2008年05月11日

松本清張記念館






松本清張記念館

 福岡県北九州市西小倉駅南にある小倉城の敷地角にありました。
 松本清張氏直筆の原稿を見たかった。
 美しい文字で伸びやかにかつ整然と書かれていたので少し驚きました。以前、鎌倉文学館で見た詩人たちの原稿は悪筆でマス目を無視したものでした。
 名前はせいちょうと読むものと思っていましたが、ふりがなが「きよはる」とふってありました。 
 松本作品は、人間の汚れた深層心理を深く追求するということがわたしの印象です。
 新幹線が止まる小倉駅は、田舎っぽい駅でした。東京、名古屋、京都、大阪、博多などの駅と同じく巨大な駅を想像していたので意外でした。在来線駅のホームに立ちながら、「点と線」で登場する東京駅の場面は、東京駅では見られなくなったけれど、ここ小倉駅ならまだ見ることができると発見したのでした。
 「点と線」の読後感想をここに記しておきます。

点と線 松本清張 新潮文庫

 どうなのだろう。女性が読んだらどんな感想をもつのでしょうか。私は男性なのでわかりません。推理小説の根っこは女性心理となっています。憎悪を晴らすために綿密な殺人計画を実行して自らも命を絶つ。女性はこれを読んで共感するのでしょうか、それとも否定するのでしょうか。完全犯罪の仕掛けがなかなか解けず、主人公ともども読者も完璧なアリバイの壁にぶつかって、いらいらします。読み終えてみれば、豪快で重量感のある推理小説でした。

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