2024年11月03日

宙わたる教室(そらわたるきょうしつ) 第3話と第4話

宙わたる教室(そらわたるきょうしつ) NHKドラマ10 毎週火曜日午後10時放送 第3話と第4話 全10話

『第3話 オポチュニティの轍(わだち。車輪の跡)』
 火星の話です。
 ソル:火星における一日のこと。約24時間40分
 ハブ:火星での宇宙飛行士の居住施設
 星を継ぐもの:イギリスのSF(サイエンス・フィクション)作家ジェームス・P・ホーガン(1941年(日本だと昭和16年)-2010年(平成22年)69歳没)のSF小説。
 EVA(エバ):宇宙服を着ての船外活動(施設外活動)。
 火星の人:アメリカ合衆国のSF作家アンディ・ウィアー(1972年生まれ(昭和47年)51歳)の作品。アメリカの小説家。火星の人は、2011年発表(平成23年)。洋画で映画化されています。『オデッセイ アメリカ映画 2時間21分 2015年(平成27年)公開』です。オデッセイは、『長い冒険旅行』という意味です。

<来室ノート>:保健室に置いてあったノート。4年間ぐらいだれも書き込みをしていなかった。保健室登校をしている名取佳純が書き込んでいる。(定時制高校にも保健室登校というものがあるのかと驚きました)。
 名取佳純(起立性調節障害。父母離婚。母が親権者なるも、母は、姉をひいきして、妹の佳純を差別する。佳純をやっかい者扱いする)。

 定時制高校の教室を火星とし、保健室をハブとする。名取佳純は、ハブ(保健室)でしか、呼吸ができない。
 名取佳純は、EVAで(宇宙服を着ての施設外活動)、教室に行く。決死の覚悟がいる。
 過換気:発作的に息苦しくなって、呼吸が早くなる。
 過呼吸:緊張、ストレスで、呼吸の深さが増加する。

 現実にあった火星探査の記録です。アメリカ合衆国のNASA(ナサ)がかかわっています。
 オポチュニティ:火星で活動する無人探査車の名称。英語の直訳は、『チャンスとか、機会』とか。
 オポチュニティの轍(わだち。左右に3つずつの車輪の2本の跡(あと))が、人生の軌跡と重なります。火星探査船オポチュニティを擬人化してあります。リストカット(カミソリによる自傷行為によってできた腕の傷。自殺企図(じさつきと)、されど死なない)とオポチュニティの車輪のあとを重ねてあります。

 火星探査車である『オポチュニティ』は、地球から遠く離れた火星で、ひとりぼっちでがんばったのです。火星の写真をたくさん撮って、地球に送ってくれたのです。ドラマでは、オポチュニティが撮影した火星の青い夕焼けが紹介されます。

 オポチュニティは、2003年(平成15年)7月に打ち上げられ、2004年(平成16年)に火星に到着した。運用期間3か月の予定だったが、気がつけば、15年間火星での旅を続けてくれた。
 2018年(平成30年)、オポチュニティは、大規模な砂嵐に襲われて、太陽電池がダウンして、機能が停止した。
 2019年(平成31年)2月、NASA(アメリカ航空宇宙局)は、ミッション終了を宣言した。

 オポチュニティは、調査中に、前輪を一つ失ったり、砂だまりにはまりこんだり、原因不明の電力低下に見舞われたり、数々の困難に直面したが、克服し続けた。
 『この子(オポチュニティ)は、自分の後ろに続く轍(わだち)を見て、ただ孤独を感じたわけではないのだ。きっと、もう少しだけ前へ進もうと思ったに違いない……』。
 オポチュニティの背後には、地球に応援してくれる仲間がいた(NASAのスタッフメンバー)。この子(名取佳純)にも、仲間が必要だ(定時制高校科学部の生徒が仲間です)。

 保健室の先生は、原作の小説では、髪を真っ赤に染めています。ドラマではつやつやの黒髪でした。赤いほうが良かったのに。
 保健室の先生は、過去に、生徒をひとり死なせています。

 連絡ノートを使って、生徒と理科担当藤竹先生の交流が始まります。
 
 名取佳純の再起の足を引っ張る女子がいます。
 『依存』のかたまりのような女子です。人のせいにします。人を巻き込まないでほしい。自分のことは、自分の脳みそで思考してほしい。自分がすることを他人に判断させてはいけません。ましてや、あなたがこうすればいいと言ったからそうしたのにうまくいかなかった。うまくいかなかったのはあなたのせいだと相手を責めることは卑怯者がすることです。ひきょうもの:心が卑しい(いやしい)人間。

 火星探査車であるオポチュニティの存在は、『願い』でもあります。
 オポチュニティは、人間の人生のように、長い旅をしていたのです。
 
 名取佳純から、両親が離婚してから会わなくなった父親との夜空を見上げた宇宙観測の思い出話が出ます。楽しかったそうです。名取佳純は、父親に会いたい。自分を差別する冷たい母親からは離れたい。

