2019年10月14日

日曜日のちいさな大ぼうけん 愛川美也

日曜日のちいさな大ぼうけん 愛川美也(あいかわ・みや 女性) BL出版

 小学校低学年の子どもさん向けの本です。
 賃貸マンションの部屋でお留守番をしている男の子の目の前にカマキリくんが登場です。
 男の子は、虫がにがて、虫がキライ、虫が怖い。
 2ページめの2行分が好みです。女子みたいな悲鳴をあげたことは秘密だと書いてあります。
 「ぼく」の一人称で、話は進んでいきます。
 だれもカマキリを片付けてくれないから、自分でがんばるしかありません。

 全般的に絵がおもしろい。カマキリの顔の絵は、リアルです。作戦のアイデアもよく、アイデアにそって、闘牛士、鎧兜(よろいかぶと)の武士、おすもうさんが登場するのも気に入りました。

 出来事は、実際に起こりそうなことですし、体験された方も多いでしょう。

 文章の言葉づかいに才能を感じます。公募が成功している作品です。しろうとっぽさは残っています。

 赤をバックにして、緑のカマキリ。反対色が成功しています。

 本のうしろにある扉の絵で、電柱につかまるカマキリがいます。そこが、おもしろかった。

 読み終えて、しばらくじっと考えて、タイトルと中身が合わないような感覚をもちました。  

Posted by 熊太郎 at 05:59Comments(0)TrackBack(0)読書感想文