2018年03月31日

あいさつできるかな? ポプラ社

あいさつできるかな? ポプラ社

 書店の幼児コーナーで書棚を見ていると、ひらがなや数字のドリルが置いてあることが、最近の変化です。
 昔の名作、日本のもの、世界のものの物語は、こどもが興味を持たなくなってきているようです。

 このドリルは、2歳から4歳向けです。
 基本的なあいさつを身に付けるものです。
 ようちえんに入るところから始まるのが、導入部として、ふさわしい。
 あいさつをする理由
 いつ、なんとあいさつするのか。
 習慣です。身に付けなければなりません。
 よくできた良質な本です。  

Posted by 熊太郎 at 13:35Comments(0)TrackBack(0)読書感想文

2018年03月29日

おまじない 西加奈子

おまじない 西加奈子 筑摩書房

 短編8本です。これまでに3本を読みました。感想を書き始めます。いずれも独特で、力強く、豪快です。少女が女性に変化していく過程でのあれやこれやが書いてあります。女子向きの小説です。挿絵が独特です。目次の構成も独特です。

「燃やす」
 なにもかもを燃やす。
 「牛糞をプレゼントされたような顔」 に強烈な印象が残ります。

調べたこととして、「髪を梳いた:といた。読めませんでした。」、「労り:いたわり。読めませんでした。」、「手管:てくだ。巧みで多彩な技」

 なにやら、宗教的で、女性的です。

「いちご」
 前作は、「燃やす」 で、本作は、「ぶんまわす。」 です。死にたい奴は、死んでしまえ! ぐらいの勢いがあります。

 子ども扱いされたくないという子どもの強い意思が感じられます。

 子どものいいこぶりっこ。

(つづく)

「孫係」
 絶品です。感嘆しました。
 祖父母宅には年に2・3回しか会いに行かない幼児期があります。
 交流がないから、祖父と同居を始めても他人同士がいるよう。
 おじいちゃまは、異質な存在。家族の一員じゃない。
 小学6年生すみれちゃんは、おじいちゃまに気を使いすぎて疲れた。
 いい作品です。自然さがいい。本音がいい。
 「思いやりの心」 は、どうのように表現すればいいのだろうかという提案です。
 ひとりひとりは、ずっと寂しかった。
 
「あねご」
 アル中の女子大生、だれとでも寝る感じでスタートです。
 「文章表現として、(  )。が、読んで見ていて特徴です。」 わたしだと、「(     。)」です。
調べた単語として、「ラスボス:最後に登場する敵」
女性の哀しさがあります。
11歳の頃の両親の離婚と父親の酒癖が今のマイさんのありようの遠因です。
内容はキツイけれど、絶好調の書きぶりでした。

「オーロラ」
 女子二人が、アラスカへオーロラを観に行きます。
 どうもふたりは、同性ですが、恋人同士で、かつ、別れのきざしがあります。
 心のない場所へ行く。
調べた単語として、「交感:お互いに通じ合う心」、「フリース:素材、ポリエチレン、柔らかい起毛仕上げ」、「カシスの香り:カシスの実」、「セージの葉っぱ:多年草、紫の花」、「オーロラ:大気の発光」、「グリズリー:ハイイログマ。450kgぐらい。ヒグマぐらい。」、「ムース:720kg、2m。トナカイみたいな角あり。」、「徴:しるし。読みわからず。」、「カモフラージュ柄:迷彩」
 自分の言葉で書いてあるのがいい。
 同性愛の世界から、主体性をもつ自立する自分を描いてあります。ただし、ちょっと、わたしには、無理。

「マタニティ」
 38歳未婚者の妊娠です。
 ここまで読んで、この本のタイトルは、「幸せになるためのおまじない」 かと思いました。
調べた単語として、「下卑:げび。下品で卑しい」
 私は母親になる。
 あまり良くない作品です。考えすぎではなかろうか。妊娠しました。結婚します。ハッピーでいいのではないか。
 良かった表現として、「努力できない人間の言い訳」

