2017年12月05日

ざんねんないきもの事典

ざんねんないきもの事典 今泉忠明監修 高橋書店

 話題になっている本です。
 最初はなんとなく嫌悪感があって読むことを避けていましたが(具体的理由は不明。大した内容ではないだろうという思い込み)、読んでみたら、かなりおもしろい。

 心に残ったのは、
 人間も滅びることはある。
 面白かったのは、カモノハシ、ホッキョクグマ、ワニ
 ヒットは、カツオの模様、足があるのにあるけない鳥、猛毒のユーカリを食べるコアラのその理由と寝てばかりいる理由はすさまじい。バクのトイレ姿勢
 へーっと思ったのは、ラッコの食事、もともと陸地にいたアザラシ、一匹オオカミは強くない、
 サイは絶滅の危機にある。
 象は歯がなくなると死ぬしかない。
 ホームランは、頭が甲羅に入らない亀、ミユビナマケモノの餓死、洗わないアライグマ、メンタルのゴリラ
 
 1番バッターが「ダチョウ」なのはどうかと。個人的見解。ダチョウに興味がない。
 「クリオネ」が、貝の仲間とは知りませんでした。
 初めて聞く動物名も多かった。「バビルサ」、「ユカタンビワハゴロモ」
 イルカの睡眠(初めて知りました)、チーターは残念なスプリンター

 問題提起が、人間が持ち込んだネコで、絶滅の危機に陥っている鳥
 メッセージは、いろんな生き物がいる。いろんな生き方がある。それらを肯定していく。そうして、共存していく。方向として、対立は避ける。

 さいごのさくいんを見ていたら、小学生の頃、飼育していた昆虫がいくつか出てました。そういえば、小学生の卒業文集には、動物園で働く人になりたいというようなことを書いたことを思い出しましたが、今は、昆虫も動物も苦手な大人になってしまいました。残念ないきものは案外、自分自身なのかもしれません。

 ことし読んで良かった1冊です。  

Posted by 熊太郎 at 21:47Comments(0)TrackBack(0)読書感想文

2017年12月04日

大人の語彙力が使える順できちんと身に付く本 吉田裕子

大人の語彙力が使える順できちんと身に付く本 吉田裕子 かんき出版

 書店でこの本ともう1冊大人の語彙力ノート斎藤孝SBcreaitiveが並んでいました。ほかの書店でも平積みで並んで売られていました。そういう売り方で相乗効果を狙っているのでしょう。

 ごい力:知っている単語の数

 こういう実用書は次の順で読んでいます。
 1枚ずつ全部のページをめくる。全ページに目を通す。(読むことはしない)
 2回目に、メモをとりながら7割~8割に目を通す。内容を分類するようにして、固まりごとにメモを取る。
 3回目以降は、必要時に必要なページを何度もめくってチェックする。

 使えそうな用語例として、おそれいります、心待ちにしています、はなむけ、おかげさまで、気を引き締めて、集中して、遠慮のない、なにとぞ、恥じ入る、ひとかたならぬ、有終の美、しがらみ、潮時、僭越ながら、厚情(親切、おもいやり)、花道

 使わないけれど身になったこととして、ご自愛は、ご自分の健康に気をつけて。矜持きょうじはプライド(矜持は嫌いな言葉です。プロはいません。そんな自信はありません。)。したり顔は得意顔。老婆心は必要以上の親切心、言わずもがなは言わなくていい。

 いささか古すぎるのではないか。使わないので、不要ではないか。「ご笑覧」、「謦咳に接する。けいがいにせっする」、「畏友:いゆう。尊敬している友人」、「言質:げんち。約束の言葉」、主に第五章にある言葉、それから、誤謬ごびゅう、ミス、懈怠けたい。なまける。

 第三章反省表現は憂鬱なフレーズが並びます。

 「マジ!」と「かわいい」だけでは、いい年をして恥ずかしいという冒頭付近にある言葉は的を射ています。

 強く心に残ったこととして、
 懐の深い上司になる(細かいミスには目をつぶる)。失敗や未熟さを含めて人間を受け入れる。
 清濁併せ呑む。善も悪も受け入れる。
 一身上の都合とは、企業や職場と関係ない個人的事情で退職する(なんだか、組織を守るための方便に聞こえます。方便:便宜上の手段。)

 後半は豆知識で役に立ちます。煮詰まるは、元は議論して十分な結論を出せるが、今は、行き詰まる。琴線に触れるは、昔は怒らせる。今は感動する。
 すべらからくはすべてではなく、当然に。すべからく~すべきだ。
 他山の石は、他者のよくない言動を自分のいい点につなげる。なおざりがいいかげん。ていよくがうわべだけ。フレキシブルは、柔軟。プライオリティが優先順位。サマリーが要約。シナジーが相乗効果。もうこのへんまでくるとなにがなんだか。蓋然性が「確率」  

