2011年05月10日

ウエストサイド物語 DVD

ウエストサイド物語 DVD

 高校生の頃、地方の映画館で予告編をチラリと見たかすかな記憶が残っています。もう50年ぐらい前の映画になります。
 古さは否めない。俳優たちは少年少女にしてはなんとなく老けているし、不良にしてはこぎれいでもある。アメリカ合衆国、東の片隅、ニューヨークマンハッタンが舞台のようです。対立するジェット団が白人で、もう一方のシャーク団がスペイン系プエルトリコ人のようですが、なんだかはっきりしません。米国特有の人種差別問題があって、親は家庭内暴力を振るうとか、薬物・アルコール中毒であるとか、そんな家庭のこどもたちが登場します。日本人には人種差別が身近ではないので、差別感覚を感じにくい。最終的には、憎しみあいはやめようというメッセージになっています。
 ダンス・ダンス・ダンス、歌・歌・歌の構成になっています。物語の背景が暗いために音楽を楽しく聴くという雰囲気にはなれません。対立の要因はなわばり争いとなっていますが、はっきりしません。トニーとマリアが好き同士になったわけもはっきりしません。ひとめ惚れ、見た目だけという理由しか思い浮かびません。
 製作者の意図が伝わってこないのは、自分たちのために踊っている。ふたりだけのために歌っている。見ている者としては、どうぞお幸せにとしかいいようがない内容になっているからです。期待して見たので、がっかりしました。人間は、米粒みたいなものだと思いました。

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