2025年05月17日
もうすぐ死に逝く私から いまを生きる君たちへ 水谷修
もうすぐ死に逝く私から いまを生きる君たちへ(もうすぐ死にゆく私からいまを生きる君たちへ) 夜回り先生命の講演 水谷修 鳳書院(おおとり書院)
以前同著者の本を読んだことがあります。
『夜回り先生と夜眠れない子供たち』、もう20年ぐらい前のことです。暗い内容だった覚えはあります。古い記憶媒体を探せば当時本を読んだ時の感想メモがあるかもしれませんが、見つけるのに時間がかかりそうなのでやめておきます。
それだけ著者も年齢を重ねられたということで、本のタイトルが、『もうすぐ死に逝く(ゆく)……』なのでしょう。たしかに、ご長寿が多いと言われる日本ですが、命の限りは個体ごとに異なります。
目次のあとにある著者近影の白黒写真を見ると、歳をとられたことがよくわかります。
作家さんのお名前を忘れてしまいましたが、どなたかが本に書かれた言葉です。『人生でとりかえしがつかないのが、「自殺」と「殺人」です』
こちらの本では、冒頭のカラーページに、写真と言葉があって、自殺をしてはだめだよというメッセージがあります。
なんというか、十代の数年間というのは、長い人生のうちのまだまだスタート地点でしかありません。
人生は、成人してからが長い。
はるかに長い。
十代の今は苦しくても、努力をコツコツ重ねていけば、今よりも良くなるということは十分あります。
文章を読むと、著者は、独特な世界をもっている人です。
理想と現実がある世界で、理想をめざすことは苦しい。
がんばれば、がんばるほど敵が増えたりもします。
今は、味方が、1万3000人を超えるそうです。
自分の居場所はここしかないという決意があります。
不正や嘘を許せない。自分が正しいと信じる道を生き抜きたい。
今いる場所が、唯一の幸せに生きることができる場所だそうです。
書いてある内容は、講演会の原稿のようでもあります。
著者が、66歳のときにこの本の原稿を書き始めたというような文章の内容です。現在は、68歳か69歳ぐらいのご年齢でしょう。
30年前の公立夜間定時制高校で勤務していたことが書いてあります。
生徒が荒れていたそうです。
わたしは、今から50年ぐらい前に、定時制高校の授業を参観したことがあります。
親族が、定時制高校に通っていて、授業参観があったので、ほかの親族に同行してわたしも見学させてもらいました。
生徒たちは、体育の授業で、体育館でバレーボールの試合をしていました。
時代の時差があるためなのでしょうが、当時の定時制高校が荒れていたという印象はありません。
学力があっても、授業料を払うお金がなくて、昼間の高校へは行けないという事情をかかえているこどもたちがいました。
昼間は製造業大手の企業内訓練校に入って、会社の独身寮で生活しながら働いて、夜は定時制高校で4年間学ぶというやりかたで、高校卒業の学歴を取得するパターンでした。
著者が書いた記事を読むと、30年前の大規模夜間定時制高校の生徒は、相当に荒れています。とても勉強ができるような環境ではありません。
定時制高校で思い出すもうひとつの作品があります。去年NHKのドラマにもなりました。
『宙わたる教室(そらわたるきょうしつ) 伊予原新(いよはら・しん) 文藝春秋』
それぞれ悩みをかかえた年齢に幅がある生徒たちが、物理学を専門とする教師とともに、火星に関する研究をして、学会で発表をして賞をもらいます。実話が元になった物語でした。なかなか良かった。
捕る(とる):夜回り中に中学生・高校生にかける言葉です。補導するときの警告の言葉です。ずっとここにいると、捕るよ(とるよ)。
著者が、定時制高校の教師になったきっかけが書いてあります。
同僚がからんでいます。
本の内容は、事例集のようです。
第一話の部分を読み終えて不思議に思ったことがありました。
生徒たちは、勉強もしたくないのに、どうして、定時制高校へ登校してくるのだろう?
