2024年10月13日
ユダヤ人大富豪の教え 本田健
ユダヤ人大富豪の教え 一生もののお金と人生の教養 100万人に読み継がれるビジネス書を変えた金字塔 本田健 だいわ文庫
単行本は2003年(平成15年)の発行ですから、もう20年ぐらい前の本になります。
自分としては、ユダヤ人でなくてもいいと思って読み始めます。
(1回目の本読み)
わたしが実用書を読むときは、まず、最初から最後まで、ゆっくりページをめくりながら、どんなことが書いてあるのかをだいたい把握してから2回目の本読みをします。
『第6の秘訣 スピーチの天才になる』
現在進行中のアメリカ大統領選挙の活動を思い浮かべました。
つくりとして、先日読んだ、『きみのお金は誰のため ボスが教えてくれた「お金の謎」と「社会のしくみ」 田内学 東洋経済新報社』と類似しているという印象をもちました。そちらは、2023年(令和5年)の発売です。
45ページにある『不自由人』と『自由人』のところが目に入りました。
自分は、定年退職前までは、不自由人だったが、定年退職後は、自由人になったと理解しました。
ゲラーという老齢者が出てきます。
わたしは、ユリ・ゲラーという人しか頭に浮かんできません。イスラエルの超能力者を名乗る人です。スプーンを曲げる人です。ハンガリー系ユダヤ人。
『金持ちになるためには、最初に稼がなくてはならない……』(わたしが思うには、なるべく無職の期間を短くすることが、お金で苦労しない秘訣です)
稼ぐことができないと、次のステップにいきにくい。
『必要なものと欲しいものの違いを知る』
『貧乏人の口癖は、「ふだん頑張っているご褒美(ほうび)に買っちゃおう!!」』(なかなかおもしろい)
『たくさん稼いで、がっちり守る』
『投資家の道を経ずして、金持ちになるのは難しい』(なるほど)
『分かち合う』
『社長のスミスさんでなければ……』(だれでも対応できるようにしておく)
『ミリオネア・メンタリティ』(豊かさ意識。百万長者(富豪)の精神)
マニュアル本ですな。お金持ちになるための手引きです。
『幸せに成功するためには、夢を見ることが必要だ……』(ああなりたい、こうなりたいという目標をもつ)
『……経済的に成功した人間の多くが個人的にはボロボロの生活を送る……』(家族、パートナー、友人に関連してのことです。仕事だけ集中だと、そのほかのことで人望を失う)。職場で輝いている人は、家に帰るとひとりぼっちということはあります。
(2回目の本読みです)
本には、17の秘訣が書いてあります。
僕:二十歳ぐらいの日本人学生。ボランティア団体の招きで、アメリカ合衆国で講演活動をしている。とありますが、年齢・実績からして不思議で不可解ではあります。アメリカ合衆国に一年間滞在した。大企業に就職するつもりはなかった。起業するつもりだった。
ゲラー氏:アメリカ人。『僕』はこの人と出会って、この人の話を聞いて、人生が変わったというような出だしの記述です。場所はフロリダ州です。アメリカ合衆国のメキシコ湾に面した南東部の半島です。南にキューバ、フロリダ州には、都市としてマイアミがあります。
なお老人であるゲラー氏は大金持ちです。屋敷には、バトラー(執事)がいます。老人は、オーストリア生まれのユダヤ人だそうです。父親は実業家。ナチスドイツから逃れるために、ヨーロッパ→シベリア→日本を経て、アメリカ合衆国へ移住されたそうです。ゲラー氏は、不動産業。ホテル、ショッピングセンターを展開している。
『困難をアイデアで乗り越える』
『幸せなお金持ち』になる。『不幸せなお金もち』にはならないようにする。
『自己責任をもつ』(うまくいかなくても人のせいにしない)
『幸せなお金持ちになるノウハウ(知識とやり方)を、あとの世代に伝授する』
『自分らしい人生を生きることに集中する(お金のことを忘れる。お金にこだわると幸せなお金持ちにはなれない)』
『「現実」をしっかり見る。成功するために、「学歴」、「家柄」、「才能」、「運」はまったく関係がない』
『第1の秘訣 社会の成り立ちを知る』
読んでいて思うのですが、番号順で書いてある秘訣のタイトルを見ても、すぐにピンとはこないのです。いまひとつ、びしっと決まっていないフレーズ(文章)です。
比較です。
年収500万円の人と、年収5億円の人は、どちらが忙しく働いているだろうか?
