2021年08月06日

出川哲朗の充電バイクの旅 山梨県清里から神奈川県箱根神社

出川哲朗の充電バイクの旅 山梨県清里から神奈川県箱根神社 2017年の再放送

 山頂付近から麓(ふもと)にかけて白い雪で覆われた(おおわれた)富士山は美形です。江戸時代に日本を訪れた外国人が、スイスアルプスよりもヒマラヤよりも、日本の富士山の景色のほうが絶景だと記録を残しています。

 映像では、「山中湖パノラマ台」からの湖を前にした富士山の景色が美しかった。番組は、2017年12月放送分の再編集でした。思い出すに、自分はそのころ、頭に血がたまってしまい、脳脊髄液が背中のあたりで漏れていることがわかり、入退院と手術を繰り返していました。認知症ぽくなって、しばらくふらふらしていました。当時は、この番組のことはまだ知りませんでした。

 ゲストの具志堅用高(ぐしけん・ようこう)さんが、世界チャンピオンになったころ、リアルタイムで具志堅用高さんが連戦連勝するプロボクシングの試合をテレビで見ていました。偉大な方です。そのときは、今のようなタレントさんに、しかもお笑い系の芸能人になられるとは、だれも予想しなかったことでしょう。具志堅用高さんは、闘う闘志の固まり、ファイターでした。人間の未来とはわからないものです。
 山梨学院大学訪問風景の映像を見ながら、遠い昔の出来事のあれこれを思い出しました。具志堅用高さんが興奮気味に話していた狩人の「あずさ二号」を、宴会では、みんなで合唱していました。

 こどもたちのようすが、いつものように、おもしろくて、楽しい。
 ことに牧場での乗馬のようすが良かった。こどもたちが馬上でアクロバット(身軽な身体運動)のようなポーズをとったり、中国雑技団(ちゅうごくざつぎだん。サーカス)のような動きをしたりします。「軽乗(けいじょう)」というそうです。
 こういう世界があるのか。すごいなあと。少年少女たちはきびきびした動きをしていました。出川哲朗さんとゲストの照英さんも果敢に「軽乗」にチャレンジされていました。

 パチンコ屋のおじさんがおもしろかった。それから、出川哲朗さんと同い年だという飲食店主のお兄さんが「マジすか!」を連発して威勢が良かったのが楽しかった。
 山梨学院大学の大学生のみなさんの若さが輝いていました。映像で、出川哲朗さんとレスリング勝負をされた男性レスリング選手は、今回の2020東京オリンピックでは活躍できなかったようですが、まだ27歳ですので、未来は開かれている年齢です。思いどおりにいかないことがあったとしても、希望は捨てないでほしい。

 山梨県の郷土料理「ほうとう」を三回も食べたのは快挙です。どこへ行っても「ほうとう」のお店しか出てこなかったことがすごくて楽しい笑いにつながりました。
 
 出川哲朗さんの実家がつくっている海苔(のり)がお店で販売されていたのは、縁があったからなのでしょう。  

2021年08月05日

東野&岡村の旅猿 千葉県でソロキャンプの旅

東野&岡村の旅猿 千葉県でソロキャンプの旅 2020年7月放送分 DVD

 このシリーズのDVDを見続けていて、久しぶりに笑えました。
 三人でソロキャンプをしみじみとやるのかと思って観始めましたが違っていました。
 ゲストはヒロシさんで、ヒロシさんVS東野・岡村ふたり組の構図で、キャンプのやりかたで対立する様子があり、そこで笑いが生まれていました。

 東野幸治さんと岡村隆史さんのおふたりは、キャンプ用品のレンタルから始まります。
 自分は、もう半世紀ぐらい前の高校生時代に毎月一回ぐらいのペースで、土日に自宅から行ける低い山へキャンプに行ってテントで寝ていました。
 映像で最近のキャンプ用レンタル用品を見ながら、いろいろ進化しているなあと感心しました。便利になりました。

 ヒロシさんの言葉に深みがあってよかった。YouTubeで売れる気はなかった。五年間ぐらいじっくりじわじわゆっくりと自己満足の動画をつくっていたら人気が出てきたというようなお話でした。
 たき火は人生そのものだと思っておられるそうです。小さな炎から始まって、燃え盛って、最後は灰になる。灰=死です。