仲間(友だちらしき者たち)がいるから、居場所だから、メチャクチャやっても縛られない(しばられない)。 登校しても、敷地内であばれるだけで、授業は受けなかったのだろうか。いろいろ考えました。あるいは、椅子に座っているだけで、机に顔をつけて、寝ていたのだろうか。学校は、休憩目的の場所だったのだろうか。
『マサフミ』
薬物と定時制高校の生徒をつないだ話です。
16歳の少年が薬物中毒をきっかけに命を落とします。
文章を読んでいると違和感があります。劇場型です。(ドラマチックな脚色がなされている。演劇の台本のよう)。
こんなに、なめらかに、言葉がすらすらとは、実際の会話では出てきません。
文章は、話し言葉を加工してあります。
文章にリズムがあります。
落語のような語り口です。
ダルク:薬物依存症から回復するための民間の施設
ドラッグ乱用者の未来だそうです。
土の中(死んでしまう)、少年院・刑務所、病院(鍵がかかるところ。出られない。精神病院の閉鎖病棟ですな)
ふ~む。ふつう、するべきなにかをしないと不幸せになります。
薬物使用は、しなくてもいいことをすると頭の中がおかしくなります。
しなくていいことは、しないでおいたほうがいい。
『勇也』
勇也という少年は、暴走族グループのメンバーで、メンバーが走行中に車にはねられて即死しています。
家庭環境のことが書いてあります。
火葬場の話が出ます。7年後に母親も亡くなっています。また、火葬場の話が出ます。
子どものウソを許容(きょよう。許して受け入れる)する著者がいます。なかなかできることではありません。
『夜眠れない子どもたち』
九州福岡のことが書いてあります。
去年、博多見物に行ったときに、繁華街の天神で、警固公園(けごこうえん)というところを通りました。昼間でした。なにせ、タバコの煙がすごかった。臭かった。喫煙所があるのです。
愛知県に帰宅してから、NHKの番組で、警固公園(けごこうえん)が出ました。行き場のない少年少女たちが、公園で寝泊まりしているそうです。
この部分を読みながら、そんなことを思い出しました。
『人を笑顔にするために生きる』
東日本大震災の日のことが書いてあります。2011年(平成23年)3月11日午後2時46分です。
いろんな混乱があります。
著者が運営する関係の施設にいた少年14人とスタッフ4人が被災されて亡くなっています。
なんというか、こどもの心が弱い。
そして、依存心が強い。受け手が恐怖を感じるほどの依存心です。脅迫にも近い。話を聞いてくれないと、自分の腕を切るぞ(リストカット)です。
そういったこどもたちの対応を根気よくやられています。
信念がおありなのでしょう。信念:それが正しいと信じる心
『優しさで満ちあふれたら』
1991年(平成3年)景気が良かったバブル経済が崩壊したところからのお話です。日本経済では、『失われた10年』という言われた不況の時代です。卒業しても就職口が見つかりません。
その後も正職員になれません。派遣社員、非正規雇用社員ばかりです。結婚して家族をもつ夢もかなわない。
(わたしは、バブル景気のころは、これからは、生活保護を受給する人は、数が減っていくだろうと思いました。でも、世の中は、思ったとおりにはなりません。逆に、生活保護をもらう人の数は増えていきました。現在もそうなのでしょう。日本経済は、衰退化しているのです。いっぽう、貧富の格差が広がりました。人口における、中流意識という層の幅が狭くなった気がします)
本では、家庭があっても、家庭がうまくいっていない。だから、こどもの心が壊れていくというようなお話です。
さらに、新型コロナウィルスの広がりで、経済活動がしぼみました。
ちゃんとした暮らし方をする。
親が、ヨロヨロしていても、こどもどうしで助けあう気持ちをもって、ちゃんと暮らしていく努力は継続していく。そのうち、こどもは、成人する年齢に達します。稼ぐ(かせぐ)おとなになります。
『本当のコミュニケーション』
1 直接会って話す。
2 スマホ・携帯電話で話す。
3 手紙でやりとりする。
4 ネット・SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)でつながる。
あたりまえのことですが、1番にある、面談で話すが最優先です。
4番は最低限のやりとりしかできないと自覚する。4番を最優先にしてはいけない。
人間の体の性質について書いてあります。
人間は、夜は、眠るのです。眠って、心身を休めるのです。
でも、昼夜逆転の生活をしている若い人たちがいる。心身は休まりません。心身の疲労はたまっていって、死にたいなんて思うようになるのです。しっかり眠って、おなかいっぱい栄養がある食事をとって、自分の心身をいたわるのです。
