2024年10月13日
ユダヤ人大富豪の教え 本田健
ユダヤ人大富豪の教え 一生もののお金と人生の教養 100万人に読み継がれるビジネス書を変えた金字塔 本田健 だいわ文庫
単行本は2003年(平成15年)の発行ですから、もう20年ぐらい前の本になります。
自分としては、ユダヤ人でなくてもいいと思って読み始めます。
(1回目の本読み)
わたしが実用書を読むときは、まず、最初から最後まで、ゆっくりページをめくりながら、どんなことが書いてあるのかをだいたい把握してから2回目の本読みをします。
『第6の秘訣 スピーチの天才になる』
現在進行中のアメリカ大統領選挙の活動を思い浮かべました。
つくりとして、先日読んだ、『きみのお金は誰のため ボスが教えてくれた「お金の謎」と「社会のしくみ」 田内学 東洋経済新報社』と類似しているという印象をもちました。そちらは、2023年(令和5年)の発売です。
45ページにある『不自由人』と『自由人』のところが目に入りました。
自分は、定年退職前までは、不自由人だったが、定年退職後は、自由人になったと理解しました。
ゲラーという老齢者が出てきます。
わたしは、ユリ・ゲラーという人しか頭に浮かんできません。イスラエルの超能力者を名乗る人です。スプーンを曲げる人です。ハンガリー系ユダヤ人。
『金持ちになるためには、最初に稼がなくてはならない……』(わたしが思うには、なるべく無職の期間を短くすることが、お金で苦労しない秘訣です)
稼ぐことができないと、次のステップにいきにくい。
『必要なものと欲しいものの違いを知る』
『貧乏人の口癖は、「ふだん頑張っているご褒美(ほうび)に買っちゃおう!!」』(なかなかおもしろい)
『たくさん稼いで、がっちり守る』
『投資家の道を経ずして、金持ちになるのは難しい』(なるほど)
『分かち合う』
『社長のスミスさんでなければ……』(だれでも対応できるようにしておく)
『ミリオネア・メンタリティ』(豊かさ意識。百万長者(富豪)の精神)
マニュアル本ですな。お金持ちになるための手引きです。
『幸せに成功するためには、夢を見ることが必要だ……』(ああなりたい、こうなりたいという目標をもつ)
『……経済的に成功した人間の多くが個人的にはボロボロの生活を送る……』(家族、パートナー、友人に関連してのことです。仕事だけ集中だと、そのほかのことで人望を失う)。職場で輝いている人は、家に帰るとひとりぼっちということはあります。
(2回目の本読みです)
本には、17の秘訣が書いてあります。
僕:二十歳ぐらいの日本人学生。ボランティア団体の招きで、アメリカ合衆国で講演活動をしている。とありますが、年齢・実績からして不思議で不可解ではあります。アメリカ合衆国に一年間滞在した。大企業に就職するつもりはなかった。起業するつもりだった。
ゲラー氏:アメリカ人。『僕』はこの人と出会って、この人の話を聞いて、人生が変わったというような出だしの記述です。場所はフロリダ州です。アメリカ合衆国のメキシコ湾に面した南東部の半島です。南にキューバ、フロリダ州には、都市としてマイアミがあります。
なお老人であるゲラー氏は大金持ちです。屋敷には、バトラー(執事)がいます。老人は、オーストリア生まれのユダヤ人だそうです。父親は実業家。ナチスドイツから逃れるために、ヨーロッパ→シベリア→日本を経て、アメリカ合衆国へ移住されたそうです。ゲラー氏は、不動産業。ホテル、ショッピングセンターを展開している。
『困難をアイデアで乗り越える』
『幸せなお金持ち』になる。『不幸せなお金もち』にはならないようにする。
『自己責任をもつ』(うまくいかなくても人のせいにしない)
『幸せなお金持ちになるノウハウ(知識とやり方)を、あとの世代に伝授する』
『自分らしい人生を生きることに集中する(お金のことを忘れる。お金にこだわると幸せなお金持ちにはなれない)』
『「現実」をしっかり見る。成功するために、「学歴」、「家柄」、「才能」、「運」はまったく関係がない』
『第1の秘訣 社会の成り立ちを知る』
読んでいて思うのですが、番号順で書いてある秘訣のタイトルを見ても、すぐにピンとはこないのです。いまひとつ、びしっと決まっていないフレーズ(文章)です。
比較です。
年収500万円の人と、年収5億円の人は、どちらが忙しく働いているだろうか?
年収500万円の人の方が忙しく働いているのです。
年収5億円の人は、年収500万円の人たちを雇って働かせているから、自分はその人ほど忙しくはないのです。
さて、お金もちになるにはどうしたらいいかです。
人はその手法を教えてくれません。
自分の脳みそで一生懸命考えるのです。
サービスを提供した分だけ、自分に利益が返ってくる。
世の中には、依存しない人間と、依存しない人間に依存する人間のふたとおりがある。
自由な人と、不自由な人ともいう。
不自由な人は、会社員・公務員、大企業の社員、自営業者、中小企業の経営者、医者、弁護士……
自由な人は、印税が入る作家、画家、家賃収入を得る人、スポーツ選手、株式等の投資家……と続きます。
大金持ちになりたかったら、会社員や公務員を続けてはいけない。
できるだけ早くサラリーマンを辞めて、自由な人になったほうがいい。
従業員がなるべく少ないビジネスシステムをつくる。
勉強ができるから成功するという考えは幻想でしかない。
不動産や株をもっている人は自由人だ。
自由人は、『義務』が少ない。
自由人は、アイデアノートをもっている。
『第2の秘訣 自分を知り、大好きなことをやる』
この部分の内容を読み終えての感想は、う~むでした。
ちょっとわたしとは意見が異なります。
著者の主張は、自分が好きなことを仕事にするというものです。
それで、食べていけるならいいですが、たいていは食べていけません。わたしの考えでは、自分の好きなことは趣味にします。利益を求めません。
好きとか嫌いとかではなく、自分はこれしかできないから、給料が高かろうが安かろうが、これ一筋で行くという人はいます。たいていは、そうなります。
ローンのことが書いてありますが、ローンは、『消費』ではなく、『資産の形成』につながることもあります。土地付き一戸建ての購入は、ローンの返済が終われば、売却してお金に変えることができる不動産という資産が残ります。
『第3の秘訣 ものや人を見る目を養い、直観力を高める』
人を判断するときの物差しはもっていたほうがいい。以下は、わたしの物差しです。
タバコを吸う人やながらスマホをする人には近づかないほうがいい。人に迷惑をかけても自分は許されると勘違いしている人たちです。
お金を貸してくれという人も避けたほうがいい。貸したお金は返ってきません。金の切れ目が縁の切れ目です。
自分がやるべきこと、自分でできることを人にやらせようとする人にも近づかいほうがいい。相手の都合のいいように利用されるだけです。
奇人でも善人(ぜんにん。いい人)と付き合ったほうがいい。心が優しい人が一番です。
『直観力』(ひらめきは大事です)
うまくいくとはまります。うまくいかなかったときは、あきらめるだけです。
『成功するのに必要なのは、流れを読む力だ……』
いいなと思ったフレーズとして、『シーソーゲーム』。人生はシーソーゲームなのです。自分の力ではどうすることもできない運が悪い時期、運がいい時期という波があります。
『……考えなさい。今は、ブレーキを踏むときか、それとも、アクセルを踏むときなのか……』
(書いてあるとおりだと思いました)
『第4の秘訣 思考と感情の力を知る』
わかりにくい理屈ではあります。
『ふだん考えることが現実の人生をつくる』
考える+行動する。それが人生であるとのこと。
内面で起きている自分のことを紙に書く。
(わたしはメモ魔なので、そうしています)
紙に書くことで、考えを整理整頓することができます。
この本では、書くことで、自分で自分とコミュニケーションを図るというように書いてあります。
『第5の秘訣 セールスの達人になる』
(あなたの人生の成功を応援するという内容で)1000人の署名を集める:署名のお礼として、折り鶴をプレゼントする。
1000個の電灯を、1個1ドルを超える価格で売る:電気器具への電球の取り付けまでを料金込みにする。
わたしは、『仕事は、才能と努力と人間関係』だと思っています。この本では、『仕事は、アイデア(工夫(くふう))と努力と人間関係(自分を応援してくれる人を付ける)』と読み取れます。
う~む。本に書いてあることについてですが、現実はそんなふうにうまくは運びません。
行動心理学:どうすれば、人間は、(自分のために)動いてくれるか。
動機付けが大切だそうです。まず、自分への動機づけ、そして、他人への動機づけです。
セールス:最初は、新規顧客を得るために、ものすごくがんばる。ある程度顧客の数が増えて安定期に入ったら、がんばりを減らす。お得意さんをつくって、末永くきてもらえるお客さんになってもらう。
自分なりにさらに考えてみました。
まず、お金を持っている人たちの集団に入っていく。そのなかの何人かと親しくなる。その後、定例的に購入してくれる顧客を付ける。昔は、そういう商売をする人が多かった。
MBA:経営学修士。
お金持ちの学歴が高いとは限らない。
セールスとは何かを知る人間は、学歴がなくとも、学歴がある人間を雇用してお金持ちであることを維持しているそうです。
『セールスは感情だ』そうです。
絶対売る。顧客との信頼関係が大事。イメージを描ける話し方をする。商品とサービスの完璧な知識をもつ。契約までに至る技術をもつ。(なかなかむずかしい。テレビのテレホンショッピングみたいです)
『第6の秘訣 スピーチの天才になる』、『第7の秘訣 人脈を使いこなす』、『第8の秘訣 お金の法則を学ぶ』
167ページまで読んできて思ったことです。
『これから』という未来がある人が読む本です。
もう老齢のわたしにとっては、終わったことです。
書いてある内容は、わたしには役立つことでもありません。
なにしろわたしは、現役の労働者ではないのですから。無職で、さきざきは、お葬式待ちの年金生活者です。お金より健康がだいじです。できるだけ長く、自分の足で歩きたい。老後を楽しみたい。
142ページあたりまで読んで、もう読まなくてもいいかなあという気持ちになりましたが、もったいないので、最後まで読んでみます。
なんというか、この本のとおりにやれば、商売で成功できるのかもしれませんが、つまらない人生になりそうです。お金持ちになるための教科書に従った人生です。
スピーチがうまい人になろうと書いてあります。
アメリカ合衆国大統領候補のトランプ氏みたいになろうということです。人を引き付けるのです。
『感情』がだいじだと書いてあります。なめらかに話すのではなく、感情をこめて話すのです。真実を話す。ウソを話してはいけない。(トランプさんはウソが多いけれど)
なんだか、人を洗脳(マインドコントロール。人心を操作する)するようでもあります。
人脈の話です。
今絶頂にある人とつながるのではなく、キーパンソン(コネクター。人と人をつなげる役割を果たしている人)とつながりをもつ。
学校ではお金のことを教えてくれない。
理科、社会、算数などを、小中高12年間教わるよりも、お金のことを学校で教えるべきだ。(う~む。教職員や教育関係者でも、金銭的に破たんしている人もいそうです)
稼ぐ、使う、守る、投資する、分かち合うことが書かれています。
金持ちになりたかったら、投資することは必須です。
『お金は社会を流れる川のようなもの』(同感です)
