2017年06月04日

宝くじで1億円当たった人の末路 鈴木信行

宝くじで1億円当たった人の末路 鈴木信行 日経BP社

 タイトルに惹かれる本です。
 その点で、売ろうとする動機が強い本です。

 23の事例(宝くじに限らない)のうち、最初のふたつを読んだところで、感想を書き始めます。

 内容は、社会常識にのっとった結末です。奇抜なものではありません。
 宝くじにあたったら、こうなるというのは、予測可能です。
 
 次の不動産の事故物件については、興味がわかなかったので、流し読みをしました。

 読者に、何か、新しい情報を提供してくれるところまでに至っておりません。

(つづく)

 「選択」→「末路」を書いたことが、この本の内容と、本書にあります。
 結論と解説があります。

 その気になれば、誰もがたいていの挑戦はできる(SNSで)とあるのですが、なかなか現実はそうはいきません。人間は、ネットワークのようには変化していません。

(つづく)

 読み終えました。
 書いてあったことと、自分の考えに、ズレがありました。
 これは、双方の暮らしの環境の違いだと思います。どちらが正解ということはありません。
 結論は安全圏で、その範囲は広い。他者からの攻撃に備えて、防御してある半面、そうかな? と思う面もある。
 そんななかでも、これは、よかったという点を簡単に列記してみます。
・心配しすぎ(リスクの過大評価):危険な状態設定においてキリ(終わり)がない。
・キラキラネームに関する本書の考察は考えすぎ。(リスクの過大評価)
・雑談のネタ集の位置づけがあります。
・子どものあるなしで、幸福度を比較するのはむずかしい。子の年齢にもよるし親の年齢にもよる。そもそも比較することの意味がない。
・(3輪電気自動車の販売においての)こつこつ作戦
・生活費で貯金が減っていくのはすごいプレッシャーがある。(だから、少額収入でも心の平和のために働く)
・気がきかない人たち、そして、その人たちの末路
・酒席では、サーモン、いくら、こんにゃく、エビ、カニ、赤ワインが肌老化防止の食べ物
・もう、喫煙は許されない(時代)
・仕事は心をこめて丁寧にする。能力以上の需要を引き受けない。値引きもしない。ただし、仕事は確か。

単語について、「ダイバーシティ:多様性。雇用の場合の多様性と意味をとりました。性別、年齢、価値観、性格などを問わない」、「ステレオタイプ:イメージにとりこまれる人。権力者が利用して世論をつくる」  

Posted by 熊太郎 at 18:46Comments(0)TrackBack(0)読書感想文

2017年06月03日

儒教に支配された中国人と韓国人の悲劇 ケント・ギルバート 

儒教に支配された中国人と韓国人の悲劇 ケント・ギルバート 講談社+α新書

 著者は、昔のテレビタレントさんというイメージがあります。
 みんな、歳をとりました。
 紹介記事はちらっと見ただけ。写真はやはり太ったなと。

 帯がおもしろかった。
 日本人と中国人と韓国人はまったく違う。
 儒教のことはわからないけれど、誤解を解いてすっきりしたいという意欲が湧き、読み始めました。

 性格の異なる3種類の民族(日本、中国、韓国)は、どこで折り合いをつけて平和を維持していけばいいのか。それともそれは無理なのか。そんな読書目標を立てて読み始めました。

 地球上の民族は、相手のことを知らずにイメージで把握している。
 だから、相手は、自分ほど、いやもっと、ほとんど、こちらのことを知らない。
 各民族の考えることは、自分の民族の利益のみ。

 儒教のことが書かれてありますが、わたしはそれに着目せずに読むことにしました。

中華思想:傲慢な民族。世界のすべては中国のものという考えをもっている。(もともと地球にあるすべては、中国のものであった)
道徳はない。倫理もない。自分の利益になることを道徳し、倫理とする。
中国の官僚は腐敗している。(汚職。許認可採用を賄賂で行う)、平気で嘘をでっちあげる。(なんだか、すごすぎる)。
新聞に真実は書かれていない。

(読了)

 まあ、幅があるわけで、中国人はとか、韓国人はとか、一方的に決めつけるのはどうかと思うのです。
 逆に日本人でも賢人ばかりではないわけで、だれしも似たり寄ったりと思うのです。
 自己中心な日本人はいます。いっぱいいます。中国人や韓国人だけではありません。
 人間はまず、自分は悪くないから始まります。基本姿勢です。そして、だれでもいい。あなたが悪いと指させる対象をさがします。

 いくつか挿入されていた日本人に関する美徳話には泣けます。

 南京大虐殺は、なかった。(虚偽)

 日本人は、教えに従わない者には、ばちがあたると考えます。そして、たいてい、ばちがあたります。

 1988年名古屋オリンピックつぶしのために韓国が立ち上がった(日本での開催を邪魔したかった)という話は初耳で興味深かった。

 韓国社会は告げ口社会(北朝鮮も同じ)