 火星には、今もなお、壊れたオポチュニティがいる。

 『育てる(そだてる)』とか、『育む(はぐくむ)』、『学ぶ(まなぶ)』という人生の基本があります。
 轍は(わだちは。車輪の跡は)、懸命に生きた証(あかし)なのです。


『第4話 金の卵の衝突実験』
 イッセー尾形さんの熱演が光っています。
 先生役の窪田正孝さんもうまい。
 
 シーンは、病院見舞いの先生の姿で始まり、だれの見舞いかは、あとから判明します。イッセー尾形さんの奥さんが、じん肺で長期継続入院中です。

 小説では細かく経歴が紹介されていますが、ドラマは時間の制限もあるのでそこまでは情報提供されていませんので、ここに書いておきます。

長嶺省造:定時制高校二年生。昭和23年生まれ。74歳。金属加工の会社を自営で経営していたが、70歳で会社経営を閉じた。子どもはふたりで、孫がいる。福島の常磐炭田(じょうばんたんでん)の炭鉱町で育った。炭鉱が斜陽化したためもあり、中卒で、集団就職で東京に来て町工場でがんばった。37歳で独立した。父親は10歳のときに炭鉱事故で亡くなった。

長嶺江美子:長嶺省造の妻。『じん肺(仕事中に大量の粉塵(ふんじん。ほこり、金属の粒(つぶ)などを長期間吸い込んで肺の組織が壊れた)』で現在は入院中。退院はいつになるのかわからない。学歴は中学卒業。青森から集団就職で上京して、タイル工場で10年間粉まみれで働いた。高校に行きたかった。

 集団就職の話が出ます。15歳で列車に乗せられて、遠くの都会へ労働力として運ばれていきます。就職するときに、企業は親にお金を払います。こどもは労働に縛られます。(しばられます)。
 ドラマでは、中卒で、福島から東京へ来た長嶺さん(ながみねさん。イッセー尾形さん)と青森から東京へ来た長嶺さんの奥さん(朝加真由美さん)について語られます。

 本が一冊あります。『集団就職 高度経済成長を支えた金の卵たち 澤宮優(さわみや・ゆう) 弦書房(げんしょぼう)』です。
 大手紡績会社、繊維会社、陶器会社、鉄鋼会社、自動車工場、大手スーパー、いろいろあります。寿司屋とか、床屋とかの、職人仕事もあります。
 地方出身をばかにされた。
 会社の寮暮らしです。事業所への住み込みもあります。
 邦画、『ALWAYS 三丁目の夕日』を思い出します。青森から集団就職列車に乗って東京へ出て来たという設定の堀北真希さんが熱演でした。『鈴木オート』という自動車屋で工員として働くのです。泣けました。
 こちらの集団就職の本では、定時制高校への通学話も出てきます。みんなが高校に行きたかった。でも学力があってもお金がなくて高校に行けないこどもがたくさんいた時代です。

 タバコ吸いの柳田岳人(やなぎだ・たけと 21歳。演者は、小林虎之助さん)を長嶺さんが注意します。喫煙は、お金と時間の浪費です。体も家庭も壊れます。
 長嶺さんはヘビースモーカーだった。じん肺の奥さんを気づかってやれなかったことを深く後悔しています。長嶺さんは今は非喫煙者です。

 この話は、藤竹先生が企画した、『壮大な実験』なのです。
 背景には、『無念』があります。優遇される人たちや、上層部が得をする組織運営に対する『怒り(いかり)』が、壮大な実験を実現させる原動力です。

 長嶺さんの言葉に、藤竹先生の気持ちがこめられています。
 『はいあがってやるという気概はないのか!』(気概(きがい):困難に屈しない強い気持ち)
 真剣なやりとりがあります。

 『学ぶ』ということを、真剣に考えさせられるドラマです。

 『あんた食えんな』(ずるがしこい。気を許せない。長嶺さんが、藤竹先生に言った言葉です。藤竹先生は策略家です。かけひき、戦術家)。

 実験結果を学会で発表する。『火星をつくる』。  

2024年11月02日

団地のふたり 第8回・第9回 NHKBSドラマ

団地のふたり 第8回・第9回 NHKBSドラマ 毎週日曜日午後10時から

『第8回』
 団地の建て替え問題と、団地に住む老齢者の未来、いざというときの対処に関する話題でした。
 現実味があります。
 あとは、老齢者が後世に引き継ぎたい意思が紹介されます。

 断捨離の話が出ます。
 いらないものをネットの不用品売買で売ってしまう。
 今回は、名取裕子さんの背後からの姿絵、セミヌードの絵を売ります。(売れました)
 死んだときのために、周囲に迷惑をかけないように身辺整理をするのです。
 
 団地の建て替え話はおおむね建て替えをする方向で進みます。
 クレーマーの男性もいろいろごたごたはあるのですが、建て替えに賛成の意向です。
 されど、大半の住民である高齢者たちの意向は、『建て替えしてもいいけれど、あたしが死んでからにしてもらいたい』。建て替え開始後、ほかの場所に住んで、完成後再入居することは、いろいろ大変です。