Posted by 熊太郎 at 19:50Comments(0)TrackBack(0)読書感想文

2017年12月03日

えがないえほん 早川書房

えがないえほん 早川書房

 テレビ放映されていました。

 絵がないので、読み聞かせて、こどもを笑わせる本です。
 「なっとうのみそしる」のところがおもしろい。

 4歳以上が対象です。

 
 最初間違えて、アンデルセン作「絵のない絵本」をさがしました。
 その絵本のほうは本屋では在庫が見つかりませんでした。  

Posted by 熊太郎 at 15:47Comments(0)TrackBack(0)読書感想文

2017年12月02日

孤独のすすめ 五木寛之

孤独のすすめ 五木寛之 中公新書ラクレ

 年寄り向けの癒しの書です。老化していくあなたへのアドバイスとメッセージです。

 社会にとっての自分の必要性が低下していくあたりから始まります。
 自分がいなくてもいい。

 年寄りから受ける老害、圧力、下の世代にとっての迷惑な行為。そういったことについて書いてある本です。
 あきらめなさいと教示があります。
 運転をやめてタクシーにしなさい。(これはわたしの意見も入っています。)若い人を車でひいてはいけません。ましてや道路を逆走してなんて、ひかれたほうは泣くに泣けません。

 作者自身の体力がこれほど落ちているとは知りませんでした。
 40年から50年前、福岡県が舞台の小説とか、モスクワなんとかとか、エッセイ、風に吹かれてだったか、たくさん読みました。当然、元気な人だった。
 今は下山のときとあります。間違っても、また登山しようと思ってはいけないのです。ひたひたと降りるだけでいいのです。

 少子化。そういえば、昭和30年代から、こどもはふたりが基準みたいになっていた。
 こどもをつくらない。結婚もしない。
 種の保存の本能がなくなったら、なにがどうなってしまうのだろう。
 残念な生き物という本に人間も滅びることはあるとあった。この場合、日本人という民族が滅びるのが先だろう。

 人生五十年の時代が確かに過去にありました。
 おじいちゃん長生きしてねというセリフを孫が口にしていました。
 今はそういう孫は少なくなった。

 いかに逝くか。宗教の力をお借りしなければなりません。

 労働力確保のために、働けるうちは働かねばなりません。

 途中まで読んで、タイトル「孤独のすすめ」は本書の内容を示していないのではという疑問にぶつかりました。病気予防に努めなさい。体が動くうちは短時間でもいいから働きなさい。善意に頼りすぎない。

 「嫌老感」あたりからの記述は、言いにくいことをはっきり書いてあります。
 現役世代の収入が、高齢者層の医療費や年金に吸い取られる。
 現役層は、車も買えない、子もつくれない、結婚すらできない。
 高齢者への風当たりは強い。「嫌老社会」という新語のような単語が置かれています。

 マスコミが世論を誘導するようなことは無理と断言してあります。
 大衆の群がる方向に記事の方向が決まっていくそうです。
 意外でした。

 国の借金(おそらく国民への借金。国債のこと)は、1000兆円を超えている。国民一人あたり800万円以上。なのに、好景気と浮かれている。(このへんの正確な判断と理解がわたしにはむずかしい)

 断捨離に対抗して「捨てなくていい」というメッセージがあります。回想の憑代(よりしろ:神霊がとりつく対象物)だからという理由だそうです。
 わたしは、捨てた方がいいと思います。理由を書くと怒られるので書きません。

 以前100年法という小説を読みました。100年以上生きるのは罪なのです。長生きが罪になるのはおかしい。だけど高齢化問題はそこまで深刻になってきている。

最後のほうのアイデア出しは、おまけ記事のようであり、あまりよくわかりませんでした。

 「無聊をかこつ:ぶりょう。することがなくて退屈な生活をなげく」、「アニミズム:すべてのものに例が宿っている」、「ルサンチマン:弱いものが強いものに対してうらみをもつ」、「盛者必衰:じょうしゃひっすい。栄えた者は必ず滅びる」

 今年読んで良かった1冊でした。  

Posted by 熊太郎 at 18:16Comments(0)TrackBack(0)読書感想文

2017年12月01日

1歳のえほん百科 講談社

1歳のえほん百科 講談社

 安心して読める絵本です。
 お勧めします。
 読み方の秘けつが各ページにある「おうちのかたへ」に書いてあります。

 うさぎ、いぬ、ねこ、パンダ
 バスほかののりもの
 ホットケーキといちごがおいしそう

 歌をまじえたお遊戯は、遊びながらの学習です。

 最後に近づくにつれて出てくる項目は「おまけ」に思えました。  

Posted by 熊太郎 at 18:55Comments(0)TrackBack(0)読書感想文