2022年05月11日

この世界からサイがいなくなってしまう 味田村太郎

この世界からサイがいなくなってしまう アフリカでサイを守る人たち 味田村太郎(みたむら・たろう) 学研プラス

 本題ではありませんが、この本を読んでいた同時期に、少年ジャンプコミック『ヒカルの碁』を読んでいて『サイ』というタイトル文字を見ると、ヒカルの碁に登場する進藤ヒカルの師匠である『藤原佐為(ふじわらのさい)』を思い浮かべてしますのです。
 こちらの本のサイは、動物のサイです。

「1回目の読書」
 実用書のような本を読むときの自分独自の本の読み方があります。複数回読みます。
 まず、1回目は、文章をあまり読まずに、ページをゆっくりとめくりながら、全体に目を通します。この本は全部で119ページあります。全部のページをめくり終わると、全部を読んだような気分になれて、リラックスできます。そのあとで、また2回目の本読みをします。

 ときどき小学校低学年や幼稚園の孫たちといく場所に、名古屋市内にある東山動物園があります。
 東山動物園には、二種類のサイがいます。正面玄関入って右側に『インドサイ』小柄な体格をしています。
 それから、正面から奥に向かって、かなり距離が離れていますが、左側の丘に『クロサイ』がいます。カバとコビトカバの間にある園庭にいます。大柄な体格をしています。

 本のページをめくります。動物たちの写真がいっぱいあります。
 シマウマ、ゾウ、ライオン、キリン、シロサイの写真があります。
 アフリカまで行かなくても動物園で見学することができるのはありがたい。

 サイの種類が写真付きで説明されています。
 ジャワサイ、スマトラサイ、インドサイ、シロサイ、クロサイ。
 シロサイとクロサイがアフリカにいて、あとはアジアにいるそうです。
 体長は、4メートルいくかいかないかぐらいですから、軽自動かコンパクトカークラスの乗用車ぐらいの長さです。(2回目の本読みをしたときに、13ページにそのようなことが書いてあるのに気づきました)

 『サイがいなくなってしまう』と書いてあります。
 たぶん、人間が原因なのでしょう。
 地球の自然にとっては、人間は迷惑な存在です。
 人間は自分たちの便利な生活をつくるために、これまでに、自然界の動植物にたくさん迷惑をかけてきました。

 26ページに『サイのふんにかくされたなぞ』という項目が出てきます。
 フンを分析して研究することで、いろいろなことがわかりそうです。

 48ページには『孤児院にいる子どもサイたち』という説明がつけられた写真があります。
 サイにもパパ・ママがいないひとりぼっちがいるようです。

 95ページには、『ブラックマンバ』というグループの集合写真があります。
 全員が女性です。たぶん、サイを守るグループなのでしょう。(2回目の本読みで、女性たちだけの自然保護官チームであることがわかりました。レンジャーと呼ぶそうです。救助隊のイメージがあります。仕事ですから、法律の根拠があると思います)

 118ページに日曜日NHK夜7時半からやっている『ダーウィンが来た! 生きもの新伝説 ~残念じゃない! 人気者サイの秘密~』と書いてあります。自分は、たいてい、8時からの大河ドラマを見る前に「ダーウィンが来た」を見ています。
 
 2017年に『ざんねんないきもの事典 今泉忠明監修 高橋書店』は、読んだことがあります。自分の読書の記録をみると、(サイは絶滅の危機にある)とメモが残っていました。
 気になることとして、絶滅の危機にある動物がいるけれど、人間も滅びるときはあると自分で書き残してあります。
 人間を滅ぼすのは、人間です。
 戦争をすることが、人類が滅びる理由です。
 人間は戦争をして互いに殺し合って絶滅するのです。
 おそろしいことです。

「2回目の本読み」
 2回目は、ざーっと目をとおしながら、速読します。
 気になったところには、ふせんをぺたぺたとはって、メモ書きをすることもあります。
 
 南アフリカ共和国の草原(乾期と雨期があるサバンナ)にある動物保護区のお話です。クルーガー国立公園内だそうです。日本だと気候は四季です。春夏秋冬です。
 南半球は北半球とは季節が反対なので、今ごろは、これから冬に向かうころでしょう。

