2025年03月15日

バニラな毎日 NHK夜ドラ 25話から32話

バニラな毎日 NHK夜ドラ 25話から32話 月曜日~金曜日夜10時45分~11時 NHKとかNHK+とか

(25話)
 白井葵について、交通事故による腕の骨折で入院先の病院にて、実母との再会があります。
 母親役の女優さんが依然とは違う人だったので、少しびっくりしました。前回は、白井葵さんが、こどものころの母親でした。
 これまでに、登場したお菓子教室の生徒さんのお見舞いもあります。車いすの障害者結杏(ゆあん)さん高校二年生です。洋菓子づくりがつなぐ人間関係があり、友人関係が広がりを見せます。
 
(26話)
 白井葵の母親が娘のためにつくってくれた大学芋です。
 最初は、なんで、大学芋みたいに白井葵は不満そうでしたが、佐渡谷真奈美さんのカップル(フランス人恋人が来日している)が、いい味だとほめます。わたしも見ていて、同感でした。何が不満なのかわかりませんでしたが、大学芋は洋菓子ではないから不満だったのでしょう。

 退院後、白井葵と佐渡谷真奈美のふたりで洋菓子を食べます。
 『ピティビエ』という名称のフランス洋菓子でした。ピティビエは、地名だそうです。ドーム型のパイ菓子でした。おいしそうでした。馬車の車輪のような見た目でした。

(27話)
 白井葵の交通事故で痛めた右手指の感覚が戻りません。
 『(あなたの右手の感覚は)完全に元に戻ることはありません』(病院が、そんなことを言うとは思えませんが……)
 佐渡谷真奈美の励ましの言葉がいい。『あせるな、あせるな』

 わたしが思うに、悲観することはありません。
 歳をとっていけば、人間最後はだれもが障害者です。
 遅いか早いかだけのことです。
 これまでに、ドラマでお菓子教室に来られた生徒さんたちもそれぞれ障害のようなものをかかえておられました。
 『甘いものは、人を幸せにしてくれる』ということは、じっさいにあります。
 ドラマでも話し合いがなされますが、コンビニで売っている大衆受けするための洋菓子と、パティシェがつくる個性的な洋菓子では、食べるほうの気持ちが異なります。価値が異なります。

 白井葵について、右手の指が思うように動かないことを嘆き続けると、交通事故の加害者に損害賠償を求める話につながっていきます。精神的な慰謝料分もあるでしょう。それだと、現実的すぎて、夢を追うことが趣旨のドラマになりません。

 白井葵はうつ的になってフロにも入りません。(おフロには入りましょう。最近は浴槽に入ってお湯につかって入浴する人が男女ともに減ってきました。心身の健康にとっては、良くないことです)

 白井さんがいなくなると困ると言う人がいます。
 元気になってもらわないと困ると言う人がいます。
 この世における自分の役割を考えて、白井葵には、右手が使えなくなった困難を克服してほしい。

(28話)
 カップルのラブの話へと流れていきます。
 ライブ(コンサート)会場です。
 まあ、このへんの恋愛話は、おじいさんのわたしはもういいかなあ。恋愛は錯覚です。たいていはあとからお互いに、こんなはずじゃなかったと思います。

 来週はどうもっていくのだろう。
 ドラマは来週で終わりです。

 永作博美さん(ながさく・ひろみさん)の演技がおもしろくて、良かった。
 永作さん演じる佐渡谷真奈美が、気持ちがへこんでいる白井葵を励まします。
 『「くやしい」(を探す(さがす)ふりをしながら)このやろう、どこにいるんだ! 出てこい! その悪魔みたいな奴(やつ)は、殺したる! わしが、ぶっ殺したる! ふーんだ!!』
 <すっきりしました>

(29話~32話)
 今週でおしまいです。
 内容的には、先々週で終わっていても良かったかなと思います。
 29話から内容が理屈っぽくなってきました。
 アイスクリームメーカーでアイスクリームをつくる。(バニラアイスをつくる)
 白井葵の右手の手のひらはマヒして自分が思うように動かせなくなった。(ところが、このあと動くようになります。なんというか、筋立てが、いいかげんといっては失礼ですが、これまでに、洋菓子店の賃借権の復活もありましたが、なんとでもなるように、筋立てがころがされているのは、なんだかなあと思うのです。まあ、いいですけど)(最後のほうで、フランス行きをやめた佐渡谷真奈美が、やっぱりフランスへ行ってしまったという流れもありました。めずらしい物語のつくりかたです。いったん決定したことが次々とひっくりかえっていくのです。物の道理として(一般常識、理屈)、気になる点ですが、まあいいとしましょう)

 これまでのことを振り返り、課題をいい方向でまとめる今週です。
 予定調和となることがわかるので、観る楽しみは半減しました。
 
クロカンブッシュ:フランス洋菓子。わたしの感想は、みたらし団子をピラミッドのように積み上げた円錐型(えんすいがた)のケーキというものです。

ホットケーキ:このドラマを観た影響で、わたしもホットケーキづくりに挑戦しました。1回目はうまくいかなかった面もありましたが、数日後にもういちどチャレンジしたらだいぶじょうずにできました。
 小学校が春休みになったら、小学生の孫たちとわいわい言いながらいっしょにホットケーキをつくろうと、楽しみにしています。
 ドラマでは、白井葵さんが、関係がしっくりいかない母親にホットケーキをつくります。ふたりで食べて、関係を修復します。おいしい食べ物は、人と人の気持ちをつないでくれます。


(ドラマ全体をとおしてのこと)
 登場人物(そして出演者)それぞれが、それぞれの個性で、自分の課題を克服して、幸せそうにしていたことが印象的でした。
 長い目でみると、達成できてもできなくても、努力をする。結果よりも経過がだいじということはあります。

 2025年1月20日からスタートして、2か月ぐらいがたってドラマは終了しました。今年ももう3月が終わりに近づいています。時間がたつのは早いものです。

 ドラマのテーマに、『克服』がありました。
 根性ものではなく、フランス洋菓子のように、柔らかく困難を乗り越える。
 困難を受け入れて、困難を受け止めて、困難を包み込んで、外からは見えなくする。
 シューでつくったフランス洋菓子ケーキ、『クロカンブッシュ』の構造とも共通します。
 
 オモシロイラブシーンがありました。(白井葵と秋元静のキスシーン直前に、佐渡谷真奈美夫婦がドアを開けて、店に入ってくるシーンがありました。緊張感をともなったコメディ(喜劇)がありました。いいシーンでした)

 最後は、血がつながっていても、お互いに言いたいことが言えなかった白井葵親子(母と娘)の和解がありました。
 現実社会の話として、こどもに対してちゃんと親の役割を果たせている親の数は少ないと思います。わたしも反省しています。(こどもたちはもうおじさん、おばさんの年齢になってしまいましたが)
 親としての役割をきちんと果たせていない親の数はけっこう多い。親もたいへんなのです。子育てはたいへんです。
 うまくいってもいかなくても、子どもは大きくなって、やがてこどもではなくなります。こどもがこどもである時期は案外長くはありません。
 そうやって、じゅんぐりに、こどもは親になっていくのです。後悔を繰り返しながら、時間は過ぎていくのです。

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