専業主婦は2億円損をする 橘玲(たちばな・あきら 男性 昭和34年生まれ) マガジンハウス

 最初に1回1ページずつゆっくりめくりながら最終ページまで目をとおしました。次に2回目、流し読みをするように読みつつ、ポイント部分では立ち止まって、ゆっくり読みこみました。新たな発見もありました。

 学校の授業のように、1時限目から始まり6時限目で終わる構成です。前後にプロローグと課外授業がくっつけてあります。

 女性の生き方に視点を当てた本です。

 病気でもないのに仕事をせずに家に居る専業主婦は、世界的には「異常」だそうです。日本だけの存在ですとあります。また、第二次世界大戦までの日本では、夫婦は共働きの慣例があったそうです。そのあたりが新発見でした。

 日本の女性が職業に就かなくなるきっかけが、出産・育児とあります。外国では、子どもの保育と教育を妻(専業主婦)に押し付ける習慣はないそうです。子どもは社会が育てる。地域住民、大家族制度による親族一同、子ども同士の子どもの世界、外国では、家政婦、ベビーシッター。日本のように、主婦ひとりに子育ての責任を押しつけない。

 政府が今、目指しているもの。「女性が子どもを産んでも働き続ける社会」の構築です。

 日本人女性は、日本人男性と比較して、差別されている。慣らされているので気づけていない。されど、いろいろありますが、最終的に勝利しているのは「女性」のような気もします。長寿で、仲間と生活を楽しんでいる。実は、実権は女性が握っている。

 出産のためにいったん退職すると、それまでの実績、学歴とか、経歴とか、稼ぎとかがチャラにされてしまう。仕事に復帰したくても、非正規(契約社員とかパートとかアルバイトとか)の仕事にしかつけない。だから、結婚しても、妊娠しても、出産しても、仕事を辞めてはいけないと著者は強く説いています。

 政治家や会社の役職者の比率を男女平等にもっていきたい。

 本の前半よりも後半のほうがぴったりきました。仕事と子育て、加えて、親の介護の両立は、無理なのです。ひとりの人間(妻)だけでできることではありません。
 結婚しないという選択肢が出てきます。案外これは、女性だけでなくて、男性も結婚しなかったり、できなかったりしますが、男女ともに適齢期の時期に、本人たちは、結婚したい希望はあるのです。不思議なことに老いてから老いた男女同士でくっつくというようなことも紹介されています。
 女性も大変ですが、男性も大変です。介護が必要な老いた親と同居ということがあります。妻子を養うだけの十分な収入がないということもあります。とても専業主婦の妻を養えません。自然と男性は仕事を続けてくれる女性を結婚相手に選ぶようになるそうです。納得させられます。

 離婚のリスクを回避するために結婚前に同棲生活を一定期間送る。昔だったら非難されることですが、現代では容認されるようです。
 
 「長時間の残業をやった者が出世する。」このことは今後改善されていく方向に動いているような気がします。

 専業主婦ひとりに子育てを押しつけるから「児童虐待」が起るとも発想できます。母親の「うつ」も同様でしょう。

 乳幼児期の子育てを祖父母にしてもらって、本人は仕事に専念する。割り切る。家政婦や乳母を雇う。もう、男性が女性に家事と育児を丸投げする時代を終わらせる時期に来ていると解説があります。

 人それぞれ、なんらかの手段を探してやってみる。

 最後半部にあった「だんななんか、いないほうがいい」という話がおもしろかった。

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