 対して、東野&岡村コンビは、人まかせ人生(テレビ映像企画スタッフまかせ)だと自虐的に語っていました。自分も以前の「旅猿」で見ましたが、ニュージーランドのキャンプでは、スタッフがテントを立てていました。ふたりは自分でテントを立てるのが嫌で小屋の中にいました。

 ヒロシさんが語ります。一人の男として(自力でキャンプをして)ひと晩を過ごす。(ことが目標)
 みんないっしょにではない。個々でやる。それが、ソロキャンプだ。
 すごくまじめですが、あとのふたりは、それほどまじめではありません。
 そのうち、ヒロシさんのほうが、元気がなくなってきて、『勝手に自分で決めすぎた。自分なりに(今回の番組の)ストーリーをつくっていた』となります。

 東野&岡村コンビは、食堂で食事をしても食レポのようなコメントをしません。ヒロシさんが驚きます。ヒロシさんはこれまで、食べても味がわからない状態で食レポをしていたことがあるそうです。同じ芸能界の出来事とは思えないそうです。

 東野&岡村コンビは、ソロキャンプをするのに、お風呂に入りたがります。ヒロシさんがソロキャンプには風呂は付いていないと説明しますが、あとのふたりには、スーパー銭湯に行きたそうな言動があります。ヒロシさんはあきれます。
 東野幸治さんはコンビニに立ち寄ってコーヒーも買います。
 そういった構図は、番組制作のための意図的な企画なのでしょうが、これまでのふたりの言動を見てきていると、企画というよりも、ふたりの素(す)の姿だとわかります。

 ヒロシさんが想像していたものとはかなり異なるソロキャンプなので、ヒロシさんは心の中で、これは、ソロキャンプじゃないと思っていることがわかりますが、立場上、ふたりの言動を強くは否定できません。途方にくれておられました。ヒロシさんの心の中は『オレのキャンプがかすんでくる』というものです。

 古民家宿泊施設での施設紹介は、大きなお風呂もある高級ホテルの宿泊のようでした。あいにくの雨天ゆえに、テントではなくて、デラックスな古民家で泊まりたい東野&岡村コンビです。

 岡村隆史さんのソーセージづくり体験で、『妖怪小豆洗い(ようかいあずきあらい)』が出てきてなつかしい。たしか、以前の「旅猿」で、鳥取県境港市にある水木しげるロードの記念館で紹介されていました。映画「妖怪大戦争」もなつかしい。最初の作品は、昭和四十年代だったと思いますが、自分が小学生のときに、こどもばかりでつるんで映画を見に行きました。

 テントは三つ。三人ともばらばらに自分の好きなことをやるのがソロキャンプです。
 ヒロシさんは太い竹を切って、手づくりをした竹飯盒(たけはんごう)でお米を炊いて食べます。
 東野幸治さんが、これまでの人生で、木を割ったことがないと言われました。自分は、中学生のときに日曜日になると薪割り仕事(まきわりしごと)をして家の手伝いをしていました。お風呂は、薪(まき)で沸かしていました。
 東野幸治さんがつくったやきそばがおいしそう。
 各自が用意した手づくりソーセージ、ステーキ、すき焼き、みんなおいしそうでした。

 オイルランタンを灯りにした映像づくり。かっこいい映像をつくるための人為的な加工作業なので、見ていて、つくりものだからどうかなとは疑問をもちました。まあ、自己満足のためですからいいのでしょう。
 そのうち、東野幸治さんが津軽三味線を披露し始めました。ほかのテレビ番組で、青森県の竜飛岬までいって、暴風のなかで弾いている姿を見たことがあります。
 いろいろ三人のなかで、小芝居があります。東野幸治さんが旅の三味線弾きという役で、津軽じょんがら節を弾く(ひく)のです。
 
 なんだか、みんな、実質ひとり者の男子たちによる遊びです。『少年たち』です。みんないい歳なので、見ていて、正直、なんと言っていいのかわかりませんでした。

 食事のあと、食べたものや食器類を片付けることが大変そうです。

 午後9時半に寝て、朝5時55分ごろ起きる予定でしたが、東野&岡村さんたちは、もっと早くに目覚めて後片付けと準備をされていました。ヒロシさんは、夜眠れなかったそうで、朝はふたりほど早くは起きられなかったそうです。

