2024年11月09日

宙わたる教室(そらわたるきょうしつ) 第5話

宙わたる教室(そらわたるきょうしつ) NHKドラマ10 毎週火曜日午後10時放送 第5話 全10話

『第5話 真夏の夜のアストロノミー』
 アストロノミーは、『天文学』です。
 名言がふたつありました。
 ひとつは、名取佳純(なとり・かすみ)の言葉です。(名取佳純(起立性調節障害。父母離婚。母が親権者なるも、母は、姉をひいきして、妹の佳純を差別する。佳純をやっかい者扱いする。名取佳純は、常習のリストカットとかオーバードーズとか(過剰な服薬)をやる人。佳純について、両親が離婚してから会わなくなった父親と夜空を見上げた宇宙観測の思い出話があります。楽しかったそうです。佳純は、父親に会いたい。自分を差別する冷たい母親からは離れたい)。彼女の言葉です。
 『(学会での研究発表のエントリー(申し込み)について)わたしはやってみたいです。あきらめる理由を探すの…… もうやめたいなって』
 名取佳純役の女優さんがうまい。伊藤蒼さん(いとうあおいさん。19歳)という方です。幸薄そうな(さちうすそうな)役柄の人を好演されています。

 もうひとつは、キャバ嬢である庄司麻衣の言葉です。(離婚して幼児を保育園に預けて働いている。将来自営業者になりたい。そのために、高卒の資格が欲しい。これからもずっと、こどもとふたりで生きていくために商売をやる)。
 『わたしなんて、毎日偏見(へんけん。差別)の目で見られまくっている。白い目で見られる。文句を言うそいつらは、(文句を言うだけで)だれも助けてくれない(だからそんなやつらは相手にしない。そんなやつらの言葉にへこんでいるヒマはない。やることをやり続けるだけ。できるところで、できることをやるだけ)』(勇気づけられます)。

 リム:クレーター作成実験で、鉄の玉を砂地に落とすと、砂がはじかれて、円形に穴があき、その穴のふちが盛り上がるのですが、その盛り上がった部分をリムと呼ぶ。
 ランパート・クレーター:リムのまわりに、エジェクタ堆積物(たいせきぶつ)が花びらみたいに広がった状態をいう。
 エジェクタ:排出。エジェクタ堆積物を研究者は、『ローブ』と呼ぶ。
 火星のランパート・クレーターを定時制高校の実験室で再現する。

 メンバーの思うようになりません。定時制高校のクラブ活動は、高校生の大会にエントリーさせてもらえないのです。
 定時制高校の発表行動が、科学部だけではなく、ほかの部活動でも差別されることが紹介されています。
 門前払いなのです。エントリーもできないのです。(申し込みすらできない)。
 その理由として、『前例がないから』というのは口実で(つくった言い訳)、定時制高校に対するいわれなき差別があるのでしょう。人間は、同じもので固まりたい。とくに日本人はそうです。標準の外にいるものを仲間に入れようとはしません。閉鎖的です。排他的ともいいます。
 『そうあってはいけないと思うが、世の中ってそういうもんだ。空気読めっていうことだ。』という発言があります。

 そのあと、以前バス旅対決で、太川陽介さんの代わりにがんばった(太川さんが演劇出演で番組に出られなかった)高島礼子さんが石神教授役として出て来たのでびっくりしました。ずいぶんやせられました。

 藤竹先生は、純粋です。正義感が強い。理想を追う人です。
 もうひとついい言葉がありました。藤竹先生の親友の言葉です。
 『青春全部、実験に熱中したも同然ってぐらい……(実験に夢中になった)』

 ドラマでは、後半、みんなが学校の屋上に登って夜空を観測します。
 火星と金星は、わかりやすい星です。
 流れ星が流れます。
 わたしは、中学生・高校生のときに、新聞朝刊配達のアルバイトをしていたのですが、とくに、冬の時期は、配達が終わったあとも暗い夜が続いていました。夜明けが遅い。
 夜空は満天の星空でした。なんというか、きれいな星空というものは、特定の場所でしか見られないものではなく、日本国中、空気がキレイで、ネオンサインのない田舎(いなか)だったら、どこでも、美しい満天の星空を見ることができます。夜の大空いっぱいに星が広がっています。
 そして、流れ星は、たまにではなく、案外、しょっちゅう流れているのです。流れ星にお願いのしほうだいなのです。そんなことを思い出しました。