『第9の秘訣 自分のビジネスをもつ』
価値や物を提供することで利益を得ることがビジネスである。
人がお金を払ってもいいという価値がある物とサービスを提供する。
読んでいて思うのは、優秀な人ばかりではない。だからといって、優秀でない人(平凡も含めて)を切り捨てるわけにはいかない。
努力すれば、だれでも、100%のうちの60%ぐらいはできるようになる。
あとは、メンバー同士の助け合いで、能力のすき間を埋める。
それが、チームワークである。
『第10の秘訣 アラジンの魔法のランプの使い方をマスターする』
この本は、お金持ちになるためのマニュアル本です。
『第11の秘訣 多くの人に気持ちよく助けてもらう』、『第12の秘訣 パートナーシップの力を知る』、『第13の秘訣 ミリオネア・メンタリティを身につける』
194ページから221ページまで読んでみて、ためになるようなことは書かれていないと感じました。ゲラーさんの自慢話が続くだけです。
『第14の秘訣 勇気をもって決断し、情熱的に行動すること』
このへんからまたいい内容になってきました。
自分という主体性がない人がいます。
自分のことなのに、人に決めてもらおうとする人がいます。
うまくいかなかったときに、あのとき、あの人がこう言ったからと、人のせいにして、自分を守る人です。卑怯者です。ひきょうもの:正々堂々としていない人間。
先延ばしはいけないことと説明があります。同感です。すぐやったほうがいい。たいていのことは、すぐに済みます。
『決断に失敗はない』
『……間違ったり、失敗しなければ何も学べない……』
『第15の秘訣 失敗とうまくつき合う』
『「失敗」は、あきらめたときに失敗という。』
『第16の秘訣 夢を見ること』、『第17の秘訣 人生がもたらす、すべてを受け取る』
この世で起きることはすべて、『中立』とあります。良いも悪いもない。(同感です)
世の中は、白か黒かではなく、たいていは、濃淡のある灰色です。
仕事に専念すればするほど、家族との距離は離れていきます。
もうかったら、もうかっただけ、不幸が訪れます。病気や事故、事件や災害に巻き込まれます。
(わたしが常日頃思う、厄除け(やくよけ)のためにお金を使うということにも通じます)
最後の感想です。
書いてあることを書いてあるとおりにやれる人ばかりでもありません。ちょっと現実的ではない部分もあります。それでも、大きな冒険はできないけれど、小さな冒険はできそうです。
単行本は2003年(平成15年)の発行ですから、もう20年ぐらい前の本になります。
自分としては、ユダヤ人でなくてもいいと思って読み始めます。
(1回目の本読み)
わたしが実用書を読むときは、まず、最初から最後まで、ゆっくりページをめくりながら、どんなことが書いてあるのかをだいたい把握してから2回目の本読みをします。
『第6の秘訣 スピーチの天才になる』
現在進行中のアメリカ大統領選挙の活動を思い浮かべました。
つくりとして、先日読んだ、『きみのお金は誰のため ボスが教えてくれた「お金の謎」と「社会のしくみ」 田内学 東洋経済新報社』と類似しているという印象をもちました。そちらは、2023年(令和5年)の発売です。
45ページにある『不自由人』と『自由人』のところが目に入りました。
自分は、定年退職前までは、不自由人だったが、定年退職後は、自由人になったと理解しました。
ゲラーという老齢者が出てきます。
わたしは、ユリ・ゲラーという人しか頭に浮かんできません。イスラエルの超能力者を名乗る人です。スプーンを曲げる人です。ハンガリー系ユダヤ人。
『金持ちになるためには、最初に稼がなくてはならない……』(わたしが思うには、なるべく無職の期間を短くすることが、お金で苦労しない秘訣です)
稼ぐことができないと、次のステップにいきにくい。
『必要なものと欲しいものの違いを知る』
『貧乏人の口癖は、「ふだん頑張っているご褒美(ほうび)に買っちゃおう!!」』(なかなかおもしろい)
『たくさん稼いで、がっちり守る』
『投資家の道を経ずして、金持ちになるのは難しい』(なるほど)
『分かち合う』
『社長のスミスさんでなければ……』(だれでも対応できるようにしておく)
『ミリオネア・メンタリティ』(豊かさ意識。百万長者(富豪)の精神)
マニュアル本ですな。お金持ちになるための手引きです。
『幸せに成功するためには、夢を見ることが必要だ……』(ああなりたい、こうなりたいという目標をもつ)
『……経済的に成功した人間の多くが個人的にはボロボロの生活を送る……』(家族、パートナー、友人に関連してのことです。仕事だけ集中だと、そのほかのことで人望を失う)。職場で輝いている人は、家に帰るとひとりぼっちということはあります。
(2回目の本読みです)
本には、17の秘訣が書いてあります。
僕:二十歳ぐらいの日本人学生。ボランティア団体の招きで、アメリカ合衆国で講演活動をしている。とありますが、年齢・実績からして不思議で不可解ではあります。アメリカ合衆国に一年間滞在した。大企業に就職するつもりはなかった。起業するつもりだった。
ゲラー氏:アメリカ人。『僕』はこの人と出会って、この人の話を聞いて、人生が変わったというような出だしの記述です。場所はフロリダ州です。アメリカ合衆国のメキシコ湾に面した南東部の半島です。南にキューバ、フロリダ州には、都市としてマイアミがあります。
なお老人であるゲラー氏は大金持ちです。屋敷には、バトラー(執事)がいます。老人は、オーストリア生まれのユダヤ人だそうです。父親は実業家。ナチスドイツから逃れるために、ヨーロッパ→シベリア→日本を経て、アメリカ合衆国へ移住されたそうです。ゲラー氏は、不動産業。ホテル、ショッピングセンターを展開している。
『困難をアイデアで乗り越える』
『幸せなお金持ち』になる。『不幸せなお金もち』にはならないようにする。
『自己責任をもつ』(うまくいかなくても人のせいにしない)
『幸せなお金持ちになるノウハウ(知識とやり方)を、あとの世代に伝授する』
『自分らしい人生を生きることに集中する(お金のことを忘れる。お金にこだわると幸せなお金持ちにはなれない)』
『「現実」をしっかり見る。成功するために、「学歴」、「家柄」、「才能」、「運」はまったく関係がない』
『第1の秘訣 社会の成り立ちを知る』
読んでいて思うのですが、番号順で書いてある秘訣のタイトルを見ても、すぐにピンとはこないのです。いまひとつ、びしっと決まっていないフレーズ(文章)です。
比較です。
年収500万円の人と、年収5億円の人は、どちらが忙しく働いているだろうか?
年収500万円の人の方が忙しく働いているのです。
年収5億円の人は、年収500万円の人たちを雇って働かせているから、自分はその人ほど忙しくはないのです。
さて、お金もちになるにはどうしたらいいかです。
人はその手法を教えてくれません。
自分の脳みそで一生懸命考えるのです。
サービスを提供した分だけ、自分に利益が返ってくる。
世の中には、依存しない人間と、依存しない人間に依存する人間のふたとおりがある。
自由な人と、不自由な人ともいう。
不自由な人は、会社員・公務員、大企業の社員、自営業者、中小企業の経営者、医者、弁護士……
自由な人は、印税が入る作家、画家、家賃収入を得る人、スポーツ選手、株式等の投資家……と続きます。
大金持ちになりたかったら、会社員や公務員を続けてはいけない。
できるだけ早くサラリーマンを辞めて、自由な人になったほうがいい。
従業員がなるべく少ないビジネスシステムをつくる。
勉強ができるから成功するという考えは幻想でしかない。
不動産や株をもっている人は自由人だ。
自由人は、『義務』が少ない。
自由人は、アイデアノートをもっている。
『第2の秘訣 自分を知り、大好きなことをやる』
この部分の内容を読み終えての感想は、う~むでした。
ちょっとわたしとは意見が異なります。
著者の主張は、自分が好きなことを仕事にするというものです。
それで、食べていけるならいいですが、たいていは食べていけません。わたしの考えでは、自分の好きなことは趣味にします。利益を求めません。
好きとか嫌いとかではなく、自分はこれしかできないから、給料が高かろうが安かろうが、これ一筋で行くという人はいます。たいていは、そうなります。
ローンのことが書いてありますが、ローンは、『消費』ではなく、『資産の形成』につながることもあります。土地付き一戸建ての購入は、ローンの返済が終われば、売却してお金に変えることができる不動産という資産が残ります。
『第3の秘訣 ものや人を見る目を養い、直観力を高める』
人を判断するときの物差しはもっていたほうがいい。以下は、わたしの物差しです。
タバコを吸う人やながらスマホをする人には近づかないほうがいい。人に迷惑をかけても自分は許されると勘違いしている人たちです。
お金を貸してくれという人も避けたほうがいい。貸したお金は返ってきません。金の切れ目が縁の切れ目です。
自分がやるべきこと、自分でできることを人にやらせようとする人にも近づかいほうがいい。相手の都合のいいように利用されるだけです。
奇人でも善人(ぜんにん。いい人)と付き合ったほうがいい。心が優しい人が一番です。
『直観力』(ひらめきは大事です)
うまくいくとはまります。うまくいかなかったときは、あきらめるだけです。
『成功するのに必要なのは、流れを読む力だ……』
いいなと思ったフレーズとして、『シーソーゲーム』。人生はシーソーゲームなのです。自分の力ではどうすることもできない運が悪い時期、運がいい時期という波があります。
『……考えなさい。今は、ブレーキを踏むときか、それとも、アクセルを踏むときなのか……』
(書いてあるとおりだと思いました)
『第4の秘訣 思考と感情の力を知る』
わかりにくい理屈ではあります。
『ふだん考えることが現実の人生をつくる』
考える+行動する。それが人生であるとのこと。
内面で起きている自分のことを紙に書く。
(わたしはメモ魔なので、そうしています)
紙に書くことで、考えを整理整頓することができます。
この本では、書くことで、自分で自分とコミュニケーションを図るというように書いてあります。
『第5の秘訣 セールスの達人になる』
(あなたの人生の成功を応援するという内容で)1000人の署名を集める:署名のお礼として、折り鶴をプレゼントする。
1000個の電灯を、1個1ドルを超える価格で売る:電気器具への電球の取り付けまでを料金込みにする。
わたしは、『仕事は、才能と努力と人間関係』だと思っています。この本では、『仕事は、アイデア(工夫(くふう))と努力と人間関係(自分を応援してくれる人を付ける)』と読み取れます。
う~む。本に書いてあることについてですが、現実はそんなふうにうまくは運びません。
行動心理学:どうすれば、人間は、(自分のために)動いてくれるか。
動機付けが大切だそうです。まず、自分への動機づけ、そして、他人への動機づけです。
セールス:最初は、新規顧客を得るために、ものすごくがんばる。ある程度顧客の数が増えて安定期に入ったら、がんばりを減らす。お得意さんをつくって、末永くきてもらえるお客さんになってもらう。
自分なりにさらに考えてみました。
まず、お金を持っている人たちの集団に入っていく。そのなかの何人かと親しくなる。その後、定例的に購入してくれる顧客を付ける。昔は、そういう商売をする人が多かった。
MBA:経営学修士。
お金持ちの学歴が高いとは限らない。
