2018年11月23日

宰相A 田中慎弥

宰相A 田中慎弥 新潮文庫

 「宰相:さいしょう。総理大臣。首相」
 小説家がネタ切れで、ネタを求めて、亡き母親の墓参りに行くと、時空間が変化して、見知らぬ世界に入り込んでしまうという導入部です。
 小説家の仕事は小説を書くこと。
 自分と顔がそっくりな元首相がいた。
 自分は旧日本人で、この世界に居るのは新日本人。
 旧ソ連の体制を思い浮かべました。芸術家を同じ団地に囲う。
 職業ごとの居住区がある。

 半分ぐらい、100ページあたりまで読みました。
 よくわからないことが多い。巻末の解説を読みました。よくわかりました。
 笑いとか、ユーモアはない小説です。

 この国の人はナショナル・パスを持っている。未来予想小説の面もありますし、過去を現在に置き換える要素もありますし、不思議な立ち位置の国です。
 日本人は、「制服」と「給料」で心理が落ち着き、多数の中のひとりでいることで安心する。日本人気質です。また、母に帰属する意識がある。制服代は、税金とか保険料とも読み取れます。

 Tは作者の投影だし、TはAでもJでもない。でも、TとJは類似している。このあたり巻末の解説を読んで理解しました。
 聖書とかキリスト教的でもあります。
 Aの局部がでかいのはどういう意味だろう。
 三島由紀夫氏のことがときおり顔を出します。

(つづく)

 読み終えました。
 洋画ゴッドファーザーの話がときおり出てきます。

 狭く、圧迫感のある世界から脱出するために『小説を書こう』という強い意志を感じましたが、真偽のほどは把握できまません。
 私にはむずかしい物語でした。

 印象に残った部分などとして、「私が母になる」、「私はただ母の墓参りをして小説を書きたいだけ」

 調べた言葉などとして、「陋習:ろうしゅう。いやしい習慣」、「目を瞑る:目をつむる。読めませんでした」、「カフカの城:測量士がいつまでたっても城に入れない」、「倣う:ならう。同じ動作をする」、「教父:きょうふ。教会の父。古代の著作家」

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