2023年03月03日

ピッツアぼうや ウィリアム・スタイグ・作 木坂涼・訳

ピッツアぼうや ウィリアム・スタイグ・作 木坂涼・訳 らんか社

 厚い表紙をめくっていくと『まな板の上の鯉(こい)』のような状態に置かれているぼうやが出てきます。
 絵本を読む前の前評判では、ぼうやを料理するらしい。
 ぼうやのお名前は『ピート』です。
 やんちゃな男の子に見えます。
 5歳ぐらいかな。
 家の外は雨ふりで、雨が降っているお庭を、ワンちゃんが歩いています。雨に濡れますなあ。
 家の外で遊べないピートは元気がありません。
 絵だと、おじいちゃんみたいなパパが出てきました。髪の毛があまりないので、年配者に見えます。
 これからパパが、ピートのからだで、ピッツアをつくるそうな。
 ピートを食卓テーブルの上にのせました。
 『ごっこあそび』ですな。
 これまた、おばあちゃんに見えるママが登場する絵です。
 おもしろい。
 発想がいい。
 なにか、作者に体験があるのかもしれません。
 油少々、小麦粉かけて(そうか)
 トマトの輪切りにチーズやら、サラミやら(サラミ:ドライソーセージ)
 優しい(やさしい)。パパは心が優しい。
 ママも優しい(ただ、絵はどう見ても祖父母に見えるのです)
 (そうかそうか)オーブンで焼くのです。アツアツのピッツアができますよーー
 ごっこ遊びをやっているさいちゅうに、雨がやんで、太陽が顔を出すのは、たぶんそうなるのだろうと読み手の自分は、ピンときていました。
 そうか、最後のオチ(お話の終わり)は、ほかにもっといい終わり方があるような。平凡でした。アメリカ合衆国的な終わり方なのでしょう。ハッピーエンドです。
 作者は、1907年生まれですから、日本だと明治40年生まれです。2003年(平成15年)に亡くなっています。亡くなったときは、96歳ぐらいですね。素敵な絵本をこの世に遺して(のこして)くれてありがとう。

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