 三人はこれから先もずっと少年なのでしょう。  

2021年08月04日

パンどろぼう 柴田ケイコ

パンどろぼう 柴田ケイコ 角川書店

 食パンのお顔が不気味です。
 でも、読み終わったあとで、今年読んで良かった一冊だと思った次第です。
 こどもさん向けの絵本です。
 
 パンどろぼうですから、パン屋さんからパンを盗むのです。
 食パンが食パンを盗むのが不思議です。あるのにどうして盗むのか。あとで理由がわかりました。

 盗むぐらいなら、自分でパンをつくればいいのに。

 たくさんのパンの絵を見ていたら「アンパンマン」のジャムおじさんを思い出しました。

 そうか「かくれみのじゅつ」か。カメレオン方式です。保護色です。

 タッタカタッターと、どろぼう食パンが走って行きます。
 
 ページをめくって笑いました。理由はここには書きません。

 ばか正直なパンどろぼうさんです。

 なるほど。

 やさしい。そして、おいしいお話でした。  

Posted by 熊太郎 at 07:12Comments(0)TrackBack(0)読書感想文

2021年08月03日

ひともじえほん

ひともじえほん こんどうりょうへい・作 かきのきはらまさひろ・構成 やまもとなおあき・しゃしん こどものとも絵本 福音館(ふくいんかん)

 テレビ番組「家、ついて行ってイイですか?」でスタッフがついて行った家のお子さんが手に持っていたので興味をもって取り寄せました。孫たちに読んで、みんなでひともじをつくって遊んでみるつもりです。

 体(からだ)で五十音のひらがな文字をつくるわけです。
 「く」から始まります。
 次が「し」です。
 5・7・5のリズムで、文章が添えられています。
 ひとりでつくれないひらがなは、ふたりでつくります。「い」それから「こ」おもしろい。
 「ひ」は苦しそう。
 「な」は、なるほど。三人に増えました。
 「お」は、むずかしそう。体がやわらかくないとやれません。わたしは体がかちこちなので、「な」の縦棒の部分しかやれそうにありません。
 
 コスチュームが浴衣(ゆかた)です。体にぴったりくっつく黒いレオタードのほうが、文字として見てわかりやすいと感じたのですが、なんどもページをめくっているうちに、これは浴衣でもかまわないという気持ちに変化しました。

 参加者が4人に増えました。
 彼らの口ひげが汚らしいようにみえるのは、わたしだけでしょうか。仙人のようでもあります。

 30ページと31ページは壮観です。(規模が大きくてすばらしい眺め(ながめ))すべての「ひらがな」が広がっています。

 最後は「あそぼ」がいい締めになっています。

(その後)
 ふと、東京オリンピック開会式で披露されたピクトグラム(絵文字・絵単語)を思い出しました。  

Posted by 熊太郎 at 07:21Comments(0)TrackBack(0)読書感想文

2021年08月02日

将来が見えてくる! 日本の給料&職業図鑑

将来が見えてくる! 日本の給料&職業図鑑 Special 宝島社

 売れている本です。読む前に考えたことです。
 ひとの給料がわかったからといって、自分の給料が上がるわけでもない。読んでもいい気持ちにはなれないのではないか。では、なぜ読むかといったら、売れている本だから読んでみる。大衆に受ける本はどんな本なのかは知りたい。
 次に考えたことです。オギャーと生まれた瞬間に、一生働かなくても食べていける境遇にあるあかちゃんがいます。富豪(ふごう。お金持ち)のこどもです。それは、幸せなことなのかと考え始めて、結論をけして幸せではないという答えにもっていかないと、凡人の気持ちは、けっこうつらい。

 人の気持ちは複雑です。仕事は楽で、いい給料で、休みが多ければいい。
 労働者の労働に対する心理の基本はそこです。
 さて、読み始めますか。

 一冊の参考書のようです。
 こどもさんや、これから就職する若い世代向けなのでしょう。
 未来設計のための導き書物です。
 むかし、村上龍さんの本で「13歳のハローワーク」がありました。これから読むこの本は、ハローワークの意味である職業説明に加えて、給料、生涯賃金などが合わせて書きこまれています。