「ドブロブニク」
 数行で大量の情報を表現してあります。7歳のとき父親に連れられて映画「地獄の黙示録」 を映画館で観た。
タイトルは、フィンランドにあるお店の名称。カウリスマキのバー(映画監督の名前。映画で出てくるバーがドブロブニク)
 孤独です。頭のなかに架空の人物やペットをつくって会話をして淋しさをまぎらわせる。
調べた単語として、「唾:つば。読めませんでした。」、「シンメトリー:左右対称」
 全体が幻想と感じる不思議な作品です。

「ドラゴン・スープレックス」
 プロレスラーふじなみたつみはなつかしい。
 「私には両親がいない」 から始まります。いつも、強い出だしです。
 ふつうではありません。
 「ブレイズ:細かな三つ編み。アフリカン」
 私の名前は、ひとつがジュエル、樹絵瑠。もうひとつが、喜恵(よしえ)。ハーフ。パパはアフリカ系
 「結界:けっかい。仏教。一定の区域」、「フリスク:シュガーレス清涼菓子」
 祖母-母-娘。女の血統
 なんか、脱法ハーブの世界です。

そのほか調べた単語として、「唾棄:だき。唾を吐く。」、「コンサバティブ:保守的。反対語として、プログレッシブ」、「ブランドのローンチパーティ:お披露目」、「インスタグラム:写真、動画の投稿」、「いちごのタルト:洋菓子」、「おまじない:神仏、目には見えないものの力を頼って、言う言葉、行動」  

Posted by 熊太郎 at 20:16Comments(0)TrackBack(0)読書感想文

2018年03月28日

白くて大きな花

白くて大きな花




通勤途上の路上で、毎年この時期に純白の花が咲く
20年ぐらい前、仕事で気持ちがへこんでいた時に
この木に咲く花に願掛けをしたことがある。
花には神が宿っている。

今年もまた咲いてくれた。  

Posted by 熊太郎 at 16:40Comments(0)TrackBack(0)名古屋市

2018年03月27日

久米宏です。ニュースステーションはザ・ベストテンだった。

久米宏です。ニュースステーションはザ・ベストテンだった。 世界文化社

 仕事人間です。先日、横山やすしさんの本を読んで、この本に飛んできました。横山やすしさんが、久米宏さんのしゃべりに負けて、テレビスクランブルを降りたという部分です。

 本は、337ページと分厚い。ただ、面白みには欠けます。説明です。日誌を読んでいるようです。いつ、どこで、だれが、なにを、どうしたです。そして、全体が、「過去」です。終わったことです。それでも、ところどころ気を惹く一文があります。

 もう73歳です。一世を風靡した人です。

 早稲田大学の同級生、当時の在学生は、有名人だらけです。田中真紀子、吉永小百合、タモリほか。

 前半は、文章にまとまりがなく、読みにくい。ニワトリのついばみのように、あっちをつついたり、こっちをつついたりです。なぜおもしろくないのかといえば、大量の説明だからです。それから、時間調整に厳格なアナウンサー気質が文章に表れています。それが、つまらない。話題転換が早い短い文章が大量に続くので、読みにくさがあります。

 結婚当初は貧しかったは、意外でした。 2年半、病気で(結核、胃腸炎) 何もすることがない不遇な時代を体験されています。

 生活感のないクール、冷たさのイメージは、意図的につくられたものだった。(この点が、横山やすしさんと共通します。本当は乱暴者ではなかった。演じていた。)
 自分の言いたいことを言うのではなくて、自分の意見とは無関係に、他局の報道とは区別化するために、言いたくないことでも、これまで、だれも言ったことがないことを言う。(これは、精神的にかなりきつい。) 標準的なアナウンサータイプから、個性を出していくタイプに変わっていく。

