2025年05月22日
観劇 鎌塚氏、震えあがる 愛知県東海市芸術劇場大ホール
観劇 鎌塚氏、震えあがる(かまつかし、ふるえあがる) 愛知県東海市芸術劇場大ホール
作・演出:倉持裕
俳優:
三宅弘城(みやけ・ひろき。天海祐希宅の執事。鎌塚アカシ)。動作や言動がおもしろい。笑いました。志村けんさんのようでもある。あとから書く、玉置孝匡(たまき・たかまさ)さんとのコンビで、コントや漫才を演じておられるようで、おもしろかった。
天海祐希(あまみ・ゆうき。幽霊屋敷の女主人。大御門(おおみかど)カグラ)。天海さんは、とても背が高い人で見栄えがする女性でした。おおきいけれど、ときおり見せる動作に、かわいらしい雰囲気がただよっていました。
藤井隆(天海祐希の義理の兄。天海祐希の亡姉の夫。相良ナオツグ(さがら・なおつぐ))。テレビで見るおちゃらけた藤井さんではありませんでした。たいへんまじめに演技をされていたので、イメージとしてもっていた藤井さん像とは異なっていました。別人に見えました。
羽瀬川なぎ(はせがわ・なぎ。天海祐希の姪。天海祐希の姉夫婦の娘。姉は水の事故で亡くなっているらしい。相良アガサ)。昨年の伊藤沙莉さん(いとう・さいりさん)主演のNHKドラマ、『虎に翼』で、華族の令嬢桜川涼子(今、NHKの夜ドラ「しあわせは食べて寝て待て」に出ている桜井ユキさん)のお付き(お世話役)をされていました。今回の舞台では、小柄でかわいらしい方でした。
ともさかりえ(藤井隆宅の女中。上見ケシキ(うえみ・けしき))。同行の妻が、ともさかりえさんは、昔とは雰囲気がずいぶん変わったと驚いていました。
池谷のぶえ(天海宅の近所に住む侯爵夫人。八鬼ユラコ(はっき・ゆらこ)。悪霊がとりついて、ホラー映画、「エクソシスト」の主人公女子みたいに首が回る)。迫力ある侯爵夫人を演じられていました。熱演でした。
玉置孝匡(たまき・たかまさ。近所に住む侯爵夫人池谷のぶえの従者。宇佐スミキチ)。三宅弘城さんと組んでのいくつもの寸劇がおもしろかった。なんとなく、小さい石原裕次郎さんみたいな雰囲気がありました。
内容:ホラーコメディ。舞台は、幽霊屋敷
前半から中盤にかけては、筋立てがよくわからず、睡魔に襲われる瞬間が何度かありました。
全体で、2時間15分の幕間休憩なしの上演でした。ちょっとお尻が痛かった。
中盤にあった、仏教の木魚(もくぎょ)とか、おりん(チーンと鳴らす鉦(かね)を使った音楽劇みたいな雰囲気のあたりからおもしろくなりました。
三宅弘城さんを中心とした、漫才のような言葉のやりとり、コントのような体の動きに思わず笑いが出ます。
女性のお客さんが多く、この演劇はシリーズになっているそうで、過去の演劇のことも知っておられるのでしょう。さざなみのような笑いとか、爆発的な笑いが生まれていました。
わたしは、男でおじいさんであるせいなのか、笑いのツボが女性の方たちとは違うなあと感じながらときどき声をあげて笑っていました。
まあ、ホラーコメディですから、ときおり、コワイシーンもあります。
洋画、エクソシストを模した、体にのりうつった悪霊を、呪文で体から追い出すシーンがあります。また、エクソシストみたいに、女性の首が、ぐるりと回るシーンもあります。
それを、日本の仏教でやるところがリズミカルでおもしろい。(仏教界から苦情がくるとは思えない程度のやりとりです)。お葬式みたいな雰囲気で、悪霊(悪魔)を、とりつかれた人間から追い出します。ほかのシーンも含めて、映画を観ているような感覚になることが何度かありました。
劇の始まりの頃にあった、『顔の染み(しみ)』をめぐるやりとりが、ユーモアがあっておもしろかった。
それから、鎌塚氏を演じる三宅弘城さんの上着の内側からいろんなものが出てくるところがおもしろかった。ハンカチが次から次へと出てくる場面では笑いました。
あと、『月間「執事」』という雑誌の存在がおもしろかった。執事のみなさんの心の支えになっている雑誌でした。
全体をとおして、チーム、『鎌塚』というような感じでまとまって、がんばっているということがよく伝わってきました。
今回の上演が、『大千秋楽(おおせんしゅうらく)』ということで、最後はかなり派手な演出で盛り上がりました。何度もカーテンコールがあって、天井からは、マツケンサンバの最後みたいに金色の紙吹雪が落ちてきて、もうこれで終わりかなと思ったら、そうではなくて、そこからまた、ものすごい量の紙吹雪がステージ上の天井から落下してきました。びっくりしました。金色だけではなくて、赤色系とか銀色とか、いろんな色がキラキラと輝く美しい紙吹雪でした。感激しました。ありがとう。