 賃貸と分譲が混在している大規模団地だそうです。
 ふと考えたのですが、一般的な分譲マンションの建て替えもさきざき大変そうです。

 いろいろな問題ごとの相談窓口が、小泉今日子さんと小林聡美になっています。
 出戻り、親と居候の立場のふたりです。ただ、五十代とはいえ、団地内では若い世代です。
 
 ひとり暮らしの高齢者が自宅で亡くなっていたという話はあんがいよくあることです。
 あまりに数が多すぎて、ニュースにもなりません。
 
 古い団地には、エレベーターがないので、救急搬送時にたいへんです。
 ストレッチャーが使えないので、シートのようなもので下から支えて人力で階段を降ります。
 
 ときおり思うのですが、ご家族がない人が、具合が悪くなった時はどうするのだろうかと思います。
 お金だけですべてが解決するわけではありません。お金がいくらあってもやりにくいことはあります。入院時の保証人とか、お金や役所の介護保険利用の事務的な手続きとか、他人に頼むにしても限界があります。
 熱中症で救急搬送されたクレーマーのおじいさんである東山さんが言います。『何で助けた。わたしはひとりで死んでもいい(団地の自分の部屋で。むしろこのまま死んでしまいたかった)』
 エアコンが壊れていたけれど、修理をしなかったら、熱中症になってしまったそうです。
 クレーマーである東山さんはまじめな人です。団地組織に対して、いろいろあれこれ注文を出したから、荒れていた団地内の環境が整理整頓され美しくなったそうです。
 団地愛があります。東山さんの現役時は、建築学科の大学教授だったそうです。団地の建設にも関わったそうです。その後離婚されて、団地でひとり暮らしを始めたそうです。『団地とともに死ぬ覚悟はできている』。ドラマのタイトルに通じるものがあります。

(別のこととして)
 先日読んだ本が、『黄色いマンション 黒い猫 小泉今日子 新潮文庫』です。かなりいい内容でした。小泉今日子さんのエッセイをまとめた本です。赤裸々(せきらら。飾らない、丸裸の)な実生活のことが書いてあります。びっくりすることが多い。
 本を読んだり、ほかの人の文章を読んだりすることで、知らなかったことを知る、『学び』の喜びや嬉しさ(うれしさ)があります。
 本を読むことで、別の人生を体験できる楽しみがあります。


『第9回』
 団地の建て替えが決まって、立ち退き話、思い出話です。

 なつかしい昭和時代の歌謡曲がいくつも出てきます。
 よみがえる青春時代です。
 なつかしい。
 みんな若かった。
 
 老齢になって、心身の調子が思わしくなくなって、建て替え後の団地に戻ることができない人もいます。
 そういう人は、こどもたちを頼ったり、こどものほうからいっしょに住まないかと誘いがあったりもします。
 人生の最期(さいご)をどこで迎えるか。
 病院のベッドの上、施設のベッドの上、できれば、自宅のどこかで、お昼寝をするように楽に逝きたいものです。(いきたい)。
 同居してくれないか、あるいは、近居できないかと、話ができる親族がいる人は、身内がだれもいない人よりも安心感があります。
 お金だけでは対応できないこともあります。入院でも、施設入所でも、役所や医療・福祉業者とのやりとりに事務手続きをしてもらえる人が必要です。預貯金や年金を動かすやりとりも同様です。病院や施設に着替えを届けてもらうこともあります。たいてい親族がやってくれます。
 ノエチ(小泉今日子さん)は、離婚したので、現在は未婚でこどももいないので、高齢のご両親が、ノエチさんの老後を心配します。とりあえず、娘が住む家は確保しておいてあげたい。

 佐久間さん(由紀さおりさん)は、団地に53年間住んだ。
 当初、『鉄筋住宅』に憧れた(あこがれた)。
 当時の美智子妃殿下が視察に来られた。
 団地に住めることが素敵なことだった。
 いいことばかりではなかったと思いますが、そういうことはあったと思います。

 お料理ドラマです。
 おにぎりお弁当がおいしそうです。
 
 クレーマーの東山さん(ベンガルさん)が、まわりの人たちと打ち解けられて良かった。

 始まりがあれば、終わりがあります。次回が最終回です。
 ほのぼのとする、あったかい物語です。小泉さんと小林さんのおふたりがおもしろいなあ。  

2024年10月25日

出川哲朗の充電させてもらえませんか? 秋田縦断130キロ!

出川哲朗の充電させてもらえませんか? 秋田縦断130キロ!パワスポ“白瀑神社(しらたきじんじゃ)”から目指すは男鹿半島(おがはんとう)“入道崎(にゅうどうざき)”なんですが!初登場の柳葉敏郎&藤木直人が超豪華リレーすぎて哲朗もドキドキ!ヤバイよヤバイよSP ネットもテレ東とか、TVer(ティーバー)とか。

 前半のゲストである柳葉敏郎さんの時間帯は実に濃厚でした。充実がありました。
 実家がある秋田県内住まいの柳葉さんです。
 以前、NHKの番組、『ファミリーヒストリー』で、複雑な生い立ち紹介を見ました。お互いに、きょうだいであることを知らずに育って歳(とし)をとったおふたりが、番組企画が縁で、生まれて初めて会われました。秋田県に住む異母姉の方もいい人で、みんなが感動する涙のシーンでした。
 