セールスとは何かを知る人間は、学歴がなくとも、学歴がある人間を雇用してお金持ちであることを維持しているそうです。
『セールスは感情だ』そうです。
絶対売る。顧客との信頼関係が大事。イメージを描ける話し方をする。商品とサービスの完璧な知識をもつ。契約までに至る技術をもつ。(なかなかむずかしい。テレビのテレホンショッピングみたいです)
『第6の秘訣 スピーチの天才になる』、『第7の秘訣 人脈を使いこなす』、『第8の秘訣 お金の法則を学ぶ』
167ページまで読んできて思ったことです。
『これから』という未来がある人が読む本です。
もう老齢のわたしにとっては、終わったことです。
書いてある内容は、わたしには役立つことでもありません。
なにしろわたしは、現役の労働者ではないのですから。無職で、さきざきは、お葬式待ちの年金生活者です。お金より健康がだいじです。できるだけ長く、自分の足で歩きたい。老後を楽しみたい。
142ページあたりまで読んで、もう読まなくてもいいかなあという気持ちになりましたが、もったいないので、最後まで読んでみます。
なんというか、この本のとおりにやれば、商売で成功できるのかもしれませんが、つまらない人生になりそうです。お金持ちになるための教科書に従った人生です。
スピーチがうまい人になろうと書いてあります。
アメリカ合衆国大統領候補のトランプ氏みたいになろうということです。人を引き付けるのです。
『感情』がだいじだと書いてあります。なめらかに話すのではなく、感情をこめて話すのです。真実を話す。ウソを話してはいけない。(トランプさんはウソが多いけれど)
なんだか、人を洗脳(マインドコントロール。人心を操作する)するようでもあります。
人脈の話です。
今絶頂にある人とつながるのではなく、キーパンソン(コネクター。人と人をつなげる役割を果たしている人)とつながりをもつ。
学校ではお金のことを教えてくれない。
理科、社会、算数などを、小中高12年間教わるよりも、お金のことを学校で教えるべきだ。(う~む。教職員や教育関係者でも、金銭的に破たんしている人もいそうです)
稼ぐ、使う、守る、投資する、分かち合うことが書かれています。
金持ちになりたかったら、投資することは必須です。
『お金は社会を流れる川のようなもの』(同感です)
『第9の秘訣 自分のビジネスをもつ』
価値や物を提供することで利益を得ることがビジネスである。
人がお金を払ってもいいという価値がある物とサービスを提供する。
読んでいて思うのは、優秀な人ばかりではない。だからといって、優秀でない人(平凡も含めて)を切り捨てるわけにはいかない。
努力すれば、だれでも、100%のうちの60%ぐらいはできるようになる。
あとは、メンバー同士の助け合いで、能力のすき間を埋める。
それが、チームワークである。
『第10の秘訣 アラジンの魔法のランプの使い方をマスターする』
この本は、お金持ちになるためのマニュアル本です。
『第11の秘訣 多くの人に気持ちよく助けてもらう』、『第12の秘訣 パートナーシップの力を知る』、『第13の秘訣 ミリオネア・メンタリティを身につける』
194ページから221ページまで読んでみて、ためになるようなことは書かれていないと感じました。ゲラーさんの自慢話が続くだけです。
『第14の秘訣 勇気をもって決断し、情熱的に行動すること』
このへんからまたいい内容になってきました。
自分という主体性がない人がいます。
自分のことなのに、人に決めてもらおうとする人がいます。
うまくいかなかったときに、あのとき、あの人がこう言ったからと、人のせいにして、自分を守る人です。卑怯者です。ひきょうもの:正々堂々としていない人間。
先延ばしはいけないことと説明があります。同感です。すぐやったほうがいい。たいていのことは、すぐに済みます。
『決断に失敗はない』
『……間違ったり、失敗しなければ何も学べない……』
『第15の秘訣 失敗とうまくつき合う』
『「失敗」は、あきらめたときに失敗という。』
『第16の秘訣 夢を見ること』、『第17の秘訣 人生がもたらす、すべてを受け取る』
この世で起きることはすべて、『中立』とあります。良いも悪いもない。(同感です)
世の中は、白か黒かではなく、たいていは、濃淡のある灰色です。
仕事に専念すればするほど、家族との距離は離れていきます。
もうかったら、もうかっただけ、不幸が訪れます。病気や事故、事件や災害に巻き込まれます。
(わたしが常日頃思う、厄除け(やくよけ)のためにお金を使うということにも通じます)
最後の感想です。
書いてあることを書いてあるとおりにやれる人ばかりでもありません。ちょっと現実的ではない部分もあります。それでも、大きな冒険はできないけれど、小さな冒険はできそうです。
2024年10月12日
ぱんつさん たなかひかる
ぱんつさん たなかひかる ポプラ社
表紙のカバーの絵のことです。
おーっ!! 60人もぱんつさんがいます。
ぱんつの模様(もよう)のデザイン本だろうか。
ぱんつのカタログみたい。(商品目録)
あれ?
ひとり、ぱんつをはいていない人がいます。
『のーぱんつさん』と紹介があります。
カバーの下にある絵本の裏表紙に、『ほんぱんつさん』の絵がありました。
ばんつに、ぱんだの顔が表紙に描いてある本の絵があります。
『もこ もこ もこ もこ』(なんだろう?)
(ほほーう)
『ずぼ ずぼ ずぼ ずぼ』(男たちが現れました)
ラジオ体操みたいな体操が始まりました。
おもしろいリズムがあります。
こっち向いてホイ! あっち向いてホイッと!
あれ? マンガの『進撃の巨人』みたい。
大きな腕が出てきて、ぱんつさんが、大きなてのひらでぎゅっとつかまれてしまいました。
なんじゃこりゃ?
栓抜き(せんぬき)じゃん。ポン!
おもしろい!
ぱんつさんが、ぱんつさんをつかんでにぎりしめています。
綱が伸びてきました。
なになにまたか!
おもしろい! マトリョーシカ状態です。(ロシアの玩具がんぐ。人形の中に人形が入っている)
きりがない。(終わりがない)
ぱんつさんは出てきますが、ぱんつの柄(がら)の紹介記事はありません。
ぱんつさんが、おもちゃです。
なーるほど! ふたりのぱんつさんが、おせんたくものを留める(とめる)洗濯ばさみです。
ありゃありゃりゃーー 人生に災難はつきものです。雨が降り始めて、おせんたくものが濡れます。
どしゃぶりじゃーー これ、どうなるの?
『あめ やんだ』(そうそう、終わりのない苦労はないのよ)
最後のページあたりは、すごいオチです。(話の締め(しめ))
感服しました。(かんぷく:おそれいりました)
なかなかない発想です。
表紙のカバーの絵のことです。
おーっ!! 60人もぱんつさんがいます。
ぱんつの模様(もよう)のデザイン本だろうか。
ぱんつのカタログみたい。(商品目録)
あれ?
ひとり、ぱんつをはいていない人がいます。
『のーぱんつさん』と紹介があります。
カバーの下にある絵本の裏表紙に、『ほんぱんつさん』の絵がありました。
ばんつに、ぱんだの顔が表紙に描いてある本の絵があります。
『もこ もこ もこ もこ』(なんだろう?)
(ほほーう)
『ずぼ ずぼ ずぼ ずぼ』(男たちが現れました)
ラジオ体操みたいな体操が始まりました。
おもしろいリズムがあります。
こっち向いてホイ! あっち向いてホイッと!
あれ? マンガの『進撃の巨人』みたい。
大きな腕が出てきて、ぱんつさんが、大きなてのひらでぎゅっとつかまれてしまいました。
なんじゃこりゃ?
栓抜き(せんぬき)じゃん。ポン!
おもしろい!
ぱんつさんが、ぱんつさんをつかんでにぎりしめています。
綱が伸びてきました。
なになにまたか!
おもしろい! マトリョーシカ状態です。(ロシアの玩具がんぐ。人形の中に人形が入っている)
きりがない。(終わりがない)
ぱんつさんは出てきますが、ぱんつの柄(がら)の紹介記事はありません。
ぱんつさんが、おもちゃです。
なーるほど! ふたりのぱんつさんが、おせんたくものを留める(とめる)洗濯ばさみです。
ありゃありゃりゃーー 人生に災難はつきものです。雨が降り始めて、おせんたくものが濡れます。
どしゃぶりじゃーー これ、どうなるの?
『あめ やんだ』(そうそう、終わりのない苦労はないのよ)
最後のページあたりは、すごいオチです。(話の締め(しめ))
感服しました。(かんぷく:おそれいりました)
なかなかない発想です。
2024年10月09日
絵本 『じゃない!』と、『やっぱり じゃない!』の2冊
絵本 『じゃない!』と、『やっぱり じゃない!』の2冊
『じゃない! チョーヒカル フレーベル館』
不思議な絵本でした。
本の帯にある、『固定概念をくつがえす』というとおりの絵本でした。
作者のチョーヒカルさんを、最初は男性だと思って読んでいました。
読み終えたとき、最後のページにある写真に女性が映っていたので勘違いをしていたことに気づきました。
絵のバック(背景)が真っ黒だから、物体が映えます。(はえます:目立つ。引き立つ)
『きゅうり』、『みかん』、人間の思いこみを、そうじゃないと指摘します。
見た目の形と、切ったあとの中身が一致しません。
何かの暗示があります。
人間も同じく、見た目と中身が違う人がいます。
たまたま、先日お昼の、『ラジオ人生相談』という番組で、だんなさんが、外面(そとづら)はいいけれど、家では、妻子にきついと嘆く(なげく)奥さんのお悩み相談がありました。けっこう深刻でつらそうでした。お気の毒です。
『いちご』です。
へぇーっ、奇想天外(きそうてんがい。想像、予想できない)です。
なかなか思いつきません。
『いちご』を開くと、中身は、貝(かい。あさり)でした。
すごい発想です。
今までにない絵本です。
『ピーマン』、『レモン』、『ナス』の中身は、鶏卵(けいらん)です。
次のページでの絵は、絵を見てもなんだろう?と首をかしげます。かしげる:かたむける。
パンかなあ。くるみのような木の実だろうか。
見た目で、何かわかりません。
切ったら、中身は、すいかでした。
予想もつきませんでした。
チョコがついた穴あきドーナッツと、穴のないドーナツみたいなお菓子(ちょっとわたしには名称がわかりません(その後、『マカロン』だということがわかりました)、あとは、コーヒーがあります。
切ると、中身はくだものがいっぱい。
リンゴ、ネーブル、オレンジ、みかん。(なるほど)。
アイスクリームは……
さらに、トッピングものりました。
中身は、人間の5本指でした。
ちょっとグロテスクかもとびっくりしましたが、そうでもない。
なかなかいい感じの絵本です。
『じゃないかもしれない』と考える。思考する。
このアイデア、じゃない!というアイデアの発想のきっかけは、いつ、どこであったのか、興味津々です。(きょうみしんしん:あとからあとから関心や疑問が湧いてくる)
おもしろい絵本でした。
もう一冊、続編も読んでみました。
『やっぱり じゃない! チョーヒカル フレーベル館』
二冊目も同じパターンです。読み終えて、二冊で、一冊を読むような感じがしました。
ピザの中身は、カボチャです。
甘い和菓子や洋菓子、みたらしだんごの中身は、みかんやかんきつ類でした。
煮干しのような小魚は、そら豆のような豆類でした。
今度は電球です。
中身はなんと生卵の黄身と白身でした。
宝石です。
真珠、エメラルド(?)、サファイアかな。
ぶどうみたいなもの、リンゴあるいは柿みたいなもの、あけびあるいはアボカドみたいなものでした。
花束は、サラダです。(これはおもしろい!)