 大学を卒業していても無職の人はいっぱいいます。
 五体満足で口が達者でも働けない人もままいます。人間とは不思議な生き物です。
 長い人生を生きてきて、学歴は、資格が必要な一部の職種を除いて、あっても意味がないような気がしました。リタイアすると学歴はなんの意味もありません。
 生涯賃金を増やす秘訣は、無職の期間をできるだけ短くすることです。細く長く、線香花火のように稼ぐことです。打ち上げ花火のような人生を送ることは、恐怖感(スリル)を伴います。

 仕事を継続させていくもうひとつの秘訣が、感情に流されないということがあります。物事を感情で考えると苦境に追い込まれます。なぜなら感情は変化するからです。理屈で考える。法令や規則、マニュアルに従って行動する。ルールは自分の身を守ってくれます。感情で考えると、してはいけないことをしてしまい、いざというときに自分が追い込まれます。組織も人もだれも助けてくれません。

 自分の読書パターンとして、この本のようなぶ厚い参考書方式の本は繰り返しページをめくります。
 まず、全体のページをゆっくりめくって最後までいきます。途中、おもしろそうだなと思ったページにはふせんをはります。
 次に、ふせんをはったページをゆっくり読みます。
 3回目はもういちど全体のページをめくって興味をもったところを読みます。
 以降は、本棚に立てておいて、調べたい気持ちが湧いたときに、辞書を調べるようにチェック読みをします。

 アイドルの平均給料と生涯賃金があります。初任給は1万円です。ふつうと違って、ぴちぴちの若い時が最高額で、40代では0円です。

 高収入が一生続く人は少ない。波があります。儲けた以上に損をするのが世の中のありようです。

 YouTuberユーチューバーという職業があることを知りました。顔をさらすわけですからリスク(危険)がありそうです。

 映画監督の収入が意外と平凡でした。
 声優の給料もそれほど高額ではありません。

 わたしが驚いていることとして、女子アナウンサーがいつの間にかアイドルか、芸能人、タレントのような扱いをされていることです。
 わたしがこどものころの半世紀ぐらい前は、アナウンサーは一般的な会社員扱いでした。自分は今でもそう思っています。勤め人です。勤め人だったアナウンサーが、個人営業のフリーになるのはお金のためでしょうが、社会保障制度の利用を考えると不安が伴います。
 今がよければそれでいいでは、老後を含めた将来のことが心配です。年金制度では会社が保険料を半分負担してくれますし、健康保険制度で、健康診断受診などの健康管理も会社が気を配ってくれます。

 プロゲーマーというのがどういうものなのかわかりませんが、40代で給料は0円になってしまいます。
 なにかしら新しい仕事がたくさん掲載されていて、本の情報量が大量です。簡単には全部を読みこめそうにはありません。
 反対のこととして、以前、消えていった昭和時代の仕事の本を読んだことがあります。『昭和の消えた仕事図鑑 澤宮優(さわみや・ゆう) 原書房』なかなかいい本でした。
 昔は機械化やIT化がなかったので、すき間仕事がたくさんありました。高度経済成長期であったこともあり、どこにいっても、よりごのみをしなければ、たいていなにがしかの仕事にありつけることができました。

 俳優の給料も低い。まあ実際に働いている時間が短い気がします。やはり、毎日朝から晩まで8時間ぐらい働いて、残業もする仕事のほうが、給料が安定していて高くなります。ボーナスも出れば助かります。

 読者モデルというのも安い。数千円+交通費。うーむ。おおぜいの人たちに見られて、わりに合わないような……

 音楽関係もなかなか厳しい。不安定です。ステージ上では華やかでも、収入はそれほどでもありません。才能と運と人脈とやる気がないとやっていくのはたいへんです。
 
 一番多い職種が企業戦士のたぐいでしょう。生涯賃金は2億円ぐらいまでには達します。おもに営業職です。それから一般事務職、経理職、企画職、マーケティング職(データ管理)、人事労務管理職など。