 ギバさん(柳葉敏郎)は、話がおもしろい。ときおり、『ソイヤ、ソイヤ、ソレ、ソレ』と一世風靡セピア(いっせいふうびセピア。1980年代(昭和55年代)の男性路上パフォーマンスグループ)時代の振付けをされていました。
 冒頭は、神社の敷地内にある滝で、滝の水に打たれるシーンでした。
 男優さんですから、勢いのある白い水しぶきに打たれて、映画のシーンみたいでした。滝の流れ落ちてくる水が冷たいそうです。そのうち冷たさに慣れて、温かく感じる変化もあるようです。
 出川さんも土方さん(ひじかたさん。ディレクター)もずぶ濡れです。いいシーンを撮れました。おもしろい。そして、清々しい(すがすがしい)

 移動の途中で、硬式野球をしていた中学生たちとからんだのですが、中学生たちがおとなしくて、雰囲気の盛り上がりに欠けていたことが不思議でした。いつもなら、こどもたちが、にぎやかに騒ぎ立てます。
 ギバさんが、これが秋田県民の県民性ですと代弁されていました。
 人口が少ないから元気がないのだろうか。秋田県の人口:91万3000人ぐらい。う~む。鳥取県の人口は、55万人ぐらいですから、秋田県はもっと元気があってもいい。

 ギバさんの電動バイクバッテリーの充電依頼は、いい人に当たって良かった。84歳ぐらいのおじいさんでした。
 ギバさんもざっくばらんで明るい。秋田弁で通します。
 方言は、気持ちがこもっていてとてもいい。

 移動途中で、馬肉料理、あんごまもちなどをいただきました。みなおいしそうでした。
 広がる緑のじゅうたんのような田んぼ、イネの実りが美しい。

 パリオリンピックに出場されたバトミントン選手の志田千陽(しだ・ちはる)さんのご実家(お寺さん)を訪問して、ご住職であるお父さんのお話をうかがいました。

 なにせ、ロケ地は、なにもない。ホテルも食堂もなかなか見つかりません。大自然と戸建てが続く地域です。
 ようやく旅館が見つかりましたが、ギバさんは、出川さんたちが出かけている最中に、こっそりご自宅へ帰られてしまいました。(観ていて、帰るだろうと思いました。以前は、長島一茂さんがホテルに宿泊せずご自宅へ帰ったことがあります)

 土方(ひじかた)ディレクターは、あいかわらず、ドジでおもしろい。
 方向音痴なのに、指示役です。
 当然、道を間違えます。
 メンバーみんなが恥をかきます。
 でも、土方さんはきっとなにも気にしていないと思います。

 ババヘラというアイスクリームとか、のりが巻いてあるおにぎり、しじみのおみそ汁などがありがたい。見ていても、気持ちがほっとします。ごちそうよりも、おにぎりのほうがいいときもあります。
 方言(ほうげん)の響きがいい。気持ちが伝わってきます。

 藤木直人さんは、日曜夜10時からやっていた番組、『おしゃれイズム』で、うちの家族にはおなじみでした。番組は終了して、現在はそのあとの山崎育三郎さんと井桁弘恵さん(いげた・ひろえさん)の番組、『おしゃれクリップ』を楽しんでいます。そういえば、井桁弘恵さんもこの番組のゲストで出て、電動バイクを運転されていました。

 路上に、『なまはげ』の大きな像が立っています。ほかの旅番組、『東野・岡村の旅猿』でも観たことがあります。
 ゲストが、ギバさんから藤木直人さんに交代すると、雰囲気がいっぺんに柔らかくなりました。
 藤木直人さんは、お子さんが3人で、高校三年生、中学二年生、小学二年生だそうです。
 藤木直人さんは、会話のリズムがじょうずです。そして、子煩悩(こぼんのう。こどもをかわいがる)です。
 
 食堂の若い女性店員さんがすごくいい感じの人でした。(地元が秋田の方(かた))
 料理の注文取りがまともで好感をもちました。いまどきの、タブレットで注文とか、自分のスマホで二次元コードを読み取って注文とかではありません。基本通り、お客さんと話をしての心づかいがうれしい。
 9月に東京に行ったときの寿司屋では、タブレットで注文なのですが、画面を見ながらどれにしようかなと迷っていると、時間切れみたいに画面がトップ画面に戻ってしまうので、困り果てました。何回もトップ画面に戻るので、さすがにイヤになりました。
 
 藤木直人さんは、釣り好きなので、このあと、料理とか、水族館訪問とかで盛り上がりました。
 男鹿半島の海岸線を走る。ゴジラ岩を見学する。充電依頼先のお宅はどこもいい人ばかりです。お宅の家の中には、孫との写真がたくさん飾ってあります。どこもいっしょです。うちにもたくさんそんな写真が壁にあります。
 
