分は自分」と、あなたは心の底から割り切れていますか?』 垣谷美雨
 かなり力の入った解説になっています。解説が、ひとつの作品のような内容でした。
 ご自身の経済状況や性格・性質をからめながらリアルなことが書いてある文章です。
 東京は経済格差が大きい。お金持ちにとっては楽しめるが、そうでない人たちは家賃から苦しむ。
 学生時代は平等でも、だんだん格差ができてくる。学生時代の友人でも、だんだん経済的に優劣ができてくる。年齢を重ねてから、いっしょに旅行をしようとしても、旅行の内容で話し合いがつかないから、旅行には行けない。
 旦那(だんな)の稼ぎで、妻について貧富の差が生まれてくる。
 お金のことに加えて、男次第の人生を送らねばならぬ女性の立場がせつないというようなことが書いてあります。  

Posted by 熊太郎 at 07:29Comments(0)TrackBack(0)読書感想文