めんどうくさくても、直接会って話す。それが、自分の身を守ることにつながります。
『体と心は一体』
健康維持に関するお話です。
心の病(やまい)にならないためには、どうしたらいいか。どういう運動をしたらいいかです。
96ページにある著者の講演をする白黒写真には威圧感があります。だけど、ずーっと見ていると、『老い』が感じられます。30年間、青少年の健全育成に人生の時間を使われた結果なのでしょう。
『幸せになる権利』
文章には、指導・指示という権力的な面があります。
極端な心の動きもあるかと思います。
決めつけを感じる部分もあります。
2016年(平成28年)6月に起きた、『(神奈川県)相模が原障害者施設殺傷事件 津久井やまゆり園』の事件について書いてあります。犯人は、26歳の元施設職員。19人が刺殺され、26人が重軽傷です。著者の教え子が3人殺されたそうです。壮絶です。
犯人の思想です。障害者の生命維持のために、ばく大な費用がかかっている。自分は、その負担を軽減させた。成功体験を語る人のようです。犯人は、気が狂っています。
体を思うように動かせないだけで、心とか意識は、健常者と同じように活動していると思います。わたしは、若い頃、自分が内臓の深刻な病気で長期間入院した時に、そんな状態になったことがあります。まわりにいる人の声は聞こえるのですが、目を開けることも口を開くこともできず、体を動かせないのです。
犯人には、真実が見えていない。うわべだけを見て、さらに、お金だけが大事なのです。
犯人には、心にゆとりもうるおいもありません。優しさなんて、ほんの少しもありません。どうやったら、こういう犯人のような人格をもった人間ができあがるのだろうか。犯人についてですが、見た目は人間の姿をしていても、中身は人間ではない人間のような生きものです。
『亜衣(あい) 少女の名前です』
年寄り相手の援助交際をしていた少女です。亡くなっています。
中学2年生のときに、人生が急変化しています。
性病になって、深刻な病気になって、薬物中毒になって、壮絶な死を迎えられています。
読んでいて、ああ、この人(著者)は、教師なんだなあと思いました。
『いのちの糸』
1945年(昭和20年)の沖縄です。第二次世界大戦の終わりの年です。米軍が、沖縄に上陸して、島民がたくさん亡くなります。そのときのことが書いてあります。
ガマ(洞窟)の中で、12人のあかちゃんが見つかります。集団自決のあとに残されたあかちゃんの話です。おとなたちが、かばったのです。後世に命をつないだのです。
以上、そんな話が書いてありました。
こどもだけではなくて、親も、ちゃんとした親であるように、心もちが必要です。
心もち:心のありかた。
とりあえず、こどもはちゃんとごはんを食べていればいい。ちゃんとごはんを食べさせることが、親の義務です。ちゃんとごはんを食べる場所と、安心して眠れる場所を提供することが、親の役目です。
以前同著者の本を読んだことがあります。
『夜回り先生と夜眠れない子供たち』、もう20年ぐらい前のことです。暗い内容だった覚えはあります。古い記憶媒体を探せば当時本を読んだ時の感想メモがあるかもしれませんが、見つけるのに時間がかかりそうなのでやめておきます。
それだけ著者も年齢を重ねられたということで、本のタイトルが、『もうすぐ死に逝く(ゆく)……』なのでしょう。たしかに、ご長寿が多いと言われる日本ですが、命の限りは個体ごとに異なります。
目次のあとにある著者近影の白黒写真を見ると、歳をとられたことがよくわかります。
作家さんのお名前を忘れてしまいましたが、どなたかが本に書かれた言葉です。『人生でとりかえしがつかないのが、「自殺」と「殺人」です』
こちらの本では、冒頭のカラーページに、写真と言葉があって、自殺をしてはだめだよというメッセージがあります。
なんというか、十代の数年間というのは、長い人生のうちのまだまだスタート地点でしかありません。
人生は、成人してからが長い。
はるかに長い。
十代の今は苦しくても、努力をコツコツ重ねていけば、今よりも良くなるということは十分あります。
文章を読むと、著者は、独特な世界をもっている人です。
理想と現実がある世界で、理想をめざすことは苦しい。
がんばれば、がんばるほど敵が増えたりもします。
今は、味方が、1万3000人を超えるそうです。
自分の居場所はここしかないという決意があります。
不正や嘘を許せない。自分が正しいと信じる道を生き抜きたい。
今いる場所が、唯一の幸せに生きることができる場所だそうです。
書いてある内容は、講演会の原稿のようでもあります。
著者が、66歳のときにこの本の原稿を書き始めたというような文章の内容です。現在は、68歳か69歳ぐらいのご年齢でしょう。
30年前の公立夜間定時制高校で勤務していたことが書いてあります。