 田舎(いなか)です。
 道ばたで、サザエを売っています。1個ずつサービスしてくれました。
 
 男鹿水族館GAO(おがすいぞくかんガオ)が出てきたのでびっくりしました。
 名古屋の東山動物園にいたホッキョクグマの『サスカッチ』が、2020年5月に寿命で亡くなったのですが、その後、こちらの男鹿水族館GAOから、2023年3月に、『フブキ』というホッキョクグマが東山動物園に来てくれました。ありがとう。

 水族館での会話がおもしろかった。出川さんが仕事で、南米アマゾンの大きな魚ピラルクとか、電気ウナギと闘ったことがあるそうです。

 わたしは、この番組での記念写真を撮るシーンが好きです。
 そのメンバーで、記念写真を撮ることはもうないからです。一期一会(いちごいちえ。人生に一度きりの出会い)です。
 水族館前の階段におおぜいで並んで、記念の写真を撮りました。  

2024年10月23日

ヒート アメリカ映画 1995年

ヒート アメリカ映画 1995年(平成7年) 2時間50分 動画配信サービス

 古い映画作品で名画リストというのをネットで見て、この映画があったので観ました。
 映画が公開された1995年(平成7年)といえば、阪神・淡路大震災で多数の死傷者が出たりとか、オウム真理教による地下鉄サリン事件で死者を始め犠牲者が出たり、インターネット利用では、ウィンドウズ95のソフトが出て、世の中の動きが大きく変わり始めた時期でした。わたしも共働きの子育てで、毎日仕事を中心にして時間に追われる生活をしていました。映画館で映画を観る時間の余裕はありませんでした。

 映画は、銀行強盗のお話です。
 電子マネーが普及した映画から約30年後の今観ると、銀行強盗をして、大量の札束を奪うという設定での映画はつくれない時代に変わったと、冒頭付近のシーンで悟ります。(ところが、この部分を書いたその後、NHK土曜ドラマで、『3000万』というトクリュウ(匿名流動型犯罪)に類似する方式で、3000万円の札束が、あちこち動く物語が始まりました。かなりおもしろいです)

 こちらの映画は、(刑事役)アル・パチーノと(泥棒役)ロバート・デ・ニーロの大物ふたりによるドンパチアクション映画ということが売りなのでしょう。
 ストーリーは(筋立ては)、まあ、たくさん無理があります。ありえない出来事の設定が続きます。ゆえに、わたしには、合わない映画でした。しかたがありません。それぞれ好みがあります。

 雰囲気は、アメリカ映画だと思います。冒頭は、病院風景、病院内での光景です。アメリカ的な映像です。
 
 昔あった石原裕次郎軍団の、『西部警察(せいぶけいさつ)』みたいです。ドンパチ、ドカーン、ドカーン、なんでもありです。
 アメリカは銃社会だから、ちゅうちょなく犯人を撃ち殺します。犯人も警察職員をガンガン撃ち殺します。もう、裁判はいりません。いきなり死刑です。

 犯罪人のことを『一流』と呼ぶことに違和感を覚えました。犯罪に『一流』を付けるのは適切ではなかろうに。

 なんだか、ありえないシーンが続きます。リアリティはありません。まあ、アクションムービーです。

 恋愛のメロドラマがあります。正直、つまらない。つくりものの世界です。
 書店で働く普通の女性店員と悪人組織のボスが深い恋愛感情でくっつくとは思えないのです。

 パワハラ男の刑事です。
 
 話が込み入っています。アメリカ人はこれを見て、相互の人間関係がわかるのだろうか。

 この世の『悪』と『悲劇』。むなしい理屈がつづきます。

 『(オレは)死人と話している』
 ちょっとわかりにくいセリフでした。つまり、オレはあなたを殺すという脅し(おどし)なのでしょう。

 たびたび都市部の夜景のシーンが出てきます。
 とてもきれいです。
 
 途中、逮捕をしないシーンが出てきます。
 (話のつくりは、それでいい。じょうずに負けることも必要です)

 盗む額が、でかいという話が出ます。
 悪い組織のボスは大金持ちであるわけで、今以上にお金を手に入れて、そのお金を何に使うのか不思議でした。もう生活費もぜいたく品もいらないぐらいのお金持ちなのです。
 
 女を男の所有物扱いをする今では通用しない物言いをする男たちです。

 捕まるか(つかまるか)、捕まえるか、駆け引き(かけひき)です。
 撃ち合いは、破壊です。
 お金と命、どちらをとるのかで、お金をとる人たちです。
 
 裏切りがあります。
 組織は、外部からの力で壊れるのではなく、内部からの力で壊れるのです。
 
 ラスト付近は興味深い。
 どうなる。
 どうもっていく。
 自殺未遂者が出て、混乱があります。

 まあ、仕事ニンゲン、仕事キチガイの世界です。
 
 あきらめないから、不幸の穴に落ちる悪人です。

 空港の殺風景なところでラストシーンです。夜です。
 『暗(あん)』から、『明(めい)』への転換があります。
 終わりだ。
 『ムショには戻らんと言ったろ……』
 『ああ……』  