年収500万円の人の方が忙しく働いているのです。
年収5億円の人は、年収500万円の人たちを雇って働かせているから、自分はその人ほど忙しくはないのです。
さて、お金もちになるにはどうしたらいいかです。
人はその手法を教えてくれません。
自分の脳みそで一生懸命考えるのです。
サービスを提供した分だけ、自分に利益が返ってくる。
世の中には、依存しない人間と、依存しない人間に依存する人間のふたとおりがある。
自由な人と、不自由な人ともいう。
不自由な人は、会社員・公務員、大企業の社員、自営業者、中小企業の経営者、医者、弁護士……
自由な人は、印税が入る作家、画家、家賃収入を得る人、スポーツ選手、株式等の投資家……と続きます。
大金持ちになりたかったら、会社員や公務員を続けてはいけない。
できるだけ早くサラリーマンを辞めて、自由な人になったほうがいい。
従業員がなるべく少ないビジネスシステムをつくる。
勉強ができるから成功するという考えは幻想でしかない。
不動産や株をもっている人は自由人だ。
自由人は、『義務』が少ない。
自由人は、アイデアノートをもっている。
『第2の秘訣 自分を知り、大好きなことをやる』
この部分の内容を読み終えての感想は、う~むでした。
ちょっとわたしとは意見が異なります。
著者の主張は、自分が好きなことを仕事にするというものです。
それで、食べていけるならいいですが、たいていは食べていけません。わたしの考えでは、自分の好きなことは趣味にします。利益を求めません。
好きとか嫌いとかではなく、自分はこれしかできないから、給料が高かろうが安かろうが、これ一筋で行くという人はいます。たいていは、そうなります。
ローンのことが書いてありますが、ローンは、『消費』ではなく、『資産の形成』につながることもあります。土地付き一戸建ての購入は、ローンの返済が終われば、売却してお金に変えることができる不動産という資産が残ります。
『第3の秘訣 ものや人を見る目を養い、直観力を高める』
人を判断するときの物差しはもっていたほうがいい。以下は、わたしの物差しです。
タバコを吸う人やながらスマホをする人には近づかないほうがいい。人に迷惑をかけても自分は許されると勘違いしている人たちです。
お金を貸してくれという人も避けたほうがいい。貸したお金は返ってきません。金の切れ目が縁の切れ目です。
自分がやるべきこと、自分でできることを人にやらせようとする人にも近づかいほうがいい。相手の都合のいいように利用されるだけです。
奇人でも善人(ぜんにん。いい人)と付き合ったほうがいい。心が優しい人が一番です。
『直観力』(ひらめきは大事です)
うまくいくとはまります。うまくいかなかったときは、あきらめるだけです。
『成功するのに必要なのは、流れを読む力だ……』
いいなと思ったフレーズとして、『シーソーゲーム』。人生はシーソーゲームなのです。自分の力ではどうすることもできない運が悪い時期、運がいい時期という波があります。
『……考えなさい。今は、ブレーキを踏むときか、それとも、アクセルを踏むときなのか……』
(書いてあるとおりだと思いました)
『第4の秘訣 思考と感情の力を知る』
わかりにくい理屈ではあります。
『ふだん考えることが現実の人生をつくる』
考える+行動する。それが人生であるとのこと。
内面で起きている自分のことを紙に書く。
(わたしはメモ魔なので、そうしています)
紙に書くことで、考えを整理整頓することができます。
この本では、書くことで、自分で自分とコミュニケーションを図るというように書いてあります。
『第5の秘訣 セールスの達人になる』
(あなたの人生の成功を応援するという内容で)1000人の署名を集める:署名のお礼として、折り鶴をプレゼントする。
1000個の電灯を、1個1ドルを超える価格で売る:電気器具への電球の取り付けまでを料金込みにする。