 表には出てこない、頭脳集団のスタッフが周囲にいます。

 途中にある何枚かの白黒写真、みなさん、若い。

 よかった表現として、「事実を操作しない意思を貫く。」 ザ・ベストテンの順位です。有名人でも、10位の圏外におく。
 裏話を聞くのは楽しい。
 西川きよしは、論理派、横山やすしは、感情派
 横山やすしさんが怒る前に、久米宏が怒る。
 まだ、一家にテレビが1台の時代(家族がそろってテレビを囲んでいた時代)
 だれもが、自由にものを言える時代
 横山やすしさんの目は悲しそうだった。
 6割の人に嫌われ、4割の人に好かれる人になる。すべての人に好かれている人はだれからも好かれていない。
 自分独自のスタイルをもつ。
 戦略的な意図
 メディアの役割は権力のチェック
 公正・中立なニュース番組はありえない。
 日本が再び戦争をしないように。
 黒柳徹子さんの言葉として、「いやな仕事はしない」 ことが、仕事を長続きさせる秘訣
 乗り掛かった舟は、とりあえず、一生懸命こいでみる。

 凡人ではない人です。

 娯楽への挑戦があります。
 
 人間の成長物語を読んでいるような気分になってきました。

(つづく)

 読み終えました。やはり、仕事人間の記録でした。仕事に生きる人です。もともとは、人見知りをする性格という自己評価は意外でした。「久米宏」 をキャラクターとして演じていた。読んでいて気づいたのですが、これまでは、個人が演じるということは理解していましたが、しかし、加えて、組織が演じるということがあるのだなあということに初めて気づき、新発見でした。番組をカムフラージュ(見つからないように包み込む) するようにして、ニュース番組のイメージを演じる。
 視聴者は本物ではないものを見て、感情を動かされる。単語として、そして目的として、「テレビ的なニュース」、「中学生でもわかるニュース」

 「継続は力なり(努力は報われる。ネバー・ギブアップ))」 ということわざを思い出させてくれました。
 
 報道番組のあたりの記述は迫力がありました。ときに熱っぽい行動と感情です。

 なつかしい出来事もあります。

 昔、久米は英語ができないからうんぬん(良くない)という評価があったことを思い出しました。今になってわかったのですが、ニュースの専門家ではなくて、娯楽路線のニュース報道をめざした人、あるいは、番組だった。

 スポーツに関する記述では、先日のオリンピックでの女子カーリング最後のシーンを思い出しました。テレビが、しっかり生きている人間を写す素晴らしさ。

 周囲の仲間が亡くなっていくのも、自身の引き際につながっています。人生の終焉もそういうものでしょう。

調べた単語として、「ノンポリ:政治運動に関心がない。」、「タブー:禁止の決まり事」、「エスプリ:機転の利いた辛辣、皮肉めいた言葉、雰囲気」、「立脚点:立ち位置、よりどころ」、「快哉:かいさい。ああ、愉快だ。胸がすく。」、「マッチポンプ:自分でつけた火を自分で消す。偽善的な自作自演」

演じる→誤解される→(自己顕示欲が強い)→生い立ちにあるのか(小学3年生の時新聞記者になりたかった。)→命がけで働く→国家の平和の希求。平和な社会こそ何より優先です。  

Posted by 熊太郎 at 19:06Comments(0)TrackBack(0)読書感想文

2018年03月26日

さくら(今シーズン3度目に見たソメイヨシノ)

さくら(今シーズン3度目に見たソメイヨシノ)



かなり美しかった。(写真ではそれが伝わりません。写真撮影は苦手です。)
今シーズン、最初に観た場所がなんとか公園、次が、なんとか牧場(かなり遠目で)、そして、今回がなんとか公園  