最後に、作・演出の倉持裕さんという方が登場されて、出演者の列のまんなかであいさつをされました。シリーズものなので、また次回がありますからよろしくということで、観客はスタンディングオベーション(総立ち)で、出演のみなさんたちは、大きな拍手の風を浴びておられました。
パンフレットを見ると、今年3月が東京世田谷パブリックシアター、4月が島根県民会館と大阪梅田芸術シアター・ドラマシティ、5月が、りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館・劇場、そして、今回の愛知県東海市芸術劇場が最終公演とあります。
これまでのシリーズをふりかえると、けっこう有名な俳優さんたちが出演されていて、今回初めてこのお話を観たわたしはびっくりしました。
2011年(平成23年)5月東京下北沢にある本多劇場(ほんだげきじょう)から始まっています。わたしは、本多劇場は、一度だけ行ったことがあります。
満島ひかりさん、六角精児さん、ベンガルさん、北村有起哉さん、二階堂ふみさん、眞島秀和さん、マキタスポーツさんなど、パンフレットからお名前を拾ってみました。
自分は高校生のころ、将来は、こういった舞台やドラマ、映画などの関係の仕事をしてみたいとも思っていましたが、それではごはんを食べていけないわけであきらめました。
定年退職して、年金生活者になって、自分が自由に使える時間がようやく手に入りました。これからも、演劇関係者の人たちの応援をする立場で観劇を続けて、残りの人生を楽しんでいきたいと思っています。
会場となっている東海市芸術劇場は初めて行きました。
交通の便が良く、名鉄太田川駅隣接で、新しくて清潔で気に入りました。
お客さんは1000人ぐらいの収容に見えました。こぢんまりとした感じです。
もう35年ぐらい前に、仕事でそのあたりに来たことがあるのですが、風景はすっかり変わっていました。そのころあった建物は、今はもうなくなっているような感じがしました。
東海市芸術劇場では、いろいろ演劇があって、けっこう有名な俳優さんたちも来ているようなので、また訪れる機会があるでしょう。楽しみにしています。


作・演出:倉持裕
俳優:
三宅弘城(みやけ・ひろき。天海祐希宅の執事。鎌塚アカシ)。動作や言動がおもしろい。笑いました。志村けんさんのようでもある。あとから書く、玉置孝匡(たまき・たかまさ)さんとのコンビで、コントや漫才を演じておられるようで、おもしろかった。
天海祐希(あまみ・ゆうき。幽霊屋敷の女主人。大御門(おおみかど)カグラ)。天海さんは、とても背が高い人で見栄えがする女性でした。おおきいけれど、ときおり見せる動作に、かわいらしい雰囲気がただよっていました。
藤井隆(天海祐希の義理の兄。天海祐希の亡姉の夫。相良ナオツグ(さがら・なおつぐ))。テレビで見るおちゃらけた藤井さんではありませんでした。たいへんまじめに演技をされていたので、イメージとしてもっていた藤井さん像とは異なっていました。別人に見えました。
羽瀬川なぎ(はせがわ・なぎ。天海祐希の姪。天海祐希の姉夫婦の娘。姉は水の事故で亡くなっているらしい。相良アガサ)。昨年の伊藤沙莉さん(いとう・さいりさん)主演のNHKドラマ、『虎に翼』で、華族の令嬢桜川涼子(今、NHKの夜ドラ「しあわせは食べて寝て待て」に出ている桜井ユキさん)のお付き(お世話役)をされていました。今回の舞台では、小柄でかわいらしい方でした。
ともさかりえ(藤井隆宅の女中。上見ケシキ(うえみ・けしき))。同行の妻が、ともさかりえさんは、昔とは雰囲気がずいぶん変わったと驚いていました。
池谷のぶえ(天海宅の近所に住む侯爵夫人。八鬼ユラコ(はっき・ゆらこ)。悪霊がとりついて、ホラー映画、「エクソシスト」の主人公女子みたいに首が回る)。迫力ある侯爵夫人を演じられていました。熱演でした。
玉置孝匡(たまき・たかまさ。近所に住む侯爵夫人池谷のぶえの従者。宇佐スミキチ)。三宅弘城さんと組んでのいくつもの寸劇がおもしろかった。なんとなく、小さい石原裕次郎さんみたいな雰囲気がありました。
内容:ホラーコメディ。舞台は、幽霊屋敷
前半から中盤にかけては、筋立てがよくわからず、睡魔に襲われる瞬間が何度かありました。
全体で、2時間15分の幕間休憩なしの上演でした。ちょっとお尻が痛かった。