2024年10月22日

3000万 NHK土曜ドラマ

3000万 NHK土曜ドラマ 10月5日土曜日夜10時スタート 全8話 NHKとか、NHK+(エネエチケープラス)とか。

 家族から、おもしろいドラマがあると聞き観てみました。
 なるほど、おもしろい。

登場人物(俳優)
夫婦として、佐々木裕子(安達祐実)、佐々木義光(青木崇高。あおき・むねたか)、小学二年生男児(子役さん)ピアノを習っています。
警察職員として、奥島誠吾(野添義弘)、野崎春奈(愛希れいか(まなき・れいか))
匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ)に似ています。犯罪グループのメンバーとして:ソラ(森田想(もりた・こころ)。女性)

『第1話』
 住宅ローン返済中、小学生息子のピアノレッスン月謝の値上げ、時給で働く派遣のテレホンクレーム対応パート職の妻、ミュージシャン崩れの交通警備員をしている夫、いろいろお金の話はリアルです。そういう家庭に、犯罪がらみのお金3000万円が突然、ころがりこむのです。

 善良に見える夫婦は、最初は正直に警察へ届出しようとするのですが、流れが変なふうに変わってしまうのです。
 どういうわけか、だんなさんの親友みたいな定年間近の警察職員男性の存在があります。音楽仲間だそうです。

 安達祐実さんは、子役のイメージが強い。『同情するなら金をくれ!』という決まり文句が思い出されます。
 でも、観ているうちに、だんだん安達祐実さんのキャラクター(個性。強気)が生き生きと輝きだします。

 うまい表現です:『噓つきは泥棒の始まり。泥棒はすべての犯罪の始まり』

 『(犯罪グループの女性が)死ぬのを待って、(3000万円の札束現金を)ネコババしよう』
 『(3000万円の万札束(たば)を)とりあえず、ここに(自分たち夫婦の自宅・自室寝室に)置いとくのが一番か』
 仲のいい夫婦です。(この先、ふつーなら、犯罪グループメンバーに、ふたりとも殺されるかもしれません)
 
 奥さんはいろいろつらい。職場にて、『おめでとうございます! 来月から時給10円アップです!』と会社の上部から言われます。(ばかにしているのか)

 罪悪感があっても、正論が、アホらしいときがある。(結局、バレなきゃいいんですよ)

 家にあるアップライトピアノの、『ソ』の音が出ない。(でも、お金がないから修理できない。ピアノを習っている息子がみじめだ)

 おもしろい。札束の匂いをかいでいるだんなさんです。
 奥さんが札束を勘定したから、お札に奥さんの指紋がついちゃった。
 スリルがあります。(ファミリーの立場に立つと、心臓がドキドキすることが続きます。警察と犯罪グループ、両方から狙われる(ねらわれる)立ち位置になってしまった夫婦です)

 汚いお金です。ここまで観て、自分なりに考えました。
 お札をお金だと思うから成立するドラマです。
 お札をただの紙だと思えば、成立しないドラマです。
 紙ですから、全部燃やして証拠隠滅もできます。燃やせばいい。もともと自分たちのお金ではありません。自分たちの人生において、なかったはずのお金です。ただ、3000万円もあります。なかなか燃やせません。

 このあとのストーリーをどう処理していくのか。
 平凡に考えると、夫婦は逮捕されるか、犯罪者に消されるかです。
 でも、どちらにもころばないでしょう。
 わたしが思うには、夫婦は、犯罪者と組むでしょう(グルになる。仲間になる)。そして、案外、定年間近の男性警察職員もグルだったという結末になる。(夫婦に対して優しすぎる警察官です。不審人物です)

 伏線として、売れなかったバンドのライブチケット、鉄製のごついフライパン、ケチャップ。
 おもしろい。とくに、フライパンはその後、自分が思うとおりの活用になったので愉快でした。コメディの要素もたっぷりあります。


『第2話』
 タイムリーな話題に似た事例です。トクリュウ:ここ数日も関東地方で事件が起きてニュースになっています。
 リアルな表現があります。生々しい。(なまなましい)。
 親分が、『大津』、その下の指示役が、『坂本』、実行犯が、『蒲池(かまち)だけど、どういうわけか「アカマツ」』と、『長田(おさだ)』。
 『ソラ(若い女)』が、仲間を裏切って、犯行で得た3000万円をネコババした。ネコババ:自分のものにする。
ソラが犯行後お金を持ってバイクで逃走中、佐々木ファミリーが乗る乗用車にぶつかりそうになって、転倒して意識不明になった。
 そのときに、佐々木家のちびっこが、ソラが保有していた3000万円札束入りのバッグを家に持ち帰ってしまったというところから第1話は始まっています。
 佐々木夫婦はお金に困っている夫婦です。お金がほしい。そして、目の前に大量の1万札の束(たば)があります。

 状況設定と行動が、スレスレで話をつくってあります。会話が絶妙です。おもしろい。
 警察のベテラン刑事奥島誠吾が、いやに佐々木ファミリーに優しいことが不自然で気になっています。まあ、ないとは思いますが、もしかしたら奥島誠吾は、悪人の仲間かもしれないと思って観ています。
 奥島誠吾は、犯罪グループの被害者おじいさん宅の玄関先で何かを拾いました。(その後、そのシーンは隠れた存在になってしまいました)

