2010年09月25日

扉をたたく人 DVD

扉をたたく人 DVD

 とある新聞で傑作と評されていたので見ました。前半は楽しい。後半はむずかしい。わたしは前半だけで十分満足しました。後半は日本人のわたしには理解できません。
 登場人物のシリア人タルク(紹介ではタレクですが、わたしにはタルクと聞こえます。20代男性)が主人公アメリカ人大学教授ウォルターに太鼓の叩き方をこう言って教えるのです。「頭で考えちゃいけない」
 妻に先立たれたウォルターはひとりぼっちです。お金や資産がいっぱいあっても淋しい毎日です。60代でしょう。職場が彼を必要とする必要度も低い。もう終わっている人生でした。
 ウォルターとシリア人若者タルク(最初わたしはアフリカ人だと思っていました。)そして、アフリカ人女性ゼーナブ(セネガル出身)とのカップルとの出会いの状況設定はすばらしい。恐怖におののきつつ笑えました。アメリカらしい。ウォルターはカップルを自分のアパートメントから追い出すのですが、それ以降のウォルターの言動を見ながら、こんな優しいアメリカ人もいるのだと意外でした。
 映画の後半は、実際にアメリカに居住して働いていないと実感は湧かないでしょう。ジャンベ(太鼓)を教えてくれていたタルクが不法滞在で逮捕されてしまいます。彼はシリア人ですが、わたしはシリアがどこにあるのかも知りません。イスラエルとかパレスチナとかの国名も出てきます。ケープタウンとかアフリカの地名も登場します。タルクの母親はタルクの恋人セネガル人ゼーナブを色が黒すぎるというような言葉で少し悲観しています。黒にも薄い黒から濃い黒まであるようです。肌の色による差別はなかなか克服できないようです。
 ニューヨークの世界貿易センタービルがテロで崩壊してから入国審査が厳しくなり、それまで移民を積極的に受け入れてきた米国は態度を硬化させたそうです。そのあおりをくらって、善良な移民までが拘留されたり本国へ強制送還されたりしているという内容になっています。映画の内容は上品で高品質です。ジャンベ(太鼓)を中心とした音楽はいまさらながらも音楽は世界共通語と再確認させてくれます。
 テロリストという一部の不心得者たちのために規制が厳しくなって、テロとは無関係なおおぜいの人間が悲劇をこうむらなければならない。映画は、テロ行為を為す組織を批判しているととれました。


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