絵を描くときの筆は、人間の手のひらです。
このパターンは、前作と同じです。
前作と同じなので、出来栄えも同じです。
なにか、もうひとひねりほしかった。
作者が、絵が大好きなことが伝わってきました。
『じゃない! チョーヒカル フレーベル館』
不思議な絵本でした。
本の帯にある、『固定概念をくつがえす』というとおりの絵本でした。
作者のチョーヒカルさんを、最初は男性だと思って読んでいました。
読み終えたとき、最後のページにある写真に女性が映っていたので勘違いをしていたことに気づきました。
絵のバック(背景)が真っ黒だから、物体が映えます。(はえます:目立つ。引き立つ)
『きゅうり』、『みかん』、人間の思いこみを、そうじゃないと指摘します。
見た目の形と、切ったあとの中身が一致しません。
何かの暗示があります。
人間も同じく、見た目と中身が違う人がいます。
たまたま、先日お昼の、『ラジオ人生相談』という番組で、だんなさんが、外面(そとづら)はいいけれど、家では、妻子にきついと嘆く(なげく)奥さんのお悩み相談がありました。けっこう深刻でつらそうでした。お気の毒です。
『いちご』です。
へぇーっ、奇想天外(きそうてんがい。想像、予想できない)です。
なかなか思いつきません。
『いちご』を開くと、中身は、貝(かい。あさり)でした。
すごい発想です。
今までにない絵本です。
『ピーマン』、『レモン』、『ナス』の中身は、鶏卵(けいらん)です。
次のページでの絵は、絵を見てもなんだろう?と首をかしげます。かしげる:かたむける。
パンかなあ。くるみのような木の実だろうか。
見た目で、何かわかりません。
切ったら、中身は、すいかでした。
予想もつきませんでした。
チョコがついた穴あきドーナッツと、穴のないドーナツみたいなお菓子(ちょっとわたしには名称がわかりません(その後、『マカロン』だということがわかりました)、あとは、コーヒーがあります。
切ると、中身はくだものがいっぱい。
リンゴ、ネーブル、オレンジ、みかん。(なるほど)。
アイスクリームは……
さらに、トッピングものりました。
中身は、人間の5本指でした。
ちょっとグロテスクかもとびっくりしましたが、そうでもない。
なかなかいい感じの絵本です。
『じゃないかもしれない』と考える。思考する。
このアイデア、じゃない!というアイデアの発想のきっかけは、いつ、どこであったのか、興味津々です。(きょうみしんしん:あとからあとから関心や疑問が湧いてくる)
おもしろい絵本でした。
もう一冊、続編も読んでみました。
『やっぱり じゃない! チョーヒカル フレーベル館』
二冊目も同じパターンです。読み終えて、二冊で、一冊を読むような感じがしました。
ピザの中身は、カボチャです。
甘い和菓子や洋菓子、みたらしだんごの中身は、みかんやかんきつ類でした。
煮干しのような小魚は、そら豆のような豆類でした。
今度は電球です。
中身はなんと生卵の黄身と白身でした。
宝石です。
真珠、エメラルド(?)、サファイアかな。
ぶどうみたいなもの、リンゴあるいは柿みたいなもの、あけびあるいはアボカドみたいなものでした。
花束は、サラダです。(これはおもしろい!)
絵を描くときの筆は、人間の手のひらです。
このパターンは、前作と同じです。
前作と同じなので、出来栄えも同じです。
なにか、もうひとひねりほしかった。
作者が、絵が大好きなことが伝わってきました。
2024年09月25日
なにわ介護男子 宮川大助・花子
なにわ介護男子 宮川大助・花子 笑いと涙の闘病介護記 主婦の友社
テレビ番組、『徹子の部屋』におふたりが出演されて、この本を出されたと紹介があったので、さっそく取り寄せて読んでみました。
放送を見ましたが、花子さんのご病気で、おふたりとも、ご苦労されています。
最初にゆっくり最後のページまでめくってみましたが、おふたりともご病気で本当にご苦労されています。
人生は障害物競走みたいなものです。病気や事故、自然災害や事件に巻き込まれることは日常茶飯事のようなものです。なかなか平穏無事に日常生活を送ることはむずかしい。
宮川大助:1949年(昭和24年)生まれ。74歳。既往症として、脳内出血、腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)、感染症、グラム陽性菌敗血症(ぐらむようせいきんはいけつしょう)
宮川花子:1954年(昭和29年)生まれ。70歳。既往歴として、自律神経失調症、胃がん、2018年(平成30年)3月9日余命半年と宣告される。形質細胞腫。多発性骨髄腫。2022年(令和4年)10月29日心不全。現在は車いすの身体障害者手帳所有者です。
おふたりのお子さんとして、娘さんがひとりおられます。『さゆみ』さんです。
本は、最初に序章、それから年表があって、次に、第1章から第5章まで、過去から現在、そして未来という流れで書いてあるようです。
日曜夕方の番組、『笑点』に6年ぶりに出演されたときのネタが書いてあります。病気が良くなったから出演できたのでしょう。『……結婚しました、子どもできました』(けっこう重い言葉です)
話ははずれますが、たまに、笑点を3月で降りられた林家木久扇(はやしや・きくおう)さんを思い出します。木久扇さんは笑いの天才です。本を読みました。バカのすすめ 林家木久扇(はやしや・きくおう) ダイヤモンド社です。
人生では、ときに、バカにならないとやれないこともあります。バカになればできることがあります。 理屈ではないのです。やるしかないのです。バカになってやると、たいてい、うまくいきます。
おふたりについての年表を見ます。
見ていて、生きてるだけで幸せということはあります。
病(やまい)との付き合いが続きます。
『第1章 余命半年と宣告されて』
宮川花子さんの語りでお話がスタートしました。2024年7月発行の本です。闘病生活6年と書いてあります。病名は、『多発性骨髄腫(血液のがん)』です。背骨にがんがある。
花子さんは、2019年(令和元年)6月に鎖骨が折れる。命はとりとめたものの車いす生活となる。
どうも、前作の本があるようで、そこまでが、前著の内容ですとなっています。(前作は、『あわてず、あせらず、あきらめず』でした。2022年(令和3年)1月出版)
『第2章 大助・花子の波乱万丈! 続・闘病記』
2020年(令和2年)4月7日:新型コロナウィルスにより7都道府県に緊急事態宣言発令。同月16日に宣言が全国に拡大。花子さんは、リハビリ中だった。
本をつくるためには、ネタ(材料)が必要です。
ふつう、文筆家は、毎日、日記や日誌のようなものをつけていると思います。喜怒哀楽の感情はあまり出さずに、その日に起きた事例を箇条書きにしていると思います。なにもないところから文章を起こすことはとてもむずかしい。
こちらの本は、花子さんの文章で書いてあります。漫才師の方ですから、ネタ帳のようなものを持たれているのかもしれません。
花子さんがつくられた文章に、編集者の手は入っているのでしょう。読みやすい。
時系列(物事が起きた順序)が、ちょっとわかりにくい。月日だけではなく、西暦なり年号なりを月日の頭につけていただいたほうがわかりやすい。
PET検査(ポジトロン・エミッション・トモグラフィー検査):放射性薬剤を使って、細胞の活動を検査する。がんの病巣等(びょうそうとう)の発見に使用する。
寛解状態(かんかいじょうたい):症状や異常が消失した状態。
センターマイク:漫才で使用されるステージ中央のマイクのこと。
読みながら思うのは、元気なうちに人生を楽しむ。余生を楽しむということです。
歳をとってくると、今年の今はいいけれど(できるけれど)、来年の今は、どうなっているかはわからないということはあります。(できなくなっているかもしれない)。後悔しないように、できることはできるときにさっさとやってしまったほうがいいのです。
2022年(令和4年)10月29日、花子さんは、抗がん剤の副作用で、肺に水がたまり、心肺停止に近い状態になります。
2023年(令和5年)、新型コロナウィルスが5類(インフルエンザと同じ。1類が一番危険)に移行して、外出自粛の要請がなくなる。
大助・花子さんは、名古屋にある大須演芸場や御園座(みそのざ)の舞台で漫才をされています。
わたしは大須演芸場には入ったことはありませんが、道ばたから建物を見たことはあります。なにかの講演会で、大須演芸場の経営者の方(席亭(せきてい。支配人)の講演は聞いたことがありますが、もうずいぶん昔のことです。
御園座(みそのざ)は、わたしは、今年は2回訪れました。山崎育三郎さんの『トッツィー』と山﨑玲奈さんの『ピーターパン』を観劇しました。来年1月は、草彅剛さん(くさなぎつよしさん)の『ベニスの商人』を観たいと思っていますが、チケットがとれるかどうかはわかりません。
先日見た、テレビ番組『徹子の部屋』で、大助さん夫婦が仕事終わりに、今くるよ・いくよさんに呼ばれて、お説教された話が印象的でした。
当時、大助さんは、漫才の台本を書いて、夫婦で稽古(けいこ)をしていたわけですが、花子さんは、娘さんのめんどうをみたかった。
されど、大助さんは、家庭のことは考えず、仕事のことばかりを考えていた。いやがる花子さんを引き留めて、稽古をやめて帰宅するという約束の時間を過ぎて、夜遅くまで、漫才の稽古を続けていた。そのあいだ、娘さんは家でひとりぼっちだった。
ご夫婦は、今いくよ・くるよさんに呼ばれて、今いくよさんが大助さんに言ったそうです。
『あんたの一番大事なものはなんや。こどもと花ちゃんと違うんか。宝物と違うんか。漫才で花ちゃんをイジメるのはやめろ!(一番大事なものは、けして、仕事ではない)』
大助さんは、おおいに反省したそうです。花子さんは、一児の母である。花子さんは、母親をしたかった。
今いくよさん:2015年(平成27年)5月、胃がん。67歳没。やせていた。未婚。
今くるよさん:2024年(令和6年)5月、膵がん(すいがん)。76歳没。ギャグとして、腹をたたく、『どやさ』と言う。未婚。
お説教をされたときに、自分たちには夫もこどももいない。あんた(大助さん)にはいる。家族をだいじにしなさいと言われたそうです。
読んでいて思うのは、大助・花子さんは、気持ちで生きている人たちです。
62ページ、『お風呂での死亡事故は交通事故死の6倍……』(気をつけましょう)
2023年(令和5年)9月下旬。花子さんの右の頭の骨に、新しい形質細胞腫が見つかる。
花子さんは、MRI検査(磁気共鳴画像法)が閉所恐怖症でにがてだと書いてあります。
たしかに、苦しいです。
わたしは、今年初夏に頚椎症(けいついしょう。首の骨の間が詰まっている。右肩から右腕、右中指までが激痛になる。しびれや震えも出ます)でMRI検査を受けました。背中にナイフで刺すような痛みがあったので、かなり苦しかった。検査は時間が長いです。真っ暗なところに入れられて、あおむけでじっとしながら、30分間ぐらいから40分間ぐらいかかった覚えです。その後、服薬と通院で治りました。二か月ぐらいかかりました。
