2009年03月12日

静岡県 新居関所(あらいのせきしょ)

静岡県 新居関所(あらいのせきしょ)





 神奈川県箱根の関所へは何度か行きましたが、ちいさな建物で、初めて見たときにはがっかりしました。新居の関所は、その昔は、小学校とか役場として利用されていたそうです。そのため、実物が現存することができた。現在のものは、1855年(安政2年)建築で、155歳ぐらい。江戸時代が終わったのが1868年ですから、今から140年前ぐらい前になります。
 説明を聞いて、身分制度の厳しさが身にしみました。役職に応じて、着物・帯が異なる。座布団のあるなし。座る位置。世襲制。ためいきがでました。
 ここを訪れて、その後だいぶたってから「日本滞在記」タウンゼント・ハリス著を読みました。舞台は伊豆下田なのですが、彼によると、日本には身分制度が存在するものの、人々は身分の分け隔てなく仲良く暮らしているということでした。たとえば、大河ドラマでは毎週事件が勃発するわけですが、現実社会ではそのような頻度で大事件が起こるわけも無く、歴史上の出来事にはかなりの間隔、年数があります。わたしは、戦(いくさ)の消えた江戸時代においては、人々は平和を満喫しながら自然と共生していたと察するのです。また、貨幣流通社会ではなく、物々交換の慣習が大半であったと考えるのです。
 




 新居関所を訪ねた折に、電車の窓から美しい海と橋の風景が見えたので、関所からその場所まで歩いてみました。実際に橋の上に立ってみると、電車の中から見た感じとは、ずいぶん違っていました。車の往来が多く、騒音があり、やはり、景色は遠くでながめるものと納得しました。そのあと、海の歌を歌いながら弁天島駅まで歩きました。

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