わたしは、『仕事は、才能と努力と人間関係』だと思っています。この本では、『仕事は、アイデア(工夫(くふう))と努力と人間関係(自分を応援してくれる人を付ける)』と読み取れます。
う~む。本に書いてあることについてですが、現実はそんなふうにうまくは運びません。
行動心理学:どうすれば、人間は、(自分のために)動いてくれるか。
動機付けが大切だそうです。まず、自分への動機づけ、そして、他人への動機づけです。
セールス:最初は、新規顧客を得るために、ものすごくがんばる。ある程度顧客の数が増えて安定期に入ったら、がんばりを減らす。お得意さんをつくって、末永くきてもらえるお客さんになってもらう。
自分なりにさらに考えてみました。
まず、お金を持っている人たちの集団に入っていく。そのなかの何人かと親しくなる。その後、定例的に購入してくれる顧客を付ける。昔は、そういう商売をする人が多かった。
MBA:経営学修士。
お金持ちの学歴が高いとは限らない。
セールスとは何かを知る人間は、学歴がなくとも、学歴がある人間を雇用してお金持ちであることを維持しているそうです。
『セールスは感情だ』そうです。
絶対売る。顧客との信頼関係が大事。イメージを描ける話し方をする。商品とサービスの完璧な知識をもつ。契約までに至る技術をもつ。(なかなかむずかしい。テレビのテレホンショッピングみたいです)
『第6の秘訣 スピーチの天才になる』、『第7の秘訣 人脈を使いこなす』、『第8の秘訣 お金の法則を学ぶ』
167ページまで読んできて思ったことです。
『これから』という未来がある人が読む本です。
もう老齢のわたしにとっては、終わったことです。
書いてある内容は、わたしには役立つことでもありません。
なにしろわたしは、現役の労働者ではないのですから。無職で、さきざきは、お葬式待ちの年金生活者です。お金より健康がだいじです。できるだけ長く、自分の足で歩きたい。老後を楽しみたい。
142ページあたりまで読んで、もう読まなくてもいいかなあという気持ちになりましたが、もったいないので、最後まで読んでみます。
なんというか、この本のとおりにやれば、商売で成功できるのかもしれませんが、つまらない人生になりそうです。お金持ちになるための教科書に従った人生です。
スピーチがうまい人になろうと書いてあります。
アメリカ合衆国大統領候補のトランプ氏みたいになろうということです。人を引き付けるのです。
『感情』がだいじだと書いてあります。なめらかに話すのではなく、感情をこめて話すのです。真実を話す。ウソを話してはいけない。(トランプさんはウソが多いけれど)
なんだか、人を洗脳(マインドコントロール。人心を操作する)するようでもあります。
人脈の話です。
今絶頂にある人とつながるのではなく、キーパンソン(コネクター。人と人をつなげる役割を果たしている人)とつながりをもつ。
学校ではお金のことを教えてくれない。
理科、社会、算数などを、小中高12年間教わるよりも、お金のことを学校で教えるべきだ。(う~む。教職員や教育関係者でも、金銭的に破たんしている人もいそうです)
稼ぐ、使う、守る、投資する、分かち合うことが書かれています。
金持ちになりたかったら、投資することは必須です。
『お金は社会を流れる川のようなもの』(同感です)
『第9の秘訣 自分のビジネスをもつ』
価値や物を提供することで利益を得ることがビジネスである。
人がお金を払ってもいいという価値がある物とサービスを提供する。
読んでいて思うのは、優秀な人ばかりではない。だからといって、優秀でない人(平凡も含めて)を切り捨てるわけにはいかない。
努力すれば、だれでも、100%のうちの60%ぐらいはできるようになる。
あとは、メンバー同士の助け合いで、能力のすき間を埋める。
それが、チームワークである。
『第10の秘訣 アラジンの魔法のランプの使い方をマスターする』
この本は、お金持ちになるためのマニュアル本です。
