2021年10月08日

ようかいじいちゃん あらわる 最上一平・作 種村有希子・絵

ようかいじいちゃん あらわる 最上一平・作 種村有希子・絵 新日本出版社

 小学一年生向けぐらいの本です。
 年配者が、次世代、次々世代に伝えたい気持ちが表現されている本です。
 
 高齢化が著しい日本国です。
 じいちゃん、ばあちゃんが出てきますが、九十歳というばあちゃんの年齢、新一年生に見えるぐらいのこどものすみれさんの見た目から考えて、ばあちゃんとかじいちゃんは、ひいじいちゃん、ひいばあちゃんのイメージです。
 ひいばあちゃんは生きていて、ひいじいちゃんはあの世にいるのでしょうが、あの世にたどりつくまえに妖怪になっている雰囲気があります。
 でも本当は、ひいばあちゃんがひいじいちゃんを演じているのでしょう。

 古くは、「ゲゲゲの鬼太郎」いまでは「妖怪ウオッチ」のマンガテレビ番組を思い出します。
 先日は、幼稚園の孫にアマゾンのファイアーテレビスティックを使っての動画サービスで「妖怪ウオッチ」をたくさん見させられました。見た感じ、内容はコメディです。

 すみれちゃんが、ようかいばあちゃんのうちに泊まります。

 気になったのは「ちゃん」が連続で続くので、くどさが脳裏に残ります。「すみれちゃん」「ばあちゃん」「じいちゃん」です。「ちゃん」「ちゃん」「ちゃん」の文章が続きます。「すみれちゃん」は「すみれ」のほうが読みやすく理解しやすい。

 「てんぐさま」です。先日テレビの「アド街ック天国」で観た東京都八王子市にある高尾山の天狗を思い出しました。
 
 ようかいミンミン(たぶんセミのこと)
 ようかいじいちゃん(ようかいばあちゃんが、「おっつぁん」と呼ぶ)

 「血止め草」は、いまどきだと「バンドエイド」なのでしょう。

 高齢者の、自分がこどもだったころの「思い出」の記のような感じもする物語です。

 カッパの登場です。(実は、ばあちゃん)

 イワナの塩焼きが出てきます。
 昔、静岡県の「寸又峡温泉(すまたきょうおんせん)」に泊まりに行ったときに食べたヤマメの塩焼きの味を思い出しました。たくさん食べました。おいしかった。
 イワナは高級魚と聞いたことがあります。
 
 お盆とか、お墓参りとか、法事とか、時代の変化で、体験することが少なくなってきている今どきのこどもたちに、年配者の気持ちが伝わるかどうかというむずかしいものがあるのですが、そんな背景をもつ現在社会の風潮(時代の推移によって変わる世の中のありさま)です。  

Posted by 熊太郎 at 07:16Comments(0)TrackBack(0)読書感想文