中盤にあった、仏教の木魚(もくぎょ)とか、おりん(チーンと鳴らす鉦(かね)を使った音楽劇みたいな雰囲気のあたりからおもしろくなりました。
三宅弘城さんを中心とした、漫才のような言葉のやりとり、コントのような体の動きに思わず笑いが出ます。
女性のお客さんが多く、この演劇はシリーズになっているそうで、過去の演劇のことも知っておられるのでしょう。さざなみのような笑いとか、爆発的な笑いが生まれていました。
わたしは、男でおじいさんであるせいなのか、笑いのツボが女性の方たちとは違うなあと感じながらときどき声をあげて笑っていました。
まあ、ホラーコメディですから、ときおり、コワイシーンもあります。
洋画、エクソシストを模した、体にのりうつった悪霊を、呪文で体から追い出すシーンがあります。また、エクソシストみたいに、女性の首が、ぐるりと回るシーンもあります。
それを、日本の仏教でやるところがリズミカルでおもしろい。(仏教界から苦情がくるとは思えない程度のやりとりです)。お葬式みたいな雰囲気で、悪霊(悪魔)を、とりつかれた人間から追い出します。ほかのシーンも含めて、映画を観ているような感覚になることが何度かありました。
劇の始まりの頃にあった、『顔の染み(しみ)』をめぐるやりとりが、ユーモアがあっておもしろかった。
それから、鎌塚氏を演じる三宅弘城さんの上着の内側からいろんなものが出てくるところがおもしろかった。ハンカチが次から次へと出てくる場面では笑いました。
あと、『月間「執事」』という雑誌の存在がおもしろかった。執事のみなさんの心の支えになっている雑誌でした。
全体をとおして、チーム、『鎌塚』というような感じでまとまって、がんばっているということがよく伝わってきました。
今回の上演が、『大千秋楽(おおせんしゅうらく)』ということで、最後はかなり派手な演出で盛り上がりました。何度もカーテンコールがあって、天井からは、マツケンサンバの最後みたいに金色の紙吹雪が落ちてきて、もうこれで終わりかなと思ったら、そうではなくて、そこからまた、ものすごい量の紙吹雪がステージ上の天井から落下してきました。びっくりしました。金色だけではなくて、赤色系とか銀色とか、いろんな色がキラキラと輝く美しい紙吹雪でした。感激しました。ありがとう。
最後に、作・演出の倉持裕さんという方が登場されて、出演者の列のまんなかであいさつをされました。シリーズものなので、また次回がありますからよろしくということで、観客はスタンディングオベーション(総立ち)で、出演のみなさんたちは、大きな拍手の風を浴びておられました。
パンフレットを見ると、今年3月が東京世田谷パブリックシアター、4月が島根県民会館と大阪梅田芸術シアター・ドラマシティ、5月が、りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館・劇場、そして、今回の愛知県東海市芸術劇場が最終公演とあります。
これまでのシリーズをふりかえると、けっこう有名な俳優さんたちが出演されていて、今回初めてこのお話を観たわたしはびっくりしました。
2011年(平成23年)5月東京下北沢にある本多劇場(ほんだげきじょう)から始まっています。わたしは、本多劇場は、一度だけ行ったことがあります。
満島ひかりさん、六角精児さん、ベンガルさん、北村有起哉さん、二階堂ふみさん、眞島秀和さん、マキタスポーツさんなど、パンフレットからお名前を拾ってみました。
自分は高校生のころ、将来は、こういった舞台やドラマ、映画などの関係の仕事をしてみたいとも思っていましたが、それではごはんを食べていけないわけであきらめました。
定年退職して、年金生活者になって、自分が自由に使える時間がようやく手に入りました。これからも、演劇関係者の人たちの応援をする立場で観劇を続けて、残りの人生を楽しんでいきたいと思っています。
会場となっている東海市芸術劇場は初めて行きました。
交通の便が良く、名鉄太田川駅隣接で、新しくて清潔で気に入りました。
お客さんは1000人ぐらいの収容に見えました。こぢんまりとした感じです。
もう35年ぐらい前に、仕事でそのあたりに来たことがあるのですが、風景はすっかり変わっていました。そのころあった建物は、今はもうなくなっているような感じがしました。
東海市芸術劇場では、いろいろ演劇があって、けっこう有名な俳優さんたちも来ているようなので、また訪れる機会があるでしょう。楽しみにしています。


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