『第11の秘訣 多くの人に気持ちよく助けてもらう』、『第12の秘訣 パートナーシップの力を知る』、『第13の秘訣 ミリオネア・メンタリティを身につける』
194ページから221ページまで読んでみて、ためになるようなことは書かれていないと感じました。ゲラーさんの自慢話が続くだけです。
『第14の秘訣 勇気をもって決断し、情熱的に行動すること』
このへんからまたいい内容になってきました。
自分という主体性がない人がいます。
自分のことなのに、人に決めてもらおうとする人がいます。
うまくいかなかったときに、あのとき、あの人がこう言ったからと、人のせいにして、自分を守る人です。卑怯者です。ひきょうもの:正々堂々としていない人間。
先延ばしはいけないことと説明があります。同感です。すぐやったほうがいい。たいていのことは、すぐに済みます。
『決断に失敗はない』
『……間違ったり、失敗しなければ何も学べない……』
『第15の秘訣 失敗とうまくつき合う』
『「失敗」は、あきらめたときに失敗という。』
『第16の秘訣 夢を見ること』、『第17の秘訣 人生がもたらす、すべてを受け取る』
この世で起きることはすべて、『中立』とあります。良いも悪いもない。(同感です)
世の中は、白か黒かではなく、たいていは、濃淡のある灰色です。
仕事に専念すればするほど、家族との距離は離れていきます。
もうかったら、もうかっただけ、不幸が訪れます。病気や事故、事件や災害に巻き込まれます。
(わたしが常日頃思う、厄除け(やくよけ)のためにお金を使うということにも通じます)
最後の感想です。
書いてあることを書いてあるとおりにやれる人ばかりでもありません。ちょっと現実的ではない部分もあります。それでも、大きな冒険はできないけれど、小さな冒険はできそうです。
単行本は2003年(平成15年)の発行ですから、もう20年ぐらい前の本になります。
自分としては、ユダヤ人でなくてもいいと思って読み始めます。
(1回目の本読み)
わたしが実用書を読むときは、まず、最初から最後まで、ゆっくりページをめくりながら、どんなことが書いてあるのかをだいたい把握してから2回目の本読みをします。
『第6の秘訣 スピーチの天才になる』
現在進行中のアメリカ大統領選挙の活動を思い浮かべました。
つくりとして、先日読んだ、『きみのお金は誰のため ボスが教えてくれた「お金の謎」と「社会のしくみ」 田内学 東洋経済新報社』と類似しているという印象をもちました。そちらは、2023年(令和5年)の発売です。
45ページにある『不自由人』と『自由人』のところが目に入りました。
自分は、定年退職前までは、不自由人だったが、定年退職後は、自由人になったと理解しました。
ゲラーという老齢者が出てきます。
わたしは、ユリ・ゲラーという人しか頭に浮かんできません。イスラエルの超能力者を名乗る人です。スプーンを曲げる人です。ハンガリー系ユダヤ人。
『金持ちになるためには、最初に稼がなくてはならない……』(わたしが思うには、なるべく無職の期間を短くすることが、お金で苦労しない秘訣です)
稼ぐことができないと、次のステップにいきにくい。
『必要なものと欲しいものの違いを知る』
『貧乏人の口癖は、「ふだん頑張っているご褒美(ほうび)に買っちゃおう!!」』(なかなかおもしろい)
『たくさん稼いで、がっちり守る』
『投資家の道を経ずして、金持ちになるのは難しい』(なるほど)
『分かち合う』
『社長のスミスさんでなければ……』(だれでも対応できるようにしておく)
『ミリオネア・メンタリティ』(豊かさ意識。百万長者(富豪)の精神)
マニュアル本ですな。お金持ちになるための手引きです。
『幸せに成功するためには、夢を見ることが必要だ……』(ああなりたい、こうなりたいという目標をもつ)