生徒が荒れていたそうです。
わたしは、今から50年ぐらい前に、定時制高校の授業を参観したことがあります。
親族が、定時制高校に通っていて、授業参観があったので、ほかの親族に同行してわたしも見学させてもらいました。
生徒たちは、体育の授業で、体育館でバレーボールの試合をしていました。
時代の時差があるためなのでしょうが、当時の定時制高校が荒れていたという印象はありません。
学力があっても、授業料を払うお金がなくて、昼間の高校へは行けないという事情をかかえているこどもたちがいました。
昼間は製造業大手の企業内訓練校に入って、会社の独身寮で生活しながら働いて、夜は定時制高校で4年間学ぶというやりかたで、高校卒業の学歴を取得するパターンでした。
著者が書いた記事を読むと、30年前の大規模夜間定時制高校の生徒は、相当に荒れています。とても勉強ができるような環境ではありません。
定時制高校で思い出すもうひとつの作品があります。去年NHKのドラマにもなりました。
『宙わたる教室(そらわたるきょうしつ) 伊予原新(いよはら・しん) 文藝春秋』
それぞれ悩みをかかえた年齢に幅がある生徒たちが、物理学を専門とする教師とともに、火星に関する研究をして、学会で発表をして賞をもらいます。実話が元になった物語でした。なかなか良かった。
捕る(とる):夜回り中に中学生・高校生にかける言葉です。補導するときの警告の言葉です。ずっとここにいると、捕るよ(とるよ)。
著者が、定時制高校の教師になったきっかけが書いてあります。
同僚がからんでいます。
本の内容は、事例集のようです。
第一話の部分を読み終えて不思議に思ったことがありました。
生徒たちは、勉強もしたくないのに、どうして、定時制高校へ登校してくるのだろう?
仲間(友だちらしき者たち)がいるから、居場所だから、メチャクチャやっても縛られない(しばられない)。 登校しても、敷地内であばれるだけで、授業は受けなかったのだろうか。いろいろ考えました。あるいは、椅子に座っているだけで、机に顔をつけて、寝ていたのだろうか。学校は、休憩目的の場所だったのだろうか。
『マサフミ』
薬物と定時制高校の生徒をつないだ話です。
16歳の少年が薬物中毒をきっかけに命を落とします。
文章を読んでいると違和感があります。劇場型です。(ドラマチックな脚色がなされている。演劇の台本のよう)。
こんなに、なめらかに、言葉がすらすらとは、実際の会話では出てきません。
文章は、話し言葉を加工してあります。
文章にリズムがあります。
落語のような語り口です。
ダルク:薬物依存症から回復するための民間の施設
ドラッグ乱用者の未来だそうです。
土の中(死んでしまう)、少年院・刑務所、病院(鍵がかかるところ。出られない。精神病院の閉鎖病棟ですな)
ふ~む。ふつう、するべきなにかをしないと不幸せになります。
薬物使用は、しなくてもいいことをすると頭の中がおかしくなります。
しなくていいことは、しないでおいたほうがいい。
『勇也』
勇也という少年は、暴走族グループのメンバーで、メンバーが走行中に車にはねられて即死しています。
家庭環境のことが書いてあります。
火葬場の話が出ます。7年後に母親も亡くなっています。また、火葬場の話が出ます。
子どものウソを許容(きょよう。許して受け入れる)する著者がいます。なかなかできることではありません。
『夜眠れない子どもたち』
九州福岡のことが書いてあります。
去年、博多見物に行ったときに、繁華街の天神で、警固公園(けごこうえん)というところを通りました。昼間でした。なにせ、タバコの煙がすごかった。臭かった。喫煙所があるのです。
愛知県に帰宅してから、NHKの番組で、警固公園(けごこうえん)が出ました。行き場のない少年少女たちが、公園で寝泊まりしているそうです。
この部分を読みながら、そんなことを思い出しました。
『人を笑顔にするために生きる』
東日本大震災の日のことが書いてあります。2011年(平成23年)3月11日午後2時46分です。
いろんな混乱があります。
著者が運営する関係の施設にいた少年14人とスタッフ4人が被災されて亡くなっています。
なんというか、こどもの心が弱い。
そして、依存心が強い。受け手が恐怖を感じるほどの依存心です。脅迫にも近い。話を聞いてくれないと、自分の腕を切るぞ(リストカット)です。
そういったこどもたちの対応を根気よくやられています。
信念がおありなのでしょう。信念:それが正しいと信じる心
『優しさで満ちあふれたら』
1991年(平成3年)景気が良かったバブル経済が崩壊したところからのお話です。日本経済では、『失われた10年』という言われた不況の時代です。卒業しても就職口が見つかりません。
その後も正職員になれません。派遣社員、非正規雇用社員ばかりです。結婚して家族をもつ夢もかなわない。