 写真にあるサイの姿は、ヨロイとカブトを身に着けた武士のようです。
 恐竜のトリケラトプスにも似ています。
 19ページで、大昔(3400万年前ぐらい)のサイの仲間が紹介されています。体高が7メートル、体重が20トン(乗用車20台近く)というのは巨大です。何を食べていたのだろう。たくさん食べないとおなかがぺこぺこになりそうです。
 名前は、ケプカサイ、パラケラテリウム、ヒラキウス(福岡県で化石が見つかった)だそうです。
 
 サイのツノを加工して、商品にして高額で売る人間たちがいるようです。密猟者です。
 また、サイのツノが、薬の原料にもなると考えられているそうですが、薬としての効果はないそうです。効果がなくても売り買いができるのなら、お金が欲しい人間はサイを捕まえます。
 だから、サイの数が減少しているのでしょう。
 この本には、サイを殺して金もうけをする人間たちを取り締まる立場の人たちについて書いてあります。
 自然環境を守って維持することは、人間にとっても利益のあることです。
 住み心地の良い空気と水のバランスを守らないと人間の体にも悪い影響がありそうです。
 地球温暖化の防止が今一番の話題になっています。
 ガソリン車をやめて、電気自動車に転換するのです。

 著者の仕事は、記者だそうです。
 
 南アフリカには、世界の80%のサイが生息しているそうです。知りませんでした。

 サイのフン(うんこ)に関するところを読んでいます。
 メスとオスがラブラブになるために、フンがしてあるそうです。
 種の保存です。こどもをつくって、サイという動物を、のちのちまで生かし続けるという生き物の本能(生まれながら身についている性質)があります。
 
 サイが妊娠してから出産までにかかる期間は、16か月もかかるそうです。(1年が12か月)
 とても長い。

 親が密猟で殺されたりすると、生まれて間もないこどものサイたちは、ひとりでは生きていけないので、サイを助けるメンバーが(レンジャーという自然保護官。クルーガー国立公園には約550人のレンジャーがいる)関わって、こどもサイをサイの孤児院へ連れて行くそうです。
 されど、毎年500頭前後のサイが、密猟者の犠牲になっているそうです。

 人間のお金もうけのために、サイの命が失われていきます。
 このことの背景には、貧しい社会があります。
 アフリカの人たちは、長い間、ヨーロッパの国々の人たちに支配されていたという歴史があります。
 サイをつかまえてお金を稼ぐことをやめてもらうために、密猟をする人たちにちゃんとした仕事を用意する必要性があります。
 密猟者がいなくなる社会システムをつくることが大事です。
 貧困をなくすか、減らすのです。
 そのためには、教育が必要です。
 読み書き計算から始めて、命と自然の大切さを学ばねばなりません。
 
 サイをペットのように飼うことはできません。
 保護区では、もともといる場所を囲うようにして、サイたちを守っているのだろうと考えました。
 
 絶滅の危機にある『キタシロサイ』というサイをIPS細胞の技術を使って、子どもを誕生させるチャレンジがされているそうです。

 104ページに『男性が社会の中心』とあります。
 全世界で、女性差別が行われてきました。
 男社会はだめです。すぐに戦争になります。
 女社会で、平和な世界にしてほしい。
 UNEP(ユネップ。国連環境計画)の「地球大賞」にブラックマンバが表彰されたそうです。そういう組織も賞も知りませんでした。
 それから、マンバというのは、アフリカ大陸最強の毒ヘビのことだと、どこかのページに書いてありました。ブラックだから、黒い毒ヘビなのでしょう。怖そうです(こわそうです)。でも、写真の女性のみなさんは、やさしい笑顔をされています。
 
 さいごのほうのページにある『センザンコウ』という動物が、世界で大流行しているコロナウィルスに関係があるかもしれないそうです。写真を見ると、全身にウロコのようなものがあるトカゲみたいな生き物に見えます。不気味です。
 野生動物をきちんと管理しないと、人間にとって不幸な病気が流行するのでしょう。

 最後に、英語でサイのことは『rhino ライノ (複数形だとsが単語の最後に付きます)』というそうです。30ページと31ページにそんなことが書いてありました。

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