『……経済的に成功した人間の多くが個人的にはボロボロの生活を送る……』(家族、パートナー、友人に関連してのことです。仕事だけ集中だと、そのほかのことで人望を失う)。職場で輝いている人は、家に帰るとひとりぼっちということはあります。
(2回目の本読みです)
本には、17の秘訣が書いてあります。
僕:二十歳ぐらいの日本人学生。ボランティア団体の招きで、アメリカ合衆国で講演活動をしている。とありますが、年齢・実績からして不思議で不可解ではあります。アメリカ合衆国に一年間滞在した。大企業に就職するつもりはなかった。起業するつもりだった。
ゲラー氏:アメリカ人。『僕』はこの人と出会って、この人の話を聞いて、人生が変わったというような出だしの記述です。場所はフロリダ州です。アメリカ合衆国のメキシコ湾に面した南東部の半島です。南にキューバ、フロリダ州には、都市としてマイアミがあります。
なお老人であるゲラー氏は大金持ちです。屋敷には、バトラー(執事)がいます。老人は、オーストリア生まれのユダヤ人だそうです。父親は実業家。ナチスドイツから逃れるために、ヨーロッパ→シベリア→日本を経て、アメリカ合衆国へ移住されたそうです。ゲラー氏は、不動産業。ホテル、ショッピングセンターを展開している。
『困難をアイデアで乗り越える』
『幸せなお金持ち』になる。『不幸せなお金もち』にはならないようにする。
『自己責任をもつ』(うまくいかなくても人のせいにしない)
『幸せなお金持ちになるノウハウ(知識とやり方)を、あとの世代に伝授する』
『自分らしい人生を生きることに集中する(お金のことを忘れる。お金にこだわると幸せなお金持ちにはなれない)』
『「現実」をしっかり見る。成功するために、「学歴」、「家柄」、「才能」、「運」はまったく関係がない』
『第1の秘訣 社会の成り立ちを知る』
読んでいて思うのですが、番号順で書いてある秘訣のタイトルを見ても、すぐにピンとはこないのです。いまひとつ、びしっと決まっていないフレーズ(文章)です。
比較です。
年収500万円の人と、年収5億円の人は、どちらが忙しく働いているだろうか?
年収500万円の人の方が忙しく働いているのです。
年収5億円の人は、年収500万円の人たちを雇って働かせているから、自分はその人ほど忙しくはないのです。
さて、お金もちになるにはどうしたらいいかです。
人はその手法を教えてくれません。
自分の脳みそで一生懸命考えるのです。
サービスを提供した分だけ、自分に利益が返ってくる。
世の中には、依存しない人間と、依存しない人間に依存する人間のふたとおりがある。
自由な人と、不自由な人ともいう。
不自由な人は、会社員・公務員、大企業の社員、自営業者、中小企業の経営者、医者、弁護士……
自由な人は、印税が入る作家、画家、家賃収入を得る人、スポーツ選手、株式等の投資家……と続きます。
大金持ちになりたかったら、会社員や公務員を続けてはいけない。
できるだけ早くサラリーマンを辞めて、自由な人になったほうがいい。
従業員がなるべく少ないビジネスシステムをつくる。
勉強ができるから成功するという考えは幻想でしかない。
不動産や株をもっている人は自由人だ。
自由人は、『義務』が少ない。
自由人は、アイデアノートをもっている。
『第2の秘訣 自分を知り、大好きなことをやる』
この部分の内容を読み終えての感想は、う~むでした。
ちょっとわたしとは意見が異なります。
著者の主張は、自分が好きなことを仕事にするというものです。
それで、食べていけるならいいですが、たいていは食べていけません。わたしの考えでは、自分の好きなことは趣味にします。利益を求めません。
好きとか嫌いとかではなく、自分はこれしかできないから、給料が高かろうが安かろうが、これ一筋で行くという人はいます。たいていは、そうなります。
ローンのことが書いてありますが、ローンは、『消費』ではなく、『資産の形成』につながることもあります。土地付き一戸建ての購入は、ローンの返済が終われば、売却してお金に変えることができる不動産という資産が残ります。