カンファレンス:会議
花子さんのおしめを大助さんが変える:夫婦だからできることです。
病気になると、うんこ・しっこのコントロールがたいへんです。
クランクチョコ:ザクザクとした素材の小さなかたまりのチョコレート。
花子さんは、ご自身が、介護施設に入ることを考えた。(花子さんのお母さんが94歳で施設に入ったというお話も出ます)
花子さんが施設に入ることは、大助さんがさみしがったのでやめたそうです。
2024年(令和6年。今年です)1月、能登半島地震、次いで、羽田空港での航空機衝突炎上事故です。
早いもので、もう今年ももうすぐ10月です。時は、淡々と、されど確実に経過していきます。
おふたりとも仕事人間ですが、お金のためではなく、ほかのことのために働いておられます。読んでいてそう思います。漫才ができる幸せをかみしめたいと書いてあります。
『第3章 なにわ介護男子の胸のうち ~大助と花子のぶっちゃけトーク~』
ここまで、多発性骨髄腫という病気の詳細は書かれていませんでした。(その後、医師の解説・説明ページが出てきました)
本の趣旨は、『夫婦愛』です。
だれかの支えがあるからがんばれるのです。お互いにです。支え合っています。夫婦であり、親友であるのです。
まこちゃん:花子さんの昔の芸名だそうです。
花子さんの親の遺言として、『夫婦仲よくしなさい。漫才が原因で離婚するようなことになったら、漫才をやめなさい』
大助さんは田舎者で、貧困暮らしを味わったそうです。
ご自身のこどものころの体験として、農家の肥料として、畑に人糞をまいたという話が書いてあるのですが、わたしにも類似の体験があります。
わたしはまだ7歳ぐらいだったので、人糞を畑にまいたことはありませんが、父方の祖父母宅が農家で、祖母が、2個の肥え樽(こえたる)を、天秤棒を使って肩でかついで行くうしろをついていって、祖母が畑に人糞をまく姿をながめていた記憶が残っています。
バルーンカテーテル:医療器具。尿道から膀胱に(膀胱に)挿入する。(そうにゅうする)。尿が出るようにする。
紫綬褒章(しじゅほうしょう):芸術分野等で功績があったと国家(天皇)から表彰される。
『第4章 主治医・天野先生に聞く ~多発性骨髄腫のキホンと花子さんの本当の姿~』
発症年齢の中央値は60代後半ですとあります。わたしも気をつけねば。されど、どう気をつけるのだろう。予防のしようがないような……
『第5章 今までと、これからと』
漫才の台本をご主人の大助さんが書いているということが意外でした。奥さんの花子さんが書いていると思っていました。
漫才では、奥さんは、なにせ、機関銃のような早口でまくしたてます。頭の回転が早い人に見えます。対して、大助さんのしゃべりはゆっくりです。そんなところから、台本作成は奥さんのほうだと思っていました。
全体を読み終えての感想です。
生きているとか、生きることを学ぶ本でした。
本のカバーをはずして、本の表紙・裏表紙を見ました。
挿絵(さしえ)が優しい(やさしい)。
テレビ番組、『徹子の部屋』におふたりが出演されて、この本を出されたと紹介があったので、さっそく取り寄せて読んでみました。
放送を見ましたが、花子さんのご病気で、おふたりとも、ご苦労されています。
最初にゆっくり最後のページまでめくってみましたが、おふたりともご病気で本当にご苦労されています。
人生は障害物競走みたいなものです。病気や事故、自然災害や事件に巻き込まれることは日常茶飯事のようなものです。なかなか平穏無事に日常生活を送ることはむずかしい。
宮川大助:1949年(昭和24年)生まれ。74歳。既往症として、脳内出血、腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)、感染症、グラム陽性菌敗血症(ぐらむようせいきんはいけつしょう)
宮川花子:1954年(昭和29年)生まれ。70歳。既往歴として、自律神経失調症、胃がん、2018年(平成30年)3月9日余命半年と宣告される。形質細胞腫。多発性骨髄腫。2022年(令和4年)10月29日心不全。現在は車いすの身体障害者手帳所有者です。
おふたりのお子さんとして、娘さんがひとりおられます。『さゆみ』さんです。
本は、最初に序章、それから年表があって、次に、第1章から第5章まで、過去から現在、そして未来という流れで書いてあるようです。
日曜夕方の番組、『笑点』に6年ぶりに出演されたときのネタが書いてあります。病気が良くなったから出演できたのでしょう。『……結婚しました、子どもできました』(けっこう重い言葉です)
話ははずれますが、たまに、笑点を3月で降りられた林家木久扇(はやしや・きくおう)さんを思い出します。木久扇さんは笑いの天才です。本を読みました。バカのすすめ 林家木久扇(はやしや・きくおう) ダイヤモンド社です。
人生では、ときに、バカにならないとやれないこともあります。バカになればできることがあります。 理屈ではないのです。やるしかないのです。バカになってやると、たいてい、うまくいきます。
おふたりについての年表を見ます。
見ていて、生きてるだけで幸せということはあります。
病(やまい)との付き合いが続きます。
『第1章 余命半年と宣告されて』
宮川花子さんの語りでお話がスタートしました。2024年7月発行の本です。闘病生活6年と書いてあります。病名は、『多発性骨髄腫(血液のがん)』です。背骨にがんがある。
花子さんは、2019年(令和元年)6月に鎖骨が折れる。命はとりとめたものの車いす生活となる。
どうも、前作の本があるようで、そこまでが、前著の内容ですとなっています。(前作は、『あわてず、あせらず、あきらめず』でした。2022年(令和3年)1月出版)
『第2章 大助・花子の波乱万丈! 続・闘病記』
2020年(令和2年)4月7日:新型コロナウィルスにより7都道府県に緊急事態宣言発令。同月16日に宣言が全国に拡大。花子さんは、リハビリ中だった。
本をつくるためには、ネタ(材料)が必要です。
ふつう、文筆家は、毎日、日記や日誌のようなものをつけていると思います。喜怒哀楽の感情はあまり出さずに、その日に起きた事例を箇条書きにしていると思います。なにもないところから文章を起こすことはとてもむずかしい。
こちらの本は、花子さんの文章で書いてあります。漫才師の方ですから、ネタ帳のようなものを持たれているのかもしれません。
花子さんがつくられた文章に、編集者の手は入っているのでしょう。読みやすい。
時系列(物事が起きた順序)が、ちょっとわかりにくい。月日だけではなく、西暦なり年号なりを月日の頭につけていただいたほうがわかりやすい。
PET検査(ポジトロン・エミッション・トモグラフィー検査):放射性薬剤を使って、細胞の活動を検査する。がんの病巣等(びょうそうとう)の発見に使用する。
寛解状態(かんかいじょうたい):症状や異常が消失した状態。
センターマイク:漫才で使用されるステージ中央のマイクのこと。
読みながら思うのは、元気なうちに人生を楽しむ。余生を楽しむということです。
歳をとってくると、今年の今はいいけれど(できるけれど)、来年の今は、どうなっているかはわからないということはあります。(できなくなっているかもしれない)。後悔しないように、できることはできるときにさっさとやってしまったほうがいいのです。
2022年(令和4年)10月29日、花子さんは、抗がん剤の副作用で、肺に水がたまり、心肺停止に近い状態になります。
2023年(令和5年)、新型コロナウィルスが5類(インフルエンザと同じ。1類が一番危険)に移行して、外出自粛の要請がなくなる。
大助・花子さんは、名古屋にある大須演芸場や御園座(みそのざ)の舞台で漫才をされています。
わたしは大須演芸場には入ったことはありませんが、道ばたから建物を見たことはあります。なにかの講演会で、大須演芸場の経営者の方(席亭(せきてい。支配人)の講演は聞いたことがありますが、もうずいぶん昔のことです。
御園座(みそのざ)は、わたしは、今年は2回訪れました。山崎育三郎さんの『トッツィー』と山﨑玲奈さんの『ピーターパン』を観劇しました。来年1月は、草彅剛さん(くさなぎつよしさん)の『ベニスの商人』を観たいと思っていますが、チケットがとれるかどうかはわかりません。
先日見た、テレビ番組『徹子の部屋』で、大助さん夫婦が仕事終わりに、今くるよ・いくよさんに呼ばれて、お説教された話が印象的でした。
当時、大助さんは、漫才の台本を書いて、夫婦で稽古(けいこ)をしていたわけですが、花子さんは、娘さんのめんどうをみたかった。
されど、大助さんは、家庭のことは考えず、仕事のことばかりを考えていた。いやがる花子さんを引き留めて、稽古をやめて帰宅するという約束の時間を過ぎて、夜遅くまで、漫才の稽古を続けていた。そのあいだ、娘さんは家でひとりぼっちだった。
ご夫婦は、今いくよ・くるよさんに呼ばれて、今いくよさんが大助さんに言ったそうです。
『あんたの一番大事なものはなんや。こどもと花ちゃんと違うんか。宝物と違うんか。漫才で花ちゃんをイジメるのはやめろ!(一番大事なものは、けして、仕事ではない)』
大助さんは、おおいに反省したそうです。花子さんは、一児の母である。花子さんは、母親をしたかった。
今いくよさん:2015年(平成27年)5月、胃がん。67歳没。やせていた。未婚。
今くるよさん:2024年(令和6年)5月、膵がん(すいがん)。76歳没。ギャグとして、腹をたたく、『どやさ』と言う。未婚。
お説教をされたときに、自分たちには夫もこどももいない。あんた(大助さん)にはいる。家族をだいじにしなさいと言われたそうです。
読んでいて思うのは、大助・花子さんは、気持ちで生きている人たちです。
62ページ、『お風呂での死亡事故は交通事故死の6倍……』(気をつけましょう)
2023年(令和5年)9月下旬。花子さんの右の頭の骨に、新しい形質細胞腫が見つかる。
花子さんは、MRI検査(磁気共鳴画像法)が閉所恐怖症でにがてだと書いてあります。
たしかに、苦しいです。
わたしは、今年初夏に頚椎症(けいついしょう。首の骨の間が詰まっている。右肩から右腕、右中指までが激痛になる。しびれや震えも出ます)でMRI検査を受けました。背中にナイフで刺すような痛みがあったので、かなり苦しかった。検査は時間が長いです。真っ暗なところに入れられて、あおむけでじっとしながら、30分間ぐらいから40分間ぐらいかかった覚えです。その後、服薬と通院で治りました。二か月ぐらいかかりました。
カンファレンス:会議
花子さんのおしめを大助さんが変える:夫婦だからできることです。
病気になると、うんこ・しっこのコントロールがたいへんです。