 ふつうなら、3000万円を横取りした夫婦は、犯罪グループメンバーにボコボコにされて、もしかしたら殺されてしまいます。3000万円は、当然犯罪グループの手元に戻ります。

 お金が手元にいっぱいあるのに(3000万円の札束のかたまり)、暗い雰囲気の家族です。使えるお金ではありません。(ところが、その後使ってしまいます。とりかえしがつきません)
 伏線で使われるだろうと予想していた、『鉄のフライパン話』がおもしろい。予想通りあとから鉄のフライパンが出てきたのでスカッとしました。

 夫婦はなんとしてもお金が欲しい。
 犯罪者との『交渉』があります。
 映画みたい。おもしろい。
 
 下働きのメンバー(実行犯)は、警察に逮捕されるしか抜け道がない。
 
 犯罪グループの指示役は、お金を巧みに使いながら、夫婦の個人情報を集めて、夫婦に迫っていきます。現実があります。人間の信頼関係とか、守秘義務とか、道徳意識は、案外もろい。

 これからどうなる?という連続がおもしろい。
 つくり手側は、アイデア出しで苦しんだことでしょう。
 
 今後の展開として、善悪メンバーの混合でチームをつくって、巨悪のトップにいる人間と戦うのではないか……(わたしの勝手な予想です)。意外な人間が、トクリュウのトップにいるのではないか。


『第3話』
 のんきなご主人とピリピリする奥さんという佐々木夫婦です。

 ドラマのタイトル表示、『3000万』に赤い指紋の跡があるのは、何を意味しているのだろうか。何か意味があるはずです。

 犯罪グループのメンバーである現金持ち逃げ女子『ソラ』をかくまう佐々木夫婦です。
 やむにやまれぬ状況経過と、お金がいくらかでも欲しいから犯人をかくまうのです。
 
 観ていて不思議だったのは、犯罪グループの実行犯メンバーである太った男性の名前が、ドラマの中では、『アカマツ』と聞こえるのですが、ドラマの最後に映像で紹介される配役一覧では、『蒲池(かまち):加治将樹(かじ・まさき)』と表示されるのです。
 登場している人物名は、映像では、『アカマツ・リョウタロウ』と聞こえます。どうして苗字(みょうじ)が異なるのだろう。不思議です。ネットの人物相関図や説明ページでも、『アカマツ』ではなく、『蒲池(かまち)』になっています。(なにか、後半にかけて、仕掛けがあるのかもしれません。意図的に名前をふたつ設定してあるのではないかと勘繰るのです(かんぐる。疑う)のです)

 あと、毎回、脚本を書くシナリオライターが異なっていることに気づきました。
 たしか、水谷豊さんと寺脇康文さんが出ている刑事ドラマの『相棒』も、そういうやり方でした。

 実行犯に指示を出す坂本は、アカマツのアパートに指紋を残してしまいました。運転免許証を警察にスマホで撮影もされたし、そんなふうでは、坂本の身元が割れます。
 
 実行犯の女性の名前、『ソラ』は、『ヤマザキ・ミキ』と判明しました。
 お金持ちそうな暮らしをしているソラの母親の言葉:『もう迷惑かけるのだけはやめて。そうお伝えください』
 案外、3000万円を奪われた被害者は、ソラの関係者なのではないか。だから、ソラが3000万円を横取りしたという動機の設定が可能です。

 再びフライパンが出てきました。また、フライパンでなにか起きそうです。おもしろい。

 ソラが病院を脱出した当日の佐々木夫妻のアリバイがありません。(ふたりは、犯行当日、ソラが入院中の病院内に、変装してもぐりこんでいた)

 GPSか…
 そういえば、奥さんが、バッグの一部を縫っていました。短時間でしたが、縫物(ぬいもの)作業シーンを見ました。
 埋め込んだんだ。GPSタグをソラのバッグに。全地球測位システム。奥さんはソラが、今どこにいるのか、即座にわかる。
 佐々木夫婦の目的は、ソラから、3000万円を取り返すこと。(佐々木夫婦のお金ではないけれど)
 
 観ていて思ったことです。
 わたしは中学生の頃受験勉強をしながら、夜中にラジオ放送で物語を聴いていました。星新一さんのショートショートとか。ドラマを観ていて、そのときと似たような雰囲気を感じます。

 妻をだます夫でもあります。(妻に内緒(ないしょ)で、バッグの中の万札現金束(たば)を、自分の音楽バンドのコンサートチケット(売れなかった)とすり替えた)
 だらしなさそうに見える夫ですが、案外優れ者(すぐれもの)かもしれません。後半に向けてだんなさんの能力が開花するであろうと期待するのです。  

2024年10月19日

宙わたる教室(そらわたるきょうしつ) 第1話と第2話

宙わたる教室(そらわたるきょうしつ) 第1話と第2話 NHKドラマ10 毎週火曜日午後10時放送 全10回

 本は、今年5月に読みました。『宙わたる教室(そらわたるきょうしつ) 伊予原新(いよはら・しん) 文藝春秋』。読書の感想は、5月13日付で長々と書いておきました。読んだ時、ドラマになることは知りませんでした。さっそくドラマを観てみました。