『第3の秘訣 ものや人を見る目を養い、直観力を高める』
人を判断するときの物差しはもっていたほうがいい。以下は、わたしの物差しです。
タバコを吸う人やながらスマホをする人には近づかないほうがいい。人に迷惑をかけても自分は許されると勘違いしている人たちです。
お金を貸してくれという人も避けたほうがいい。貸したお金は返ってきません。金の切れ目が縁の切れ目です。
自分がやるべきこと、自分でできることを人にやらせようとする人にも近づかいほうがいい。相手の都合のいいように利用されるだけです。
奇人でも善人(ぜんにん。いい人)と付き合ったほうがいい。心が優しい人が一番です。
『直観力』(ひらめきは大事です)
うまくいくとはまります。うまくいかなかったときは、あきらめるだけです。
『成功するのに必要なのは、流れを読む力だ……』
いいなと思ったフレーズとして、『シーソーゲーム』。人生はシーソーゲームなのです。自分の力ではどうすることもできない運が悪い時期、運がいい時期という波があります。
『……考えなさい。今は、ブレーキを踏むときか、それとも、アクセルを踏むときなのか……』
(書いてあるとおりだと思いました)
『第4の秘訣 思考と感情の力を知る』
わかりにくい理屈ではあります。
『ふだん考えることが現実の人生をつくる』
考える+行動する。それが人生であるとのこと。
内面で起きている自分のことを紙に書く。
(わたしはメモ魔なので、そうしています)
紙に書くことで、考えを整理整頓することができます。
この本では、書くことで、自分で自分とコミュニケーションを図るというように書いてあります。
『第5の秘訣 セールスの達人になる』
(あなたの人生の成功を応援するという内容で)1000人の署名を集める:署名のお礼として、折り鶴をプレゼントする。
1000個の電灯を、1個1ドルを超える価格で売る:電気器具への電球の取り付けまでを料金込みにする。
わたしは、『仕事は、才能と努力と人間関係』だと思っています。この本では、『仕事は、アイデア(工夫(くふう))と努力と人間関係(自分を応援してくれる人を付ける)』と読み取れます。
う~む。本に書いてあることについてですが、現実はそんなふうにうまくは運びません。
行動心理学:どうすれば、人間は、(自分のために)動いてくれるか。
動機付けが大切だそうです。まず、自分への動機づけ、そして、他人への動機づけです。
セールス:最初は、新規顧客を得るために、ものすごくがんばる。ある程度顧客の数が増えて安定期に入ったら、がんばりを減らす。お得意さんをつくって、末永くきてもらえるお客さんになってもらう。
自分なりにさらに考えてみました。
まず、お金を持っている人たちの集団に入っていく。そのなかの何人かと親しくなる。その後、定例的に購入してくれる顧客を付ける。昔は、そういう商売をする人が多かった。
MBA:経営学修士。
お金持ちの学歴が高いとは限らない。
セールスとは何かを知る人間は、学歴がなくとも、学歴がある人間を雇用してお金持ちであることを維持しているそうです。
『セールスは感情だ』そうです。
絶対売る。顧客との信頼関係が大事。イメージを描ける話し方をする。商品とサービスの完璧な知識をもつ。契約までに至る技術をもつ。(なかなかむずかしい。テレビのテレホンショッピングみたいです)
『第6の秘訣 スピーチの天才になる』、『第7の秘訣 人脈を使いこなす』、『第8の秘訣 お金の法則を学ぶ』
167ページまで読んできて思ったことです。
『これから』という未来がある人が読む本です。
もう老齢のわたしにとっては、終わったことです。
書いてある内容は、わたしには役立つことでもありません。
なにしろわたしは、現役の労働者ではないのですから。無職で、さきざきは、お葬式待ちの年金生活者です。お金より健康がだいじです。できるだけ長く、自分の足で歩きたい。老後を楽しみたい。