クランクチョコ:ザクザクとした素材の小さなかたまりのチョコレート。
花子さんは、ご自身が、介護施設に入ることを考えた。(花子さんのお母さんが94歳で施設に入ったというお話も出ます)
花子さんが施設に入ることは、大助さんがさみしがったのでやめたそうです。
2024年(令和6年。今年です)1月、能登半島地震、次いで、羽田空港での航空機衝突炎上事故です。
早いもので、もう今年ももうすぐ10月です。時は、淡々と、されど確実に経過していきます。
おふたりとも仕事人間ですが、お金のためではなく、ほかのことのために働いておられます。読んでいてそう思います。漫才ができる幸せをかみしめたいと書いてあります。
『第3章 なにわ介護男子の胸のうち ~大助と花子のぶっちゃけトーク~』
ここまで、多発性骨髄腫という病気の詳細は書かれていませんでした。(その後、医師の解説・説明ページが出てきました)
本の趣旨は、『夫婦愛』です。
だれかの支えがあるからがんばれるのです。お互いにです。支え合っています。夫婦であり、親友であるのです。
まこちゃん:花子さんの昔の芸名だそうです。
花子さんの親の遺言として、『夫婦仲よくしなさい。漫才が原因で離婚するようなことになったら、漫才をやめなさい』
大助さんは田舎者で、貧困暮らしを味わったそうです。
ご自身のこどものころの体験として、農家の肥料として、畑に人糞をまいたという話が書いてあるのですが、わたしにも類似の体験があります。
わたしはまだ7歳ぐらいだったので、人糞を畑にまいたことはありませんが、父方の祖父母宅が農家で、祖母が、2個の肥え樽(こえたる)を、天秤棒を使って肩でかついで行くうしろをついていって、祖母が畑に人糞をまく姿をながめていた記憶が残っています。
バルーンカテーテル:医療器具。尿道から膀胱に(膀胱に)挿入する。(そうにゅうする)。尿が出るようにする。
紫綬褒章(しじゅほうしょう):芸術分野等で功績があったと国家(天皇)から表彰される。
『第4章 主治医・天野先生に聞く ~多発性骨髄腫のキホンと花子さんの本当の姿~』
発症年齢の中央値は60代後半ですとあります。わたしも気をつけねば。されど、どう気をつけるのだろう。予防のしようがないような……
『第5章 今までと、これからと』
漫才の台本をご主人の大助さんが書いているということが意外でした。奥さんの花子さんが書いていると思っていました。
漫才では、奥さんは、なにせ、機関銃のような早口でまくしたてます。頭の回転が早い人に見えます。対して、大助さんのしゃべりはゆっくりです。そんなところから、台本作成は奥さんのほうだと思っていました。
全体を読み終えての感想です。
生きているとか、生きることを学ぶ本でした。
本のカバーをはずして、本の表紙・裏表紙を見ました。
挿絵(さしえ)が優しい(やさしい)。
2024年09月21日
成瀬は天下を取りに行く 宮島美奈
成瀬は天下を取りに行く 宮島美奈 新潮社
話題になっている本なので、読んでみることにしました。
まずは、ざーっと最後までページをめくってみる。
登場人物名や地名などを拾ってみる。
島崎みゆき:2006年(平成18年)生まれ。第一話では、中学二年生。この物語の進行役としてスタートします。
成瀬あかり:この物語の主人公女子。最初は中学二年生。そのうち女子高生に育つようです。滋賀県立膳所高等学校1年3組。(ぜぜこうとうがっこう)。琵琶湖畔にある大津市のきらめき中学校卒。
成瀬あかりがどれほど野球のことを知っているのか不明な出だしなのですが、彼女は、『ライオンズ女子』と呼ばれるようになっていきます。(結果的には、成瀬あかりは、相当、プロ野球の球団である西武ライオンズのことを知っていました。店舗も含めての『西武愛』があります)
西武ライオンズ球団:わたしは、中高生時代を福岡県で過ごしたので、当時福岡市を本拠地にしていた西鉄ライオンズのファンでした。球団はその後、何度か名称を変えました。そして、埼玉県へ行ってしまいました。
本の目次には、『ありがとう西武大津店』とあります。
出てくる言葉などとして、ぐるりんワイド、笹塚哲郎、マサル、敬太、大黒悠子、甲賀市(こうかし)、東大、須田くん、桃谷先輩、西浦航一郎(錦木高校二年生)、遥香(はるか)、瑞音(みずね、同級生)、杉本:サッカー部男子、タクロー。
(ざーっと目を通したあと、これから2回目の本読みです)
この本の魅力はなんなのだろう?
魅力を探る(さぐる)読書です。
江州音頭(ごうしゅうおんど):江州とは、滋賀県のこと。近江の国(おうみのくに)のこと。
小倉百人一首かるた選手権大会とあります。映画を思い出しました。
ちはやふる(やはり、118ページにかるたの記事が出てきました。部活のことを、『かるた部』といいます)
ページをめくると、マスクをした女子高生のイラストが出てくるのですが、彼女がつけているマスクに、『ありがとう 西武大津店』と書いてあります。お店の宣伝だろうか。それとも、閉店してしまうから、「ありがとう」なのだろうか。彼女の名前がたぶん、『成瀬あかり』に違いない。(やはり西武は閉店するようです。うしろのページに書いてあります。百貨店? スーパー? 2021年(令和3年)8月末閉店。ショッピングセンターでした)
6ページ、彼女いわく、『島崎(みゆき)、わたしはこの夏を西武にささげようと思う』(どういう意味だろう? お店に? 球団に?)
ふたりはおさななじみで、島崎は凡人で、成瀬は奇人らしい。
7ページでわかりました。成瀬あかりは、夏休みに毎日ショッピングセンター西武に通うらしい。(涼みにいくのだろうか。年寄りみたいだ)
成瀬の両親は滋賀県出身だそうです。島崎みゆきの母は横浜出身で、父も滋賀県出身ではないそうです。
この物語は、『滋賀県愛』をアピールするものだろうか。お笑い芸人ダイアンとか、8ページに、ミュージシャンの西川貴教さんのお名前が登場しました。(わたしは実物を、通りがかった繁華街に設置されたステージで、声だけ聞いたことがあります。ラジオ放送をやっていました。たいへんな人気者で、ものすごい人だかりでした。群衆で本人を見ることはできませんでした。インタビューに答える声だけ聞こえました)
ぐるりんワイド:滋賀県内で放送される夕方のローカル番組。
西武ライオンズの選手がからんだ話です。
最初の短編部分を読み終えました。こんな感じで短編が続くと理解しました。
ショッピングセンター西武大津店が閉店した8月中のお話です。
がんばる成瀬あかりと、彼女に対して冷ややかな地元テレビ局のクルー(撮影隊)です。
同級生の島崎みゆきのひとり語りで物語は進行していきます。
コロナのころの話です。
日本のコロナ禍:2020年(令和2年)1月末-2023年(令和5年)5月(位置づけが、インフルエンザと同じ5類になった。1類が一番危険だそうです)
西武大津店の閉店:2020年(令和2年)8月31日
以前から、地方のどこにでもあった閉店風景です。ジャスコとか、ダイエーとか、ユニーとか、いろいろありました。今では、なんだか、イオンのひとり勝ちです。
コロナ禍だからか、マスクに文字を書くという行為があります。
エゴサーチ:自分に関する情報を検索すること。
8月31日に中学校を休むという話が出てきます。8月31日まで夏休みではないようです。2学期制のところは、3学期制のところより、夏休みが早く終わります。滋賀県は1年間を2学期方式ですな。
『成瀬あかり』とは、著者のことだろうか。
西武大津店閉店にあたって、成瀬あかりの夢は、『将来、わたしが大津にデパートを建てる』
これから先、この話はどうなっていくだろう。読む意欲が湧いてきました。
『膳所(ぜぜ)から来ました』
膳所(ぜぜ):昔、現在の大津市にあった町。膳所町。1933年(昭和8年)合併により廃止。
成瀬あかりと島崎みゆき、中学二年生のふたりが、漫才コンビ『ゼゼカラ』を組んで、漫才コンテスト『M1』の予選に挑戦します。
成瀬あかりの発想が現実離れしているのですが、おもしろい。なんとか障害のこどもさんだろうか。
文章は、なんだか、M1出場のノウハウを教わるようです。
漫才は、西武という野球のテーマではなく、閉店したショッピングセンター西武大津店でいく。
成瀬あかりという個人をおもしろおかしく扱う素材にする。(成瀬あかりは、将来、自前のショッピングセンターを創業したい)
この小説の特徴です。
軽く読めます。
文学作品にありがちな雰囲気の暗さ、内容の深刻さはありません。
現代人が求めている文章と内容の創造なのでしょう。
漫才決勝戦のネタは、4分間。予選は、2分間。(そうなのか。短いのね。わたしの考えだと15分ぐらいはやってほしい)
『膳所(ぜぜ)』、地元ネタで勝負です。全国区だと、笑いが出ないかも。
9月26日、大阪にある朝日生命ホールというところで予選会です。観客はいません。審査員だけです。
まあ、いろいろあります。おもしろい。話のもっていきかたがうまい。
ICOCA:いこか。関西圏にある交通系ICカードなのでしょう。(JR西日本エリアだそうです)
ふたりの漫才予選の結果を知りたい人は、本を買うなりして読んでください。
漫才への挑戦は、人生の実績づくりです。おのれは、おのれの人生において、何に挑戦して、何を残してきたかです。
青春時代の思い出づくりです。
中学二年生、人生はまだまだ長い。
『階段は走らない』
短編の終わり付近は、内容表現のもって行き方が文章足らずで弱い感じがしましたが、それもよしです。
稲枝敬太(いなえ・けいた):1977年(昭和52年)生まれ。ひとり者で実家暮らし。滋賀県大津市民。Web会社勤務。
吉峯マサル(よしみね・まさる):稲枝圭太の小学校からの同級生。弁護士。1990年(平成2年)3月小学校卒業生。
タクロー:笹塚拓郎。小学校6年生の冬休みに家庭の事情があって、突然転校していった人物。
ほかに同級生がたくさん出てきます。
ショッピングセンター西武大津店閉店をきっかけとして、小学校の同窓会が企画されます。西武大津店の閉店は、2020年(令和2年)8月31日です。(開店は、1976年(昭和51年)6月、売上・集客のピークが、1992年度(平成4年)だったそうです)
この短編は、2019年(令和元年)10月からスタートします。
タイトルにある、『階段』は、大津店の屋上へとつながる階段をさします。
大津店の屋上に神社があったそうです。
たまに思い出すのですが、おととし11月に宮城県仙台市を観光で訪れたときに、散策マップにあった百貨店の屋上にある神社に似たような話がこちらの本に出てきます。『えびす神社』という名称でした。最初は場所がわからず、店員さんに聞いて教えてもらいました。もう夕暮れ時は過ぎていて、外は真っ暗で、変な観光客夫婦だなと思われたかもしれません。
大津市立ときめき小学校(作品上では、旧大津市立馬場(ばんば)小学校)。