『第1話 夜8時の青空教室』
 定時制高校、東京都立東新宿高校です。(架空の高校です)
 3人の若者は不良には見えない。スタイルとフェイス(お顔)が良すぎます。<もっとクセのある役者さんが向いている役柄です>

 『(勉強とか実験とか研究は)とにかく手を動かすのです』
 本を読んだのでわかるのですが、このあと、話は、ものすごくまじめな方向へと向かっていきます。

 『(自分は)不良品なんだよ!』
 『中卒は、口のききかたも知らんのか!』
 『また、クビか』
 
 定時制の高校生である柳田岳人(やなぎだ・たけと)は、一途な(いちずな)人です。直線的な男です。
 彼、そして、登場人物たちが、だんだん、宇宙に目が向いていきます。

 『ぜんぜん意味が入ってこない』

 物理担当の藤竹先生役の窪田正孝さん(くぼた・まさたかさん)が、うまいなあ。いい演技です。

 『よってたかってばかにしやがって、ちくしょーー ちくしょーー』
 『くっだらねぇ』(映像を観ていて、自分はおもしろい)
 『空はなぜ青いのか。知りたくないですか?』
 『むだにするかどうかは、自分しだいです』
 『ここには(定時制高校)、なんだってあります』
 『ここは(定時制高校)、あきらめたものを取り戻す場所です』
 ときおり、殴る蹴るのケンカになりそうなシーンがあります。
<一般論として、社会では、暴力を振るったほうの人間の人生が終わります。必ず後悔します。法律は加害者を守ってはくれません。社会的制裁も待ち受けています。仕事が見つからなくなります。感情的になったほうが負けます。だから我慢します>
 
 『もし、なければ、つくればいい』
 『科学部をつくりたい。部員が3人いる。柳田くん、いっしょにやりませんか』
 『めんどくせえ』
 『…… 火星の夕焼けって、青いんです』


『第2話 雲と火山のレシピ』
 実験なのです。
 これは、物理学者藤竹先生によって企画された実験なのです。
 本にそう書いてあったのです。

 柳田岳人(やなぎだ・たけと)役の人が、かっこ良すぎます。本のイメージと違います。
 ほかの登場人物の役者さんたちも美しすぎます。
 映像になると、本読みで味わった自分の想像した世界が失われてしまうということはあります。
 現実味が薄くなるのです。

 差別があります。
 定時制高校の生徒だから、人の物を盗むだろうという思い込みがあります。
 根拠のない言いがかりに対しては、写真撮影、動画、録音などしておいて、あとで対抗するときに証拠として残しておいたほうがいい。証人も押さえておく。

 『だめだよケンカは』
 『ダメダメ暴力はダメ』
 <都会はいろいろと出来事が多い>

 『まずはとにかく手を動かしましょう(そうやって理解する)』
 
 犯人扱い。外国人に対して、『ガイジン』と言う差別があります。
 見た目は外国人でも、中身は同じ人間ということはあります。

 いまどきの風潮で、すぐに辞めさせようとします。
 日本人の心が狭くなりました。
 半世紀ぐらい前は、日本人の心に余裕がありました。『まあ、いいか』の精神がありました。だれだって間違いはあります。お互いさまです。

 ドラマでは、藤竹先生の言葉が、『気持ち悪くてすっきりしない』。事実確認をしないで、退学という処分だけを先に決めようとすることを、気持ち悪いと表現します。
 紛争事件は、理由なく起きることはありません。経過を把握する。被害者に見えるほうが、実は加害者だったということもあります。

 藤竹先生は、『観察』をしている。<実験だから>

 なんというか、何かを続けていると、たいてい<辞めようか(やめようか)>と思う時があります。そして、たいてい<もう少しやってみよう>と思って、続ける道を選びます。その繰り返しで、何かをずっと続けているということはあります。
 物事(ものごと)というものは、いったん始めたら、きちんとした区切りが付く節目までは続けることが基本ですが、応援してくれる人がいないと続かないということはあります。

 言いがかりをつける役の人がうまくない。ロボットみたいです。そこのシーンだけ、雰囲気が違って見えます。言い方が一本調子(いっぽんちょうし。単調)で、セリフに表情がありません。『うぜぇ』という言い方が平坦(へいたん)でつまらなかった。『うっぜぇ(んだよ)!』ぐらい力を入れたほうがいい。自分の大切なものを人に盗まれた人間は、心底から怒ります(いかります)。(受信料を払っているので、正直に書いてしまいます)

 生徒はみんなそれぞれ事情があって定時制高校へ通っている。
 人間は、『気持ち』で生きている。
 『きれいな心』をもつ。
 越川アンジェラ40歳女性は、高校生になりたかった。越川アンジェラは、こどものころは小学校の先生になりたかった。
 同じ年齢でも、人生体験がずいぶん異なって(ことなって)、おとなっぽい人もいるし、こどもっぽい人もいます。