 アメリカ人から見た、中国人、韓国人でした。  

Posted by 熊太郎 at 15:54Comments(0)TrackBack(0)読書感想文

2017年06月01日

ホイッパーウィル川の伝説 2017課題図書

ホイッパーウィル川の伝説 あすなろ書房 2017課題図書

 第6章53ページまで読んだところで、感想文を書き始めてみます。

 場所はアメリカ合衆国内ヴァーモント州(どこにあるのか知りませんが、書中の記述だと山奥、クマや七面鳥、コヨーテ、ピューマなどの野生動物がいるところ、それから石の産地らしい)です。
 登場人物は、主人公が、ジュールズ・シャーマン11才(石マニア)、その姉がシルヴィ12才(短距離走者)、ふたりの仲間が、サム・ポーター11歳と6か月男子(父は森林保護官。兄エルクはアフガニスタンの戦闘員帰り。いっしょにアフガニスタンに行ったジークは戦死した。ジークはハーレスおばあさんの孫息子)です。ジュールズとシルヴィの母親は、ここまで読んだところでは、心臓まひで死去しています。ジュールズが5才、シルヴィが6才のときでした。

 翻訳された本ですが、作者の国籍は知りません。

 石の分類(火成岩、堆積岩、変成岩)があります。
 それから、大理石、粘板岩、結晶片岩、けい岩、砂岩、すい石、区界石とあります。
 それから、かれらのみの分類のようで、「願い石」という石があります。

 ハーレスおばあさんが教えてくれた「川の兄弟の伝説」は、不気味でした。聞きたくないお話でした。きょうだいというものは、最後には、片方を切り捨てることもあるのです。(お話の中には、力尽きてしかたがなく、されど、ライバルを蹴落とすためにというきつい本音が隠れています。)
 
 シャーマン家の森の中に、「奈落の淵(ならくのふち)」なるところがあり、危険な場所なので立ち入ってはいけない。なのに、3人のこどもたちは立ち入っています。
 シャーマン家の森のどこかに洞窟みたいなところがある。

(つづく)

 ハーレスおばあさんの伝説(ひとりの娘を取り合った兄弟のうち兄が弟を水死に至らしめた)と、ジュールズとシルヴィの姉妹と重なり、あらたな伝説キツネの話へと発展していきます。幻想的ですが、雰囲気は暗い。これでいいのだろうか。

 キツネの母親がいます。キツネは「幸運のしるし」であるそうです。
 キツネの3匹のこどもがいます。それらは、兄、妹(セナ)、弟です。
 物語の展開の進行の途中で、シルヴィが消息不明になります。さきほどの一匹の女子キツネは、シルヴィではなかろうか。
 なんだか、不思議の国のアリスを読みはじめた気分です。シルヴィはキツネの穴に落ちて別世界へ冒険の旅に出たのです。ナルニア国物語もまた、たしか、たんすの中に異国との出入り口があった記憶です。

 「ケネン」、それは、光の筋、人間(シルヴィ)の魂が、胎児であるメスキツネにとりついた。

 別の話題として、アフガニスタンの戦場へ行ったエルク・ポーター・サム(帰郷したがどうもメンタルの病気にかかっている)、そして、彼と一緒に戦地へ行って戦死したジーク・ハーレスの記事が、ときおり登場します。

 「シャーマン」というのは、沖縄でいうところのユタ、亡くなった人のかわりに、魂を自らの体に入れて(呼び寄せて)、今、生きている人と会話をしてもらう職業です。また、青森県の恐山にいるイタコという人たちと共通します。

(つづく)

 最後まで読みましたが、最も後半部の表現内容と趣旨は意味がとれませんでした。宗教的ですらありました。日本人のわたしには理解しにくい感触がありました。

 事故死した主人公の姉シルヴィは、キツネの子として生まれ変わった。
 もうひとりの若者、アフガニスタンで戦死したジーク・ハーレスは、ピューマに生まれ変わった。(北アメリカにピューマがいるのだろうか)

 途中、うつ病の人の日記を読むようでした。暗い。読むのもつらい。

 遺体がないのに死を断定していいのだろうか。(このあと、書中で同じ意味の記述が出てきました)

 速く走らなければならない意味の答えの提示はあるのですが、その意味をとれない。パパや妹を守るために速く走らなければならないのですが、野生動物から家族が襲われないように、自分が犠牲になるというふうに読み取れないのです。
クマが全速力で、長時間人間を追いかけるとは思えないのです。夢のない話で申し訳ない。そのシーンは、嫌なシーン(場面)として、後味悪く残りました。
 
 わからなかった言葉です。「ミトン:親指だけが分離した手袋」

 よかった表現です。「水中の星になる」、「シルヴィがいなくなったことは、宇宙のなかでいちばん、大丈夫からほど遠いことだった」、「シャーマン銀河(集めた石をベッドに広げてライトを当てる)」、「石ガール」、「LEDライト:発光ダイオードを使用した照明器具」、「消えどころ、もどりどころ」  

Posted by 熊太郎 at 19:04Comments(0)TrackBack(0)読書感想文