琵琶湖大津プリンスホテル:たぶんわたしは泊まったことがあります。ずいぶん若い頃、職場のバス旅行で琵琶湖周辺に行ったときだったと思います。
文章を読んでいると、なんだろう、今よりも昔のほうが世間の雰囲気が良かったという、『郷愁(きょうしゅう。なつかしさ)』があります。
うみのこ:滋賀県の小学5年生が乗る学習船。
読んでいて、『人間は気持ちで生きている』。そう思いました。
最後のコメントが良かった。
吉峯マサルが稲枝敬太にお礼を言ったあと、稲枝敬太が返答します。
『俺じゃなくて、西武のおかげだよ』
『線がつながる』
読み終えて感じたことです。
余韻が残るお話でした。よいん:あとに残る味わい。言葉ではうまく表現できないけれど、気持ちがすーっとする感じです。
成瀬あかりたちは、中学生から高校一年生になっています。滋賀県立膳所高等学校(ぜぜ)1年3組です。成瀬あかりは、頭髪を丸坊主にしています。(あとで理由がわかります。ここには書きません)。
高校で新しく登場人物となったクラスメートの大貫かえでのひとり語りで物語は進行していきます。大貫かえでの自宅は、高校から約800mにある。
島崎みゆきは、成瀬あかりとは、別の高校へ進学しています。
高島央介(たかしま・おうすけ):クラスメート。東京大学への進学を目指している。なお、成瀬あかりも東大への進学を考えています。(成瀬あかりの成績は、学年で常に一番だそうです)
大黒悠子:クラスメート。仲間ができにくいタイプ同士として、大貫かえでとつるみますが、やがて、大貫かえでが離れていきます。
小倉百人一首の、『決まり字』:上の句(かみのく)を読み始めることで、下の句(しものく)の始まりの文字がわかる。
読んでいて思ったのは、(東大志望の)この子たちは、東京大学を見たことがあるのだろうかという疑問でした。わたしは、高校は福岡県だったのですが、国立の九州大学は、九州の中心にあるであろう大学だから、地図でいうと九州のまんなか(宮崎と熊本の県境(けんざかい))にあるのだろうと勘違いしていました。九州大学は、福岡市内にあります。
物語では、その後の展開で、東大志望の登場人物たちは、8月に東京へ行き、東大のオープンキャンパスに行っています。
7月湖風祭(こふうさい):高校の学園祭でしょう。
西武大津店の跡地:マンション建築中。
東京池袋の西武百貨店:このへんの文章で、しんみりくるものがあります。記念撮影です。
成瀬あかりの目標は、滋賀県大津市に自分のデパートをつくることです。
ポンポンと書いてある文章ですが、読み終えると、心に味わいが広がります。
純粋であること。一途(いちず)であることからくるものです。
『レッツゴーミシガン』
たまたまこの文章のこの部分を書いている今日、テレビ番組、『徹子の部屋』を見ていて、ゲストが楠田枝里子さんだったのですが、こちらの本の主人公である成瀬あかりと楠田枝里子さんの姿が重なりました。見た目が、似ていると思ったのです。中身も多少似ています。
西浦航一郎:高校生。186cm、100kg、柔道をしていたが芽が出ず、かるた部に入って活躍する。広島県代表錦木高校(にしきぎこうこう)の生徒。滋賀県大津市で開催の高校生かるた選手権みたいな大会に参加して、成瀬あかりに心を奪われます。第45回全国高等学校小倉百人一首かるた選手権大会団体戦Dブロック1回戦だそうです。
中橋結希人(なかはし・ゆきと):西浦航一郎の同級生でかるた部員。女好き。されど、成瀬あかりは、普通の人間ではないことに気づく。成瀬あかりは、相当変わっている。
成瀬あかりは、同じかるた部員たちから、愛称として、『なるぴょ~ん』と呼ばれています。本人曰く(いわく)、自分は200歳まで生きることができるそうです。(マンガみたいです。人は、200歳まで生きることはできないとわたしは思います)。なお、成瀬あかりは、スマホを持っていないそうです。
タイトルのミシガンは、琵琶湖を巡る観光遊覧船です。どうして、『ミシガン』という名称なのだろう。調べました。アメリカ合衆国のミシガン州が、滋賀県の友好姉妹都市だそうです。
読み終えて、なかなかいい話でした。
『ときめき江州音頭(ごうしゅうおんど)』
最後まで読み終えました。
最後まで読んでの感想です。
『成瀬あかり』という人物像の描写がいまいち薄いような印象を受けました。つかみどころがない性格、人物設定です。天才である。されど、奇人である。ふわ~とした人物です。魅力はあります。おそらく、滋賀県に彼女がもつデパートがオープンするというところまで話は続いていくのでしょう。奇想天外な点が、ストーリーでの魅力にもなるのでしょう。
(その後のこと)
上記の感想を書いた翌週、東京見物に行ったおり、渋谷区にあるNHK放送センターから公園通りを渋谷駅方向へ歩いていたら、西武百貨店が見えたので写真を撮りました。
本作品の中では、主人公の成瀬あかりが、東京池袋にある西武百貨店の前で写真を撮ります。池袋と渋谷で場所は異なりますが、成瀬あかりのまねをしてみました。わたしが住んでいる愛知県には、西武百貨店はないので西武のロゴは(会社のマーク)珍しいです。


話題になっている本なので、読んでみることにしました。
まずは、ざーっと最後までページをめくってみる。
登場人物名や地名などを拾ってみる。
島崎みゆき:2006年(平成18年)生まれ。第一話では、中学二年生。この物語の進行役としてスタートします。
成瀬あかり:この物語の主人公女子。最初は中学二年生。そのうち女子高生に育つようです。滋賀県立膳所高等学校1年3組。(ぜぜこうとうがっこう)。琵琶湖畔にある大津市のきらめき中学校卒。
成瀬あかりがどれほど野球のことを知っているのか不明な出だしなのですが、彼女は、『ライオンズ女子』と呼ばれるようになっていきます。(結果的には、成瀬あかりは、相当、プロ野球の球団である西武ライオンズのことを知っていました。店舗も含めての『西武愛』があります)
西武ライオンズ球団:わたしは、中高生時代を福岡県で過ごしたので、当時福岡市を本拠地にしていた西鉄ライオンズのファンでした。球団はその後、何度か名称を変えました。そして、埼玉県へ行ってしまいました。
本の目次には、『ありがとう西武大津店』とあります。
出てくる言葉などとして、ぐるりんワイド、笹塚哲郎、マサル、敬太、大黒悠子、甲賀市(こうかし)、東大、須田くん、桃谷先輩、西浦航一郎(錦木高校二年生)、遥香(はるか)、瑞音(みずね、同級生)、杉本:サッカー部男子、タクロー。
(ざーっと目を通したあと、これから2回目の本読みです)
この本の魅力はなんなのだろう?
魅力を探る(さぐる)読書です。
江州音頭(ごうしゅうおんど):江州とは、滋賀県のこと。近江の国(おうみのくに)のこと。
小倉百人一首かるた選手権大会とあります。映画を思い出しました。
ちはやふる(やはり、118ページにかるたの記事が出てきました。部活のことを、『かるた部』といいます)
ページをめくると、マスクをした女子高生のイラストが出てくるのですが、彼女がつけているマスクに、『ありがとう 西武大津店』と書いてあります。お店の宣伝だろうか。それとも、閉店してしまうから、「ありがとう」なのだろうか。彼女の名前がたぶん、『成瀬あかり』に違いない。(やはり西武は閉店するようです。うしろのページに書いてあります。百貨店? スーパー? 2021年(令和3年)8月末閉店。ショッピングセンターでした)
6ページ、彼女いわく、『島崎(みゆき)、わたしはこの夏を西武にささげようと思う』(どういう意味だろう? お店に? 球団に?)
ふたりはおさななじみで、島崎は凡人で、成瀬は奇人らしい。
7ページでわかりました。成瀬あかりは、夏休みに毎日ショッピングセンター西武に通うらしい。(涼みにいくのだろうか。年寄りみたいだ)
成瀬の両親は滋賀県出身だそうです。島崎みゆきの母は横浜出身で、父も滋賀県出身ではないそうです。
この物語は、『滋賀県愛』をアピールするものだろうか。お笑い芸人ダイアンとか、8ページに、ミュージシャンの西川貴教さんのお名前が登場しました。(わたしは実物を、通りがかった繁華街に設置されたステージで、声だけ聞いたことがあります。ラジオ放送をやっていました。たいへんな人気者で、ものすごい人だかりでした。群衆で本人を見ることはできませんでした。インタビューに答える声だけ聞こえました)
ぐるりんワイド:滋賀県内で放送される夕方のローカル番組。
西武ライオンズの選手がからんだ話です。
最初の短編部分を読み終えました。こんな感じで短編が続くと理解しました。
ショッピングセンター西武大津店が閉店した8月中のお話です。
がんばる成瀬あかりと、彼女に対して冷ややかな地元テレビ局のクルー(撮影隊)です。
同級生の島崎みゆきのひとり語りで物語は進行していきます。
コロナのころの話です。
日本のコロナ禍:2020年(令和2年)1月末-2023年(令和5年)5月(位置づけが、インフルエンザと同じ5類になった。1類が一番危険だそうです)
西武大津店の閉店:2020年(令和2年)8月31日
以前から、地方のどこにでもあった閉店風景です。ジャスコとか、ダイエーとか、ユニーとか、いろいろありました。今では、なんだか、イオンのひとり勝ちです。
コロナ禍だからか、マスクに文字を書くという行為があります。
エゴサーチ:自分に関する情報を検索すること。
8月31日に中学校を休むという話が出てきます。8月31日まで夏休みではないようです。2学期制のところは、3学期制のところより、夏休みが早く終わります。滋賀県は1年間を2学期方式ですな。
『成瀬あかり』とは、著者のことだろうか。
西武大津店閉店にあたって、成瀬あかりの夢は、『将来、わたしが大津にデパートを建てる』
これから先、この話はどうなっていくだろう。読む意欲が湧いてきました。
『膳所(ぜぜ)から来ました』
膳所(ぜぜ):昔、現在の大津市にあった町。膳所町。1933年(昭和8年)合併により廃止。
成瀬あかりと島崎みゆき、中学二年生のふたりが、漫才コンビ『ゼゼカラ』を組んで、漫才コンテスト『M1』の予選に挑戦します。
成瀬あかりの発想が現実離れしているのですが、おもしろい。なんとか障害のこどもさんだろうか。
文章は、なんだか、M1出場のノウハウを教わるようです。
漫才は、西武という野球のテーマではなく、閉店したショッピングセンター西武大津店でいく。
成瀬あかりという個人をおもしろおかしく扱う素材にする。(成瀬あかりは、将来、自前のショッピングセンターを創業したい)
この小説の特徴です。
軽く読めます。
文学作品にありがちな雰囲気の暗さ、内容の深刻さはありません。
現代人が求めている文章と内容の創造なのでしょう。
漫才決勝戦のネタは、4分間。予選は、2分間。(そうなのか。短いのね。わたしの考えだと15分ぐらいはやってほしい)
『膳所(ぜぜ)』、地元ネタで勝負です。全国区だと、笑いが出ないかも。