 舞妓さんは、給料も生涯賃金も0円です。就業中の身です。芸妓(げいぎ。芸者、芸子)になってから収入を得られるのでしょう。

 医師の収入もいろいろです。外科医が一番でなかったのは意外でした。

 公務員系の職業はけっこうあります。法令や規則に従って働く堅い(かたい)職業です。クレーム対応事務が多いような気がします。検察官、裁判官、税金担当関係、自衛官、機動隊員、警察官、麻薬取締官、消防士、教諭、地方公務員、国家公務員、郵便局員、刑務官、航空管制官、大学職員、農協職員、たくさんあります。

 肉体労働は仕事の基本です。学生時代、土建屋(どけんや)で土方(どかた。主に穴掘りや運搬の肉体労働)のアルバイトしたことがあります。その後の就労に役立ついい体験でした。
 土木作業員、とび職、左官(さかん。セメントなどを壁や床に塗る)

 運転手系があります。トラック、タクシー、電車など。

 怒られるかもしれませんが、クリーニングに資格がいることを知りませんでした。
 
 大学へいって無為な時間を過ごすよりも、専門学校等へ行って資格をとって、その資格を生かした仕事を辞めないでがまんして長く続けたほうが、賃金的には安定しています。お金があれば生活が安定して、結婚や子育てにつながっていきます。

 「浄化槽清掃員」という職業があります。高校生の頃、友だちに汲み取り便所で汲み取り作業をするバキュームカー内の清掃仕事のアルバイトを誘われたことがあります。けっこういい報酬で気が向きましたが、体に付いた臭いがなかなかとれないと聞いて思いとどまったことがあります。本の説明では、バキュームカーは消臭機能が付いていて、車内はほとんど臭わないそうです。
 
 自分も中学・高校のときにアルバイトでしていた「新聞配達員」があります。本では、朝刊・夕刊フルで配れば月収17万円、生涯賃金1億1696万円とあります。
 自分なりに思うのは、新聞配達の仕事ができたら、たいていの仕事はできると思います。毎日休まずきちんと配達します。規則正しい生活習慣が身につきます。
 雨風でたいへんなときもありますが、春・秋のすがすがしい朝もあります。毎日のことなので休みはほとんどありませんでしたが、中学・高校の学生アルバイトだったので、拘束される時間帯はそれほど長くはありませんでした。給食費や高校授業料、修学旅行の費用は自分で払うことができました。

 職人関係の職業があります。自動車整備士も職人仕事でしょう。

 「木こり」という仕事まで出てきました。木こりをしているという人には会ったことがありません。人手不足だそうです。

 若い人は、まずは、自分の好きなことを仕事にしようとします。
 でも、うまくいかなくて、志望する仕事をあきらめます。生活費を得る(える)ために「お金」で割り切ります。好きなことは趣味にしようと気持ちを切り替えます。観念(かんねん。あきらめる)するまでに時間がかかるときもあります。
 自分が耐えられる苦痛がある仕事を探して、その仕事を続けて、生活費を稼いでいきます。
 時間をお金に換えたり、命をお金に換えたりしている実感があることがあります。
 すべてが終わって、現役の職業人をリタイアしたときに気づきます。世のため人のためと自分に言い聞かせながら働いてきたけれど、結局、(生活費を得る)カネのために働いていたのだと。
 リタイアして年金生活者になって、もうひとつ気づくことがあります。さあ、これから自分の好きなことができる時間が始まる。お金よりも大切なものが自由に過ごせる時間です。健康な体であればなおさらいいのですが、たいてい体のどこかを壊しています。通院しながら、いつか来るお迎えの時を待ちます。

 お金もうけだけを考えるなら、自営業で、一日二十四時間仕事のことだけを考える生活を選択することになります。けっこう苦しい。収入面で、うまくいけばいいけれど、うまくいかないこともあります。
 なんのために大金を手に入れるのかというモチベーション(動機づけ)が心の支えになるので必要です。

 本の内容はきめこまかくていねいです。
 世の中にはいろいろな仕事があるということがわかる良書でした。  

Posted by 熊太郎 at 07:16Comments(0)TrackBack(0)読書感想文