142ページあたりまで読んで、もう読まなくてもいいかなあという気持ちになりましたが、もったいないので、最後まで読んでみます。
なんというか、この本のとおりにやれば、商売で成功できるのかもしれませんが、つまらない人生になりそうです。お金持ちになるための教科書に従った人生です。
スピーチがうまい人になろうと書いてあります。
アメリカ合衆国大統領候補のトランプ氏みたいになろうということです。人を引き付けるのです。
『感情』がだいじだと書いてあります。なめらかに話すのではなく、感情をこめて話すのです。真実を話す。ウソを話してはいけない。(トランプさんはウソが多いけれど)
なんだか、人を洗脳(マインドコントロール。人心を操作する)するようでもあります。
人脈の話です。
今絶頂にある人とつながるのではなく、キーパンソン(コネクター。人と人をつなげる役割を果たしている人)とつながりをもつ。
学校ではお金のことを教えてくれない。
理科、社会、算数などを、小中高12年間教わるよりも、お金のことを学校で教えるべきだ。(う~む。教職員や教育関係者でも、金銭的に破たんしている人もいそうです)
稼ぐ、使う、守る、投資する、分かち合うことが書かれています。
金持ちになりたかったら、投資することは必須です。
『お金は社会を流れる川のようなもの』(同感です)
『第9の秘訣 自分のビジネスをもつ』
価値や物を提供することで利益を得ることがビジネスである。
人がお金を払ってもいいという価値がある物とサービスを提供する。
読んでいて思うのは、優秀な人ばかりではない。だからといって、優秀でない人(平凡も含めて)を切り捨てるわけにはいかない。
努力すれば、だれでも、100%のうちの60%ぐらいはできるようになる。
あとは、メンバー同士の助け合いで、能力のすき間を埋める。
それが、チームワークである。
『第10の秘訣 アラジンの魔法のランプの使い方をマスターする』
この本は、お金持ちになるためのマニュアル本です。
『第11の秘訣 多くの人に気持ちよく助けてもらう』、『第12の秘訣 パートナーシップの力を知る』、『第13の秘訣 ミリオネア・メンタリティを身につける』
194ページから221ページまで読んでみて、ためになるようなことは書かれていないと感じました。ゲラーさんの自慢話が続くだけです。
『第14の秘訣 勇気をもって決断し、情熱的に行動すること』
このへんからまたいい内容になってきました。
自分という主体性がない人がいます。
自分のことなのに、人に決めてもらおうとする人がいます。
うまくいかなかったときに、あのとき、あの人がこう言ったからと、人のせいにして、自分を守る人です。卑怯者です。ひきょうもの:正々堂々としていない人間。
先延ばしはいけないことと説明があります。同感です。すぐやったほうがいい。たいていのことは、すぐに済みます。
『決断に失敗はない』
『……間違ったり、失敗しなければ何も学べない……』
『第15の秘訣 失敗とうまくつき合う』
『「失敗」は、あきらめたときに失敗という。』
『第16の秘訣 夢を見ること』、『第17の秘訣 人生がもたらす、すべてを受け取る』
この世で起きることはすべて、『中立』とあります。良いも悪いもない。(同感です)
世の中は、白か黒かではなく、たいていは、濃淡のある灰色です。
仕事に専念すればするほど、家族との距離は離れていきます。
もうかったら、もうかっただけ、不幸が訪れます。病気や事故、事件や災害に巻き込まれます。
(わたしが常日頃思う、厄除け(やくよけ)のためにお金を使うということにも通じます)
最後の感想です。
書いてあることを書いてあるとおりにやれる人ばかりでもありません。ちょっと現実的ではない部分もあります。それでも、大きな冒険はできないけれど、小さな冒険はできそうです。
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