2022年01月22日

とりがいるよ 風木一人(かぜき・かずひと)

とりがいるよ 風木一人(かぜき・かずひと) 角川書店

 まだ、ひよっこのような幼児向けの絵本です。
 二歳半から三歳ぐらいの年齢に読んであげるのが良さそうです。
 ちびっこの外見が、いちばん可愛い時期です。
 これからオムツがはずれそうなころです。
 さて、絵本です。
 とりさんがいっぱいいます。
 右向きに歩いています。

 「むれ」という本に似ています。(「むれ」 ひろたあきら 角川書店)
 「むれ」のほうが、おとなっぽい。「むれ」のほうが哲学的でもあります。
 「とりがいるよ」は、精神的に、純粋にちびっこ向けです。

 こちらの絵本は、ほとんどが同じ姿形(すがたかたち)をしている「むれ」のなかのひとりぼっちとは違って、集団のなかに仲間(親友)のような存在が出てきます。
 起点を出発して経過したあとの、発想の枝分かれがあります。
 個体の違いが示されます。
 一体だけではなく、複数で示されます。
 いろんな形のとりは、いろんな姿の人間でもあります。
 個体には個性があります。
 まったく同じ個性はありません。
 
 最後のオチは、ほかになかったかなあ。
 飛ばない方がいい。
 みんなで輪をつくってほしかった。

 読み手とちびっこが、お話をしながら読む絵本です。  

Posted by 熊太郎 at 07:00Comments(0)TrackBack(0)読書感想文