Posted by 熊太郎 at 17:35Comments(0)TrackBack(0)名古屋市

2018年03月24日

そしてバトンはわたされた 瀬尾まいこ

そしてバトンはわたされた 瀬尾まいこ 文藝春秋

 ややこしいお話です。
 主人公は、「優子」 という女性で、今は、17歳高校2年です。
 名前は、「優子」 ひとつですが、苗字が、転々と変わっています。
 実父が、水戸秀平、実母は、優子が3歳のときに交通事故死しています。水戸秀平は、田中梨花(秀平より8歳年下)と再婚します。この時点で、「水戸優子」 です。
 その後、水戸秀平と梨花は離婚して、水戸秀平は海外赴任でブラジルへ単身行ってしまいます。そこで、どういうわけか、田中梨花が優子を引き取って、(養女かもしれない。) 優子は、水戸優子から田中優子(梨花が旧姓に戻る。) になっています。実父は、育児を放棄しています。親の勝手です。仕事より家族を優先して選択すべきです。仕事最優先の人は家族をつくることはあきらめたほうがいい。
 そのあと、まだ、169ページ付近を読んでいるのですが、田中梨花は、泉ケ原という男性と結婚するようで、その時点で、「泉ケ原優子」 になります。さらに、「森宮優子」 になるわけですが、理由はまだ読んでいないのでわかりません。
 苗字が、「水戸」 → 「田中」 → 「泉ケ原」 → 「森宮」 と変わります。
 実父が「水戸秀平」、継父が、「泉ケ原なんとかさん」 、同じく継父が、「森宮しゅう(東大卒民間会社課長職)」
 実母が、「水戸なんとかさん」、継母が、「(森宮・田中・泉ケ原)梨花」、
 父親が3人、母親が2人とあります。家族の形態が、17年間で、7回変化した。
 読んでいて、奇異な設定をしすぎではないだろうかと。

 最初の1ページで、「かつ丼、ドリア、オムライス、ハンバーグ、オムレツ、バター、牛肉、卵」 と、大量の料理と食材の記事が登場します。そういえば、同作者の作品を以前読んだことがあります。「ぼくらのごはんは明日で待っている」 でした。食べ物作家さんです。

 悩み事がない(親がいないことは悩みの原因にはならない。) から始まります。
 
 学校小説です。おとなになった今思うことは、学校生活から得るものはないということです。

 他人と暮らしているのに、「家族」 とするのか。読んでいて、つらくなる出だしですし、その後も暗い雰囲気は続きます。
 こうであるといいなという理想が書いてあるのか。心情は、女子向きの小説です。
 
 お金がないほうが、人間は強くなれる。

 母なし、父なしの暮らしはせつない。

 構成として、手作り感があります。第1章が281ページまで。第2章が372ページまで。ふたつの章の分量がかなり違います。それから、第2章は、セリフの連続です。台本のようになります。まだ、読んでいないので、どのような読後感をもつか楽しみです。

(つづく)

 ピアノをどうして優子は弾けるのか。 この暮らしのどこで、3年間もピアノ弾きに没頭できたのか。
 第1章を読み終えました。本作品は、高校生向けの課題図書(読書感想文)になるのではないかという予感をもちました。あたるかどうか、わかりません。高校教室モノで、ピアノが出てきて、合唱で、合唱コンクールの様相が出てきます。

 お金があって、大きな家があって、温厚な人たちが家族で、それでも、ストレスがたまる。堅苦しくて、楽しくない。
 言いたいことを言い合えるのが家族。

 「退屈すぎて死にそう」 と泉ケ原梨花さんは嘆きます。

 「(実の父親は女子高生にとって) 不潔で、厄介」 そうでしょう。

 森宮壮介35歳を優子15歳が、「おとうさん」と呼ぶことはできない。

 うーむ。こういう設定って、成立するのかなあ。続けて、第2章を読みます。

(つづく)

 第2章を、つまりは全部を読み終えました。
 実父というものは、娘が、どんな男を連れて来ても、結婚相手として、だめだとは言えませんし、言いません。それが、愛情です。ですので、この物語の場合、そうではないのは、実父ではないからと解釈します。

 2章全体が、過去の振り返り記述になります。どうなのかと疑問をもちました。現在進行形が記述の基本ではなかろうか。

 この作品の評価は賛否両論に分かれるでしょう。

良かった表現の主旨として、「(女性として)自分を見せることにうまくなる。」、「消しゴム話し(実用だけでなく、おしゃれを追求する。)」、「女子は笑えば3割、可愛く見える。」、「(他人と暮らすことで) おじいちゃん、おばあちゃんと疎遠になる。」、「泣いている場合じゃない。」、「曇りのない正確な音」

調べた単語として、「大地讃頌:合唱曲。だいちさんしょう」、「スフレ:菓子、料理。ふわーとした円柱型の固まり。卵白の泡立ち」  

Posted by 熊太郎 at 19:21Comments(0)TrackBack(0)読書感想文