9月26日、大阪にある朝日生命ホールというところで予選会です。観客はいません。審査員だけです。
まあ、いろいろあります。おもしろい。話のもっていきかたがうまい。
ICOCA:いこか。関西圏にある交通系ICカードなのでしょう。(JR西日本エリアだそうです)
ふたりの漫才予選の結果を知りたい人は、本を買うなりして読んでください。
漫才への挑戦は、人生の実績づくりです。おのれは、おのれの人生において、何に挑戦して、何を残してきたかです。
青春時代の思い出づくりです。
中学二年生、人生はまだまだ長い。
『階段は走らない』
短編の終わり付近は、内容表現のもって行き方が文章足らずで弱い感じがしましたが、それもよしです。
稲枝敬太(いなえ・けいた):1977年(昭和52年)生まれ。ひとり者で実家暮らし。滋賀県大津市民。Web会社勤務。
吉峯マサル(よしみね・まさる):稲枝圭太の小学校からの同級生。弁護士。1990年(平成2年)3月小学校卒業生。
タクロー:笹塚拓郎。小学校6年生の冬休みに家庭の事情があって、突然転校していった人物。
ほかに同級生がたくさん出てきます。
ショッピングセンター西武大津店閉店をきっかけとして、小学校の同窓会が企画されます。西武大津店の閉店は、2020年(令和2年)8月31日です。(開店は、1976年(昭和51年)6月、売上・集客のピークが、1992年度(平成4年)だったそうです)
この短編は、2019年(令和元年)10月からスタートします。
タイトルにある、『階段』は、大津店の屋上へとつながる階段をさします。
大津店の屋上に神社があったそうです。
たまに思い出すのですが、おととし11月に宮城県仙台市を観光で訪れたときに、散策マップにあった百貨店の屋上にある神社に似たような話がこちらの本に出てきます。『えびす神社』という名称でした。最初は場所がわからず、店員さんに聞いて教えてもらいました。もう夕暮れ時は過ぎていて、外は真っ暗で、変な観光客夫婦だなと思われたかもしれません。
大津市立ときめき小学校(作品上では、旧大津市立馬場(ばんば)小学校)。
琵琶湖大津プリンスホテル:たぶんわたしは泊まったことがあります。ずいぶん若い頃、職場のバス旅行で琵琶湖周辺に行ったときだったと思います。
文章を読んでいると、なんだろう、今よりも昔のほうが世間の雰囲気が良かったという、『郷愁(きょうしゅう。なつかしさ)』があります。
うみのこ:滋賀県の小学5年生が乗る学習船。
読んでいて、『人間は気持ちで生きている』。そう思いました。
最後のコメントが良かった。
吉峯マサルが稲枝敬太にお礼を言ったあと、稲枝敬太が返答します。
『俺じゃなくて、西武のおかげだよ』
『線がつながる』
読み終えて感じたことです。
余韻が残るお話でした。よいん:あとに残る味わい。言葉ではうまく表現できないけれど、気持ちがすーっとする感じです。
成瀬あかりたちは、中学生から高校一年生になっています。滋賀県立膳所高等学校(ぜぜ)1年3組です。成瀬あかりは、頭髪を丸坊主にしています。(あとで理由がわかります。ここには書きません)。
高校で新しく登場人物となったクラスメートの大貫かえでのひとり語りで物語は進行していきます。大貫かえでの自宅は、高校から約800mにある。
島崎みゆきは、成瀬あかりとは、別の高校へ進学しています。
高島央介(たかしま・おうすけ):クラスメート。東京大学への進学を目指している。なお、成瀬あかりも東大への進学を考えています。(成瀬あかりの成績は、学年で常に一番だそうです)
大黒悠子:クラスメート。仲間ができにくいタイプ同士として、大貫かえでとつるみますが、やがて、大貫かえでが離れていきます。
小倉百人一首の、『決まり字』:上の句(かみのく)を読み始めることで、下の句(しものく)の始まりの文字がわかる。
読んでいて思ったのは、(東大志望の)この子たちは、東京大学を見たことがあるのだろうかという疑問でした。わたしは、高校は福岡県だったのですが、国立の九州大学は、九州の中心にあるであろう大学だから、地図でいうと九州のまんなか(宮崎と熊本の県境(けんざかい))にあるのだろうと勘違いしていました。九州大学は、福岡市内にあります。
物語では、その後の展開で、東大志望の登場人物たちは、8月に東京へ行き、東大のオープンキャンパスに行っています。
7月湖風祭(こふうさい):高校の学園祭でしょう。
西武大津店の跡地:マンション建築中。
東京池袋の西武百貨店:このへんの文章で、しんみりくるものがあります。記念撮影です。
成瀬あかりの目標は、滋賀県大津市に自分のデパートをつくることです。
ポンポンと書いてある文章ですが、読み終えると、心に味わいが広がります。
純粋であること。一途(いちず)であることからくるものです。
『レッツゴーミシガン』
たまたまこの文章のこの部分を書いている今日、テレビ番組、『徹子の部屋』を見ていて、ゲストが楠田枝里子さんだったのですが、こちらの本の主人公である成瀬あかりと楠田枝里子さんの姿が重なりました。見た目が、似ていると思ったのです。中身も多少似ています。
西浦航一郎:高校生。186cm、100kg、柔道をしていたが芽が出ず、かるた部に入って活躍する。広島県代表錦木高校(にしきぎこうこう)の生徒。滋賀県大津市で開催の高校生かるた選手権みたいな大会に参加して、成瀬あかりに心を奪われます。第45回全国高等学校小倉百人一首かるた選手権大会団体戦Dブロック1回戦だそうです。
中橋結希人(なかはし・ゆきと):西浦航一郎の同級生でかるた部員。女好き。されど、成瀬あかりは、普通の人間ではないことに気づく。成瀬あかりは、相当変わっている。
成瀬あかりは、同じかるた部員たちから、愛称として、『なるぴょ~ん』と呼ばれています。本人曰く(いわく)、自分は200歳まで生きることができるそうです。(マンガみたいです。人は、200歳まで生きることはできないとわたしは思います)。なお、成瀬あかりは、スマホを持っていないそうです。
タイトルのミシガンは、琵琶湖を巡る観光遊覧船です。どうして、『ミシガン』という名称なのだろう。調べました。アメリカ合衆国のミシガン州が、滋賀県の友好姉妹都市だそうです。
読み終えて、なかなかいい話でした。
『ときめき江州音頭(ごうしゅうおんど)』
最後まで読み終えました。
最後まで読んでの感想です。
『成瀬あかり』という人物像の描写がいまいち薄いような印象を受けました。つかみどころがない性格、人物設定です。天才である。されど、奇人である。ふわ~とした人物です。魅力はあります。おそらく、滋賀県に彼女がもつデパートがオープンするというところまで話は続いていくのでしょう。奇想天外な点が、ストーリーでの魅力にもなるのでしょう。
(その後のこと)
上記の感想を書いた翌週、東京見物に行ったおり、渋谷区にあるNHK放送センターから公園通りを渋谷駅方向へ歩いていたら、西武百貨店が見えたので写真を撮りました。
本作品の中では、主人公の成瀬あかりが、東京池袋にある西武百貨店の前で写真を撮ります。池袋と渋谷で場所は異なりますが、成瀬あかりのまねをしてみました。わたしが住んでいる愛知県には、西武百貨店はないので西武のロゴは(会社のマーク)珍しいです。


2024年09月13日
しりながおばけ たなかひかる
しりながおばけ たなかひかる 文響社
なかなかおもしろい絵本でした。
先日読んだ同作者の、『おばけのかわをむいたら』の続編でしょう。
バナナの皮をむいたあとのバナナの実みたいな形をしたおばけです。
ただ、うしろから見ると、平面的ではなく、立体的で、せんたくばさみのようでもあります。
絵本の絵に動きがあります。
ビニール袋の口を留める(とめる)ためのクリップがわりになるおばけです。
でた! おすもうさんたちです。
前作の、『おばけのかわをむいたら』でも、たくさんのおすもうさんたちが登場しました。
たまたまこれを書いている今日は、名古屋場所の千秋楽です。(これは、7月に書いた文章です。ぼーっとしていたら、大相撲は、9月場所が始まってしまいました)
(7月場所の)きのうは、隆の勝(たかのしょう)が、劇的な勝利で横綱照ノ富士を破りました。館内に紫色のざぶとんが飛び交い(とびかい)ました。さて本日結びの一番と隆の勝の一番はどうなるでしょうか。楽しみです。(9月場所での横綱照ノ富士は、病気のためお休み(休場)です。なお先場所名古屋場所の優勝力士は、照ノ富士でした)
絵本のほうは、おすもうさんたちによるだじゃれのような展開でページが進みます。
おしゃれ、おしゃれ、たいほ(逮捕)、れもん、おしゃれ、もっとおしゃれ……
おもしろい、のびたおしりの部分がすべり台になります。
おすもうさんたちが、すべり台をすべっていきます。
ふざけているみたいだけれど楽しい。
ぽよ~ん。楽しい。
おばけが、おもちゃです。
いいオチ(話の締め)です。
絵本からおすもうさんがこぼれおちました。
おもしろかった。
立体的です。
ピカソか、ダリの絵画みたい。
(先日、東京駅のそばにあるアーティゾン美術館というところで、ピカソの絵を観てきました。また、文章ができあがったらアップしてみます)
なかなかおもしろい絵本でした。
先日読んだ同作者の、『おばけのかわをむいたら』の続編でしょう。
バナナの皮をむいたあとのバナナの実みたいな形をしたおばけです。
ただ、うしろから見ると、平面的ではなく、立体的で、せんたくばさみのようでもあります。
絵本の絵に動きがあります。
ビニール袋の口を留める(とめる)ためのクリップがわりになるおばけです。
でた! おすもうさんたちです。
前作の、『おばけのかわをむいたら』でも、たくさんのおすもうさんたちが登場しました。
たまたまこれを書いている今日は、名古屋場所の千秋楽です。(これは、7月に書いた文章です。ぼーっとしていたら、大相撲は、9月場所が始まってしまいました)
(7月場所の)きのうは、隆の勝(たかのしょう)が、劇的な勝利で横綱照ノ富士を破りました。館内に紫色のざぶとんが飛び交い(とびかい)ました。さて本日結びの一番と隆の勝の一番はどうなるでしょうか。楽しみです。(9月場所での横綱照ノ富士は、病気のためお休み(休場)です。なお先場所名古屋場所の優勝力士は、照ノ富士でした)
絵本のほうは、おすもうさんたちによるだじゃれのような展開でページが進みます。
おしゃれ、おしゃれ、たいほ(逮捕)、れもん、おしゃれ、もっとおしゃれ……
おもしろい、のびたおしりの部分がすべり台になります。
おすもうさんたちが、すべり台をすべっていきます。
ふざけているみたいだけれど楽しい。
ぽよ~ん。楽しい。
おばけが、おもちゃです。
いいオチ(話の締め)です。
絵本からおすもうさんがこぼれおちました。
おもしろかった。
立体的です。
ピカソか、ダリの絵画みたい。
(先日、東京駅のそばにあるアーティゾン美術館というところで、ピカソの絵を観てきました。また、文章ができあがったらアップしてみます)