(わたしは、バブル景気のころは、これからは、生活保護を受給する人は、数が減っていくだろうと思いました。でも、世の中は、思ったとおりにはなりません。逆に、生活保護をもらう人の数は増えていきました。現在もそうなのでしょう。日本経済は、衰退化しているのです。いっぽう、貧富の格差が広がりました。人口における、中流意識という層の幅が狭くなった気がします)
本では、家庭があっても、家庭がうまくいっていない。だから、こどもの心が壊れていくというようなお話です。
さらに、新型コロナウィルスの広がりで、経済活動がしぼみました。
ちゃんとした暮らし方をする。
親が、ヨロヨロしていても、こどもどうしで助けあう気持ちをもって、ちゃんと暮らしていく努力は継続していく。そのうち、こどもは、成人する年齢に達します。稼ぐ(かせぐ)おとなになります。
『本当のコミュニケーション』
1 直接会って話す。
2 スマホ・携帯電話で話す。
3 手紙でやりとりする。
4 ネット・SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)でつながる。
あたりまえのことですが、1番にある、面談で話すが最優先です。
4番は最低限のやりとりしかできないと自覚する。4番を最優先にしてはいけない。
人間の体の性質について書いてあります。
人間は、夜は、眠るのです。眠って、心身を休めるのです。
でも、昼夜逆転の生活をしている若い人たちがいる。心身は休まりません。心身の疲労はたまっていって、死にたいなんて思うようになるのです。しっかり眠って、おなかいっぱい栄養がある食事をとって、自分の心身をいたわるのです。
めんどうくさくても、直接会って話す。それが、自分の身を守ることにつながります。
『体と心は一体』
健康維持に関するお話です。
心の病(やまい)にならないためには、どうしたらいいか。どういう運動をしたらいいかです。
96ページにある著者の講演をする白黒写真には威圧感があります。だけど、ずーっと見ていると、『老い』が感じられます。30年間、青少年の健全育成に人生の時間を使われた結果なのでしょう。
『幸せになる権利』
文章には、指導・指示という権力的な面があります。
極端な心の動きもあるかと思います。
決めつけを感じる部分もあります。
2016年(平成28年)6月に起きた、『(神奈川県)相模が原障害者施設殺傷事件 津久井やまゆり園』の事件について書いてあります。犯人は、26歳の元施設職員。19人が刺殺され、26人が重軽傷です。著者の教え子が3人殺されたそうです。壮絶です。
犯人の思想です。障害者の生命維持のために、ばく大な費用がかかっている。自分は、その負担を軽減させた。成功体験を語る人のようです。犯人は、気が狂っています。
体を思うように動かせないだけで、心とか意識は、健常者と同じように活動していると思います。わたしは、若い頃、自分が内臓の深刻な病気で長期間入院した時に、そんな状態になったことがあります。まわりにいる人の声は聞こえるのですが、目を開けることも口を開くこともできず、体を動かせないのです。
犯人には、真実が見えていない。うわべだけを見て、さらに、お金だけが大事なのです。
犯人には、心にゆとりもうるおいもありません。優しさなんて、ほんの少しもありません。どうやったら、こういう犯人のような人格をもった人間ができあがるのだろうか。犯人についてですが、見た目は人間の姿をしていても、中身は人間ではない人間のような生きものです。
『亜衣(あい) 少女の名前です』
年寄り相手の援助交際をしていた少女です。亡くなっています。
中学2年生のときに、人生が急変化しています。
性病になって、深刻な病気になって、薬物中毒になって、壮絶な死を迎えられています。
読んでいて、ああ、この人(著者)は、教師なんだなあと思いました。
『いのちの糸』
1945年(昭和20年)の沖縄です。第二次世界大戦の終わりの年です。米軍が、沖縄に上陸して、島民がたくさん亡くなります。そのときのことが書いてあります。
ガマ(洞窟)の中で、12人のあかちゃんが見つかります。集団自決のあとに残されたあかちゃんの話です。おとなたちが、かばったのです。後世に命をつないだのです。
以上、そんな話が書いてありました。
こどもだけではなくて、親も、ちゃんとした親であるように、心もちが必要です。
心もち:心のありかた。
とりあえず、こどもはちゃんとごはんを食べていればいい。ちゃんとごはんを食べさせることが、親の義務です。ちゃんとごはんを食べる場所と、安心して眠れる場所を提供することが、親の役目です。
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